
【ウクライナ危機(55)】ブチャの虐殺はフェイク!ロシアが主張する中で人工衛星は真実を見ていた『ブチャの虐殺②』

Bucha are fake?
ブチャの虐殺は嘘!?検証した結果……。
ウクライナは首都キーウ(キエフ)近郊のブチャなどでロシア兵が戦争犯罪を行ったと主張し、証拠収集を国際刑事裁判所(ICC)に求めた。現地からとされる画像には、惨殺された民間人の遺体とみられるものが映っており、ドイツやフランス、イタリアなどはロシアを非難。これに対しロシア大統領府のペスコフ報道官は、画像の多くは捏造(ねつぞう)されていると反論した。
【ウクライナ】民間人虐殺とされる画像、ウクライナが国際捜査を要請/Bloomberg.2022
同市の南方では「ウクライナ兵が四六時中発砲していた」ものの、住民は北方に避難する機会を十分与えられていたと説明。ブチャの街中に残された多数の遺体を捉えた写真や映像については、「キーウの政権がまたしても西側メディア向けに用意した制作物」だと主張した。
ロシア軍、ブチャ住民の殺害否定/AFPBB News.2022
「ロシアをおとしめるための策略」ロシアがブチャの虐殺を否定
4月3日、ロシア外務省のザハロワ報道官は、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャにおける民間人とみられる多数の遺体の写真や映像について、ロシアを非難するための策略で、米国の「指示」によるものだと主張した。
ロシア、ウクライナでの民間人殺害を断固否定 映像は米国の策略//REUTERS.2022
ロシア国防省は殺害された人々の映像や写真は「仕組まれたパフォーマンスだ」と非難している。
ロシア、ウクライナでの民間人殺害を断固否定 映像は米国の策略/REUTERS.2022
ロシア国防省は、「第72ウクライナ心理作戦センター」が首都キーフ北西23キロの地点にある村のほか、スムイなどでこうしたプロパガンダの実施を支援した証拠を入手しているとしている。
ブチャ民間人殺害、ロシア名誉毀損目的の「捏造」=大統領報道官/REUTERS.2022
「恐ろしい捏造」
4月5日、ロシア大統領府のペスコフ報道官はウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で多数の民間人の遺体が見つかったことについて、ロシア軍の名誉毀損を目的とした「恐ろしい捏造」だと述べた
ブチャ民間人殺害、ロシア名誉毀損目的の「捏造」=大統領報道官/REUTERS.2022
ペスコフ報道官は記者団に対し「うまく演出された、悲劇的なショーだ」とし、「ロシア軍を誹謗中傷するための捏造だ」と述べた。
ブチャ民間人殺害、ロシア名誉毀損目的の「捏造」=大統領報道官/REUTERS.2022
その上で「国際社会に対し自分の頭を使って考えるよう改めて呼び掛ける」とし、「事実を確認し、いかに恐ろしい捏造であるか理解する必要がある」と語った。
ブチャ民間人殺害、ロシア名誉毀損目的の「捏造」=大統領報道官/REUTERS.2022
「ウクライナのプロパガンダ」メドベージェフ元大統領が主張
ロシアの安全保障会議副議長を務めるメドベージェフ前大統領も「ウクライナのプロパガンダ」による捏造との見解を表明。ロシアの信用を落とすためにウクライナ軍には自国民を殺害する用意があったとの考えを示した。ただ、具体的な証拠は示さなかった。
ブチャ民間人殺害、ロシア名誉毀損目的の「捏造」=大統領報道官/REUTERS.2022
メドベージェフ氏は現在、ロシア安全保障会議の副議長を務める。
「彼らが憎い」 ロシア前大統領、敵を「消滅させる」と投稿/CNN.co.jp.2022
プーチン大統領の当初の期待に反して、メドベージェフ氏は西側諸国との関係を改善し、ロシアの民主主義を強化する”リベラル”な大統領と見られていたこともあった。ところが、2012年から2020年まで首相を務めたメドベージェフ氏は最終的に、プーチン大統領の”生涯大統領”への道を開く手伝いをした。ロシアが2月にウクライナ侵攻を開始して以来、メドベージェフ氏は一貫してクレムリン(ロシア大統領府)の大げさな、陰謀めいた主張をそのまま繰り返してきた。
ロシアの敵を「消すためなら何でもする」露メドベージェフ元大統領がSNSに投稿/Business Insider Japan.2022
例えばウクライナのブチャでロシア兵が行ったと思われる残虐行為の証拠についても、メドベージェフ氏は捏造されたものであり、「ウクライナのプロパガンダ」だと根拠なく主張した。プーチン大統領と同じく、ウクライナは正統な国家ではないとも述べている。
ロシアの敵を「消すためなら何でもする」露メドベージェフ元大統領がSNSに投稿/Business Insider Japan.2022
ロシアの国営メディアはブチャの虐殺をフェイクとして国内報道
ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ブチャなどでロシア軍が殺害したとみられる多数の遺体が見つかった惨事について、ロシア政府は国営メディアを使い、「フェイク」(虚偽)と批判するキャンペーンを国内で続けている。
ロシア側、残虐行為をフェイクと主張 国営放送で自国民引きつける/朝日深部デジタル.2022
ロシアのメディアは政府の発表だけを流す
(前略)平時の日中やプライムタイムには娯楽番組を放送しているが、侵攻後は内容の乏しいニュース番組をほぼ1日中流し、戦争に対するロシア側の言い分を伝えている。政府の見解に反する情報は事実上、遮断されている。
[FT]虐殺を「でっち上げ」と報じるロシア国営テレビ/日本経済新聞.2022
フェイクニュース法によって政府の発表通り報道しなければ罰せられる可能性
