《ペコス・リーグ》ベースボールの隠れた宝庫、独立リーグの魅力に迫る!(5)

アメリカには多くの独立リーグが存在し、選手たちの野球の夢を支えています。しかし、経営が不安定なリーグもあり、選手にとっては不安定な状況が続くこともあります。そうした中でも独立リーグはアペンディックスリーグと呼ばれる場合もありますが、選手たちは自らの成長とプロ野球選手としての道を切り拓くために挑戦しています。

この記事では、アペンディックスリーグのひとつ、ペコス・リーグの設立の経緯から、選手たちの厳しい環境、そして夢を追いかける日本人選手たちの存在まで、魅力的なストーリーをお届けします。ペコス・リーグは、プロ野球選手たちの最後の挑戦の場となり、未知の才能が開花する可能性を秘めています。さあ、野球の魂が燃えるペコス・リーグの世界へ飛び込んでみませんか?

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経営難で球団存亡の危機に瀕していたプロ野球・独立リーグの四国アイランドリーグプラスに所属する球団「高知ファイティングドッグス」。しかし、若き実業家・北古味鈴太郎がオーナーに就任することで事態は大きく変わっていく。鈴太郎は前例のない取り組みで球団を活性化させ、無謀とも思える球団の黒字化を目指していく。そのなかで始めたのが「牛を飼う」ことだった――。(「Books」出版書誌データベースより)

Appendix league

アペンディックス・リーグ

Sam Bennett/YouTube

アメリカには、多数の独立リーグが存在しています。その中には、メジャーリーグと比較してプレーレベルが低いとされるリーグもあります。また、その中には経営が不安定なリーグもあるため、選手にとっては不安定な状況が続く場合もあります。

アペンディックス・リーグ

これらのリーグはアペンディックス(付録)リーグと呼ばれ、無報酬どころか自らお金を支払うことで出場機会を得れるというような、いわゆる「プロ」とはかけ離れたものさえある。

お金事情

例えば、独立リーグの一部では、地元のスポンサー企業や個人からの支援によって、リーグの運営が支えられています。また、ファン層を増やすことで、入場料やグッズ販売などの収入も増やすことができます。これらの収入を適切に運用することで、選手にとって魅力的な待遇や設備、施設を提供することができます。

ただし、これらの取り組みが成功するには、競争力のある興行内容を提供することが重要です。そのためには、リーグ運営に熟知したスタッフや、経営に強い人材が必要になる場合もあります。

アペンディックス・リーグの収益の要「有料のトライアウト」

Empire Baseball League/YouTube

一部のアペンディックス・リーグでは、シーズン前のキャンプをトライアウトと位置付けており、トライアウトに参加する選手から参加費を徴収することがあります。これは、選手たちにプレーの機会を提供する一方で、リーグの収益源の一つとしても機能しています。

「トライアウト・キャンプ」

独立リーグにおいても、スカウティングは重要な役割を担っています。トライアウトやキャンプを開催することで、多くの選手をスカウトし、優秀な選手を発掘することができます。そのため、独立リーグの運営者たちは、スカウティングに多くのコストをかけています。

「トライアウト・キャンプ」では、若手選手たちはプロスカウトの前でプレーすることができ、その実力を評価されると、プロ野球選手としてのキャリアをスタートすることができます。そのため、自腹でもこれに参加をする若手選手が後を立ちません。

 このようなトライアウトリーグの話は、ちょうどペコスリーグができたころから聞こえてくるようになった。参加費は、1か月弱で3040万円。日本人の場合、これに往復の航空運賃がかかってくる。要するに、これら底辺リーグは、シーズン中のプロ野球興業ではなく、シーズン前のトライアウトリーグで儲けていると言っていいだろう。

海の向こうも野球が熱い! 北米独立リーグその2 アメリカ底辺リーグの実態—下—/阿佐智の「アサスポ・ワールド・ベースボール」.2015
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このリーグでも、もちろん立派なプロ野球選手!!

