
【ウクライナ危機(47)】「NO WAR PEACE FOR UKRAINE」祖国の危機の中で平和を訴え続け、過去最多のメダルをもたらしたウクライナのアスリートたち『北京2022年パラリンピック』

Beijing 2022 Paralympics
ピース!ロシアがウクライナに侵攻する中で始まった『北京2022年パラリンピック』
「ピース!(平和を)」
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
ロシアのウクライナ侵攻が日増しに緊迫化していた3月4日に行われた開会式、国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長(45歳)は歴史的な名演説の最後に両拳を固く握りしめて声を張り上げた。その「魂の叫び」から北京冬季パラリンピックは始まった。
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
ロシアとその攻撃を支援したベラルーシを、国の代表ではない「中立」の選手として参加容認すると決めた記者会見の冒頭の出来事だった。リーニー記者はウクライナ第2の都市ハリコフで爆撃によって亡くなった19歳のバイアスロン選手の写真を掲げ「攻撃している国の選手にはパラリンピックへの参加機会を与えた。彼は殺され、出場する機会はない。あなたはこの選手の両親に何と説明するのか」と抗議したのだ。
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
パラリンピックは1948年、第2次世界大戦の負傷兵を受け入れていた英ロンドン郊外のストーク・マンデビル病院で実施された競技会が始まりだ。脊髄(せきずい)に損傷を負った兵士のリハビリテーションを起源とする大会は、多様性を認め合い、誰もが個性や能力を公正に発揮できるよう願いがこめられた「平和の祭典」に発展した。
北京パラリンピック、戦時下の幕開け 「平和の祭典」脅かされる理念/朝日新聞デジタル/2022
今、その理念が脅かされている。昨年12月にロシアを含む173カ国が共同で提案し、国連で採択された「五輪休戦決議」は守られなかった。国際パラリンピック委員会(IPC)は2日、ロシアとベラルーシの選手について、個人資格となる「中立」の立場での出場を認めたが、翌3日に撤回に追い込まれた。両国の選手にとって、国の責任を個人で負う形となった。
北京パラリンピック、戦時下の幕開け 「平和の祭典」脅かされる理念/朝日新聞デジタル/2022
ウクライナの選手にとっては、不安を抱えながらの大会になる。代表最年長のビタリー・ルキアネンコ選手(43)は、母国にいる妻と娘と連絡が途絶えたという。「家族に何が起こったのか非常に心配している」と同国パラリンピック委員会の広報担当が明かした。首都キエフから避難する車の渋滞がひどく、通常なら車で約7時間で着く場所まで、30時間かかった人もいるという。
北京パラリンピック、戦時下の幕開け 「平和の祭典」脅かされる理念/朝日新聞デジタル/2022
北京パラリンピック参加が危ぶまれたのがウクライナ選手団
ロシア軍がウクライナ侵攻を始めた影響により、3月4日から始まる北京パラリンピックにウクライナ選手団が出場できない可能性が出てきた。
ウクライナ選手団、北京パラに出場できない可能性も ロシア侵攻で/朝日新聞デジタル.2022
国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長が24日、声明で厳しい状況を説明した。
ウクライナ選手団、北京パラに出場できない可能性も ロシア侵攻で/朝日新聞デジタル.2022
「本当に恐ろしい状況だ。今朝、ウクライナ・パラリンピック委員会の会長と話をした。パラアスリートたちは北京大会に出たいと願っているものの、選手団を北京に届けるのはとてつもなく大きな挑戦になると伝えられた」
ウクライナ選手団、北京パラに出場できない可能性も ロシア侵攻で/朝日新聞デジタル.2022
開幕前日にウクライナ選手団が北京入り
チームが北京入りしたのは前日。
欧米メディアは北京パラ開会式の異例“ピース“スピーチと「間に合ったのが奇跡」ウクライナ入場に注目…一方露メディアは代替大会の開催計画を報道/Yahoo!ニュース.2022
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの選手団が3月3日ごろ、パラリンピックが開かれる北京に到着した。
「過去、今、これからもウクライナであり続ける」北京入りした選手団が語ったこと【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
2月25日に総勢約50人で首都キエフを出発する予定だった。緊迫する情勢を受け、同日の西部リビウ発の便を取り直したのはその4日前。しかし24日、ロシアの侵攻を受け全土で民間便が止まった。
ウクライナ選手団、北京入り パラ参加「国が存続する希望、象徴に」/毎日新聞.2022
侵攻が始まり、国内にいた一部の選手やスタッフは、バスでポーランド国境からの脱出を目指した。
ウクライナ勢、北京パラ初の金メダル 国境脱出「来られたのは奇跡」/朝日新聞デジタル.2022
国内にいた医師やスタッフら約20人は、特別に通行書類などの発行を受けて、キエフからイタリア・ミラノまで5カ国約2000キロをバスで横断。
ウクライナ選手団、北京入り パラ参加「国が存続する希望、象徴に」/毎日新聞.2022
侵攻が始まり、国内にいた一部の選手やスタッフは、バスでポーランド国境からの脱出を目指した。競技に必要な道具を乗せて、ポーランドからスロバキア、オーストリアなどを抜け、イタリアで合宿中の選手と合流した。
ウクライナ勢、北京パラ初の金メダル 国境脱出「来られたのは奇跡」/朝日新聞デジタル.2022
SNS上に平和を訴える動画を公開
選手と関係者30人以上がウクライナ国外の事前合宿先でバスの前に並び、「われわれはウクライナ、ウクライナの平和!」と叫ぶ動画を公開した。
パラリンピック ウクライナ選手団 北京に到着/NHK | 日本放送協会.2022
別の投稿では、国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長に向け、ロシアとベラルーシの選手を大会から除外するよう求める書簡を公開。両国の多くの選手は、戦争を正当化するという害悪に侵されていると非難した。
ウクライナ選手団、北京パラ参加表明 「平和!」インスタに動画/産経ニュース.2022
また、ロシアが核兵器使用を示唆したことや2008年以降で3度目の五輪休戦協定違反となることを指摘。「地下シェルターにいる家族の生活や安全を心配する選手の心情を理解してほしい」とも訴えた。
ウクライナ選手団、北京パラ参加表明 「平和!」インスタに動画/産経ニュース.2022
Ukraine’s Paralympic Team together earlier today before boarding for #Beijing2022.
— Paralympic Games (@Paralympics) March 1, 2022
There are 20 athletes and 9 guides in Ukraine’s team. #WinterParalympics pic.twitter.com/HAld7pHkxd
「4昼夜かけてここまで来た」スシュケビッチ会長(ウクライナ・パラリンピック委員会)の記者会見
「4昼夜かけてここまで来た」。ウクライナ・パラリンピック委員会のワレリー・スシュケビッチ会長は3日、記者会見を開き、疲れ切った様子で長旅を振り返った。
ウクライナ選手団、北京入り パラ参加「国が存続する希望、象徴に」/毎日新聞.2022
複数の欧米メディアが引用したロイター通信の取材によると、ウクライナ・パラリンピック委員会のワレリー・スシュケビッチ会長は「チームが到着するまで4日以上を要した。ここにいるのは奇跡だ。チームの一部はすでに国外にいたが、一部はウクライナにいた。必要な用具はすべてウクライナにあった。これらすべてをまとめなければならなかった。私はウクライナの委員会の会長になって25年になるが、パラリンピック大会に来るのがこれほど難しく大変なことはなかった」と語った。
欧米メディアは北京パラ開会式の異例“ピース“スピーチと「間に合ったのが奇跡」ウクライナ入場に注目…一方露メディアは代替大会の開催計画を報道/Yahoo!ニュース.2022
戦争の影響は甚大で、大会への参加断念も考えたが、ウクライナの存在を国際舞台で示す必要性を強く感じたと語った。
「過去、今、これからもウクライナであり続ける」北京入りした選手団が語ったこと【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
「ウクライナは、パラリンピックにおいて世界を牽引するリーダーです。ウクライナがパラリンピックに不参加であれば、国際舞台に立つことができなければ、ウクライナの人たちや国が存在しなくなると示すようなことになってしまいかねません」
「過去、今、これからもウクライナであり続ける」北京入りした選手団が語ったこと【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
「大国が私たちの国や存在を壊そうとしています。私たちがここにいるのは、単に一つのチームが到着したということだけではありません。ウクライナが国として存続していることの象徴なのです」
「過去、今、これからもウクライナであり続ける」北京入りした選手団が語ったこと【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
スシュケビッチ会長は続けて「ウクライナが過去、今も、そしてこれからもウクライナという国であり続ける証です」と訴えた。
「過去、今、これからもウクライナであり続ける」北京入りした選手団が語ったこと【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
「私たちは戦争反対という方向で団結できるのです」とも呼びかけた。
「過去、今、これからもウクライナであり続ける」北京入りした選手団が語ったこと【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
大会終了後に帰国できるかどうかも不透明で、同会長は「分からない。帰国するのは簡単なことではない。パラリンピック期間中に国際社会がこの戦争を終わらせるための本当の一歩を踏み出すことを願っている」と述べた。
パラリンピック=ウクライナ選手団が北京到着、「ここにいるのは奇跡/REUTERS.2022
ロシアとベラルーシを北京パラリンピック大会から除外
ウクライナ侵攻で国際的な批判が高まるロシアと軍事面で協力関係にあるベラルーシ両国の北京パラリンピック大会出場について、IPC(国際パラリンピック委員会)は3月2日の時点では中立的な立場での個人出場を認めるとしていたが、国際世論からの猛烈な反発を浴びてこれを翌日に撤回。両国選手団の参加を一転して認めずに除外すると発表した。
排除されたロシアが中国を巻き込み画策する「独立スポーツネットワーク構想」/JBpress.2022
「ロシアとベラルーシ選手を国際大会から除外するよう……」ウクライナ侵攻をうけた“国際オリンピック委員会”が勧告
国際オリンピック委員会(IOC)は2月28日、ロシアとベラルーシの選手、役員を国際大会から除外するよう、全ての国際競技連盟(IF)や大会主催者に勧告した。ただし、急な勧告のため組織または法律上の理由で除外が不可能な場合は、両国の名称を使った選手としては参加させないことを強く要請。「中立」の立場での参加のみを認め、国旗、国歌、国を象徴する色などの使用を禁じることを求めた。
IPC、北京パラへのロシア勢参加可否協議/サンスポ.2022
IOCは声明で、「国際スポーツ競技の高潔さを守り、すべての参加者の安全を確保するため」と説明。「ウクライナにおける現在の戦争は、オリンピック運動を苦境に追いやっている」とした。
国際サッカー連盟、ロシアの出場を一転禁止 他の競技団体も続々排除へ/BBCニュース.2022
また、「オリンピック休戦の違反」があったと指摘。「ロシアとベラルーシの選手たちはスポーツ大会に引き続き出場できるが、ウクライナの多くの選手は、自国が攻撃されたために出場できずにいる」とした。
国際サッカー連盟、ロシアの出場を一転禁止 他の競技団体も続々排除へ/BBCニュース.2022
“国際パラリンピック委員会”は北京パラリンピックでの個人資格での参加を容認した!