現在ロシア政府が国内で放送を許可するのは、政府側の発表をそのまま報じる国営放送局のみ。3月4日には新たに「フェイクニュース法」を制定し、ロシア国内でフェイクニュースを流布していると政府が判断した外国人ジャーナリストは、最高15年の禁固刑などに処される。
ロシアでフェイクニュース法 各国メディアが報道・取材活動中止/民放online.2022
国名テレビでは『ブチャの虐殺』を西側諸国の陰謀
ロシアの国営テレビ“ロシア1”は5日(現地時間)、扇動家として知られているウラジーミル・ソロヴィヨフ氏が「バイデン氏がプーチン氏を『ブッチャー』と呼んだのは、『NATO(北大西洋条約機構)がブチャ(市)で虐殺を行なえ』という合図であった」と主張する場面を伝えた。
ロシア国営テレビ「バイデン氏がブチャの虐殺を “指示”」=韓国報道/wowKorea.2022
これは、バイデン大統領が先月末ポーランドを訪問し行なった演説で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対して「屠殺(とさつ)者」(Butcher:ブッチャーと発音)と呼んだことにかこつけて、「ブチャ(市)」と発音が似ている点を根拠にしたものである。
ロシア国営テレビ「バイデン氏がブチャの虐殺を “指示”」=韓国報道/wowKorea.2022
ソロヴィヨフ氏は「ブチャでの虐殺は、英国のプロたちがしたものだ」と主張した。
ロシア国営テレビ「バイデン氏がブチャの虐殺を “指示”」=韓国報道/wowKorea.2022
ロシア国内では「ブチャでの虐殺の主体は、ロシア軍ではない」ということを、有力な人物たちが大々的に説明している。
ロシア国営テレビ「バイデン氏がブチャの虐殺を “指示”」=韓国報道/wowKorea.2022
「私はこんな主張は信じない」
自国兵士の残虐行為を信じたくないロシア人を引きつけ、SNSでは政府を支持する投稿も目立っている。
ロシア側、残虐行為をフェイクと主張 国営放送で自国民引きつける/朝日深部デジタル.2022
(前略)「我々の仲間がそんなことをするとは思えない」「私はこんな主張は信じない」といった投稿が目立つ。ロシア側を批判する投稿に対し、「ロシア軍兵士が人を殺すのを見たのか」と反発する書き込みもある。
ロシア側、残虐行為をフェイクと主張 国営放送で自国民引きつける/朝日深部デジタル.2022
「ウクライナの過激派がやったことだ」ロシアは関与を否定、国連安保理の招集を要請
(前略)ロシア側は民間人の集団虐殺はウクライナ過激派の仕業だとし、この日国連安全保障理事会(安保理)の招集を要請した。ドミトリー・ポリアンスキー国連駐在ロシア次席大使はこの日、ツイッターを通じて「ブチャでのウクライナの過激派などの極悪非道な挑発に対して4月4日に国連安保理会議を要請した」と明らかにした。ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官も「ロシアはブチャのウクライナ軍および過激派などの挑発に関連し、国連安保理会議を要請した」とし「ウクライナ政府が平和交渉に混乱を与えて暴力の度合いを強めようとしている」と話した。
ウクライナで手足が突き出た14メートルの埋葬地発見…「民間人遺体400体以上」/中央日報.2022
米国高官は、ロシアの国連での動きを即座に非難し、それは「怒りを装う」ためのものだと述べた。
ロシア、国連安保理緊急会合を要請 ブチャでの残虐行為に対するウクライナの告発で/ARAB NEWS.2022
「ロシアはクリミアとアレッポで使った脚本を引きずっている。怒りを装い、説明責任を求めようと、ロシアは国連安保理を招集し、弁解の余地のないこと(ここではブチャの残虐行為)を弁護せざるを得なくなっている」と、サマンサ・パワー元米国連大使はツイートしている。
ロシア、国連安保理緊急会合を要請 ブチャでの残虐行為に対するウクライナの告発で/ARAB NEWS.2022
「誰もそれを信じないでしょう」と、現在米国国際開発庁の長官を務めるパワー氏は付け加えた。
ロシア、国連安保理緊急会合を要請 ブチャでの残虐行為に対するウクライナの告発で/ARAB NEWS.2022
「フェイク」翌日の国連安全保障理事会でロシア国連大使が主張
この事件をめぐり、4月5日の国連安全保障理事会では、ロシアのネベンジャ国連大使が殺害は「ウクライナの過激派」によるものなどとして、公開されている映像や写真が「フェイク」であるとする主張を繰り返した。
ロシアの国連大使が“言い間違え”「ブチャの遺体はロシア兵が到着する前になかった」その場で訂正も拡散/BuzzFeed Japan.2022
ロシアのネベンジャ国連大使は記者会見で、「(ウクライナの)ブチャで起こったことは、まさにウクライナ政権とその西側のスポンサーによって実行された偽旗作戦だ」と述べた
「ブチャで起こったことについての真実は、近いうちに明らかになる」=露国連大使/スプートニク.2022
ネベンジャ氏は「ブチャで起こったことについての真実は、非常に近いうちに明らかになると考えている」と述べ、この扇動の目的は恫喝の可能性があると述べた。
「ブチャで起こったことについての真実は、近いうちに明らかになる」=露国連大使/スプートニク.2022
……ミス?ある部分で反対に認めるような言動をしてしまう
話題を呼んでいる発言があったのは、国連で記者会見の質疑応答。記者から「写真もあり、目撃者もいる。あなたはこの出来事について、どう言うつもりなのか」という質問に答えるさなかの出来事だった。
ロシアの国連大使が“言い間違え”「ブチャの遺体はロシア兵が到着する前になかった」その場で訂正も拡散/BuzzFeed Japan.2022