低い報酬(場合によっては無報酬)、シーズン期間がわずか3ヶ月以内、トライアウト・キャンプに自腹参加など、これらを聞く限りでは、「プロ野球選手」と判断するのは違和感を覚える人も多いと思います。

「やりがい搾取」にも見えるかもしれませんが、それでも、彼らは自分自身を成長させるために、そして夢を追い求めるために、アペンディックスリーグでプレーを続けており、ファンにとっても新しい野球の魅力を発見できる場として存在しています。

「やりがい搾取」にも見えるかもしれませんが、独立リーグにはメジャーリーグや日本プロ野球とは異なる魅力があります。独立リーグは、夢を追いかける若手選手たちがプロとしてプレーする場として、またファンにとっても新しい野球の魅力を発見できる場として存在しています。

総じて、独立リーグはアペンディックスリーグと呼ばれることもありますが、そこでプレーする選手たちは、自分自身を成長させるために夢を追いかけ、プロ野球選手としての道を切り開こうとしています。そして、その独特の魅力は、多くの野球ファンや夢を追いかける若者たちにとって、貴重なものとなっています。

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毎年のように消えては誕生するリーグ

ペンディックス・リーグリーグは毎年のように誕生し、消えていくことが多いです。その中でも、パシフィックアソシエーションやペコスリーグ、エンパイアリーグ、ユナイテッドショアリーグなど、一定の運営期間を維持しているリーグもあります。

これらのリーグが継続的に運営されている背景には、地域社会のサポートやスポンサー企業の協力、ファンの支援などがあると言われています。また、独立リーグの運営者たちは、常に新しいアイデアを出し、収益源の多様化や経営の効率化を図ることで、リーグの運営を継続するための努力をしています。

さすが本場(笑)桁違いのプロチーム数

メリカにはメジャーリーグを含め、独立リーグやアペンディックスリーグを含めて約300近くのプロ野球チームが存在しています。この多様なプロ野球チームの存在は、アメリカの広大な国土と豊富な野球人口に裏打ちされていると言えるでしょう。

このようなプロ野球チームの存在は、多様な野球の魅力を発見することができるチャンスを提供してくれます。また、プロ野球チームが存在する地域においては、地域経済に貢献することも期待されています。野球ファンたちは、それぞれのリーグやチームが持つ個性や魅力に惹かれ、アメリカプロ野球の多様性を楽しんでいることでしょう。

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NPBでもMLBでもない、「野球人」としての多様な生き方はまだある!旧態依然の価値観に一石を投じる野球人の生の声を、いまも米国独立リーグで選手として活躍する著者が聞き書き。本書に登場する個性的な選手たちのライフストーリーは、激動の社会を生き抜く「野球人」以外の人たちにとっても大きな示唆を与えるだろう。(「BOOK」データベースより)

Pecos League

最底辺の独立リーグ「ペコス・リーグ」

The Denver Post/YouTube

ペコス・リーグは、アメリカ合衆国の独立リーグのひとつで、アリゾナ州、カンザス州、ニューメキシコ州、テキサス州に所属する6チームで構成されています。

22 名の名簿があり、DH使用されません。各チームの名簿には、8 人の経験豊富なプレーヤーと 13 人のルーキーがいます。

2010年に設立!

2010年に創設された比較的新しいリーグであり、メジャーリーグベースボール・インディアンスの前オーナーであるアラン・D・エムリックによって設立されました。

メジャーリーグやマイナーリーグとは提携しておらず、独立したリーグとして運営されています。選手たちはメジャーリーグやマイナーリーグのスカウトから直接オファーを受けることはできませんが、リーグでの活躍をきっかけにスカウトから注目を浴びることがあります。

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リーグの由来はペコス川

Enrique Garcia/YouTube

ペコス・リーグのリーグ名は、創設者のアンドリュー・ダンによればニューメキシコ州からテキサス州西部を流れるペコス川に由来しています。

リーグがカバーする地域も、ペコス川の流域に位置するため、リーグ名にふさわしいものとなっています。ペコス・リーグは、地域に根ざした球団を擁し、地元の野球ファンたちからの支持も厚いリーグとして知られています。

ペコス・リーグは、テキサス州やニューメキシコ州などの小さな町を本拠地とするチームで構成されています。地域密着型の球団が多く、それぞれのチームには地元の野球ファンたちから熱い支持が寄せられています。また、リーグ全体としても、地元経済の活性化や地域のスポーツ文化の発展に貢献しているとされています。

シーズンはたった2ヶ月

ペコスリーグは、実際には2か月程度の短いシーズンのプロリーグです。通常、5月下旬から7月下旬にかけての約2か月間のシーズンを戦います。この短い期間に、各チームは約60試合をこなし、プレーオフを経て年間王者を決定します。また、シーズンが短いため、怪我をすると選手のプレー機会が減ってしまう可能性が高く、そのためのリスク管理も必要とされます。

