【ウクライナ危機(32)】NATOのミサイル防衛システムは脅威!それがウクライナに配備されればモスクワまでたった数分で……。『侵攻の口実“MDシステム”』

 

【ウクライナ危機(32)】NATOのミサイル防衛システムは脅威!それがウクライナに配備されればモスクワまでたった数分で……。『侵攻の口実“MDシステム”』

前回の記事を読む▼

【ウクライナ危機(31)】ロシアとNATOとの確執はベルリンの壁崩壊までさかのぼる!?『侵攻の口実“ウクライナのNATO加盟”』
“https://diggity.info/society/ukraine-31/”

Missile Defense System

ミサイル防衛網『MD』

Washington Post/YouTube

ロシアにおける反欧米感情がプーチン体制に結晶化した後、ロシアと欧米の対立はより鮮明になっていきました。この背景としては、かつてソ連の軍事的・経済的な衛星国だった東欧諸国が相次いでNATO、EUに加盟し、「西欧」に組み込まれていき、ウクライナで2004年に発生した「オレンジ革命」と反ロシア派のユーシェンコ大統領の就任のように、旧ソ連圏でも反ロシア的な政権が誕生することが稀でなくなったことに加えて、米国によるミサイル防衛網(MD)の整備でした。

東欧・旧ソ連圏をめぐるロシアー欧米関係:700年の相互不信の現在形/Yahoo!ニュース.2013

核兵器とMDシステム(ミサイル防衛)の歴史

AT&T Tech Channel/YouTube

ミサイル防衛(MD)の歴史は核ミサイルの登場にさかのぼる。60年代には弾道弾迎撃ミサイル(ABM)が米ソ双方で開発され、80年代にはレーガン(RonaldReagan)政権下で戦略防衛構想(SDI)、所謂「スターウォーズ計画」が練られた。

アメリカの戦略から考える日本のミサイル防衛(P.262)/宮岡研究会.慶應義塾大学 法学部ゼミナール 総合サイト

米国本土へ向けて飛来する仮想敵国の弾道ミサイルを、ミサイルやレールガン(電磁投射砲)、レーザなどを搭載した人工衛星の攻撃によって迎撃・破壊するために宇宙に防衛網を広げるというものであった。

宇宙空間利用とレーザ技術を考える/マシニスト出版: Sheetmetal ましん&そふと.2019

ただ、SF映画の題名を取って「スター・ウォーズ計画」と呼ばれたように、当時の技術水準では実現困難な部分が多く、結局実用化しなかった。

特集「ミサイル防衛」/JIJI.COM.2009
その後、アメリカでは様々なミサイル防衛システムを一括りにしてMDシステムと名付けた

1993年発足のクリントン政権は、SDIを本土防衛の国家ミサイル防衛NMD(National Missile Defense)と同盟国及び海外米軍部隊防衛のための戦域ミサイル防衛TMD(Theater Missile Defense)の2つに再編。

イージス・アショア断念の深層/メルマガ | 参議院議員 大塚耕平 公式サイト.2020

新しいBMD体制は、SDI宇宙配備システムではなく、海上配備システムと地上配備システムが基軸。海上配備システムの基盤としてイージス艦への期待が高まりました。

イージス・アショア断念の深層/メルマガ | 参議院議員 大塚耕平 公式サイト.2020

2001年発足のブッシュ政権は大量破壊兵器や弾道ミサイルの反米諸国への拡散に対抗してBMD体制を強化。NMDとTMDの区別を廃し、MDと総称する構想に発展しました。

イージス・アショア断念の深層/メルマガ | 参議院議員 大塚耕平 公式サイト.2020

1972年「ABM条約」米ソが弾道弾迎撃ミサイルを制限

 ABM条約(Anti-Ballistic Missile Treaty)は、米ソ間で1972年5月締結、同年10月に発効した条約であり、戦略弾道ミサイルを迎撃するミサイル・システムの開発、配備を厳しく制限し、配備は各国とも当初2ヶ所(74年7月の議定書により1ヶ所、すなわち米国はノース・ダコタ州のICBM基地、ソ連は首都モスクワに限定)、1基地当たりの発射基及び迎撃ミサイルを100基以下とすること等を規定するものである。

ABM条約/外務省ホームページ.2022

飛来する弾道ミサイルを迎撃するMDは、1972年の弾道弾迎撃ミサイル制限条約により、当時の米ソ間で保有や配備が制限されていたものでした。周知のように、冷戦時代の米ソは、極めてデリケートな核ミサイルのバランスの上にありました。いわばお互いに相手を一撃で倒せる「矛」を持つなか、そのうえお互いにそれを防げる「盾」を持つことは、お互いにとって危険すぎるという認識が、この条約締結をもたらしたのです。

東欧・旧ソ連圏をめぐるロシアー欧米関係:700年の相互不信の現在形/Yahoo!ニュース.2013
お互いの核攻撃を抑止

相互の破壊を確証することで核攻撃を抑止するため、国土全体をカバーして防衛するABM(弾道弾迎撃ミサイル)網の配備を禁止し、ABMの配備地点を各2カ所に制限した。74年の改定で、さらに1カ所に制限された。

ABM条約失効 -ミサイル防衛の行方-/松下政経塾.2002

2001年 ジョージ・W・ブッシュ大統領が「ABM条約」脱退を主張!

ホワイトハウスに就任して4ヵ月後の5月1日,ブッシュ大統領は国防大学(DefenseAcademy)の卒業式で,新政権の弾道ミサイル防衛構想を初めて発表した。その演説で彼は,冷戦終結によって米ソ核戦争の脅威は消滅したことをあらためて認識し,新しい世紀を迎えた今,まったく新しい核安全保障体制を構築する必要性を強調したのである。

ブッシュ政権とミサイル防衛(p.27)/大谷 立美.創価大学

大統領はまずABM条約からの脱退をロシアに通告することを宣言した。「1972年旧ソ連と締結し,両核大国の抑止力均衡を維持してきた条約ではあるが,現状に即していない過去の遺産である。今米国が直面している緊急の脅威は,ミサイルを所有し,WMDの開発に奔走するいくつかの潜在的敵国である。それらの国の攻撃から米国を守るために,ABM条約は妨げになっている。今こそ新しい発想による弾道ミサイル防衛体制を構築すべきである」と主張したのである。

ブッシュ政権とミサイル防衛(p.27)/大谷 立美.創価大学

3ヵ月後の8月23日,テキサス州クリフオードで夏季休暇中の大統領は,記者団に対して,「アメリカはミサイル防衛構想実現に向けて,ABM条約から脱退する」と,再び強調した。この発言は,その年の11月に予定されているプーチン大統領との会談で合意に至らなければ,アメリカは一方的に条約から離脱する意思を示したものだった。

ブッシュ政権とミサイル防衛(p.28)/大谷 立美.創価大学
プーチンはアメリカがABM条約を脱退しMDシステム開発を進めることを止めたかった

プーチンが大統領に就任した2000年、前年のコソボ危機を経て、ロシアにとっては、米国との核兵器による戦略的安定が、唯一、米国の第3国への政治的「横暴」を抑える手段となった。したがって、ブッシュ政権がABM条約から脱退し、ミサイル防衛(MD)システムの開発を進めることは何としても止めたかった。