「あなたが注意深く、ブチャで起きたことを見てみれば、通りに横たわっている遺体が、ロシア兵が到着する前にはなかった……いや、いや、去る前、失礼。ロシア兵が去る前になかった。そして、突然、通りに……ひとつずつ、左右に現れ、そのうちのいくつかは動き、いくつかは生きている兆候も示していたことがわかるはずだ」
ロシアの国連大使が“言い間違え”「ブチャの遺体はロシア兵が到着する前になかった」その場で訂正も拡散/BuzzFeed Japan.2022
そのうえで大使は、ブチャの映像や写真が「フェイク」であると重ねて強調。激しい情報戦のなかで、ウクライナ側によってつくられた証拠を持っていると重ねて訴えた。
ロシアの国連大使が“言い間違え”「ブチャの遺体はロシア兵が到着する前になかった」その場で訂正も拡散/BuzzFeed Japan.2022
このいい間違えについて、Twitter上ではフランスのジャーナリストが、無意識の本音を漏らしてしまうことを指す「フロイト的失言」であると指摘し、拡散。この場面は80万回以上再生されている。
ロシアの国連大使が“言い間違え”「ブチャの遺体はロシア兵が到着する前になかった」その場で訂正も拡散/BuzzFeed Japan.2022
「遺体を縛っていた白い布はロシア人をしめす印、つまりウクライナ軍によって殺された」→ロシア軍が服従の印として結ばせた
ロシア軍が後にしたブチャで、AFP通信の記者が目視した20人の遺体のうち16人は、歩道や緑地のそばに倒れていた。3人は通りの真ん中に横たわり、1人は破壊された民家の中庭で横向きに倒れていた。
ウクライナの路上に残される数々の遺体、ロシア後退後の首都郊外ブチャで/BBCニュース.2022
白い布で両手を後ろ手に縛られ倒れていた人の隣には、ウクライナのパスポートが開いて地面に置かれていた。
ウクライナの路上に残される数々の遺体、ロシア後退後の首都郊外ブチャで/BBCニュース.2022
ほかに2人が上腕部に白い布を縛り付けられていた。
「情報戦」どう読み解く!? ウクライナ 市民の遺体が路上に…/NHK NEWS WEB.2022
(前略)国営の「ロシア通信」はウクライナ警察の情報として「ウクライナの特殊部隊はロシアの工作員やロシア軍に協力していた人たちの掃討を行った。投稿された動画に映っている数体の遺体の腕に白い布が結ばれているが、これがロシア人を示す印だということだ」として、遺体はウクライナ側の攻撃によって死亡した人たちだと主張しています。
「情報戦」どう読み解く!? ウクライナ 市民の遺体が路上に…/NHK NEWS WEB.2022
WARNING: GRAPHIC CONTENT A body with hands bound by white cloth, who according to residents was shot by Russian soldiers, lies in the street in Bucha, Ukraine. Read more: https://t.co/YHssI6Is7j 📷 @bzohra pic.twitter.com/Opt4BU7BJa
— Reuters Pictures (@reuterspictures) April 10, 2022
住民の証言
「露軍の行動原理はよく分からない」と地元青年組織の男性代表、リュボミルさん(26)は語る。住民は白い布を腕に巻き、露軍の命令に絶対服従するように求められた。「(移動など)何をするにも露軍の許可が必要だった。高層住宅や市の中心部は比較的安全だったが、郊外はたいへん危険だった」という。
露兵「ナチスト探しに来た」 虐殺の地ブチャ住民語る/産経ニュース.2022
「ブチャに遺体はなかった、遺体を偽造したフェイク動画」→衛星画像で遺体の存在が証明
ロシア軍がブチャを離れた後、市内を走る車から撮影された映像には、道路の両側に放置された遺体が映っていた。
【検証】 ウクライナ・ブチャの住民虐殺 衛星画像がロシアの主張を否定/BBCニュース.20222
「遺体を偽装したやらせビデオ」在カナダのロシア大使館がツイート
在カナダのロシア大使館はその動画をツイートし、「キエフ近郊のブチャで、遺体を偽装したやらせビデオ」と書いた。映っているのは本物の遺体ではないと主張した。
【検証】 ウクライナ・ブチャの住民虐殺 衛星画像がロシアの主張を否定/BBCニュース.20222
「遺体は突然通りに現れた」ロシア国連大使も主張
一方、ロシアの国連大使ワシリー・ネベンジャ国連大使は4日、「町がロシア軍の支配下にあった間、暴力的な行動に苦しんだ地元住民は一人もいなかった」と虐殺を否定した。道路に散乱した遺体についても「ロシア軍の出発前には存在していなかったが、突然通りに現れ、道路に左右に一つずつ横たわっていた」と主張した。
「ブチャの虐殺」ロシア政府は否定も、人工衛星は見ていた。ロシア軍占領時から路上に遺体と見られる影/HUFFPOST.2022
「遺体はなかった……西側・ウクライナによるフェイク動画」ロシアのラブロフ外相が主張
ラブロフ外相はモスクワで開かれたアラブ連盟の会合に出席した中で、西側の外交は「ウクライナ危機の本質に関して、デマに満ちた憶測の中にブチャ市におけるこのフェイクを盛り込むことが課題である」と発言した。また、これまでマリウポリで起こったフェイク動画の撮影と同様、こうした露骨なフェイク動画を暴露していくと指摘した。
ウクライナ危機に関連したフェイクをすべて暴露する=露外相/スプートニク.2022