数ある独立リーグの中で最高レベルにハードな環境

ペコスリーグは現在、北米独立リーグの中でも最も小規模なリーグのひとつです。リーグの規模は、そのままリーグの財政規模を表すことが多く、ペコスリーグの財政規模は比較的小さいと言われています。そのため、選手たちの待遇も他の独立リーグに比べて低い。

選手たちは、月々200~400ドル(約21000円~42000円程度)の給料で、約2カ月半で70試合をこなす過密スケジュールに挑戦します。遠征がある場合には、小さなバンで10時間以上移動しなければならず、すぐに試合を行うこともあると言われています。

場合よっては、報酬をもらえない場合もあると言われています。特に、正式な契約前にテスト代わりに公式戦に出場する場合には、ギャラが出ないことも珍しくありません。

スポンサーが撤退したり、財政難に陥ったりして、給与支払いが滞る場合もり、これがこのリーグの現実となっています。

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選手の寝泊まりは“ホームステイ”

住居はホームステイで食事も提供されるが、アウェイでは、通常どこの独立リーグでも出される食事代は出ない。

経費削減のために、選手たちが遠征先のホテルで2人部屋を4人で使ったり、ベッドを2人で1台使ったりする場合があります。このような過酷な状況での宿泊は、選手たちにとって身体的にも精神的にも負担が大きい。

報酬の低さからラテン系の選手はほとんどいない

ラテン系の選手たちは、MLB傘下のマイナーリーグで契約を目指すことが多く、ペコスリーグなどの独立リーグに参加することは少ないです。また、彼らがアメリカで野球をする理由のひとつが、家族や故郷を養うための報酬を得ることであることが多いため、低報酬の独立リーグでは生活が厳しくなるため、参加することが少ないのです。

レベルはまるで草野球?

Kiss Cactus/YouTube

ペコスリーグに集う選手の多くは、大学卒業後にプロの道を選ぶものや、マイナーリーグからリリースされた選手たちで構成されていると言われています。また、球場の設備もあまり整っておらず、高校野球の練習場並みであることが多いとされています。さらに、球団の運営もプロ球団とは比較にならないほど劣っている。観客は50人ほどの時もあり、さながら草野球のようです。

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ホームランを打つと副収入!「お客さんからカンパ」

Kiss Cactus/YouTube

選手がホームランを打つとスタッフが帽子を持ち観客席を回り。ご祝儀のチップを集める。

【超絶過酷】ここからメジャーリーガーになるためには至難の業

ペコスリーグからメジャー契約を勝ち取ることは非常に難しく、成功する選手は少数派であるということです。監督の話によれば、シーズンに1人か2人の選手がメジャー契約を勝ち取っていますが、残りの選手は無名のマイナーリーグでプレーした後、野球とは別の道を歩むことになるとのことです。

ペコス・リーグからメジャーに昇格した選手は、ヤーミン・メルセデス(シカゴ・ホワイトソックス)、フランク・ディクソン(ロイヤルズ)、クリス・スミス(レッズ)、そしてジョセフ・ボロウスキー(カブス)、と10年間で4人の選手を送り出しました。

これら選手たちは、運命を変えるチャンスをこのリーグで掴んだと言えます。才能はどこに眠っているかわからないというのも、プロ野球界に限らず、人生のあらゆる場面で言えることかもしれません。

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日本人選手もココでプレイしていた!

日経ビジネス/YouTube

ぺコス・リーグには、日本人選手もプレーしています。2015年には、2人の日本人選手がプレーしていたそうです。

誰でもどこでもプロの夢を見ることができる!必要不可欠なリーグとして存在

ペコスリーグは、野球に対する情熱を持つ選手たちにとって、プロの夢を追うための最後の砦のような存在です。ここでプレーする選手たちは、MLBのマイナーリーグでも活躍できなかったり、逆にMLBからリリースされた選手たちが多いと言われています。しかし、その中には才能あふれる選手たちもいて、ペコスリーグを通じて、再びプロの道を歩むことができる場合もあります。それだけに、ペコスリーグはアメリカの野球界にとって、必要不可欠な存在と言えます。

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経営難で球団存亡の危機に瀕していたプロ野球・独立リーグの四国アイランドリーグプラスに所属する球団「高知ファイティングドッグス」。しかし、若き実業家・北古味鈴太郎がオーナーに就任することで事態は大きく変わっていく。鈴太郎は前例のない取り組みで球団を活性化させ、無謀とも思える球団の黒字化を目指していく。そのなかで始めたのが「牛を飼う」ことだった――。(「Books」出版書誌データベースより)

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