第3章 プーチン外交とメドベージェフの「近代化」外交(p.86)/小泉 直美.JIIA -日本国際問題研究所-

9.11以降、一気にABM条約脱退へ動き出す

CNN/YouTube

2001年9月11日朝。ハイジャックされた旅客機4機が、ニューヨークの高層ビルと米国防総省に突入した。野原に墜落した1機は、首都の連邦議会かホワイトハウスを標的にしていたと見られている。

2001年9月11日……アメリカと世界を変えた102分間/BBCニュース.2021

当日だけで3000人近くが犠牲になったこの攻撃は、アメリカだけでなく、世界全体の流れを大きく変える分岐点となった。

2001年9月11日……アメリカと世界を変えた102分間/BBCニュース.2021

アメリカはいわゆる「対テロ戦争」に乗り出し、アフガニスタンとイラクで戦争を始めた。

2001年9月11日……アメリカと世界を変えた102分間/BBCニュース.2021
9.11でプーチン(ロシア)はアメリカを援助

ロシアは 9.11 事件で、米国に援助を申し出て、米国側の譲歩を狙った。

第3章 プーチン外交とメドベージェフの「近代化」外交(p.86)/小泉 直美.JIIA -日本国際問題研究所-
ロシアはアメリカと強調路線へ

 米露関係は米国同時多発テロ後、明らかに協調路線に移行した。テロ後、真っ先にブッシュ大統領に電話をしたのもプーチン大統領であった。その内容も米国が如何なる行動を展開したとしても、それに対してロシアが対抗措置を取るつもりはない、という今までは考えられないものであった。そして、アフガニスタンに於ける米国の軍事行動に対しても、ソ連時代に蓄積した情報の提供や米軍がウズベキスタンの軍基地を使用出来るように支援するなど実質的なサポートを行っている。

進展するミサイル防衛 ― 米国、ABM条約からの脱退を通告 ―/山本朋広.松下政経塾

これは、国内にチェチェン問題を抱えるロシアにとって、米国の対テロに向けての国際的な取り組み姿勢に同調することは当然の成り行きであったと言える。このような雰囲気を受け継ぎ、2002年5月24日には、ロシアのプーチン大統領と米国のブッシュ大統領が戦略核兵器削減条約に調印した。内容は、両国それぞれが保有する核弾頭、約6,000発を2012年までに1,700~2,200発に削減することが柱である。なお、米ロの間で、核兵器の削減条約が結ばれるのは、1993年1月の第2次戦略兵器削減条約(START2)の調印以来となった。

米国同時多発テロが与えた影響-今後の国際テロ情勢とテロ対策-(第2部)(p.5)/東京海上ディーアール株式会社.2002

2001年12月 アメリカがABM条約から脱退

AP Archive/YouTube

しかし、9.11事件以降の対米協調路線も長くは続かなかった。ブッシュ政権はロシアの反対を制して、「ならずもの国家」によるテロの脅威から本国および同盟国を防衛することを名目として2001年12月に弾道弾迎撃ミサイル(ABM)条約から脱退することを決定した。

ロシアのアジア・太平洋地域へのアプローチ一台頭する中国との協調と自立の観点から(p.48)/加藤美保子.J-STAGE.2011

これに対してプーチン大統領は、米国による措置が予想外のことではなかったこと、かかる決定は「間違い」であるとしつつも、ロシアの安全保障にとって脅威とはならないとする旨を述べ、抑制的な反応を示した。さらにプーチン大統領は、戦略攻撃兵器の弾頭数を1500~2200発の水準まで削減することに関しても、米露間の合意を目指していく考えを明らかにした。この米国によるABM条約からの脱退表明により、米ソ冷戦期以来の相互確証破壊(MAD)に立脚したABM条約に象徴される米露の戦略安定を担保する枠組み(核兵器管理の枠組み)が崩れ、その後いかなる米露間の戦略的枠組みが構築されるのかが、世界の平和と安定に係わる重要問題として注目されることとなった。

戦略攻撃能力削減に関する条約(モスクワ条約)/外務省ホームページ

ポーランドとチェコへの『MDシステム』配備計画にロシアが反発

Voice of America/YouTubw

MDシステムが米露間の最も深刻な問題となったのは、ブッシュ米大統領時代に計画されたポーランドとチェコへのMDシステムの配備計画であった。

NATOの動きに苛立つロシア強まる包囲網に猛反発/WEDGE Infinity.2016

ポーランドに10基の地上配備戦略ミサイル・インターセプターと、チェコにXバンド・レーダーを配備しようという計画であった。

第3章 プーチン外交とメドベージェフの「近代化」外交(p.86)/小泉 直美.JIIA -日本国際問題研究所-

設置の理由をイラン対策とする米国に対し、ロシアは当時自国が賃貸使用していたアゼルバイジャンのレーダー基地の共同利用やロシア南部に新規に米国のイラン監視用の施設を建設することなどを「踏み絵」として提示したが、米国側がそのオファーに応じなかったことから、やはり米国のMD計画はロシアを念頭になされているのだとロシア側は確信し、米国に対する反発を強めた。

NATOの動きに苛立つロシア強まる包囲網に猛反発/WEDGE Infinity.2016

悪化した米ロ関係修復!オバマ大統領が「リセット」を宣言!!

The Obama White House/YouTube

 それを打開したのは、2009年1月に米国大統領に就任したバラク・オバマによる米ロ関係の「リセット」の宣言であった。

「リセット」できないロシアと米国/WEDGE Infinity.2011
『新START 調印』
The Obama White House/YouTube

リセットにより、米ロ関係はかなりの改善を果たし、2010年4月には、2009年12月に失効したSTART1(戦略兵器削減条約)に代わる「新START」に調印がなされ、同年6月には経済・技術協力の緊密化が進んだだけでなく、ロシアが難色を示してきた対イラン制裁での協力に合意し、ロシアのお膝元であるキルギスの米軍基地の存続を黙認するようになった。

「リセット」できないロシアと米国/WEDGE Infinity.2011

 「リセット」はオバマ大統領の登場以来、米ロ双方の合言葉となった。核超大国がいがみ合っていては、核拡散を食い止めることもできない。新STARTは両国の関係改善の象徴でもあった。

『潮流』 リセットすべきは…/中国新聞ヒロシマ平和メディアセンター.2011
MDシステム配備計画の中止も含まれていた

そして、短期的には「リセット」が機能し、米露間の諸問題が一時的にはかなり改善され、その中には、ブッシュ時代のMDシステム配備計画を取りやめるということも含まれていた。

NATOの動きに苛立つロシア強まる包囲網に猛反発/WEDGE Infinity.2016

『MDシステム(低レベル)』ポーランド・ルーマニアに配置

だが、結局は2011年に可動式のより低レベルのMDシステム(迎撃ミサイル)をポーランド、ルーマニアに(後略)

ウクライナ危機の長い影ロシアとNATO(p.21)/廣瀬 陽子.JIIA -日本国際問題研究所-
ミサイル捕捉レーダーがトルコに配置

(前略)そして、ミサイル発射を捕捉する早期警戒レーダーをトルコに設置することが決められ、ウクライナ危機後に、また新たな動きが目立つようになってきた。

ウクライナ危機の長い影ロシアとNATO(p.21)/廣瀬 陽子.JIIA -日本国際問題研究所-
ロシアがMDシステムに警告

 ロシア政府は2011年、東欧での北大西洋条約機構(NATO)ミサイル防衛(MD)システム配備計画への対抗措置として、短中距離弾道ミサイルの配備を警告。これに対しNATO側は、MD配備計画はロシアを念頭に置いたものではなく、いわゆる「ならず者国家」から欧州各国を防衛するものと主張していた。