我々はこうしたフェイクを暴露する。3月上旬にマリウポリ市の小児病院を悲劇として提示しようとした際、我々はこれを暴露したが、今回も同様であり、配置換えの関連でロシア軍は3月30日にブチャ市を離脱したが、続く3日間に市長はテレビ演説を行い、街は通常生活に戻ったと発言している際にウクライナ軍が到着し、路上を撮影されたが、その際は遺体など転がっていなかった。つまりは3日経ってから、ひと芝居打とうと思いついたわけだ。
ウクライナ危機に関連したフェイクをすべて暴露する=露外相/スプートニク.2022
対露非難が高まる状況について「停戦交渉への関心をそらす狙いがある」と述べ、「ウクライナ側は交渉を完全に破綻に追いやろうと試みている」などと語った。
露外相、ブチャ虐殺は「捏造」「交渉破綻の狙い」と一方的に主張/産経ニュース.2022
そのうえで、「この挑発行為は国際的な安全保障への脅威となる」と述べ、真偽を議論するため、国連安全保障理事会の緊急会合の開催を求める考えを示しました。
「ブチャ虐殺はフェイクニュース」ロシア外相が主張 ※動画視聴の際はご注意下さい/テレ朝NEWS.2022
「西側諸国のメディアに提供するために収録」ロシア国防省の発表
ロシア国防省は5日、ウクライナ軍は「平和を愛する民間人がロシア軍に殺害された」と主張するために、フェイク動画を製作したと発表した。
民間人殺害めぐり「ウクライナが偽動画」 ロシア/AFPBB News.2022
同省は、動画は4日にキーウから北西に20キロほど離れたモシチュン(Moshchun)という集落で収録され、西側諸国のメディアに提供するためだったと主張した。
民間人殺害めぐり「ウクライナが偽動画」 ロシア/AFPBB News.2022
同省はさらに、ウクライナ北東部の都市を挙げ、「スムイ(Sumy)やコノトプ(Konotop)、その他の街で、ウクライナの特殊部隊が同様の撮影の準備を進めている」としているが、こうした情報の入手経路については触れなかった。
民間人殺害めぐり「ウクライナが偽動画」 ロシア/AFPBB News.2022
メディアが検証……ロシアの嘘を暴く
報道機関はすぐさま反証した。口火を切ったのは4月4日付のニューヨーク・タイムズだった。同紙は、遺体は既に数週間も放置されていたとし、その証拠として3月中に撮影された衛星写真を掲載、BBCやAFPなど他の報道機関もこれに続き詳細なファクトチェック記事を発表した。
ねつ造された「フェイク画像」を見抜く「ファクトチェック」の凄い最前線/現代ビジネス | 講談社.2022
「マクサー・テクノロジーズ社」が衛星写真で指摘
衛星写真を提供したマクサー・テクノロジー社の広報担当者は、「ブチャを撮影した高解像度の衛星写真は、路上に横たわって何週間も野外に放置されている遺体を示すSNSの写真や動画を検証し裏付けている」と話しています。
「ブチャの虐殺」ロシア政府は否定も、人工衛星は見ていた。ロシア軍占領時から路上に遺体と見られる影/HUFFPOST.2022
「マクサー・テクノロジーズ」って?
マクサー・テクノロジーズ(Maxar Technologies Inc)は、通信衛星、地球観測衛星、レーダー衛星、軌道上サービス衛星、衛星製品、および関連サービスの製造を専門とする宇宙技術企業である。【事業内容】政府や民間の顧客に破壊的な価値を提供し、変化する地球の監視、理解、ナビゲート、グローバルなブロードバンド通信の提供、宇宙利用の探求と発展を支援する。セグメントには、地球情報事業と宇宙インフラ事業がある。地球情報事業は、宇宙空間を利用した高解像度の光学・レーダー画像製品や解析技術を提供する。宇宙インフラ事業は、宇宙ベースの通信衛星、軌道上サービス、ロボット組み立て、宇宙探査のためのソリューションの設計、構築、統合、テストを行う。また、画像、分析の専門知識、技術を組み合わせて、顧客にインテリジェンス・ソリューションを提供する地理空間サービスも提供する。
MAXR.TO – Maxar Technologies Inc 概要/Reuters.2022
マクサー社は、ロシアの軍事侵攻が始まって以降、報道機関から1日に約200件の画像提供の依頼を受けているという。
【注目】ロシア軍を丸裸にする、民間の衛星画像がすごい/NewsPicks.2022
衛生写真によって遺体の存在が証明
同紙が民間の衛星写真を解析した結果、ブチャの通りでは3月11日時点で少なくとも11人の遺体が横たわっているのが確認された。3月20~21日以降の衛星写真には、さらに遺体が増えていた。同紙は、露軍撤退後のブチャの写真を入手し、衛星写真と比較したところ、同じ場所に遺体が写っており、同紙は「ロシアが主張する時点の数週間前から遺体はそこにあった」などと報じた。
ロシア軍制圧下のブチャ、衛星写真に「住民とみられる複数の遺体」…「撤退後の創作」根拠崩れる/読売新聞オンライン.2022
米ミドルベリー国際大学院の東アジア非核化プログラムディレクター、ジェフリー・ルイス氏は「ロシア軍がこの地域を支配していたときから遺体が存在したことを衛星写真は示している」と語った。
ロシア占領中から遺体存在、ウクライナ・ブチャの衛星写真が示す/REUTERS.2022
「ロシア軍がウクライナの首都キーウ(キエフ)郊外周辺地域のブチャで集団虐殺を行った」というウクライナの主張は捏造(ねつぞう)されたものだというロシア側の反論がうそであることが分かった。
「ウクライナが虐殺演出した」 ロシア側の主張に衛星写真の分析で反論/中央日報.2022
これによってロシアが嘘をついているという見方が世界中に広がっていった
ロシアはこれまで、民間人の遺体について、「(3月末の)露軍撤退後にウクライナ側が創作のために遺体を置いた」などと主張しているが、その根拠が大きく崩れた。
ロシア軍制圧下のブチャ、衛星写真に「住民とみられる複数の遺体」…「撤退後の創作」根拠崩れる/読売新聞オンライン.2022
ロシアの主張が虚偽であるという見方が世界に広がった。