現地時間3月2日、国際パラリンピック委員会(IPC)は、ウクライナに軍事侵攻するロシアとそれに協力するベラルーシの選手の北京パラリンピック出場について、いかなる国にも所属しない中立的な個人資格でのみ認めると発表した。
IPCがロシア・ベラルーシ選手の個人資格参加を容認…4日北京パラ開会式/Sporting News.2022
各国のパラリンピック委員会のシンボルについても表に出すことを禁止し、何らかの方法で覆い隠さないといけない。国旗と国歌はパラリンピック旗と同讃歌で代用されるという。
IPCがロシア・ベラルーシ選手の個人資格参加を容認…4日北京パラ開会式/Sporting News.2022
また、両国は国際オリンピック休戦決議を破り、戦争行為におよんでいることから「重大な懸念」があるとしており、年内に臨時総会を開き、休戦決議の順守をIPC加盟条件とすべきかに採決を行なった上で、資格停止か除名処分を検討するという。
IPCがロシア・ベラルーシ選手の個人資格参加を容認…4日北京パラ開会式/Sporting News.2022
IPC管轄の国際競技連盟による10競技の大会についてもロシア・ベラルーシでの開催を禁止する。これらの決定は、追って通知があるまで無期限で効力を持つ。ロシアのウラジミール・プーチン大統領に授与していたパラリンピック勲章の撤回も発表された。
IPCがロシア・ベラルーシ選手の個人資格参加を容認…4日北京パラ開会式/Sporting News.2022
両国の選手たちに軍事侵攻の直接的な責任はない、「中立」という個人資格で参加すれば競技する権利は守られる、とIPCは考えたのだろう。閉幕したオリンピックでも、ドーピングが問題になっているロシアの選手たちは国の代表ではなく、「ロシア・オリンピック委員会」の一員として個人資格で大会に出場した。それに準じた形ともいえた。
「五輪休戦決議」をも踏みにじったロシア―戦時下の今こそよみがえらせたいノエルベーカー氏の思想/nippon.com.2022
「NO WAR IN UKRAINE」 この発表にウクライナのメディアの記者が涙目で詰め寄る
「NO WAR IN UKRAINE(ウクライナに戦争はいらない)」
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
2日に北京で行われた国際パラリンピック委員会(IPC)の記者会見で、ウクライナ紙、キエフ・ポストのリー・リーニー記者がロシアによる攻撃で亡くなったというパラ選手の写真を掲げて質問した。「攻撃している国の選手にはパラリンピックへの参加機会を与えた。彼は昨日殺され、出場する機会はない。彼の親に何と声を掛けるのか」と迫った。
ロシアによる爆撃で死亡したパラ選手の写真掲げるウクライナ記者「攻撃している国の選手に参加機会を与え…彼の親に何と声を掛けるのか」/zakzak.2022
(前略)マスクに反戦のメッセージを書いたウクライナ紙キエフ・ポストのリー・リーニー記者が声を震わせ、パーソンズ会長に涙目で詰め寄っていた。
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
リーニー記者によると、写真は1日にウクライナ第2の都市ハリコフで爆撃によって亡くなった19歳のバイアスロン選手で、北京冬季大会の代表ではなかった。
ロシアによる爆撃で死亡したパラ選手の写真掲げるウクライナ記者「攻撃している国の選手に参加機会を与え…彼の親に何と声を掛けるのか」/zakzak.2022
パーソンズ会長は記者に理解を求めた
10代の一人娘を持つ父親でもあるパーソンズ会長は記者の目をじっと見つめ「ウクライナの人々の痛みは想像を絶する。状況は不条理で人道を逸脱しており、私には祈ることしかできない」と前置きした上で「われわれにはIPC規定の範囲で、最大限の制裁を科すことしかできなかった」と理解を求めた。
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
ロシアとその攻撃を支援したベラルーシを、国の代表ではない「中立」の選手として参加容認すると決めた記者会見の冒頭の出来事だった。
「19歳バイアスロン選手が爆撃死、兵士である父がロシア捕虜に」日本人が知らないウクライナ選手の悲劇…パラ会長はロシア勢の訴訟リスクを懸念/Number Web.2022
様々な国選手などからこの決定に批判が殺到
IPCの前夜の決定に批判が相次いだ。受け入れられない姿勢を示したウクライナ・パラリンピック委員会のほかに、ドイツやスイスなどからも不満の声が出た。車いすカーリングやパラアイスホッケーで、ロシアとベラルーシとの対戦を拒否する姿勢を見せた国もあった。
16時間で判断一転、パラの出場認めず「あなた方は政府の被害者」/朝日新聞デジタル.2022
ウクライナの選手たちは声明を発表
切実な声を表明したのはウクライナの選手たちだ。
北京パラリンピックにロシア、ベラルーシが中立選手で参加OKに「失望」「非難」の声が続々…ウクライナは「再び打撃を与える決定だ」と共同声明/Yahoo!ニュース.2022
世界スポーツに変化をもたらそうと活動する選手支援団体「グローバル・アスリート」は、IPCの決定を受けてウクライナ選手団との共同声明を発表した。
北京パラリンピックにロシア、ベラルーシが中立選手で参加OKに「失望」「非難」の声が続々…ウクライナは「再び打撃を与える決定だ」と共同声明/Yahoo!ニュース.2022
「IPCの決定は、ウクライナ選手、市民全員に再び打撃を与えました。昨日、19歳のウクライナのバイアスロン選手であるイェフヘン・マルシェフがウクライナでの戦闘で殺害され、ロシアの攻撃に対して自国を守りました。スポーツが有意義な制裁を実施する前に、あと何人の命を失う必要がありますか?」と訴え、さらに厳しく非難した。
北京パラリンピックにロシア、ベラルーシが中立選手で参加OKに「失望」「非難」の声が続々…ウクライナは「再び打撃を与える決定だ」と共同声明/Yahoo!ニュース.2022
「中立という分類があろうとなかろうと、ロシアとベラルーシの権力者たちは、彼らの国の選手たちの大会参加を国の宣伝活動として活用します。命が失われ、家族が引き裂かれ、ウクライナ国家のために涙が流れています。IPCとスポーツは暴力を止めることはできないが、ロシアとベラルーシの行動に最も厳しい制裁と完全に世界から孤立させるというメッセージを送ることができたでしょう」
北京パラリンピックにロシア、ベラルーシが中立選手で参加OKに「失望」「非難」の声が続々…ウクライナは「再び打撃を与える決定だ」と共同声明/Yahoo!ニュース.2022
そして、「IOCはロシアとベラルーシの国内オリンピック委員会を停止できなかった。今日、IPCも同じことを行った。IOCとIPCはアスリートの利益や原則より、政治を選び続けています。間違いなくスポーツは政治です。プーチン大統領は一貫してオリンピックとパラリンピックを利用して国内外のアジェンダを進めてきました。多くのロシアオリンピック・パラリンピック委員会の選手はロシア軍のメンバーです。スポーツ管理者(IOC、IPC)の“政治的中立性“の主張は、人権と平和のために立ち上がるための呼びかけをそらすために使用される便利な嘘なのです」と、IOCとIPCの姿勢の問題点を指摘した。
北京パラリンピックにロシア、ベラルーシが中立選手で参加OKに「失望」「非難」の声が続々…ウクライナは「再び打撃を与える決定だ」と共同声明/Yahoo!ニュース.2022
ウクライナ出身の有力アスリートたちが動画でロシアとベラルーシを除外を訴える
北京冬季パラリンピックの開幕を前にウクライナ出身の9人の有力アスリートが、同国に侵攻したロシアと攻撃を支援したベラルーシの大会からの除外を動画で訴えた。東京五輪の柔道女子48キロ級銅メダルのダリア・ビロディドが1日までに自身のインスタグラムに投稿した。
ウクライナ選手動画で訴え ロシアのパラ除外求め9人/サンスポ.2022
国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と、国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長に向け「戦争は今日も続いている。ウクライナの五輪選手とパラリンピック選手は、故郷と家族を守ることを余儀なくされている」と窮状を報告。「侵略国は大会に参加する権利を持つべきではない。スポーツは平和のための道具」として直ちにロシア、ベラルーシの選手、役員の参加資格停止を求めた。