ロシア、EU国境へのミサイル配備認める/AFPBB News.2013

 最新型のイスカンデルは、NATOの新MDシステムに対して使用される可能性があり、米国やポーランドなどロシア近隣諸国からは懸念の声が上がっている。米国務省のマリー・ハーフ(Marie Harf)副報道官は、地域の不安定化につながるような行為を避けるようロシアに求める声明を発表した。

ロシア、EU国境へのミサイル配備認める/AFPBB News.2013

 一方、ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、イスカンデルの配備は「国際条約や合意に何ら違反するものではなく、西側から批判される言われはない」と主張した。

ロシア、EU国境へのミサイル配備認める/AFPBB News.2013

2016年 ルーマニアに『MDシステム(イージス・アショア)』が配置!運用はNATO

USA Military Channel/YouTube

2016年5月12日にはルーマニア南部のデベゼルに設置された欧州MDシステムの地上配備型迎撃ミサイル(「イージス・アショア」システムを採用し、地上配備型のSM-3を設置)発射基地の運用が始まった。建設には8億ドルが使われ、建設は米国が行なったが、運用はNATOに移管される。

ウクライナ危機の長い影ロシアとNATO(p.21)/廣瀬 陽子.JIIA -日本国際問題研究所-

飛来する敵ミサイルをSM3ミサイルで迎撃する。同システムの収納施設には海軍兵士約130人が詰める。

米軍、欧州MD計画で初のミサイル稼働 ロシア反発/CNN.co.jp.2016

この運用開始においても、米国は(すでに和解したはずの)イランを対象としているとし、ロシアに対して作られたものではないと強調した。だが、ルーマニアのヨハニス大統領もNATO戦力を東欧に確保することの重要性を述べ、自国のみならずウクライナにも面する黒海にもNATOの海軍部隊を常駐させるよう訴えるなど、関係国の空気は明らかにロシアを意識したものであった。

NATOの動きに苛立つロシア強まる包囲網に猛反発/WEDGE Infinity.2016
「米国は既に実質的にINF廃棄条約から離脱している」プーチンが非難

ルーマニア基地のシステムは米国が主導する欧州でのMD計画を構成する一部となっているが、プーチン大統領は弾道ミサイルを追跡する艦載イージスシステムを地上に設置したものだと強調。迎撃ミサイルの代わりに短・中距離の弾道、巡航ミサイルを装備するのは容易で、「米国は既に実質的にINF廃棄条約から離脱している」と主張した。

米ロ対立の深刻化で「核軍縮合意」も風前の灯に/日経ビジネス.20116
「中距離及び短距離ミサイルに関する条約に明らかに違反する」プーチンは批判

これに対し、プーチン大統領は「欧州に米国の対ミサイル防衛システムが配備されることは、盾などではなく、核潜在力の拡大である」と指摘し「こうした米国の行為は、中距離及び短距離ミサイルに関する条約に明らかに違反する」と批判した。

ポーランドで対ミサイル防衛基地建設始まる/スプートニク日本ニュース.2016
さらにポーランドにも配置される

また、2016年5月13日に米国は、二番目となる地上配備型迎撃ミサイル基地の. 建設をポーランドで始めた(2018年に運用開始予定)。 

ウクライナ危機の長い影ロシアとNATO(p.21)/廣瀬 陽子.JIIA -日本国際問題研究所-

2018年3月 『MDシステム』を突破する!プーチンが新型兵器を発表

CNN/YouTube

ロシアは西側諸国に配備されたMDによって自国の核兵器が無効化され、「相互確証破壊」による核抑止力が機能しなくなることを恐れてきた。新型兵器は極超音速、低空飛行、飛行中の方向操作、長大な飛行距離といった特徴により、従来のMDを突破することを目指している。

新型核兵器運搬システムの開発へ邁進するロシア/平和フォーラム〜核も戦争もない21世紀を目指して〜.2020

 プーチン大統領は、2018年3月の年次教書演説で、米国内外に配備されているミサイル防衛(MD)システムを突破する手段として、「サルマト」「アヴァンガルド」「キンジャル」「ブレヴェスニク」「ポセイドン」の5つの新型兵器を紹介した。

予想外に弱かったロシア軍、その理由を徹底分析/JBpress.2022

プーチンは、ロシア政府はこうした「迎撃システムを回避する」兵器の開発計画を14年近く前から明らかにしていたと述べ、兵器を開発する大義名分について語った。

ロシアが誇る「無敵」核兵器をアメリカは撃ち落とせない/Newsweek.2018

「ロシアはなぜこうした兵器を開発するのか? そしてなぜ公にするのか? ご覧の通り、ロシアは兵器開発計画を全く隠すことはなく、オープンに語っている。これは第一に、パートナーに対して対話の機会を持つよう促すためだ。もう一度繰り替えそう。ロシアは2004年から明らかにしている。経済や金融、そして防衛産業がさまざまな問題を抱えているにもかかわらず、ロシアが核大国の座を維持しているのは実に驚くべきことだ」。プーチンは演説で、議員たちを前にこう語った。

ロシアが誇る「無敵」核兵器をアメリカは撃ち落とせない/Newsweek.2018

「しかし、誰も問題の核心について、ロシアと話をしようとせず、ロシアの声に耳を傾けなかった。今ならこちらの話を聞くはずだ」と、プーチンは続けた。

ロシアが誇る「無敵」核兵器をアメリカは撃ち落とせない/Newsweek.2018
大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サマルト」
Минобороны России/YouTube

サルマトは、欧米によってコードネーム「サタン」と名付けられたソ連製のヴォエヴォーダを置き換えるために数年かけて開発された重ミサイルで、ロシアの核抑止力の中核である。

ロシアのミサイル軍司令官は、サルマトICBMは極超音速兵器を運ぶことができると言う/VOI.2022

最大射程距離が1万8000キロの「サルマト」はメガトン(TNT爆発力100万トン)級の独立目標再突入(核)弾頭(MIRV)を15個まで搭載できるという。また「オブジェクト4202」(object4202)と呼ばれる新型極超音速(HGV、音速の5倍以上)弾頭の搭載も可能だ。地球上どこでも1時間以内に打撃できるHGVは、ミサイルから分離した後も経路に沿って飛行するよう設計されている。

ロシア、ICBM「サルマト」試験発射…「広島原爆の2000倍の威力」/中央日報.2022
2022年4月 ウクライナ侵攻中もサマルトの発射実験
Bloomberg Markets and Finance/YouTube

ロシア国防省は4月20日、初めてとなる次世代大陸間弾道ミサイル「サルマト」の発射実験に成功したと発表した。

ロシア「サルマト」試射に成功 次世代大陸間弾道ミサイル/Yahoo!ニュース.2022

 同国防省によれば、サルマトはロシア北部のプレセツク宇宙基地から打ち上げられ、複数の模擬弾頭が極東カムチャツカ半島の演習場に着弾したという。

ロシア「サルマト」試射に成功 次世代大陸間弾道ミサイル/Yahoo!ニュース.2022
欧米を牽制?プーチンが声明を発表

ウクライナ侵攻で苦戦する中、米国を射程内とする新型ICBMの実験成功を強調し、武器供与などでウクライナを支援する欧米を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。