プーチンの嘘を次々に打ち砕く…ロシアの軍事機密を丸裸にする「民間衛星会社マクサー」の超技術/PRESIDENT Online.2022
さらにドローンで撮影された動画では遺体のそばで活動するロシア軍の姿が……。
(CNN) ロシアはウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊の町ブチャでの大虐殺を再三否定しているが、ロシア軍の車両や兵士がブチャの街路で民間人の遺体とともに映っている新たな映像の存在が明らかになった。動画はドローン(無人機)によって撮影され、CNNが単独で入手した。
遺体散らばるブチャの路上にロシア軍の車両と兵士、新たなドローン映像で確認 CNN EXCLUSIVE/CNN.co.jp.2022
CNNは動画の撮影地を特定したほか、信憑(しんぴょう)性も確認している。撮影は3月12日と同13日に行われた。安全上の懸念からCNNは動画を撮影した個人の名を明らかにしていない。
遺体散らばるブチャの路上にロシア軍の車両と兵士、新たなドローン映像で確認 CNN EXCLUSIVE/CNN.co.jp.2022
3月13日に撮影された方の動画には、交差点に止まったロシアの軍用車両1台が映っている。CNNは車両の止まる道路の先に見える遺体3体について、4月1日に撮影された動画や3月18日に米衛星運用会社マクサー・テクノロジーズに映る遺体と同じであることを確認した。
遺体散らばるブチャの路上にロシア軍の車両と兵士、新たなドローン映像で確認 CNN EXCLUSIVE/CNN.co.jp.2022
同じく3月13日に撮影された別のドローン映像には、もう1台のロシアの軍用車両が上記の遺体の方向に走っていくのが映っている。
遺体散らばるブチャの路上にロシア軍の車両と兵士、新たなドローン映像で確認 CNN EXCLUSIVE/CNN.co.jp.2022
3月12日撮影の動画には、多数のロシア兵が1軒の家屋の外に止まった軍用車両の周りにいるのが見える。同じ道路の先には上記の遺体が映っている。兵士らが家屋で何をしているかは不明。
遺体散らばるブチャの路上にロシア軍の車両と兵士、新たなドローン映像で確認 CNN EXCLUSIVE/CNN.co.jp.2022
ウクライナ軍がブチャを奪還した4月1日以降、遺体の見つかった街路でロシア軍の車両や兵士が活動している証拠となる素材が浮上したのは今回の動画が初めて。
遺体散らばるブチャの路上にロシア軍の車両と兵士、新たなドローン映像で確認 CNN EXCLUSIVE/CNN.co.jp.2022
「通りには遺体が映っていない」在日ロシア大使が動画投稿→ 動画は別の通りで撮影されたものだった
ロシアのウクライナ侵攻を巡り、在日ロシア大使館が「ブチャ虐殺はでっち上げだ」とする動画をネット交流サービス(SNS)に投稿している。
オシント新時代・荒れる情報の海:「ブチャ虐殺ウソ」動画はウソ 露、別の場所投稿「遺体ない」 不利な情報隠すプロパガンダ/毎日新聞.2022
動画の題名は「ブチャ市の真実」。在日ロシア大使館がフェイスブックやツイッターの公式アカウントで4月9日に投稿し、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊のブチャで多数の民間人の遺体が見つかったことを「ウクライナの自作自演だ」と批判している。
オシント新時代・荒れる情報の海:「ブチャ虐殺ウソ」動画はウソ 露、別の場所投稿「遺体ない」 不利な情報隠すプロパガンダ/毎日新聞.2022
だが、「通りには遺体が映っていない」と主張するその動画を毎日新聞が衛星画像などと比較して分析したところ、多数の遺体が見つかった「死の通り」とは別の通りで撮影されたものだった。
オシント新時代~荒れる情報の海:ロシア投稿のブチャ虐殺否定動画に矛盾 「死の通り」とは別地点/毎日新聞.2022
虐殺現場とは違う場所の映像を「ウクライナ側のフェイク」の証拠と主張していたことになる。
ウクライナ・ブチャ住民「報道特集」でロシアのフェイク覆す証拠画像公開/デイリースポーツonline.2022
❗️ブチャ市の真実👇🏼
— 駐日ロシア連邦大使館 (@RusEmbassyJ) April 9, 2022
詳細は🔗https://t.co/PrDdJoUCUw pic.twitter.com/PWsxrxNPyJ
ブチャの虐殺は「映画のセット」在仏ロシア大使がTwitterに投稿
【4月7日 AFP】フランス政府は7日、在仏ロシア大使館がウクライナ・ブチャ(Bucha)で撮影された写真をツイッター(Twitter)に投稿し、「映画のセット」だと主張したことを受け、大使を呼び出すと発表した。
仏、ロシア大使呼び出しへ ブチャめぐる「不謹慎」投稿で/AFPBB News.2022
「ブシャの残虐行為についてのフランスのロシア大使館からの連絡のわいせつと挑発を考慮して、私は今朝ロシア大使を召喚することにした」 とジャン=イヴ・ル・ドリアン外相はツイートした。
パリのロシア大使館は、ブッカの虐殺は「映画セット」であり、フランスはその責任者を召喚したと語った。/infobase.2022
後に削除されたツイートは、通りに置かれた遺体を示しているように見え、キエフが街で見つかった死体で「モンタージュ」を作ったと非難するモスクワの声明に沿って、「撮影シーン、ブチャの街」という字幕が付けられました。
パリのロシア大使館は、ブッカの虐殺は「映画セット」であり、フランスはその責任者を召喚したと語った。/infobase.2022
「遺体が動いている」「芝居であることがわかる」→検証の結果事実ではなかった