ウクライナ選手動画で訴え ロシアのパラ除外求め9人/サンスポ.2022
東京五輪レスリング男子グレコローマンスタイル87キロ級金メダルのジャン・ベレニュクや、同五輪テニス女子シングルス3位のエリナ・スビトリナ、北京冬季五輪フリースタイルスキー男子エアリアル2位のオレクサンドル・アブラメンコらのメダリストがこの動画に参加した。
ウクライナ選手動画で訴え ロシアのパラ除外求め9人/サンスポ.2022
この事態に緊急で理事会を開催……。ロシア・ベラルーシの除外が決定される
現地時間3月3日、国際パラリンピック委員会(IPC)は同2日に北京パラリンピックへのロシアとベラルーシ選手の個人資格参加を容認した決定を覆し、一転して完全な除外を再発表した。
急転直下でロシア・ベラルーシ選手は完全除外へ:北京パラ/Sporting News.2022
IPCは2016年リオデジャネイロ大会でも、ロシアが組織的なドーピングを認定されたことを受け、出場を認めなかった。薬物問題から国際スポーツ界でロシア排除の動きが加速し、ついには戦火が決定打となった。
大会不成立に危機感 IPC、暴力への危惧も〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
方針転換の一つには想定外のボイコット
記者会見したIPCのパーソンズ会長は「(前日から)状況が大きく変化した。選手団やチームがまさかボイコットするとは思っていなかった。実数を答えるのは難しいが、かなりの数」と想定外であったことを認めた。
北京パラ開幕前日に一転、ロシアとベラルーシは全面排除 理由は想定外のボイコットで「大会存続の危機」/東京新聞 TOKYO Web.2022
「ロシアとベラルーシの選手たちが北京に残っていれば、各国は撤退する可能性がある。我々はもはや大会を開催できなくなる。そうなれば、影響はさらに広範囲に及ぶだろう」
「五輪休戦決議」をも踏みにじったロシア―戦時下の今こそよみがえらせたいノエルベーカー氏の思想/nippon.com.2022
IPCのアンドルー・パーソンズ会長は、方針転換した理由をそう説明した。
「五輪休戦決議」をも踏みにじったロシア―戦時下の今こそよみがえらせたいノエルベーカー氏の思想/nippon.com.2022
除外によって参加できなくなった選手にむけて「あなたがたはあなたたちの政府の行動の犠牲者です」
アンドリュー・パーソンズIPC会長は排除対象となる両国のパラアスリート83人に向け、「オリンピック休戦競技違反で両政府が下した決定の影響を受けたことを非常に残念に思います。あなたがたはあなたたちの政府の行動の犠牲者です」とした。
急転直下でロシア・ベラルーシ選手は完全除外へ:北京パラ/Sporting News.2022
選手村での安全性について危惧
「アスリートの安全とセキュリティを確保することは私たちにとって最重要事項です。選手村の状況はエスカレートしており、今では受け入れがたいものになっています」と触れていることから、反発が想像以上に大きかったものとみられ、選手村での安全性が担保できない状況に陥ることを危惧した様子も伺える。
急転直下でロシア・ベラルーシ選手は完全除外へ:北京パラ/Sporting News.2022
ウクライナの選手たちからすると、ロシアやベラルーシの選手と競技するのは受け入れ難いという心情もある。
ロシアとベラルーシ勢の「出場禁止」は必然なのか。オリパラの歴史から読み解く「除外」の背景/HUFFPOST.2022
ウクライナ・パラリンピック委員会のワレリー・スシュケビッチ会長は3月3日の記者会見で、ロシア勢が国際スポーツの場から除外されることについて「ひどいことをした国には、当たり前のこと」と述べた。
ロシアとベラルーシ勢の「出場禁止」は必然なのか。オリパラの歴史から読み解く「除外」の背景/HUFFPOST.2022
ウクライナ選手団はこの決定を歓迎
急転直下、北京冬季パラリンピックからロシアとベラルーシの選手が除外されると決まった3日、予定から1週間近く遅れて入国したウクライナ選手団は「パラリンピックファミリーの連帯が示された」と変更を歓迎した。一方、除外が発表される直前まで笑顔で練習していたロシア選手らは急きょ、帰国の準備に追われた。
ウクライナ選手団、北京入り パラ参加「国が存続する希望、象徴に」/毎日新聞.2022
ロシア・ベラルーシの選手団は帰国しなければいけなくなった
両国の選手・役員は早急に帰国の手続きに入ることになった。
16時間で判断一転、パラの出場認めず「あなた方は政府の被害者」/朝日新聞デジタル.2022
この北京パラリンピックでは、出場できなくなったロシアとベラルーシの選手たちの一部が、SNSでやりきれない思いをつづる様子も伺えた。
ロシアとベラルーシ勢の「出場禁止」は必然なのか。オリパラの歴史から読み解く「除外」の背景/HUFFPOST.2022
これにロシア側は「受け入れ難い暴挙」などと強い怒りの言葉で抵抗する姿勢を示していたものの、結局は従わざるを得ず、北京入りしていた選手団はモスクワへ帰国の途に就いた。
排除されたロシアが中国を巻き込み画策する「独立スポーツネットワーク構想」/JBpress.2022
ロシア空港では選手を盛大に出迎えた
除外された選手団は現地3月6日に帰国の途に就き、ロシアの空港では盛大な出迎えが行なわれた。あらためて選手たちや関係者、スポーツ界の大物たちが続々と批判的な意見を発するなか、北京五輪の金メダリストも声を上げている。女子クロスカントリーのROC(ロシア・オリンピック委員会)代表選手、ナタリア・ネプリャエワだ。
「嫌悪感しかない」北京五輪金メダリストがロシア勢の“パラ除外”に猛反発!「彼らは耐えがたい仕打ちを受けた」/THE DIGEST.2022
4×5キロリレーでの金メダルを含め、北京で3つのメダルに輝いた26歳は、ロシア国営通信社『タス通信』の取材に応え、怒りを滲ませて次のように想いを語った。
「嫌悪感しかない」北京五輪金メダリストがロシア勢の“パラ除外”に猛反発!「彼らは耐えがたい仕打ちを受けた」/THE DIGEST.2022
「このような事態になってしまって、どんな救いの言葉も選手たちの助けにはならないでしょう。もし自分が同じ立場にあったならと想像するだけで辛い。ロシアのパラリンピック選手たちは、(IPCから)耐えがたい仕打ちを受けたのです。嫌悪感しかありません」(編集部・注/実際に選手本人は「豚のような扱い」という表現を使いましたが、ロシア語での比喩表現のため「耐えがたい仕打ち」と訳しました)
「嫌悪感しかない」北京五輪金メダリストがロシア勢の“パラ除外”に猛反発!「彼らは耐えがたい仕打ちを受けた」/THE DIGEST.2022
北京五輪後に国際オリンピック委員会のバッハ会長は「制裁ではない」
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は5月20日、IOC総会のスピーチで、ロシアとベラルーシ選手の国際大会からの除外は「制裁ではない」と強調した。
ロシア選手の国際大会除外は「制裁」にあらず IOCの論理のしたたかさ/読売新聞オンライン.2022
「ロシアに対するIOCの対応には『制裁』と『予防措置』がある。ロシアでの国際競技大会開催や招致を禁じ、ロシアの国旗や象徴を禁じたのは、五輪停戦違反を犯したロシア政府に対する『制裁』だ。しかし、ロシア選手らの参加除外勧告は制裁ではない。制裁は、罪を犯した対象に下すもので、選手や五輪委が戦争を始めたわけではないからだ。勧告は、選手や大会を守るためだった」
ロシア選手の国際大会除外は「制裁」にあらず IOCの論理のしたたかさ/読売新聞オンライン.2022
「多くの国では、ロシアやベラルーシに対する反感が強い。(そうした国で開かれる)競技大会で、ロシア選手らの安全を保証するのは困難だろう。また、我々が早急に行動しなければ、こうした大会開催国の政府が、(ロシアやベラルーシ選手の)入国拒否を表明しただろう。あるいは政府が自国の選手や五輪委に対し、ロシア、ベラルーシ選手と対戦しないよう命じたり、財政的支援の停止をちらつかせ圧力をかけたりしただろう。それは、スポーツ競技に誰が参加するかを政治が決めることを意味する」
ロシア選手の国際大会除外は「制裁」にあらず IOCの論理のしたたかさ/読売新聞オンライン.2022
「そうした動きを許せば、それはロシアとベラルーシにとどまらなくなる。A国はB国の選手の参加を拒否し、C国は自国選手にD国の選手との対戦を禁じる。そうなれば国際スポーツ界がよって立つ仕組みは終わりだ」