ロシア、新型ICBMの実験成功と発表 「脅かす者をためらわせる」/朝日新聞デジタル.2022

 プーチン大統領は「最高水準の戦略的・技術的な特性を持ち、最新のミサイル防衛にも対応できる」とした上で、「同様のものは世界になく、長く現れないだろう」と強調。「我々の軍事力を強化してロシアを外部の脅威から確実に守り、攻撃的な言葉で我が国を脅かす者をためらわせるだろう」と欧米に警告した。

ロシア、新型ICBMの実験成功と発表 「脅かす者をためらわせる」/朝日新聞デジタル.2022

「サルマト」に搭載された核弾頭の威力は、太平洋戦争で広島に投下された原子爆弾の2000倍の威力があると評価される。ロシアは「サルマト」1基でフランス全体、米テキサス州ほどの地域を完全に焦土化できると主張する。

ロシア、ICBM「サルマト」試験発射…「広島原爆の2000倍の威力」/中央日報.2022
『新START』にもとづき実験は事前にアメリカに連絡していた

 米国防総省のカービー報道官は20日、サルマトの発射実験について、新戦略兵器削減条約(新START)に基づいてロシアから実験計画の事前通告があったと明らかにした。カービー氏は「このような実験は日常的に行われている。米国や同盟国への脅威ではない」とした。

ロシアが新型ICBMサルマトの発射実験に成功と発表 アメリカ政府高官は「脅威ではない」/東京新聞 TOKYO Web.2022

 ICBMを巡っては、米国も核弾頭を搭載できるICBM「ミニットマン3」の発射実験を3月に予定していたが、ロシアを刺激しないために中止している。サキ大統領報道官は20日の会見で、ロシアの発射実験を受けてミニットマン3の実験を再調整するか問われ「事前に予告するものではない」と述べるにとどめた。

ロシアが新型ICBMサルマトの発射実験に成功と発表 アメリカ政府高官は「脅威ではない」/東京新聞 TOKYO Web.2022
極超音速滑空体「アヴァンガルド」
Мир 24/YouTube

アバンガルドは大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載される弾頭で、核兵器の運搬が可能。

ロシア、極超音速兵器を初の実戦配備 「米のミサイル防衛(MD)突破可能」/産経ニュース.2022

自らの推進力を持たないので、切り離された後はグライダーと同様に滑空する。

ウクライナの首都に迫る ロシア軍事戦略で知っておきたい10のこと/日経ビジネス.2022

推進力を持たず熱を発しないため、赤外線レーダーを搭載する早期警戒衛星でも追尾が難しい。核弾頭を搭載するのが前提との見方がある。

ウクライナの首都に迫る ロシア軍事戦略で知っておきたい10のこと/日経ビジネス.2022
極超音速とは

 「極超音速」とはマッハ5以上と定義されているが、現在、極超音速兵器で実用化が進められているのは極超音速滑空ミサイル(滑空ミサイル)と極超音速巡航ミサイル(巡航ミサイル)があり、ともにマッハ10~20を出す。

【軍事のツボ】「時間」の壁を越えるロシアの極超音速ミサイル/サンスポ.2019

両者の違いは前者が1万キロレベルの射程を持つことから戦略レベルの兵器であるのに対し、後者は数千キロの射程で戦術、作戦(戦域)レベルの兵器ということにある。具体的に言えば、滑空ミサイルは米国の都市やICBM発射サイロなどを狙う。巡航ミサイルは米空母などを撃破することが想定されている。

【軍事のツボ】「時間」の壁を越えるロシアの極超音速ミサイル/サンスポ.2019
MDシステムを突破

アヴァンガルドの「売り」は、従来の核弾頭よりもはるかに低い高度を飛行し、地上のレーダーからは探知しにくいことと、複雑に飛行軌道を変化させることでミサイル防衛(MD)システムに迎撃されにくいこととされている。要は従来型の核弾頭をより迎撃されにくいよう改良したものであって、どちらかと言えは古典的な戦略核抑止力に関わる兵器と見ることができる。

核兵器や極超音速兵器の準備は着々と進められていた…「プーチン大統領が承認している」ロシア軍の“大規模戦争戦略”とは/文春オンライン.2022

露国防省は、音速の20倍以上の速度で不規則に飛行し、米国のミサイル防衛(MD)システムを突破できるとしている。

ロシア、極超音速兵器を初の実戦配備 「米のミサイル防衛(MD)突破可能」/産経ニュース.2022
2019年に配備

ロシアは19年12月27日、サイロ発射式ICBM (大陸間弾道ミサイル)「SS-19」2発にアヴァンガルドを搭載し、配備したとされる。本書には「2027年までに同ICBM×12発がアヴァンガルド搭載型に改修される見通し」という情報も盛り込まれている。

【書評】最新の軍事情勢を“可視化”する:能勢伸之著『極超音速ミサイルが揺さぶる「恐怖の均衡」』/nippon.com.2022

「アヴァンガルドは、『ミサイル防衛を克服する手段』であり、内蔵される核弾頭の『出力は、800キロトン~2メガトン』と広島型原爆の『約130倍に相当』(「RIAノーボスチ通信」18年12月18日)と報じられていた」

【書評】最新の軍事情勢を“可視化”する:能勢伸之著『極超音速ミサイルが揺さぶる「恐怖の均衡」』/nippon.com.2022
極超音速ミサイル「キンジャル」
朝日新聞社/YouTube

キンジャールとはロシア語で両刃の短剣を意味します。MiG-31戦闘機に搭載され、最大速度マッハ10、射程2000kmを発揮し、陸上目標および海上移動目標を攻撃できると公式発表では説明されています。(※射程は搭載母機の戦闘行動半径が足されている可能性が高い。最高速度もマッハ10に達しないと推定される。)

ロシア軍の新兵器、空中発射弾道ミサイル「Kh-47M2 キンジャール」/Yahoo!ニュース.2022
ウクライナ侵攻で使用
TBS NEWS DIG Powered by JNN/YouTube

 2022年3月19日、ロシア国防省は極超音速ミサイル「キンジャール」を使用して、ウクライナ西部のイワノフランキフスクに所在する、ウクライナ軍の地下弾薬庫を破壊したと発表しました。

ロシアが撃った極超音速ミサイル「キンジャール」とは 虎の子兵器「軍事的に実用性なし」?/乗りものニュース.2022

 ウクライナ侵攻では、「キンジャル」などの新兵器を使用したとロシア国防省が発表しているが、米国防総省の高官は、そのことについて「米国としては否定もできないが確認もできない」と述べ、発射が本当であっても「軍事的には実用性はない」との考えを示した。