ブチャで多くの市民が死亡しているのが見つかったことについて、ロシア国営テレビの「第1チャンネル」は遺体が映った現地の映像に対して「よく見るとこれは新たなフェイク、芝居であることがわかる」としています。そのうえで「殺されたとされる人物が手を上げ、また別の人物がカメラマンが乗った車が通り過ぎたあとにすぐに立ち上がるのが車のバックミラーに映っているのが見える」などと、スロー再生した映像などを交えて独自の分析を伝えています。
「情報戦」どう読み解く!? ウクライナ 市民の遺体が路上に…/NHK NEWS WEB.2022
親ロシア派のソーシャルメディア(SNS)アカウントはさらに、スローモーションにしたこの動画を広く拡散し、遺体のひとつの腕が動いたと繰り返した。
【検証】 路上の遺体が「動いた」と親ロシア派は言うが……実際には雨粒か泥か/BBCニュース.2022
イタリアのファクトチェックメディア「オープン・オンライン」のデビッド・プエンテ氏や、英BBC、同局のシャヤン・サルダリザデ氏、ニュースサイト「オーロラインテル」、米ニューズウィークのエフゲニー・ククリチェフ氏、オランダの調査報道メディア「ベリングキャット」のエリオット・ヒギンズ氏らの検証によれば、「遺体が動いている」という事実はなかった。
ウクライナ侵攻「ブチャの放置遺体が動いた」偽ファクトチェックを繰り返す狙いとは?/Yahoo!ニュース.2022
「腕を動かしている」と主張している場面は、自動車のフロントグラスについた水滴が、遺体に重なって見えているだけだと、これらの検証は指摘する。
ウクライナ侵攻「ブチャの放置遺体が動いた」偽ファクトチェックを繰り返す狙いとは?/Yahoo!ニュース.2022
また、「座り込んでいる」と主張している場面は、遺体が映り込んだドアミラーのゆがみによるもの、と指摘している。
ウクライナ侵攻「ブチャの放置遺体が動いた」偽ファクトチェックを繰り返す狙いとは?/Yahoo!ニュース.2022
「遺体が4日は経過しているのに死後硬直していない」→死後4日目に完全に解かれるケースはよくある
世界中の非難が高まるなか、ロシア外務省の公式アカウントは「キーウ政権がブチャについて公表した全ての写真とビデオは、新たな挑発に過ぎない。キーウ政権が西側メディアのために新たな捏造を行った」としたうえで、ロシア国防省の声明文の画像をツイートした。
国連事務総長「衝撃」ロシアは「でっち上げ」日本は「ロシアの責任」 キーウ近郊でロシア軍の撤退後、多数の遺体見つかる/BuzzFeed Japan.2022
声明文は「ロシア軍は3月30日にブチャから完全に撤退した。ロシア軍の管理下にあった時期、ブチャの市民はだれも、どのような暴力にも苦しんでいない」
国連事務総長「衝撃」ロシアは「でっち上げ」日本は「ロシアの責任」 キーウ近郊でロシア軍の撤退後、多数の遺体見つかる/BuzzFeed Japan.2022
「ブチャでの『犯罪の証拠』なるものは、ウクライナ情報機関と報道機関が市内に入った(撤退から)4日後に出てきたが、死後硬直などがみられない」
国連事務総長「衝撃」ロシアは「でっち上げ」日本は「ロシアの責任」 キーウ近郊でロシア軍の撤退後、多数の遺体見つかる/BuzzFeed Japan.2022
⚡ Official Statement by @mod_russia ⚡
— MFA Russia 🇷🇺 (@mfa_russia) April 3, 2022
All the photos and videos published by the Kiev regime in Bucha are just another provocation.
Facts 👉 https://t.co/L91uGBs4r5
❗ This confirms conclusively this is another #hoax by the Kiev regime for the Western media. pic.twitter.com/VO3umSNwkE
「そもそも冬の季節でも4日後に死後硬直が完全に解かれるケースは普通にあること」
事件性の有無を見極める司法解剖などを数多く担当してきた旭川医科大(北海道旭川市)法医学講座の清水恵子教授によると、死後硬直は、遺体の筋肉が一定時間、硬直する現象をいう。
「死後硬直がない」ウクライナの惨劇を否定するロシア、法医学者は疑問符/BuzzFeed Japan.2022
清水教授はまず、ロシア側の言い分について、「現場で遺体を見たり、検案したりせずに、映像だけで死後硬直があるかどうか判断するのは不可能」と指摘。
「死後硬直がない」ウクライナの惨劇を否定するロシア、法医学者は疑問符/BuzzFeed Japan.2022
そのうえで「完全撤退から4日経過しているのに遺体に死後硬直がみられない」とする主張についても、以下のように述べた。
「死後硬直がない」ウクライナの惨劇を否定するロシア、法医学者は疑問符/BuzzFeed Japan.2022
「そもそも冬の季節でも4日後に死後硬直が完全に解かれるケースは普通にあること。今は春にさしかかった季節なため、ロシア軍が撤退したとする3月30日に亡くなった人だとしても、数日で死後硬直は終わっているのではないか。自作自演とする主張には疑問符がつく」
「死後硬直がない」ウクライナの惨劇を否定するロシア、法医学者は疑問符/BuzzFeed Japan.2022
「ブチャの虐殺とロシア軍の関連性が高い」ドイツの情報機関が無線を傍受
ドイツのニュースサイトのDER SPIEGELが2022年4月7日に、「ウクライナ・キーウ近郊の町ブチャで行われた残虐行為との関連性が高いロシア軍の無線通信をドイツ当局が入手した」と報じました。