ロシア選手の国際大会除外は「制裁」にあらず IOCの論理のしたたかさ/読売新聞オンライン.2022
6月8日の夏季五輪国際競技連盟連合(ASOIF)総会冒頭でも、バッハ会長は同様のスピーチを繰り返している。
ロシア選手の国際大会除外は「制裁」にあらず IOCの論理のしたたかさ/読売新聞オンライン.2022
ロシアがウクライナ侵攻する中で北京2022冬季パラリンピックが開幕
ロシアによるウクライナ軍事侵攻が勃発するなか、北京パラリンピックが開幕した。
北京パラリンピックが開幕…ウクライナは4番目に登場/Sporting News.2022
3月4日、北京の “鳥の巣” の愛称をもつ象徴的なスタジアム、国家体育場で開会式が行われ、第13回北京2022冬季パラリンピックが幕を開けた。
北京2022冬季パラリンピック開会式:共に超えよう/Olympics.2022
ロシアのウクライナ侵攻を受け、個人資格で参加予定だったロシア選手とロシアを支援するベラルーシの選手を開幕直前に除外する異例の措置を経ての大会となった。
異例ずくめの北京パラ開幕、「PEACE」と叫んだパーソンズ会長/読売新聞オンライン.2022
「STOP WAR」「PEACE FOR UKRAINE」北京開幕直前!ウクライナの選手が平和を訴える
北京冬季パラリンピックに参加しているウクライナ選手団は4日の開会式の前に待機場所で「STOP WAR(戦争をやめろ)」「PEACE FOR UKRAINE(ウクライナに平和を)」と書かれた横断幕を掲げ、反戦と平和を呼び掛けた。ウクライナ・パラリンピック委員会(UPC)が5日までに動画を公開した。
反戦と平和を呼び掛け パラでウクライナ選手団/Yahoo!ニュース.2022
UPCのスシケビッチ会長が拳を突き上げ「PEACE FOR UKRAINE」と選手らとシュプレヒコールを上げると、周囲にいた他国の選手らが拍手で同調。同会長は涙を流した。
反戦と平和を呼び掛け パラでウクライナ選手団/Yahoo!ニュース.2022
ウクライナの代表選手が入場!会場からは拍手と声援が上がった
各代表団による入場行進で、ロシアのウクライナ侵攻で出場が危ぶまれたウクライナ選手団は4番目に登場。
ウクライナ選手団、開会式で拳を突き上げて入場する【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
「ウクライナ!」
北京パラ開会式、ウクライナ選手団の入場に大きな歓声/朝日新聞デジタル.2022
開会式の入場行進でひときわ大きな歓声が上がったのが、4番目にウクライナが登場した瞬間だ。
北京パラ開会式、ウクライナ選手団の入場に大きな歓声/朝日新聞デジタル.2022
旗手を務めたのは、ソチ、平昌五輪のバイアスロン、距離スキーで5つのメダルを持つマクシム・ヤロビー(32)。
欧米メディアは北京パラ開会式の異例“ピース“スピーチと「間に合ったのが奇跡」ウクライナ入場に注目…一方露メディアは代替大会の開催計画を報道/Yahoo!ニュース.2022
(前略)車いすに乗って旗手を務めたマクシム・ヤロビを先頭に選手が姿を現すと、会場から歓声と大きな拍手が送られた。選手らは表情を崩さず、ゆっくりと歩を進めた。
ウクライナ、笑顔なく行進 拳突き上げ、会場から拍手/秋田魁新報電子版.2022
選手たちは右手、左手で拳を握り、肩や胸に当てた。
北京冬季パラ開会式、ウクライナ選手団入場で拍手喝采 選手たちは拳を握り、肩や胸に当てて入場/Sponichi Annex.2022
戦争反対への強い意志を示したのか、左手の拳を突き上げて進む車いすの選手もいた。想像を絶する苦しい状況の中、競技に臨む。
ウクライナ、笑顔なき入場 拳突き上げる選手も〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
車いすに乗った一人は行進中、左手を空に高く突き上げ、自分たちの存在をアピールしていた。
北京パラ開会式、ウクライナ選手団の入場に大きな歓声/朝日新聞デジタル.2022
前後に入場した他の参加国の選手たちが、笑顔で手を振りながら入場したのとは対照的だった。
「平和を」ウクライナ選手、拳突き上げ 北京パラ、戦時下の行進/中日新聞.2022
観客席で行進を見守ったウクライナの地元紙キエフ・ポストのリー・リーニー記者は国旗を両手で広げて「母国の希望だ」と語った。
ウクライナ、笑顔なく行進 拳突き上げ、会場から拍手/秋田魁新報電子版.2022
立ち上がって声援を送る姿もあった。
北京パラ開会式、ウクライナ選手団の入場に大きな歓声/朝日新聞デジタル.2022
この入場にネットでは「北京五輪でウクライナ選手が来た時、思わず日本代表より頑張れって叫んだ」「パラ開会式でウクライナ選手団の入場みて涙腺決壊した…」「ウクライナ選手の入場に泣きそうになった」「ご家族の事を思うと辛いだろうな」「複雑やろけど、世界には味方がいっぱいおるよ!」といった声が上がった。
北京冬季パラ開会式、ウクライナ選手団入場で拍手喝采 選手たちは拳を握り、肩や胸に当てて入場/Sponichi Annex.2022
パーソンズ会長(IPC)がスピーチで“平和”を訴えた
開会式のハイライトは、IPCのパーソンズ会長の異例のスピーチだった。
欧米メディアは北京パラ開会式の異例“ピース“スピーチと「間に合ったのが奇跡」ウクライナ入場に注目…一方露メディアは代替大会の開催計画を報道/Yahoo!ニュース.2022
パーソンズ会長は開会式では、冒頭のあいさつを終え「今夜はまず平和のメッセージから始めなければなりません」と厳しい顔つきで宣言した。「私は今、世界で起こっていることに強い衝撃を受けています。21世紀は対話と外交の時代のはずです。戦争と憎しみの時代ではありません!」と語気を強めて訴えるとスタジアムには大きな拍手の音が鳴り響いた。
戦下の北京パラ閉幕“平和の叫び”IPCパーソンズ会長「世界のリーダーたちがパラ選手に学ぶことを望む」/Sponichi Annex.2022
IPCはロシアとその同盟関係にあるベラルーシの選手について条件付きで一時、大会出場を認めた。しかし、各国からの反対を受け、両国を除外せざるを得なかった経緯がある。開幕ギリギリまで苦渋の決断を迫られたパーソンズ氏は思いがこみ上げた。
【北京パラ】IPCパーソンズ会長、拳握り叫んだ「ピース!」開会式でロシアの侵攻を断罪/日刊スポーツ.2022
「IPCは、よりよい皆が共生できる世界、差別や憎しみ、無知とは無縁の紛争のない世界を目指している。ここ北京で46の国や地域から集まり、互いに競い合う。戦うのではない。スポーツを通して彼らは人類の最高の姿を示し、平和や皆が共生する世界の基礎となる価値観を際立たせてくれるだろう。パラリンピアンたちは知っている。対戦相手は敵である必要はないこと。共に歩めばさらにより多くのことを達成できること。世界は共に生きる場であるべき。分断されてはならない」と強調。
北京パラリンピック開会式 IPCのパーソンズ会長が「ピース!」と絶叫/スポーツ報知.2022
さらに「変化はスポーツから生まれる。それは調和をもたらし、人々の生き方、町、そして国をも変えることができる」とも熱弁。中国の観覧客からは拍手が起きた。
【北京パラ】IPCパーソンズ会長、拳握り叫んだ「ピース!」開会式でロシアの侵攻を断罪/日刊スポーツ.2022
最後に「謝々(ありがとう)! Thank you very much(本当にありがとう)! Muito obrigado(本当にありがとう)!」と感謝の言葉を伝え、両手の拳を固く握り締めて「ピーーース(平和)!」と絶叫した。出席したアスリートや関係者だけでなく、一般の中国人が詰めかけた観客席からも万雷の拍手が沸き上がったのだ。
「ピーーース!」パラ開会式でパーソンズ会長の発した“反戦スピーチ”を中国国営テレビが無音&無翻訳で放送/THE DIGEST.2022
最後の「ピース」はリハーサルなしでの発言だった
「パラリンピックは世界で唯一、障害者に光を当てる大会だ」とその発信力を信じる。開会式で「ピース!(平和を)」と声を張り上げた場面は、リハーサルなしで「魂の叫び」だったと説明している。
北京パラリンピック開会式で「ピース!」と叫んだIPCパーソンズ会長の素顔/SPAIA.2022
スピーチでは中国語の同時通訳が途中でストップ、さらに別の字幕が乗せられる