予想外に弱かったロシア軍、その理由を徹底分析/JBpress.2022

 アメリカ国防総省の高官はその理由として、「それほど遠くない距離から建物を攻撃するのに極超音速ミサイルが必要だったのか疑問に思う」と述べています。

ロシアが撃った極超音速ミサイル「キンジャール」とは 虎の子兵器「軍事的に実用性なし」?/乗りものニュース.2022
原子力推進式巡航ミサイル「ブレヴェスニク」

 「ブレヴェスニク」は原子力推進型の巡航ミサイルだ。原子力推進ユニットは2018年に公表された。 

ロシアの「ブレヴェスニク」ミサイルについて分かっていること/ロシア・ビヨンド.2021

NATOがSSC-X-9スカイフォール(Skyfall)と呼ぶ9M730ブレヴェスニク(Burevestnik)は核動力の利点を最大限にすることを目的としている。スカイフォールミサイルは原子炉により圧縮空気を排出することで驚異的な速度で飛行する。理論上このミサイルは無制限の射程を持つ超音速ミサイルであると考えられる。成層圏まで上昇してから攻撃目標まで落ちてくる明確な飛行経路を取る従来のICBMとは異なり、スカイフォールは低空をレーダーから隠れて飛行することになる。さらに、この大量破壊兵器が開発・配備された場合は、警告無しの攻撃が可能になる。

専門家によるとロシアはスカイフォール核ミサイル計画で大惨事を起こす可能性/Indo-Pacific Defense Forum.2021
超大型の原子力水中ドローン「ポセイドン」
CNN/YouTube

ポセイドンは核弾頭(最小でも2メガトン、米軍が長崎攻撃に使用した原爆のおよそ100倍の爆発威力)あるいは高性能爆薬弾頭を搭載した水中ドローン(無人機)である。

米国が戦慄、ロシア新型水中兵器の恐るべき攻撃方法/JBpress.2019

「米海軍協会(USNI)ニュースは、ロシア海軍の最新型原子力潜水艦『ベルゴロド』には6発のポセイドンが装備されると伝えています。

プーチン「核攻撃」の危ないシナリオ…その時、日本の首都機能は「完全に消失する」/現代ビジネス | 講談社.2022

NATO側では戦略核魚雷「Status-6カニヨン」として計画が周知されていたが、ロシアは国防省のウェブ投票で名称を公募し、3月23日に改めて「ポセイドン」と名付けられた。

ロシア、核搭載できる原子力推進水中ドローンの海中実験を開始/財経新聞.2019
高速巨大な魚雷

 ポセイドンは驚くべき大きさの超大型核魚雷であることが分かりました。ロシア国防省は「海洋多目的システム」と銘打っていますが魚雷をそのまま巨大化した形状です。近くに立っている人間の大きさと比べて見ても直径2m近くはあるでしょう。通常の魚雷が直径53cm程度であることを考えると異常な大きさです。

ロシア軍の新兵器「ポセイドン」が超大型の原子力推進核魚雷と判明/Yahoo!ニュース.2018
核をもった高速で深海を移動する無人機

原子力核魚雷ポセイドンは、原子力による推進でほぼ無限の航続距離を持ち、60ノット(約110キロ)の速力で自律航行する。

常識の罠−ロシア原子力核魚雷の恐怖【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】/REUTERS.2021

専門家らによると、「ポセイドン」は太平洋や大西洋を自立航行し、核装置を運ぶことができる。その高速移動は、探知を困難にするという。

米国、ロシアの「黙示録兵器」を恐れる/スプートニク日本ニュース.2021

最大深度は約1,000メートルと推定されており、これは米国のMK-50魚雷の運用深度を超えている。まさに無敵の存在である。

常識の罠−ロシア原子力核魚雷の恐怖【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】/REUTERS.2021
搭載する核は「ツァーリ・ボンバ」の2倍!?核爆発で核津波を引き起こす!?
Reuters/YouTube

その後、「ポセイドン」は、有名な水素爆弾「ツァーリ・ボンバ」の2倍の100メガトンの熱核弾頭が搭載可能であることがわかった。

米国、ロシアの「黙示録兵器」を恐れる/スプートニク日本ニュース.2021

 アメリカ海軍関係者の間では、核弾頭が搭載されたポセイドンが米海軍原潜基地や米海軍軍港などに突入してきて、それらの巨大施設を一気に吹き飛ばされかねない、といった警戒の念が抱かれていた。しかし、そのような単純な攻撃方法ではなく、より強力かつ恐るべき攻撃方法が危惧されている。それは「核津波」攻撃である。

米国が戦慄、ロシア新型水中兵器の恐るべき攻撃方法/JBpress.2019

 すなわち、核弾頭を搭載したポセイドンが敵の軍港や主要都市など攻撃目標の沖合に到達すると、その深海域で核爆発を起こす。すると、その爆発エネルギーによって巨大な「核津波」が発生して、攻撃目標である軍港や都市などの周辺一帯を巨大津波が襲うのである。巨大津波の恐ろしさは、東日本大震災などの経験から、世界中の人々が熟知している通りだ。

米国が戦慄、ロシア新型水中兵器の恐るべき攻撃方法/JBpress.2019
搭載される核が修正!津波を引き起こすにはパワー不足?

現在の報道では、弾頭は2メガトンとされているが、それでもヒロシマ型(15キロトン)の100倍以上の規模である。

ロシア、核搭載できる原子力推進水中ドローンの海中実験を開始/財経新聞.2019

ポセイドンは大規模な津波を起こすという説もあるが、東日本大震災のエネルギー量は広島型原爆の31,000倍と推定されていることから、2メガトンでは大規模な津波を発生させるには不十分であろう。念頭にあるのは、米国の重要港湾周辺で核爆発を発生させ、その直接的破壊力で港湾施設及び係留艦艇を破壊するとともに、核爆発に伴い発生する放射能を含む海水を広範に分布させることによる経済的損失を目的とした使用と見られる。

常識の罠−ロシア原子力核魚雷の恐怖【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】/REUTERS.2021

トランプ大統領が「INF条約(中距離核戦力全廃条約)」廃棄に動く

Washington Post/YouTube

 2018年10月20日、米トランプ政権は、ロシアに対しINF(中距離核戦力)全廃条約を破棄する旨の声明を発表し、ロシア政府にも後日その意図を伝えたと報じられた。

トランプ政権が踏み込む「核戦争リスク」/論座 – 朝日新聞社の言論サイト.2018
1987年 アメリカとソ連の間で結ばれた条約
AP Archive/YouTube

米国と旧ソ連が1987年に結んだINF条約の正式名称は「Treaty Between the United States of America and the Union of Soviet Socialist Republics on the Elimination of Their Intermediate-Range and Shorter-Range Missiles」である。INFという略称のように「核弾頭を搭載した中距離ミサイル」だけを制限した条約ではなかった。

INF条約が失効した今、対中国ミサイルを日本に配備したい米国の思惑/朝日新聞GLOBE+.2020

INF条約による制限の対象はより広く、地上から発射される短距離ミサイル(最大射程500km~1,000kmのミサイル)と中距離ミサイル(最大射程1,000km~5,500kmのミサイル)である。それには核弾頭搭載の有無は問わず、弾道ミサイルも巡航ミサイルも含まれる。

