「地球を救う!」空から失った森を再生する方法とは【ドローン】

「地球を救う!」空から失った森を再生する方法とは【ドローン】

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本書は、木材・木質材料に焦点をあてて、地球環境を損なわない、社会的にも「公正」な調達=「フェアウッド調達」の具体的な手法を提示するもの。あわせて、インドネシアやロシアの木材生産国の森林資源とその利用の状況や世界の違法伐採対策の動向をまとめている。(「BOOK」データベースより)

Myanmar Illegal logging

【深刻】ミャンマー違法伐採

CNN/YouTube

ミャンマーで違法伐採による木材の押収量が増加している。

ミャンマーの森林は、長年にわたって違法伐採の標的になってきました。1980年代後半以降、ミャンマーの森林の4分の1以上が失われました。

ミャンマーでは、過去10年間で年平均4万トンの違法伐採による木材が押収されてきたという報告がありまが、近年ではさらに増加傾向にあるます。

空から植林をするプロジェクトが始動!

2018年9月、ミャンマーで、森林破壊が進む遠隔地に「種ミサイル」を飛ばすプロジェクトが開始されました。

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日本では森林という莫大な資源が増え続けている。多額の公共事業や補助事業が行われながら、建築材を採るために植林した人工林は切られず、木材自給率は二割である。林業は旧態依然とし、死傷事故も多発している。国産材と共にあった伝統木造は建築基準法で建築困難になった。我が国土で一体何が起こっているのか。リアルな実態を現場の「生の声」で伝える。森と木をめぐる社会の仕組みを根本から問い直す一冊。(「BOOK」データベースより)

バイオカーボン・エンジニアリング

NASA出身者が立ち上げたプロジェクト「BioCarbon Engineering」

Drone Business School/Vimeo

ローレン・フレッチャー(Lauren Fletcher)氏が立ち上げたスタートアップ「BioCarbon Engineering(バイオカーボン・エンジニアリング)」は、森林再生や生態系保全に特化した、ドローン技術を活用したソリューションを提供している企業です。

彼はNASAの元エンジニアであり、NASAでは、人工衛星や宇宙船の設計や試験、運用に携わっていました。

2030年までに緑を元に戻す!

Invention Network/YouTube

BioCarbon Engineering社は、2030年までに3億5,000万ヘクタールの劣化森林と農地の復元が可能だと主張しています。この数字は、世界中で劣化した土地を復元することができる可能性を示しています。

Hello Tomorrow/YouTube

地球を救う!

Invention Network/YouTube

大きな目標として「地球の気候変動の軌道を変える」という使命を掲げています。

同社は、ドローン技術を使った効率的な植樹システムを開発し、大規模な森林再生を実現することによって、世界をカーボンニュートラルにすることを目指しています。

具体的には、5000億本の植林を実現することで、地球上に存在する二酸化炭素の量を吸収し、カーボンニュートラルな状態に導くことが可能とされています。

実現に向けて、年間10億本の木を植えることを目指しています。

まずドローンを使って徹底的に分析!!

Jornal Grande Bahia/YouTube

まず、自社で開発したドローンに搭載されたGPSや小型カメラを使って地形データを集め、マッピング技術を使って、高解像度の3Dマップを作成します。

同時に、植林対象地域の地形や土壌のタイプ、湿分、生物多様性、障害物などを分析し。、植林ルートの決定や、適切な種子や苗木の選定を行います。

発芽済みの種子を空から投下

News Direct/YouTube

次に、用意した専用の種子ペレットで地上に投下します。

この種子ペレットには、あらかじめ発芽させた種子が含まれており、1つのペレットには、1つの種子が含まれています。

ドローンで的確な場所に植え付ける

この種子ペレットは、ドローンによって精密に植え付けられます。

ドローンは低空飛行をしながらマッピングされた地図をたどり、種子ペレットを地面に優しく投下し、その後、ペレットが十分に土壌に接地するように、軽く圧縮します。

種子ペレットは栄養素で包まれていて一気に成長する

ちなみに、種子ペレットには、発芽種子が栄養分豊富な生分解性ゲルに包まれています。このゲルは、地面に刺さった後、根付き成長することができます。BioCarbon Engineering社のドローンによる植樹システムは、農業で使用される「種子爆弾」に似ていますが、地形や環境データの解析と組み合わせた正確な植樹が強みです。

このようにドローンによる効率的かつ正確な植樹が実現されます。

植え付けた位置はGPSで記録!経過をモニタリング

植え付けた位置などの情報がGPSなどで記録され、その後もモニタリングが行われます。これにより、植林地域の変化を定期的に把握し、必要な管理や補充植林を行うことができます。また、モニタリングデータはAI技術を活用して解析され、森林の成長状況や生態系の変化などを詳細に分析することができます。

手で植えるより圧倒的に早い!

1ヘクタール(約6,000畳)をわずか18分でカバーすることができ、手作業で木を植える人よりも少なくとも10倍高速で、費用も半分以下で済みます。

これによって1日あたりなんと最大で4,000本以上の木を植えることができます。

さらに、イギリスと行ったテストでは、ドローンによる植樹は、ヘリコプターでの種まきよりも生存率が高く、一部の種については手作業で植えたものと同等の生存率を示しました。

全てが自動化されると人間一人のパイロットで一日に10万本も植林が可能!

技術的には、すでに1人のパイロットが6機のドローンを使い、1日に最大10万本の植林が可能です。ただし、国によっては、ドローンの運用に関する法律や規制が異なるため、1機ごとにパイロットが必要な場合もあります。また、ドローンによる植樹は、植え付ける場所によっては許認可が必要となる場合もあります。

さらに多くの課題も…。

BioCarbon Engineering社のドローンによる植樹技術には、まだ多くの課題があります。

例えば、手作業で植える場合には、慎重に場所を選んで、十分な間隔を空けて植えることができますが、ドローンによる植樹では、自動化されたシステムによって、一定の間隔で種子が散布されます。そのため、密集した植林や適切な樹種の選択など、改善すべき課題があります。

また、植林後の維持についても、問題があります。ドローンによる植樹は、あくまでも種子を土地に散布するだけであり、実際の植林地域の管理や保全は別途必要です。生育環境の整備や病害虫の対策など、長期的な管理が必要であり、植林後の維持には十分な人的・物的リソースが必要です。

現時点では、BioCarbon Engineering社のドローンによる植樹技術の成果はまだ評価中であり、持続的な森林再生に必要な条件を整えるために、継続的な研究と実証実験が必要となります。

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本書は、木材・木質材料に焦点をあてて、地球環境を損なわない、社会的にも「公正」な調達=「フェアウッド調達」の具体的な手法を提示するもの。あわせて、インドネシアやロシアの木材生産国の森林資源とその利用の状況や世界の違法伐採対策の動向をまとめている。(「BOOK」データベースより)
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