しかし中央テレビの同時通訳はいずれも翻訳せずにだまってしまい、手話通訳もしばらく動きを止めた。さらに演説するパーソンズ氏の音声は一時、極端に小さくなった。
北京パラ開会式で「ピース!」叫んだら通訳は沈黙…ウクライナ侵攻影響か ざわつく中国のネット「なぜ訳さない」/東京新聞 TOKYO Web.2022
締めくくりの「ピース!」という叫びも訳されなかった。パーソンズ氏の言葉を通して、ロシアへの非難とウクライナへの共感が広がり、中国の対応も批判の俎上にのぼることを懸念したのではないかと指摘されている。
北京五輪と中国:もとより約束された「成功」 露骨な政治的ふるまいが意味するもの/nippon.com.2022
映像はネット上から削除されている。
北京五輪と中国:もとより約束された「成功」 露骨な政治的ふるまいが意味するもの/nippon.com.2022
中国のネット上では演説直後から「何を話していたのか」「なぜ戦争反対の部分を訳さないのか」などといぶかる声があふれた。
北京パラ開会式で「ピース!」叫んだら通訳は沈黙…ウクライナ侵攻影響か ざわつく中国のネット「なぜ訳さない」/東京新聞 TOKYO Web.2022
5日付の中国の新聞各紙は一面でパラリンピックの開会を報じていますが、パーソンズ会長がスピーチのなかで平和を訴えたことには触れていません。
“平和希求”のスピーチで同通止める 中国国営メディア/テレ朝news.2022
ロシアメディアはこのスピーチを取りあげなかった、さらにパラリンピックの代わりに別の大会を開く計画を報じた
一方、ロシアのメディアは、開会式でのパーソンズ会長のスピーチ内容を伝えることはなく、15日からソチでコモンウェルス諸国の国際大会を開催し、そこに北京パラリンピックから除外され6日に北京を離れる予定のロシア、ベラルーシの選手団が出場する計画があることを報じた。
欧米メディアは北京パラ開会式の異例“ピース“スピーチと「間に合ったのが奇跡」ウクライナ入場に注目…一方露メディアは代替大会の開催計画を報道/Yahoo!ニュース.2022
ロジコフ会長代理は「私たちは、コモンウェルス諸国の国際スポーツゲームを開催します。私たちは積極的に(この代替大会開催に)取り組み始めました。過去にも2018年の平昌五輪大会後に、五輪に出場できなかった選手が特別に開催された国内大会で競いました。そして彼らは五輪のものに相当する報酬を受け取っています。大会開催資金は予算内にあり、期間は、3月15日から3月19日まで、場所は後日発表します」と語ったという
欧米メディアは北京パラ開会式の異例“ピース“スピーチと「間に合ったのが奇跡」ウクライナ入場に注目…一方露メディアは代替大会の開催計画を報道/Yahoo!ニュース.2022
ウクライナ侵攻中の中でのパラリンピック競技が開始
「平和の祭典」として、北京オリンピックに続き北京パラリンピックが開かれている中、ロシアによるウクライナ侵攻が続く。
五輪に続くパラ開催も侵攻止まず ロシアも提案、国連で採択された「五輪休戦」とは何だったのか/神戸新聞NEXT.2022
北京パラリンピックでのウクライナの金メダル1号
北京パラリンピック第2日の5日、バイアスロン男子スプリント立位で、ロシアの軍事侵攻を受けているウクライナのグリゴリー・ボウチンスキーが優勝し、同国に今大会初の金メダルをもたらした。
ウクライナ勢、北京パラ初の金メダル 国境脱出「来られたのは奇跡」/朝日新聞デジタル.2022
レース後に「正直言って、ロシアが攻めてきた時には何が起こっているのかを理解できなかった」と祖国への想いを語ったボウチンスキーは、あらためて自らの胸中をフラッシュインタビューで告白している。
ロシアの侵攻を受ける祖国への金メダル。「毎日泣いている」ウクライナ選手が語ったパラリンピック勝利の意味【北京パラ】/THE DIGEST.2022
「私はここで何ができるかをレース前に考え、とにかく勝とうという答えに至った。金メダルをウクライナの人々に捧げるんだとね。いまも苦しむ人たちの平和のために」
ロシアの侵攻を受ける祖国への金メダル。「毎日泣いている」ウクライナ選手が語ったパラリンピック勝利の意味【北京パラ】/THE DIGEST.2022
さらに「何とか戦争を止めてほしい。子どもたちとってもそれが重要なんだ」と訴えたボウチンスキーは、こう続ける。
ロシアの侵攻を受ける祖国への金メダル。「毎日泣いている」ウクライナ選手が語ったパラリンピック勝利の意味【北京パラ】/THE DIGEST.2022
「私はここにくるまで本当に大変だった。毎日のように泣いているし、何もできない歯がゆさを感じている。誰もが戦争について、私の国やその国民、大統領について考えるべきだと思っている。とにかく私はウクライナを愛している」
ロシアの侵攻を受ける祖国への金メダル。「毎日泣いている」ウクライナ選手が語ったパラリンピック勝利の意味【北京パラ】/THE DIGEST.2022
ウクライナの選手が表彰台を独占!!
続けて、オクサナ・シシコワ(30)が女子スプリント視覚障害で金メダルを獲得。その後の男子スプリント視覚障害では、ヴィタリー・ルキヤネンコ(43)、オレクサンドル・カジク(25)、ドミトロ・スイアルコ(25)が順に1~3位となり、ウクライナ選手が表彰台を独占した。
【北京冬季パラ】 スキー女子滑降の村岡、日本勢初の金メダル ウクライナは参加国最多の金3個/BBCニュース.2022
「レースが始まっても、家族や親戚のことを考えていた」。女子(視覚障害)で優勝したオクサナ・シシコワ選手(30)は、身近な人々が避難生活を送っているため、表情は硬いままだった。
ウクライナ選手団が躍動、初日にメダル7個…声震わせ「犠牲の子どもたちとその母に捧げる」/読売新聞ONLINE.2022
シシコワ選手を先導する「ガイド」を務めた男性は、妻と生後間もない子を国に残してきた。避難所に身を寄せる妻に電話で勝利を報告したという。
ウクライナ選手団が躍動、初日にメダル7個…声震わせ「犠牲の子どもたちとその母に捧げる」/読売新聞ONLINE.2022
この他、女子スプリント立位でリュドミラ・リアシェンコ(28)が、男子スプリント座位でタラス・ラド(23)が、ともに銀メダルを勝ち取った。
【北京冬季パラ】 スキー女子滑降の村岡、日本勢初の金メダル ウクライナは参加国最多の金3個/BBCニュース.2022
ウクライナ勢はこの日、計7個のメダルを獲得した。今大会には、自国がロシアの侵攻を受ける中、選手20人、ガイド9人が出場している。
【北京冬季パラ】 スキー女子滑降の村岡、日本勢初の金メダル ウクライナは参加国最多の金3個/BBCニュース.2022
「毎日悪夢を見て眠れず、競技に集中できない」選手に精神上に影響
「キエフにいる家族との電話の向こうでは、銃撃や戦闘機の音が聞こえる。毎日悪夢を見て眠れず、競技に集中できない」
「平和の祭典」の意義とは 北京パラリンピック/NHK | 日本放送協会.2022
北京冬季パラリンピック第4日の7日、距離スキー女子(立位)に出場したウクライナのユリア・バテンコワバウマン選手(38)は、2014年にロシアが一方的に併合した南部クリミアの出身だ。度重なるロシアの暴挙に心を痛め、レース後には「胸が引き裂かれる思いだ」と語った。
クリミア出身のウクライナ選手、侵攻に「胸が引き裂かれる思い」/読売新聞オンライン.2022
「ウクライナは独立している。戦争をやめて」と訴えたバテンコワバウマン選手。「大会後、どうやって家に帰ればいいのか。この先のことは誰にもわからない」と眉をひそめた。
クリミア出身のウクライナ選手、侵攻に「胸が引き裂かれる思い」/読売新聞オンライン.2022
選手の父がロシア兵の捕虜に……競技を棄権する選手も
ラレチナ選手は、3月8日に開催されたバイアスロン・ミドル(座位)に出場予定だったが、この日の朝に棄権した。
ウクライナの選手、父親が捕虜になり棄権。「試合に出場できるような状態ではない」【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
広報担当者によると、8日朝、ラレチナ選手の元に父が北部のチェルニヒフで拘束され、暴力を振るわれる映像が届いた。ラレチナ選手はスタッフに付き添われ、選手村で待機している。
父が露軍から暴力受ける映像、ウクライナ女子選手が棄権…「多くの選手の家族が危険な場所にいる」/読売新聞オンライン.2022
ハラチ氏によるとラレチナ選手はとても動揺していて、試合に出場できるような状態ではない。現在チームの担当医に見守られながら休息をとっている。