INF条約が失効した今、対中国ミサイルを日本に配備したい米国の思惑/朝日新聞GLOBE+.2020

ただし、地上から発射されるミサイルに限定されているため、航空機や水上戦闘艦、それに潜水艦から発射されるミサイルはINF条約による制限の対象外であった。

INF条約が失効した今、対中国ミサイルを日本に配備したい米国の思惑/朝日新聞GLOBE+.2020

既にあったミサイルは米ソで計2692基が廃棄された。

米・ロの中距離核戦力全廃条約が消滅へ/NEWS WATCHER.2019
ソ連崩壊後はロシアが引き継いだ

ソ連が崩壊後は、ロシアに条約は引き継がれていた。

米・ロの中距離核戦力全廃条約が消滅へ/NEWS WATCHER.2019
アメリカはロシアの条約違反を指摘していた

米政府は以前から、ロシアが条約に違反し、地上発射型の新型巡航ミサイル「9M729」(北大西洋条約機構の識別コードは「SSC8」)を開発したと主張してきた。ロシアはこれによって、北大西洋条約機構(NATO)加盟国をごく短時間で核攻撃できるようになる。

トランプ米政権、中距離核全廃条約から離脱表明/BBCニュース.2018

トランプ氏は、「自分たちができないのにロシアは好きに兵器ができる」のを米国は容認しないと述べ、「どうしてオバマ大統領が交渉や離脱をしなかったのか分からない」、「(ロシアは)何年も違反してきた」などと批判した。

トランプ米政権、中距離核全廃条約から離脱表明/BBCニュース.2018

バラク・オバマ前米大統領は2014年、ロシアが地上発射型巡航ミサイルの発射実験を行った際、INF条約違反だと抗議した。オバマ氏は当時、条約離脱は軍拡競争再開につながると欧州各国首脳から圧力を受け、条約に留まったと言われている。

トランプ米政権、中距離核全廃条約から離脱表明/BBCニュース.2018

ロシアの国営メディアRIAノーボスチは、ロシア外務省筋の話として、米政府は米国が世界唯一の超大国として存在する「一極化世界を夢見ている」ため、条約を離脱する方針だと伝えた。

トランプ米政権、中距離核全廃条約から離脱表明/BBCニュース.2018
アメリカのロシア批判の背景にウクライナ危機

ロシアによるINF条約の履行義務違反を米国が認識したのは、ブッシュ(子)政権期の2008年であるといわれている。

INF 条約と米国の安全保障(前編)―ロシアの条約違反問題と米国の対応(p.2)/新垣 拓.地域研究部米欧ロシア研究室.防衛研究所WEBサイト.2019

ただ、米国がロシアの違反を公に批判するようになったのは 2014年 以来のことであるから、そこにはウクライナ危機による米露関係の悪化が影響 を及ぼしていたと考えられよう。

ロシアの軍事戦略における中・東欧 ―NATO 東方拡大とウクライナ危機のインパクト(p.58)/小泉 悠.J-Stage.2020
2019年にアメリカがINF条約を正式に廃棄を宣言
Associated Press/YouTube

 2019年2月1日、アメリカはロシアに中距離核戦力全廃条約(INF条約)の破棄を正式に通告した。これを受けてロシアもまた条約で定められた義務履行の停止を表明。この結果、INF条約は6か月後に正式に失効することとなる

INF条約廃棄の持つ意味と日本への影響/笹川平和財団.2019
ロシアも同日に同じ宣言、さらにMDシステム(イージス・アシュア)こそが違反批判と批判

ロシアも対抗して同日同条約の義務履行停止を宣言、「アメリカがポーランドとルーマニアに配備を進めるイージス・アショアこそ条約違反だ」と反撃する。

「日本のイージス・アショアはINF条約違反」と言い放つロシアの論拠の飛躍が示すこと/政経電論.2019
イージス・アシュアからトマホークミサイルを発射できる

 イージス・アショアは、イージス艦に搭載されているレーダーやミサイルを発射するための垂直発射管(Mk41VLS)などをほぼそのまま陸上に移植した施設であるため、構造上はイージス艦と同様、多種多様なミサイルを発射することが可能である。

トランプ政権が進める核・ミサイル防衛政策見直しの行方(後編)/WEDGE Infinity.2021

ロシア側が憂慮するのは、イージス・アショアに使われるMk-41VLS(垂直発射装置)からINF条約で禁止されている地上発射型巡航ミサイル「トマホーク」(正式名「BGM-109G」。射程2500~3000km)が“理論上発射できる”点だ。

「日本のイージス・アショアはINF条約違反」と言い放つロシアの論拠の飛躍が示すこと/政経電論.2019

INF条約では射程500~5500kmの中距離ミサイルが全廃の対象であるため、ロシア側の言い分もわからないでもない。ちなみにアメリカは前述のBGM-109Gを実戦配備していないが、同条約の対象外である地上発射型以外のトマホーク、つまり、艦船や潜水艦、爆撃機搭載型は大量に保有する。

「日本のイージス・アショアはINF条約違反」と言い放つロシアの論拠の飛躍が示すこと/政経電論.2019
実はロシアも廃棄したかった?「ロシアの利益に適わない」2007年にプーチンが問題提起していた

米露のみが規制されるINF全廃条約の不平等性に関しては、実はロシアの方が早くから問題提起を行っている。2007年にプーチン大統領は「もはやINF全廃条約はロシアの利益に適わない」と述べて条約離脱を示唆したが、米国によるミサイル防衛(MD)システムの欧州配備への対抗とロシアの隣国が中距離核ミサイルを開発していることを理由として掲げた。その後、ロシアは条約の多国間化を提案したが、中国など新興核保有国が同条約に加わる可能性がないため、同条約に反する形でイスカンデル・ミサイルの増強に着手したものとみられている。地上配備型の中距離ミサイルの開発、配備に熱心なのは、ユーラシア大陸国家であるロシアであり、しかも地上発射は海空発射よりも費用がかからないという。

第 12 章 ロシアの対中認識と中国への対応 ――プーチン大統領の「反米親中」路線の行方――(p.169)/兵頭 慎治.JIIA -日本国際問題研究所-

核兵器を制限する米ロの枠組みについて、ロシアが延長を示唆

DW News/YouTube

条約の失効で、残された米ロの核軍縮の枠組みは21年2月に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)だけとなる。

米ロ、中距離ミサイル開発加速 INF条約、2日失効/日本経済新聞.2022

だが新STARTは2021年が期限であり、放置すれば失効する。

新型核兵器運搬システムの開発へ邁進するロシア/平和フォーラム〜核も戦争もない21世紀を目指して〜.2020
「延長なら最新戦略兵器を規制対象に含める用意」ロシアのラブロフ外相が語った

ロシアのラブロフ外相は、2021年2月に期限切れとなる米露の新戦略兵器削減条約(新START)が延長されるなら、ロシアは開発中の2つの最新戦略兵器を条約の規制対象に含める用意があると述べた。22日放映の国営テレビの番組で語った。ロシアは新STARTを維持したいと考えており、最新兵器に言及することで米国に歩み寄りを求めた形だ。

露外相「最新兵器も新START対象」 米に歩み寄り求める/産経ニュース.2022

2つの最新戦略兵器はマッハ20(音速の20倍)以上で飛行可能な極超音速兵器「アバンガルド」と、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」。ロシアは、これらが米国のミサイル防衛(MD)システムを突破できるとしている。