ロシア軍の無線傍受から「ブチャの市民虐殺はロシア軍の計画的な戦略」だったことが暴かれたとの報道/Gigazine.2022
同誌によれば、ドイツ当局者は今回傍受した内容について、キーフ近郊のブチャでの民間人殺害が一部のならず者兵士によるものではなく、恐怖をあおるための意図的な戦略の一環だった可能性があることを示唆していると語った。
ドイツ情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道/Bloomberg.2022
また取材を受けた政府関係者によれば、その無線通信はドイツの対外情報機関の連邦情報局(BND)によって傍受されたものだという。
ドイツの情報機関、ブチャでの虐殺についてロシア軍の会話を傍受/Switch News.2022
同当局者は6日にこの情報を議会に伝えたという。ロシア側は同国軍が撤退した後にブチャで見つかった民間人の遺体の画像について、でっち上げだと主張している。
ドイツ情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道/Bloomberg.2022
独連邦情報局(BND)は、ブチャで見つかった遺体の場所と一致する位置データを傍受していると、シュピーゲルは伝えた。ある会話では、自転車に乗っていた人を銃撃して殺害したと主張する兵士の声が含まれていた。また別の会話では、その場にいる民間人にはまず尋問し、その後銃撃すべきだと話している人の声もあった。
ドイツ情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道/Bloomberg.2022
ロシアのPMC「ワグナー・グループ」の関与の可能性
さらに、会話の内容から、シリア内戦などでも活動したとされるロシアの民間軍事会社「ワグネル」の傭兵が殺害に関与していたことも示唆されているという。ワグネルはプーチン氏の指示で動くエリート武装集団とされる。
ロシアが否定するブチャの民間人大量虐殺 独情報機関が殺戮話す露軍の無線を傍受か/The News Lens Japan.2022
複数の目撃者によれば、侵攻の第1段階でブチャには当初若い兵士が来ていたが、その後別の兵士に置き換えられ民間人への攻撃が始まったという。
ドイツ情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道/Bloomberg.2022
ロシアの主張を無効にする証拠だ
ブチャなどで「非人道的行為を受けた」という市民の証言が相次いでいる中、同誌は「虐殺はでっち上げ」とするロシアの主張を無効にする証拠だとしている。
ロシアが否定するブチャの民間人大量虐殺 独情報機関が殺戮話す露軍の無線を傍受か/The News Lens Japan.2022
「ブチャの虐殺はフェイクだ」ロシア側の嘘に非難が集まる中でプーチンが主張
4月12日、ロシアのプーチン大統領は、同国東部の宇宙基地を訪問、記者会見を行った。もちろん、その間もウクライナには砲弾が撃ち込まれ、人々が殺されている。
「戦場の狂気」はこうして起こる…ロシア兵を「鬼畜」に変えた“集団心理”の危ない実態/現代ビジネス | 講談社.2022
「ウクライナに起きていることは悲劇だが、我々に選択肢がなかったのは明らかだ。特別軍事作戦は計画どおり進んでおり、今後も粛々と実行する」
「戦場の狂気」はこうして起こる…ロシア兵を「鬼畜」に変えた“集団心理”の危ない実態/現代ビジネス | 講談社.2022
悲劇という言葉を使っても、プーチンの表情には何の変化もない。ブチャの虐殺について問われても「フェイクだ」と平然としていた。
「戦場の狂気」はこうして起こる…ロシア兵を「鬼畜」に変えた“集団心理”の危ない実態/現代ビジネス | 講談社.2022
それに先立つ3月4日には、ロシア軍の活動について当局がフェイクと見なした情報を報じた記者らに最長15年の禁固刑を科す法改正が成立し、ロシア国内外のメディアが報道抑制を余儀なくされた。ロシア政府がこれらの言葉を、自らにとって都合の悪い情報を否定したり抑制したりするための政治的武器として用いていることは明らかである。
フェイクニュースをめぐる争いとメディア・リテラシー/調査情報デジタル.2022
中国はロシア主張を中心に報道した
中国外務省の趙立堅(ちょうりつけん)報道官は6日の記者会見で、ロシア軍が撤収したブチャで多くの市民の遺体が見つかったことについて「それに関する報道や映像は非常に心配なものだ」と懸念を表明した。ただ「人道問題を政治化させるべきでない。調査の結論が出るまで各国は自制を保ち、無責任な非難を避けるべきだ」と発言した。国際社会が対露非難を強める中、同調しない考えを示した形だ。
中国「ブチャ虐殺」でも対露非難避け 矛先は米国に/産経新聞.2022
中国はウクライナでのロシアの行動を非難しておらず、侵攻と呼ぶことも控え、西側の対ロ制裁を批判している。
中国、ウクライナ巡りロシア支援なら制裁に直面=米国務副長官/REUTERS.2022
中国とロシアは近年、緊密な関係を一層深めており、2月には「無制限」のパートナーシップを宣言した。
中国、ウクライナ巡りロシア支援なら制裁に直面=米国務副長官/REUTERS.2022
懸念を表明するも国際社会のロシア非難には同調しない
国営中央テレビは「停戦協議を破壊する意図から、欧米がブチャの件をあおっている」(ラブロフ露外相)といったロシア側の見解を伝える場面が目立つ。
中国「ブチャ虐殺」でも対露非難避け 矛先は米国に/産経新聞.2022
中国の国営放送「中国国営中央テレビ(CCTV)」や中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊、ブチャでの惨劇について「ウクライナと西側諸国は、反ロシアを目的としたフェイクニュースをまき散らしている」などロシア側の主張にのっとって報じた。