ウクライナの選手、父親が捕虜になり棄権。「試合に出場できるような状態ではない」【北京パラリンピック】/HUFFPOST.2022
UPCのスシケビッチ会長は取材に「彼女だけでなく、選手、コーチ、スタッフ全員に起こり得る悲劇だ。こうした行為を続けるロシアを強く非難する」とコメント。国際パラリンピック委員会幹部も「21世紀は戦争の時代でない。こんな悲しいことがあっていいのか」と憤った。
父がロシア側の捕虜に、出場断念 北京パラでウクライナ選手/Yahoo!ニュース.2022
自宅がロシアの爆撃で破壊された選手
5日のバイアスロン女子6キロで銀メダルを獲得した立位の選手、リュドミラ・リアシェンコ(28)は、東部ハリコフの自宅をロシア軍に破壊されたことにショックを受け、7日の距離スキー女子15キロクラシカルを棄権した。
一度は棄権したが、戦い続けたウクライナ選手…「母国の人々に金メダルささげる」/読売新聞オンライン.2022
ただ、彼女は不屈の精神の持ち主だった。8日のバイアスロン女子10キロで3位となり、ウクライナ勢の表彰台独占に加わると、その後も9、11、12日と距離スキーとバイアスロンのスタートラインに立ち続けた。11日のバイアスロン女子12・5キロではパラリンピックの個人戦では自身初となる金メダルを獲得、「この金メダルをどんなに待望していたことか。パラリンピック王者になれたことは本当に誇らしい」と話すとともに、「このメダルをウクライナの人々にささげる」と母国を思いやった。
一度は棄権したが、戦い続けたウクライナ選手…「母国の人々に金メダルささげる」/読売新聞オンライン.2022
「PEACE FOR ALL」ウクライナ選手団が選手村で抗議
北京パラリンピックに出場しているウクライナの選手団が10日、ロシアの軍事侵攻に抗議し、張家口の選手村で集会を開いた。選手らは「PEACE FOR ALL」と書かれた横断幕を掲げ、連帯を示した。
ウクライナ、選手村で抗議集会 「平和」の横断幕掲げ―北京パラ〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
選手団が大会期間中、政治的なメッセージを表明するのは異例。ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長ら約30人が拳を突き上げ、約1分間黙とう。同氏は「皆さん、私の国で起こっているひどい戦争に目を向けてほしい。多数の犠牲者が出ている。子供や女性が生き延びるために、(国際社会の)団結が必要だ」と訴えた。
ウクライナ選手団、パラ選手村でロシア侵攻抗議集会 一部メディアにも公開の異例事態/Sponichi Annex.2022
大会公式ニュースによると、ウクライナ・パラリンピック委員会のスシュケビッチ会長は「人類が文明化されているのであれば、見過ごされることなく、私の国での戦争を止めないといけない」と訴えた。開会式で旗手を務めたマクシム・ヤロビーは「戦争が終わり、ウクライナに平和が訪れてほしい」と願った。
ウクライナ、選手村で抗議集会 「平和」の横断幕掲げ―北京パラ〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
バイアスロンとクロスカントリースキーで金・銀・銅メダルを獲得したグリゴリー・ボブチンスキー(Grygorii Vovchynskyi)選手(33)は、目に涙を浮かべ震える声で「(ロシア軍は)子どもや女性を爆撃している。信じられない」「今すぐやめさせなければならない」と訴えた。
ウクライナ・パラ選手団、涙でロシアに抗議 平和呼び掛け/AFPBB News.2022
Peace for all 🇺🇦💜
— The GIST USA (@thegistusa) March 11, 2022
Ukrainian athletes put on a powerful display in Beijing yesterday, unfurling a “peace for all” banner and observing a minute of silence
Hovering near the top of the total medal table, their strength and resilience is much bigger than sport 💪 pic.twitter.com/K1hGEorB4x
ウクライナチームが過去最多のメダル数を獲得
北京冬季パラリンピックは11日、7日目の競技が行われ、ウクライナ勢は自宅が爆撃に遭ったと数日前に知らされたリュドミラ・リアシェンコ(Liudmyla Liashenko)らバイアスロンの3選手が金メダルに輝いた。
ウクライナのメダル数、過去最多に並ぶ 北京パラリンピック/AFPBB News.2022
この日ウクライナ勢はバイアスロンで6個のメダルを獲得し、これで今大会のメダル数は冬季パラリンピックのチーム過去最多に並ぶ25個となった。またメダル順位ではトップの中国に次ぐ2位につけており、金メダルもチーム歴代1位の9個を記録している。
ウクライナのメダル数、過去最多に並ぶ 北京パラリンピック/AFPBB News.2022
これまでの冬季パラリンピックでの最高成績は、金メダル7個を含む25個のメダルを獲得した2006年トリノ大会だった。
ウクライナのメダル数、過去最多に並ぶ 北京パラリンピック/AFPBB News.2022
女子12.5キロ立位を制した28歳のリアシェンコは「このメダルをウクライナの人々と、私たちと家族を守ってくれている軍にささげる」とコメントした。
ウクライナのメダル数、過去最多に並ぶ 北京パラリンピック/AFPBB News.2022
男子12.5キロ視覚障害ではオレクサンドル・カジク(Oleksandr Kazik)、女子12.5キロ視覚障害ではオクサナ・シシコワ(Oksana Shyshkova)が優勝した。
ウクライナのメダル数、過去最多に並ぶ 北京パラリンピック/AFPBB News.2022
これで今大会では金三つ、銀二つの計5個のメダルを手にしたシシコワは「母国の名誉を守る(ことを望んでいる)」と話し、「恐らくそれが、レースに集中して全力を発揮するモチベーションになっている。それが秘訣(ひけつ)かもしれない」と語った。
ウクライナのメダル数、過去最多に並ぶ 北京パラリンピック/AFPBB News.2022
スシケビッチ会長はロイターの取材で、ロシア軍による侵攻が「今大会でわれわれがこれほどの素晴らしい結果が出せている理由の一つ」とし、「(今週始めには)2種目でのトップ3独占を含む、計9個のメダルを一日で獲得した。これはウクライナ史上初めてのことだ。戦争がとても大きく、強力なモチベーションとなっている」と述べた。
パラリンピック=ウクライナのメダル量産、「戦争が大きな意欲」/REUTERS.2022
最終日にもウクライナの選手が金メダルを獲得!!
ひときわ存在感を放った大会の最終日に、有終の美を飾った。ウクライナがノルディックスキー距離オープン10キロリレーで11個目の金メダル。29個のメダル総数とともに冬季の同国史上最多記録をさらに伸ばした。ゴール後はガイド2人を含む6人全員が「ウクライナに栄光を。英雄たちに栄光を」と声をそろえて叫んだ。
【フォト特集】 「ウクライナに栄光を。英雄たちに栄光を」 11個目「金」で有終の美/産経ニュース.2022
バイアスロン男子立位で頂点に立った2走のボウチンスキーが計4選手で組んだチームを引っ張った。トップと16秒差の2番手スタートから先頭を奪う働きで「本当に素晴らしい日だ。チームみんなが支え合い、全てのウクライナ人のサポートがあったから勝利できた」と晴れやかな表情。「次のパラリンピックに参加するときは世界中で戦争が終わっていることを願う」と改めて平和を訴えた。
【フォト特集】 「ウクライナに栄光を。英雄たちに栄光を」 11個目「金」で有終の美/産経ニュース.2022
参加国中で2位!!冬季パラリンピックでウクライナ史上最多のメダル数を獲得!!
開幕直前にロシアの侵攻を受け、大会参加も危ぶまれたウクライナの選手団が旋風を巻き起こした。メダルは冬季大会で同国史上最多の29個に上り、地元中国に次ぐ2位。パラリンピックの強豪国は国を挙げての支援、強化で培った地力を示すとともに、反戦平和を世界にアピールする好結果になった。
北京パラでウクライナ旋風、史上最多のメダル29個 平和も訴え/毎日新聞.2022
北京パラリンピックが閉会!