露外相「最新兵器も新START対象」 米に歩み寄り求める/産経ニュース.2022
アメリカとロシアが『新START』の5年延長を合意

2021年2月3日、米露両政府は新START(新戦略兵器削減条約)を5年間延長することで合意した。

核軍備管理体制の行方と日本への影響/公益財団法人日本国際フォーラム.2021

ブリンケン米国務長官は「バイデン大統領は軍縮と核不拡散で米国のリーダーシップを取り戻し、核の脅威から米国民を安全にすると約束した。今日はその第一歩だ」と声明を発表。ロシア外務省も声明で「戦略的な安定を維持し、機能させるメカニズムが保障された」とした。

米ロ、新STARTの5年延長に正式合意 期限目前で/朝日新聞デジタル.2022
バイデンとプーチンが電話協議で延長に合意していた

核兵器削減に積極的なバイデン氏は就任直後の1月26日にロシアのプーチン大統領と電話協議し、条約の延長で原則的に合意した。

米ロ、新STARTの5年延長に正式合意 期限目前で/朝日新聞デジタル.2022

新STARTを5年間延長する批准法案は、プーチン大統領が26日に下院に提出した。翌27日にはたった1日という記録的な早さで下院と上院を通過し、29日のプーチン大統領の署名により法案が成立した。米国はロシアとは異なり、新START延長に議会の承認を必要としない。

ロシア大統領 米国との新START延長法案に署名/日本経済新聞.2022

ロシア大統領府は29日、ロシア側で新START延長の手続きが完了したことについて「新STARTはロシアの国益に合致し、米ロ間の戦略的関係を予測可能に保つことに役立つ」とコメントした。

ロシア大統領 米国との新START延長法案に署名/日本経済新聞.2022

2021年12月「ウクライナの『MDシステム』配備について」プーチンが安全保障を要求

ロシアは2021年12月に欧州安全保障に関する新たな条約案を米国に、NATOには協定案をそれぞれ示した。NATOの東方拡大の停止や核兵器配備を自国内に限定することなどを一方的に求めた。

米、ロシアに軍事演習・ミサイル配備制限を提案へ/日本経済新聞.2022

 ロシアのプーチン大統領は21日、国防省の会議で「西側諸国が攻撃的路線を続けるなら、軍事技術的な対抗措置を取る」と警告し、安全保障に関するロシアの提案を受け入れるよう欧米諸国に迫った。

プーチン露大統領、欧米に対し「軍事的措置」を警告/毎日新聞.2021

プーチン氏はこの日、今年の軍の活動を総括する国防省の会合で演説した。ウクライナ国境周辺の軍備増強には触れず、「米国とNATOがロシア国境付近に軍を展開して演習を繰り返し、深刻な懸念を生んでいる」と主張。「緊張が高まるたびロシアは対応せざるを得ず、状況は悪化する一方だ」と述べた。

「原因は彼ら」プーチン氏強硬 ウクライナ緊張巡り米・NATO批判/朝日新聞デジタル.2021

 ロシアが巡航ミサイル発射能力を持つと主張する陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」が、NATO加盟国のルーマニアに配備されていることも批判。ポーランドでも計画が進む同システムが隣国ウクライナに配備されれば、「(ミサイルは)発射後7~10分でモスクワに届く。極超音速兵器なら5分だ」とも話した。

「原因は彼ら」プーチン氏強硬 ウクライナ緊張巡り米・NATO批判/朝日新聞デジタル.2021

NATO不拡大の「法的な保証」が必要だと改めて強調した。「米国は何らかの理由を付けて、関心がなくなった国際条約から簡単に脱退している」と根強い不信感もあらわにした。

敵対路線には「軍事的措置」 ロシア大統領、欧米に警告/JIJI.COM.2021

「お互いウクライナに攻撃用ミサイルや兵力を常駐させない」バインデン大統領の提案

バイデン政権は文書で、NATO加盟の門戸を閉じることはないとの従来の立場を改めて明言。その一方で、米露の「戦略的安定対話」や欧州安全保障協力機構(OSCE)での協議などを通じ、「両国の安全保障上の懸念についての合意や協定を検討する準備がある」とした。

米、ウクライナに兵力配備しないことなど提案 露への返答文書で/iza(イザ!).2022

具体的には、双方がウクライナ領内に攻撃用のミサイルシステムを配備したり兵力を常駐させたりしないことを提案。

米、ウクライナに兵力配備しないことなど提案 露への返答文書で/iza(イザ!).2022
「イージス・アシュア」にトマホークを搭載しない、その代わりロシア国内のミサイル基地の兵器配備状況の透明性を確保

ポーランドとルーマニアにあるイージス・アショアに露本土まで届く巡航ミサイル「トマホーク」を搭載しない代わりに、露国内のミサイル基地2カ所の兵器配備状況について透明性を確保するよう求めた。

米、ウクライナに兵力配備しないことなど提案 露への返答文書で/iza(イザ!).2022

「ウクライナがMDシステム(THAAD)をハリコフに配備要請」ロシアが発表

Defense Updates/YouTube

 2月7日、ロシアのペスコフ大統領報道官は「ウクライナ政府がアメリカにTHAADをハリコフに配備するよう要請した」という情報があると説明しました。

ロシア政府の荒唐無稽な主張「ウクライナのハリコフに米軍THAAD配備の動き」/Yahoo!ニュース.2022

 ロシアのリャプコフ外務次官は2月9日、西側諸国がウクライナ支援に向けて武器や弾薬を供給し、ロシア政府への政治的圧力を強めていると非難した。

欧米のウクライナへの軍備供給は「政治的圧力」、ロシアが非難/REUTERS.2022

国営ロシア通信(RIA)で、ウクライナへの軍備供給は西側諸国による「恐喝と圧力」に相当すると主張。ウクライナへの装備、弾薬、殺傷兵器などの供給はロシアに対する「一段の政治的圧力」と「軍事技術的な圧力」をかけようとする試みだと述べた。

欧米のウクライナへの軍備供給は「政治的圧力」、ロシアが非難/REUTERS.2022

また、ウクライナ政府が米国に最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)を要請したというロシアメディアの報道を取り上げ、これは「挑発だ」と強調。米政府がTHAADの供給を真剣に検討するなら、政治的・外交的解決に至る確率が低下するとした。

欧米のウクライナへの軍備供給は「政治的圧力」、ロシアが非難/REUTERS.2022
THAAD(終末高高度防衛ミサイル)
USA Military Channel/YouTube

THAADは米陸軍とロッキード・マーティン社が開発した弾道ミサイル迎撃システムであり、ミサイル軌道の各段階に対応する米国の多層的なMD(ミサイル防衛)体制の一層を成す。

米ミサイル防衛システム「THAAD」をめぐる米中対立と韓国の苦悩/MITSUI & CO., LTD.2015

「THAAD」は、地上配備型の弾道ミサイル迎撃システムです。落下してくる弾道ミサイルに対して迎撃ミサイルを発射し、これを直撃させて破壊する「ヒット・トゥ・キル(直撃破壊)」という方法で地上の都市や施設を防衛するものです。

国内で見たらかなりマズい、日本未導入の弾道ミサイル迎撃システム「THAAD」とは/乗りものニュース.2018
ロシア国境に近いハリコフに設置するメリットがない……プロパガンダ

 THAADで迎撃できる目標がロシア軍には存在しないので、THAADを対ロシアで配置する意味はありません。それではTHAADのTPY-2レーダーのみを配備するという意味であっても、ハリコフは前線に近過ぎて危険なので、価値の高い機材をそのような場所に配置したりはしません。国境線から50kmの位置では重砲や多連装ロケットの射程内なので、一瞬で潰されてしまいます。そんなところに高価なシステムを数個も置く? 意味が理解できません。