習政権、ロシア擁護で〝利権横取り〟か 虐殺を「フェイクニュース」と報道、露産原油・天然ガスにも触手 「中国の後押しが大虐殺招いた」石平氏/iza.2022
中国国営中央テレビの5日正午のニュースでは「ロシア外相:ブチャ事件の嘘を暴く」とのタイトルで「ウクライナと西側がフェイクニュースをばらまいている」と批判するラブロフ外相や「捏造(ねつぞう)の証拠を示す」とする国連大使など、ロシア側の主張が続きます。
ブチャの虐殺は「フェイク」 中国メディアはロシアの主張が中心/テレ朝news.2022
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は6日付の社説で「ブチャ事件が出てきた後、ウクライナ危機を作り出した米国は和解を呼び掛けて協議を促すどころか、対露制裁の強化やウクライナへの武器供与などの手法で、両国間の緊張と対立を激化させている」と主張。米国に対し「停戦協議の障害を作り出している」と批判した。習近平政権は、ウクライナ問題が深刻化した責任は米欧にあるとの主張を強めている。
中国「ブチャ虐殺」でも対露非難避け 矛先は米国に/産経新聞.2022
「映像が偽物のである可能性」中国専門家の見解をロシア国営メディアが報道
SNSに1000万人以上のフォロワーがいる中国の軍事専門家・宋忠平氏は4日の投稿で、ブチャでの殺害の責任はウクライナ側にあるとの見方を示し、「ロシアがブチャで虐殺を行う必要はない」との持論を展開しました。
中国の専門家 ブチャの殺害は「ウクライナ側が」/テレ朝news.2022
また、映像が偽物である可能性も指摘し、「ゼレンスキー大統領は俳優で演技がうまい」と述べました。
中国の専門家 ブチャの殺害は「ウクライナ側が」/テレ朝news.2022
ロシアの国営テレビはこの宋氏の動画を放送し、「中国の専門家が西側のストーリーに疑問を呈した」と紹介しました。そのうえで、ブチャでの状況はウクライナ側の捏造(ねつぞう)だと主張する根拠の一部にしています。
中国の専門家 ブチャの殺害は「ウクライナ側が」/テレ朝news.2022
一方で中国のSNSではロシアを非難する声も
中国のSNS上でブチャの虐殺疑惑について非難の声が上がりました。
ブチャの虐殺疑惑 中国でも非難「ジェノサイドだ」/テレ朝news.2022
「今世紀最悪の虐殺」「これはジェノサイドだ」「ロシアは罰を受けるべきだ」。これらは中国のSNSに投稿されたロシア軍がウクライナのブチャで市民らを虐殺したとされる疑惑に関するコメントです。
ブチャの虐殺疑惑 中国でも非難「ジェノサイドだ」/テレ朝news.2022
「ブチャ事件」などという検索キーワードも急上昇しました。
ブチャの虐殺疑惑 中国でも非難「ジェノサイドだ」/テレ朝news.2022
中国メディアはロシアの主張に沿う報道を繰り返していますが、ネット上では事件への衝撃が広がっています。
ブチャの虐殺疑惑 中国でも非難「ジェノサイドだ」/テレ朝news.2022
中国のSNSでウクライナ大使館が非難
中国版ツイッター・微博(ウェイボー)のウクライナ大使館の公式アカウントは5日、「ロシアによるブチャとイルピンでの軍事犯罪」とツイートし、英スカイニュースによる動画を投稿した。
ブチャ虐殺、中国のネット上でも非難の声=「これはジェノサイド」「正義は必ず勝つ」/Record China.2022
動画では、ロシア軍の兵士が市民を拷問・虐殺したことなどが遺体の映像と共に紹介され、ウクライナの兵士が「彼らは一般市民。これはジェノサイドだ」などと語り、同国のレズニコフ国防相も「新たなニュルンベルク裁判になる。ウクライナに対する軍事犯罪だ」と語る様子が映っている。
ブチャ虐殺、中国のネット上でも非難の声=「これはジェノサイド」「正義は必ず勝つ」/Record China.2022
この投稿に、ネットユーザーからは数千件のコメントが寄せられており、その多くが「これはジェノサイドだ」「罪のない人を傷つける行為には嫌悪を感じる。ウクライナを支持する」「ロシアは絶対に懲罰を受けなければならない!」「ウクライナの人々の選択を支持する。国際社会に正義を助けること、侵略者に厳罰を与えることを呼び掛けよう」「戦争犯罪に懲罰を下さなければ、天の理が許さない」「正義は必ず勝つ。ウクライナ頑張れ!」など、ウクライナを支持するものとなっている。
ブチャ虐殺、中国のネット上でも非難の声=「これはジェノサイド」「正義は必ず勝つ」/Record China.2022
ウクライナからの避難民についてもフェイクが流布
ウクライナからの避難民に関してもネガティブ情報が流された。ドイツの警察は、16歳の若者がウクライナ人に殴打され、死亡したという動画について、「憎悪をかき立てることを目的とした意図的な『偽のビデオ』であると想定している」と発表した。
〝情報戦惨敗〟ロシア、大虐殺隠蔽か 「鉄のカーテン」が災い、政権中枢に情報届かない皮肉 FSB大粛清のプーチン氏は「ネット使わないとも」識者/iza.2022
ブチャの虐殺はロシアにとって情報戦
ロシアが一方的に始めた軍事侵攻で、ウクライナのたくさんの民間人が犠牲になっている事実は疑いようがありません。この点についてロシアが全否定するような対応を取っていることにもそれなりの理由があります。ロシアはブチャ事件を情報戦として捉えています。全否定という態度をとったほうが情報戦において有利な立場を得らえるとロシアは考えているのでしょう。
「ブチャ虐殺を普通のロシア人はどう受け止めているか」佐藤優「事態は極めて深刻」/PRESIDENT Online.2022