3月13日夜、北京市の国家体育場(通称「鳥の巣」)で北京パラリンピックの閉会式が行われた。開会前から始まったロシアによるウクライナ軍事侵攻が継続したまま、10日間を全競技日程を終えるなど異例の大会になった。
北京パラリンピック閉会式…パーソンズIPC会長は「世界の指導者たちはパラリンピアンにならって融和を」とスピーチ/Sporting News.2022
今大会は4日の開会式の翌5日から競技開始し、6競技78種目が実施された。メダル獲得数はホストの中国が61個(金18、銀20、銅23)で他国を圧倒した一方、戦火に飲まれた母国から命からがら北京入りしたウクライナ勢は29個(金11、銀10、銅8)で2位で過去最多を更新。大会中に反戦を訴えるなど競技外でも話題になった。
北京パラリンピック閉会式…パーソンズIPC会長は「世界の指導者たちはパラリンピアンにならって融和を」とスピーチ/Sporting News.2022
閉会式での入場
4番目に登場したウクライナ選手団の旗手は、バイアスロン男子で金2、銀1のメダルを獲得したビタリー・ルキヤネンコ選手(43)が務めた。
平和の旗の下…北京パラのウクライナ選手は闘い、訴えた/読売新聞オンライン.2022
市街地が砲撃され、病院や原子力研究施設も攻撃を受けた東部ハリコフ在住。表彰式で「金メダルを取っても幸せではない。街は廃虚と化している」と語っており、閉会式でも硬い表情だった。
平和の旗の下…北京パラのウクライナ選手は闘い、訴えた/読売新聞オンライン.2022
パーソンズ会長(IPC)の閉会式で平和を願いスピーチ
開会式に続き閉会式に出席した国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドルー・パーソンズ会長はスピーチで「最も困難な時に、皆さんのパフォーマンスは眩しく輝きました。逆境の中で多様性の力強さを示してくれました。希望の光として、平和を掲げる者として、皆さんの行動は、言葉よりもずっと大きく響きました。選手村では異なる国々、できることの違いが見られました。そこでは違うことで分断されることはありませんでした。一つになれたのです。ともに共通な未来に向かうためです。一つになることで希望が生まれます。ともに生きることへの希望、調和への希望、そして大事なのは平和への希望です。人は対話ができる世界に生きることを望んでいます。我々のパラリンピックムーブメントは世界のリーダーたちが、誇り高きパラリンピアンたちの行動に学ぶことを望んでいます」と開会式と同じく平和への願い、そして対話ができる世界の実現の重要性を強く語り掛けた。
戦下の北京パラ閉幕“平和の叫び”IPCパーソンズ会長「世界のリーダーたちがパラ選手に学ぶことを望む」/Sponichi Annex.2022
中国の閉会式中継では平和の部分を通訳せず
CCTVの閉会式中継では、パーソンズ会長が選手たちを「平和のための闘士」とたたえた部分を訳さず、「最も重要なのは平和への希望だ」と語った部分は「最も重要なのは(一つの)大きな家族になる希望だ」と言い換えた。
会長の「平和」訴え、再び訳さず 閉会式で中国国営テレビ―北京パラ〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
一方で、習近平国家主席らも見ていた会場内の巨大なスクリーンには本来の意味に近い訳が表示されていました。
北京パラ閉幕 会長の“平和スピーチ”再び翻訳されず/テレ朝news.2022
会長の発言は、ロシアによるウクライナ侵攻が念頭にあるのは明らか。中国としては、ロシア非難につながりかねない平和へのアピールを国内向けに再び検閲した格好だ。
会長の「平和」訴え、再び訳さず 閉会式で中国国営テレビ―北京パラ〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
CCTVは4日の開会式中継でも、会長スピーチの一部を訳さず、パーソンズ会長が中国側に説明を求めていた。
会長の「平和」訴え、再び訳さず 閉会式で中国国営テレビ―北京パラ〔パラリンピック〕/JIJI.COM.2022
IPCは、開会式でパーソンズ氏のスピーチが一部同時通訳されなかったことについて、CCTVに説明を求めたが、12日時点で返答はない。
パラ閉会式でも会長スピーチ一部を同時通訳せず…中国中央テレビ、「平和」訴える部分飛ばす/読売新聞オンライン.2022
閉幕後のウクライナ選手団はロシアが侵攻中の母国に帰国
北京冬季パラリンピックの閉幕を13日に控え、ロシアに侵攻されたウクライナの選手団の行き先に注目が集まる中、同選手団の複数の関係者が9日、北京から空路で隣国ポーランドに移動する計画を明らかにした。同国に滞在し、母国の戦況を見極めて帰国の可能性を探る。
ウクライナ選手団、ポーランドへ 13日の閉会式は出席/Yahoo!ニュース.2022
ノルディックスキー距離男子に出場したタラス・ラトは北京からトルコ・イスタンブール経由でポーランドの首都ワルシャワまでの航空券を確保していると述べた。ただ、ラトは「家族を残しており、帰国しない選択肢はないが、簡単ではないだろう」と強調した。
ウクライナ選手団 パラ閉幕後ポーランド移動を計画、戦況見極め帰国探る/Sponichi Annex.2022
選手団は15日未明に北京をたってポーランドのワルシャワに向かう
ロシアによる侵攻で出場が危ぶまれたウクライナ選手団は、15日未明に北京をたって隣国ポーランドのワルシャワに向かう。つかの間の祭典のさなかにも家族の安否が分からなくなるなどの現実が迫り、20人の選手は先行きを見通せずにいる。
帰国見通せず…北京パラ出場のウクライナ選手団、15日ポーランドへ/毎日新聞.2022
「ワルシャワに着いた後のことは分からない」と選手団広報は苦境を明かす。選手や関係者の話を総合すると、ポーランドに家族を呼び寄せ面会したり、一時待機後に帰国したりする案が出ているほか、国境近くの強化拠点辺りに避難する選択肢も話題になっているという。ただ、攻撃がやまない上に、ウクライナ政府が18~60歳の男性の出国を禁止していることもあり、帰国するにせよ競技を続けるにせよ、選手らは難しい判断を迫られる。
帰国見通せず…北京パラ出場のウクライナ選手団、15日ポーランドへ/毎日新聞.2022
北京空港から帰国へ
到着した選手たちは荷物をバスから降ろすと、硬い表情のまま北京空港へと入っていきました。
北京パラのウクライナ選手団、中国を後に…帰国を目指す/日テレNEWS.2022
北京パラリンピックのウクライナ代表は15日未明、経由地のトルコへと出発しました。
北京パラのウクライナ選手団、中国を後に…帰国を目指す/日テレNEWS.2022
開幕直前にロシアの侵攻が始まりましたが、全員「故郷に戻りたい」と望んでいるということです。
「故郷に戻りたい」北京パラ・ウクライナ代表帰途に/テレ朝news.2022
距離スキー女子で優勝したオレクサンドラ・コノノワ選手(31)は右手に障害があるが、「帰国したら兵士に料理を作ったり、物を運んだり、できる限りのボランティアをする」と話した。
平和の旗の下…北京パラのウクライナ選手は闘い、訴えた/読売新聞オンライン.2022
北京五輪に出場した選手の中には帰国後軍服を着て戦った人も……。
北京五輪のバイアスロン(クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせて行なう競技)にウクライナ代表として出場したドミトロ・ピドルチニが、ロシアの軍事侵攻を受けてウクライナの軍隊に参加したと自身のインスタグラムで報告した。
北京五輪出場のバイアスロン選手がウクライナ軍隊に参加。IBUは戦死した19歳元アスリートに哀悼の意/THE DIGEST.2022
オリンピック3大会連続出場を果たしたピドルチニ。大会後、まさかこんな事態になるとは想像もしていなかっただろう。軍服を着て、戦闘用ヘルメットをかぶった30歳は母国のために立ち上がり、強く訴えた。
北京五輪出場のバイアスロン選手がウクライナ軍隊に参加。IBUは戦死した19歳元アスリートに哀悼の意/THE DIGEST.2022
「親愛なるバイアスロンファミリー、私の友人やファンへ。私のチームと私は、2月24日にウクライナを侵攻したロシア軍から私の国と家族を守るためにウクライナにとどまります。あなたがこれを読んでいる間に、兵士や民間人が亡くなっています。どうか助けてください」
北京五輪出場のバイアスロン選手がウクライナ軍隊に参加。IBUは戦死した19歳元アスリートに哀悼の意/THE DIGEST.2022
戦闘では死者も出てしまった
ウクライナの青年スポーツ省は、バイアスロンのジュニア代表チームに所属する19歳のユージン・マリシェフ選手がロシア軍との戦闘で死亡したとSNSで発表しました。
ウクライナ 19歳のバイアスロン選手が戦闘で死亡/NHK | 日本放送協会.2022
【5月15日 AFP】ウクライナ・パラリンピック委員会の会長が、ロシアの侵攻によって、自国の障害者スポーツプログラムが崩壊直前の状態にあることを明かし、このままでは悲惨な結末になると懸念を示している。
障害者スポーツの「死」を懸念、ウクライナのパラ委員長/AFPBB News.2022