ロシア政府の荒唐無稽な主張「ウクライナのハリコフに米軍THAAD配備の動き」/Yahoo!ニュース.2022

 ロシア政府の主張は二重の意味で有り得ない話です。荒唐無稽なプロパガンダとしか言いようがありません。

ロシア政府の荒唐無稽な主張「ウクライナのハリコフに米軍THAAD配備の動き」/Yahoo!ニュース.2022

2022年2月24日 ウクライナ侵攻のスピーチでプーチンが『MDシステム』に言及

Associated Press/YouTube

最後に、アメリカによる中距離核戦力全廃条約(INF条約)の破棄後、ペンダゴン(米国防総省)は、最大5500km離れた標的に到達できる、弾道ミサイルを含む地上攻撃兵器を公然と開発しました。

【その5】プーチン大統領は国民にいかに「ウクライナ侵攻」の理由を説明したのか:1時間スピーチ全文訳/Yahoo!ニュース.2022

ウクライナに配備された場合、これらのシステムはロシアの欧州地域全体で標的を攻撃できるようになります。

【その5】プーチン大統領は国民にいかに「ウクライナ侵攻」の理由を説明したのか:1時間スピーチ全文訳/Yahoo!ニュース.2022

モスクワまで、巡航ミサイル「トマホーク」の飛行時間は35分以下になります。ハリコフからの弾道ミサイルは7〜8分かかります。そして極超音速攻撃兵器では4〜5分です。

【その5】プーチン大統領は国民にいかに「ウクライナ侵攻」の理由を説明したのか:1時間スピーチ全文訳/Yahoo!ニュース.2022

それは喉へ突きつけられたナイフのようなものです。過去に何度も行ってきたように、この計画を実行することを望んでいることを、私は疑っていません。NATOを東方に拡大し、軍事インフラをロシア国境まで移動させ、私たちの懸念、抗議、警告を完全に無視しているのです。すみませんが、彼らはこれらのことをまったく気にしておらず、彼らが必要だと思ったことだけをしたのです。

【その5】プーチン大統領は国民にいかに「ウクライナ侵攻」の理由を説明したのか:1時間スピーチ全文訳/Yahoo!ニュース.2022

・・・さかのぼること2017年!インタビューの中でも『MDシステム』に言及

Wall Street Journal/YouTube

2017年6月。一本のドキュメンタリー・シリーズがアメリカメディアの話題をさらった。

なんとプーチンに密着取材!オリバー・ストーン監督が見た驚きの事実/現代ビジネス | 講談社.2018

『プラトーン』や『JFK』で知られる社会派映画監督オリバー・ストーンが、2015年7月から17年2月まで約2年にわたってロシアのウラジーミル・プーチン大統領を追いかけた『オリバー・ストーン オン プーチン』である。

なんとプーチンに密着取材!オリバー・ストーン監督が見た驚きの事実/現代ビジネス | 講談社.2018

孤高の指導者を20時間以上インタビューし、生い立ちから大統領になるまで、そしてウクライナやシリア問題、2016年アメリカ大統領選への介入疑惑を含む米ロ関係までを語り尽くすという前代未聞の企画だ。

なんとプーチンに密着取材!オリバー・ストーン監督が見た驚きの事実/現代ビジネス | 講談社.2018

「われわれはNATOという組織の存在意義……正確に言えば存在意義がないという事実、そしてその脅威をよく理解している。この組織にまとまりがなく、存続性のないこともわかっている。北大西洋条約第5条に何と書かれていようと、それは変わらない。われわれが懸念しているのは、その意思決定のあり方だ。私はNATOでどのように意思決定が行われているか知っている」

「私にはパートナーの行動原理が理解できないこともある」プーチンが語っていた、アメリカやNATOに対する“根本的な疑念”/文春オンライン.2022

「ある国がNATOに加盟すると、二国間交渉が行われる。二国間ベースであれば、どんな話も比較的簡単にまとまる。わが国の安全保障を脅かすような兵器システムも含めてだ。ある国がNATO加盟国になれば、アメリカほどの影響力のある国の圧力に抗うのは難しく、その国に突如としてあらゆる兵器システムが配備される可能性がある。ABMシステム、新たな軍事基地、必要があれば新たな攻撃用システムだって配備されるかもしれない」

「私にはパートナーの行動原理が理解できないこともある」プーチンが語っていた、アメリカやNATOに対する“根本的な疑念”/文春オンライン.2022

「そうなったら、こちらはどうすればいいのか? 対抗措置を取らざるをえない。それはわれわれから見て新たな脅威となりつつある施設に対して、ミサイルシステムの照準を合わせるということだ。そうすれば状況は一段と緊迫化する。誰が、どんな理由でそのような事態を望むというのか」

「私にはパートナーの行動原理が理解できないこともある」プーチンが語っていた、アメリカやNATOに対する“根本的な疑念”/文春オンライン.2022

MDシステムがウクライナ侵攻の口実?その真意はプーチンのみぞ知る

MDが攻撃ミサイルの配備拠点になるという話もロシアが長年にわたって言い続けてきた話ですが、そもそも固定式のサイトに攻撃兵器を配備するのは軍事的にあまりにも馬鹿馬鹿しいですし、ウクライナのNATO加盟や同国へのMDシステム配備など全く具体化していません。また、仮にロシアがこうした脅威を感じているのだとすれば、まずは軍備管理などの努力を通じて解決すべきであって、やはりいきなり軍事的解決に訴えてよいというものではない筈です。

小泉悠氏が解説、徹底抗戦を覚悟するウクライナの戦略/MAG2NEWS.2022
created by Rinker
マッハ5以上のスピードでコースを替えながら飛翔する「極超音速ミサイル」は、迎撃は不可能といわれており、中国とロシアではすでに開発、配備されたと考えられている。この「極超音速ミサイル」の登場が、第2次世界大戦後、70年以上にわたって続いた核を搭載した弾道ミサイルによる『恐怖の均衡』という時代の終焉を意味すると言われている。それは、日本の安全保障にとっても大きな転換期となることは間違いない。バイデン大統領が正式に就任し、世界と日本の安全保障環境にも新しい常識が生まれるだろう。日本の平和はどう守っていくのか? フジテレビで防衛問題を担当する報道局上席解説委員の能勢伸之氏による解説で、その行方を考えるヒントとなる1冊だ。(「Books」出版書誌データベースより)

この記事の続きを読む▼

【ウクライナ危機(33)】欧米がウクライナのファシスト“ネオナチ”を支援している!?『侵攻の口実“ネオナチとバンデラ主義”』
“https://diggity.info/society/ukraine-33/”
Previous post 【ウクライナ危機(31)】ロシアとNATOとの確執はベルリンの壁崩壊までさかのぼる!?『侵攻の口実“ウクライナのNATO加盟”』
Next post 【ウクライナ危機(33)】欧米がウクライナのファシスト“ネオナチ”を支援している!?『侵攻の口実“ネオナチとバンデラ主義”』

当サイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、GoogleやASP等のCookieが使用されています。これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについてはプライバシーポリシーをご覧ください

X