ウクライナには270万人の障害者が暮らしており、夏冬両方のパラリンピックで好成績を収めてきた。しかし侵攻開始から2か月半がたち、多くの人が犠牲になる中で、政府はすべてのリソースを戦争に振り向けざるを得ず、パラリンピックプログラムへの資金拠出はできない状況だ。パラリンピック委員会は緊急の資金援助を必要としており、諸外国からの寄付を募っている。
障害者スポーツの「死」を懸念、ウクライナのパラ委員長/AFPBB News.2022
ブラジルで行われている聴覚障害者の五輪、第24回夏季デフリンピック(24th Summer Deaflympics)に出場中のウクライナ選手団に同行している同国パラリンピック委員会のバレリー・スシケビッチ(Valeriy Sushkevych)会長は、AFPによる電話インタビューに現地から応じ、「このままではウクライナの障害者スポーツが死ぬのではないかと懸念している」と危機感を示した。
障害者スポーツの「死」を懸念、ウクライナのパラ委員長/AFPBB News.2022
北京五輪に参加した選手たちがウクライナ侵攻とプーチンを称賛
ロシアを代表するトップアスリートの言葉に、非難が集中している。
「ロシアが勝利を掴みます!」北京五輪金メダリストの仰天発言に非難が殺到!「彼女は違う絵を見ている」/THE DIGEST.2022
現地時間4月26日、ロシア・モスクワのクレムリンで開催されたのが、北京五輪のメダリストたちを表彰する記念式典だ。ウラジーミル・プーチン大統領の肝煎りでようやく実現の運びとなり、北京パラリンピックの開幕直前で除外を通達されたパラリンピック選手団も招かれた。
「酷い人権侵害だ!」プーチン大統領がスポーツ界の“ロシア追放”に怒り心頭!「まったく馬鹿馬鹿しい」/THE DIGEST.2022
そのセレモニーの壇上で、パラリンピアンたちにメッセージを贈るプーチン大統領だったが、やがて怒りの矛先は世界のスポーツ界による“ロシア勢締め出し”の動きに向けられていく。スポーツメディア『Sport24』によると、大統領は「あなたたちが栄光を掴むためにしてきた準備を台無しにする、受け入れがたい決定だった」と北京パラリンピック組織委員会を糾弾し、次のようにまくし立てた。
「酷い人権侵害だ!」プーチン大統領がスポーツ界の“ロシア追放”に怒り心頭!「まったく馬鹿馬鹿しい」/THE DIGEST.2022
「いま広がっているロシアとベラルーシの選手たちに対する出場禁止処分は、スポーツの基本理念を踏みにじるだけでなく、あえて言おう、基本的人権をも酷く侵害するものだ! 我々のアスリートたちは国籍と市民権に基づく、純粋な政治的理由だけで差別を受けている。考えられないことだ! オリンピズムとパラリンピズムに明らかに反するものである」
「酷い人権侵害だ!」プーチン大統領がスポーツ界の“ロシア追放”に怒り心頭!「まったく馬鹿馬鹿しい」/THE DIGEST.2022
続けて「これはオリンピックのさらなる商業化を示している。このような商業的依存とオリンピズムとパラリンピズムのさらなる商業化は、残念ながら劣化への道だ」と制裁を主導する国際オリンピック委員会(IOC)を始めとした各スポーツ団体を激しく非難した。
プーチン大統領がスポーツ界の制裁に怒髪天「差別だ!」 独自大会で報復へ=タス通信/東スポWeb.2022
その上で「我々はアスリートの権利を確保するために、あらゆる努力をする」と制裁に対して報復措置に打って出ることを宣言。
プーチン大統領がスポーツ界の制裁に怒髪天「差別だ!」 独自大会で報復へ=タス通信/東スポWeb.2022
「ロシアのアスリートを支援している世界オリンピアン協会(WOA)や国際軍事スポーツ評議会など、すべての友人やパートナーに開かれた大会を開催する」と水面下で推し進めている独自の国際大会を開催する方針を明言した。
プーチン大統領がスポーツ界の制裁に怒髪天「差別だ!」 独自大会で報復へ=タス通信/東スポWeb.2022
クレムリンのセレモニーに参加した多くの選手たちは、メダルにプーチン大統領の直筆サインを入れてもらい、大喜びだったという。
「ロシアが勝利を掴みます!」北京五輪金メダリストの仰天発言に非難が殺到!「彼女は違う絵を見ている」/THE DIGEST.2022
ヴェロニカ・ステパノワがウクライナ侵攻とプーチンを賞賛
女子クロスカントリー・4×5キロリレーで金メダルに輝いたヴェロニカ・ステパノワも招待されたアスリートのひとりだった。
「ロシアが勝利を掴みます!」北京五輪金メダリストの仰天発言に非難が殺到!「彼女は違う絵を見ている」/THE DIGEST.2022
ステパノワは「私の目の前でロシアは再び強く、誇りに思い、そして成功した。世界中の誰もに好まれるわけではありません。しかし、私たちは正しい方向に進んでおり、オリンピックで勝ったように、間違いなく勝ちます!」とウクライナ侵攻を称賛した。
距離スキー女王ステパノワの〝プーチン礼賛スピーチ〟に非難の声が殺到 洗脳を心配する声も/東スポWeb.2022
そしてウラジーミル・プーチン大統領にも言及。「今日、私は我が国の大統領からこのような誉れ高い賞を受けたことを非常に誇りに思っています。国旗を高く掲げていただき、ありがとうございます! 私たちは大統領を失望させるようなことはしません。私は約束します!」と礼賛する言葉を並べ、プーチン大統領への忠誠を誓った。
距離スキー女王ステパノワの〝プーチン礼賛スピーチ〟に非難の声が殺到 洗脳を心配する声も/東スポWeb.2022
ステパノワはその夜に公式インスタグラムを更新し、女子フィギュアスケートのカミラ・ワリエワと豪奢なクレムリンの応接間でダンスに興じる動画を投稿した。
「ロシアが勝利を掴みます!」北京五輪金メダリストの仰天発言に非難が殺到!「彼女は違う絵を見ている」/THE DIGEST.2022
他国の同じ競技で戦ったオリンピアンはこの発言にショック
ロシアのスポーツメディア『Sport24』は今回のステパノワの発言に批判が高まり、彼女のSNSには中傷する書き込みが急増していると報じた。さらにノルウェーの女子クロスカントリー選手であるロッタ・ウェンのコメントを紹介。ステパノワと懇意だったという25歳は、次のようにライバルを評している。
「ロシアが勝利を掴みます!」北京五輪金メダリストの仰天発言に非難が殺到!「彼女は違う絵を見ている」/THE DIGEST.2022
「ヴェロニカの言葉にショックを受けています。彼女の本心だとはとうてい信じられませんし、きっと彼女は、私たちが見ているのとはまるで違う絵を見ているのだと思う。スポーツと政治は分離されるべきですが、ロシアでは明らかに誰から誰かへ正しい情報伝達がなされていないのだと感じます。彼女とのこれからですか? いまは……なんとも言えないですね」
「ロシアが勝利を掴みます!」北京五輪金メダリストの仰天発言に非難が殺到!「彼女は違う絵を見ている」/THE DIGEST.2022
ジュニア時代からステパノワと覇を争ってきたノルウェー女子クロスカントリー代表のヘレン・フォッセショルムもショックを隠せない。地元メディア『NRK』の取材に応え、「ロシアではもはやスポーツと政治は分離できなくなっていて、スポーツはプロパガンダの一部に成り下がっている」と断じ、次のようにライバルのコメントを評している。
「プロパガンダに成り下がった」北京五輪金メダリストの“ロシア礼讃”をライバルが辛辣批評!「理解不能な価値観」/THE DIGEST.2022
「プーチンに対する価値観が恐ろしいほど、私たちのそれと乖離しています。今回の彼女の言葉を私はずっと忘れることはないでしょう。あれだけスタンスを明確にしてしまったのですから。ただ、SNSではすべてを語っていないと思うし、頑なに何かを守っているようにも見えないのですが……。いずれにせよ、私にとっては完全に理解不能な価値観です。まったく想像できないし、奇怪にすら感じています」
「プロパガンダに成り下がった」北京五輪金メダリストの“ロシア礼讃”をライバルが辛辣批評!「理解不能な価値観」/THE DIGEST.2022
ステパノワは挑発的に反論をおこなった
ここまで言われて黙っているステパノワではない。現地金曜日にSNSを更新し、あえてフォッセショルムと笑顔で並ぶ2ショットを掲載。そのうえで、皮肉たっぷりに“果たし状”を突きつけたのだ。
「中立地の中国で闘おうか?」ロシアの“お騒がせ金メダリスト”がライバルの批判に皮肉たっぷりの挑発!「PPVで儲けよう」/THE DIGEST.2022
「トラッシュトーク(スポーツの試合前の会見などで相手を挑発する舌戦)が始まってしまったわね。この手の展開になれば、もはや彼女と私は闘うしかないでしょう。少なくとも3ラウンド、(クロスカントリーの)距離とスプリント、それからポーカーあたりがいいかな。計量でのにらみ合いももちろんやって、場所は中立地の中国あたりでどうかしら。もちろんPPV(ペイパービュー)でやって、大人らしく儲けを山分けしよう」
「中立地の中国で闘おうか?」ロシアの“お騒がせ金メダリスト”がライバルの批判に皮肉たっぷりの挑発!「PPVで儲けよう」/THE DIGEST.2022
かなりジョーク交じりの投稿ながら、なんとも挑発的なトーンだ。ちなみにステパノワの公式インスタグラムには、外部からのコメントがいっさい書き込めない制限がかかっている。
「中立地の中国で闘おうか?」ロシアの“お騒がせ金メダリスト”がライバルの批判に皮肉たっぷりの挑発!「PPVで儲けよう」/THE DIGEST.2022