【陰謀論Qアノン】「バイデン票が短時間で増えた!?」大統領選の開票中に大量の陰謀論が拡散(14)

【陰謀論Qアノン】「バイデン票が短時間で増えた!?」大統領選の開票中に大量の陰謀論が拡散(14)

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【陰謀論Qアノン】「郵便投票だと不正が行われる!!」トランプが郵便ポストを撤去・封鎖(13)
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2020 United States Presidential Election

開票作業中にも陰謀論!?アメリカ大統領選挙

Sky News/YouTube

米大統領選で激しく競り合っている共和党のドナルド・トランプ大統領と民主党のジョー・バイデン前副大統領は2日、投開票日を前に接戦州で「最後の訴え」を行った。郵便投票の大幅増で大勢判明には時間がかかる可能性がある。米メディアは開票結果を慎重に報じる姿勢を示しているが、トランプ氏が一方的に勝利宣言し、混乱が生じる事態も危惧されている。

米大統領選、当落判定にメディア慎重…「トランプ氏の一方的勝利宣言」で混乱危惧も/読売新聞オンライン.2020

バイデンに逆転されるとトランプはTwitterで陰謀論を展開

 米大統領選では大方の予想がバイデン氏有利としていたが、開票が始まると、トランプ氏の予想外の快走が報じられた。ところが一夜明けると、トランプ氏がリードしていた接戦州の状況ががらりと変わってしまった。突然大量の票をバイデン氏が得たとし、トランプ氏は不正選挙を主張。オンライン上でもそれに賛同する意見が拡散された。

根拠なき「不正選挙」主張と、ネット拡散の理由は? 米大統領選/NewSphere.2020
“勝利のため”には平気で嘘をつける!?

   国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏は「トランプ陣営のひとつの戦略でしょう。積極的にこのような未確認情報を拡散し、断続的に陰謀を主張することで『この選挙は何かが間違っていた』という印象操作をしようとしています」と解説する。特に動画コンテンツはその作用が強く、社会的リテラシーが低い人々がメディアの情報より目の前のSNSを信じてしまいやすい。

「死者が投票」「バイデンが投票詐欺組織を作った」…アメリカで横行する「ポスト真実」とは?大統領選で飛び交うデマ情報を検証した/J-CASTテレビウォッチ.2020

 トランプ氏は「生まれつきのうそつき」とよく言われるが、1980年代に『トランプ自伝:不動産王にビジネスを学ぶ』(原題:Trump: The Art of the Deal)を執筆するため、1年半にわたってトランプ氏に密着取材したという共著者のトニー・シュウォーツ氏は、同氏の「虚言症」についてこう説明している。

トランプ前大統領が目論んだ「大統領選勝利のクーデター計画」の全貌/ダイヤモンド・オンライン.2021

「彼は戦略的(意図的)にうそをつき、それに対する良心の呵責(かしゃく)はまったくない。ほとんどの人はうそをつけば罪悪感があるが、彼にはそれがまったくない。それから自分が話したことは(うそであっても)真実であると、あるいは真実らしい、真実であるはずだと思い込む能力において誰よりも優れています」(雑誌『ニューヨーカー』、2016年7月25日号)。

トランプ前大統領が目論んだ「大統領選勝利のクーデター計画」の全貌/ダイヤモンド・オンライン.2021

Qアノン「バイデンが最大規模の不正組織を作った」

Donald J Trump/YouTube

   「アメリカ政治史上最大の投票詐欺組織だと思います」とバイデン氏自身が「投票詐欺組織を作った」と語っている映像は、トランプ大統領が自身の公式YouTubeに投稿し、再生回数は180万回を超えている。

「死者が投票」「バイデンが投票詐欺組織を作った」…アメリカで横行する「ポスト真実」とは?大統領選で飛び交うデマ情報を検証した/J-CASTテレビウォッチ.2020
意図的に動画の一部分を切り取り編集

実際にバイデン氏が自らそのように話していると思われる短い動画もあるが、これは一部を切り取ったもの。全文を見ると、全く違った意味になる。

バイデン氏が「最大規模の不正投票組織を作った」と発言? トランプ氏側が拡散、全文まで見ると全く違う意味だった/HUFFPOST.2020

実際の発言中でも「voter fraud organization(不正投票組織)」という言葉は述べており、バイデン氏側にも誤解を招く要因があるのは確かだ。しかし、その後の発言や全体の文脈も踏まえれば、不正投票を防ぐための取り組みについて話していることは明らかだ。

バイデン氏が「最大規模の不正投票組織を作った」と発言? トランプ氏側が拡散、全文まで見ると全く違う意味だった/HUFFPOST.2020

Qアノン「おかしいぞ!投票率が100%を超えている!!?」

   バイデン氏が激戦州のウィスコンシン州やミシガン州での勝利を確実にし、獲得した選挙人が過半数の270人が目前に迫った。これと前後する形で、投票で不正行為が行われたとの主張が相次いだ。ネット上では「有権者よりも多くの人が投票した」との説が流れたほか、トランプ氏自身も開票について不正行為が行われたことを示唆するツイートを連発。

窮地トランプ氏あおる「不正選挙」言説 日本でも「投票率100%超え」など怪情報が/J-CASTニュース.2022

米ファクトチェックサイト「ポリティファクト」では、AP通信のデータを紹介。それによると、グラフの伸びがあった時間帯に一度に報告されたウィスコンシン州のバイデン氏の得票は149,520票で、トランプ氏は31,803票。そのほとんどが、ミルウォーキーのものだったという。

米大統領選「バイデン氏の不正疑惑で州兵投入」「ウィスコンシン州で投票率200%」は誤り。日本だけで拡散?/BuzzFeed.2020
不在者投票が一度に流れ込んだため

なお、この点についてはミルウォーキーの地元紙「ミルウォーキー・ジャーナル・センティネル」も電子版で「バイデン氏は、圧倒的に民主党票が多かったミルウォーキー約17万人の不在者投票が報告された早朝、トランプ氏を追い抜いた」と伝えている。不正があった、という現地報道は一切ない。

米大統領選「バイデン氏の不正疑惑で州兵投入」「ウィスコンシン州で投票率200%」は誤り。日本だけで拡散?/BuzzFeed.2020

同市は民主党支持者が多いとされる州内最大都市。そもそも不在者投票を利用する人の多くも民主党支持者とされており、結果として多くがバイデン氏に投票していたということで、不正があったわけではない。

米大統領選「バイデン氏の不正疑惑で州兵投入」「ウィスコンシン州で投票率200%」は誤り。日本だけで拡散?/BuzzFeed.2020
証拠とされるそのものがフェイクだった

この主張の出所は、かつて共和党から議会に出馬したラス・ラムスランド氏がオンラインに投稿したリストらしい。それによると、19の選挙区で投票率が100%を超えたことになっている。

【米大統領選2020】 検証:投票について色々なうわさ 投票の数や投票機など/BBCニュース.2020

しかし、このリストの地名はいずれも、ミシガン州ではなくミネソタ州のものだ。

【米大統領選2020】 検証:投票について色々なうわさ 投票の数や投票機など/BBCニュース.2020

BBCは、リストに名前のある他の選挙区も確認した。いずれも、投票率は100%未満だった。

【米大統領選2020】 検証:投票について色々なうわさ 投票の数や投票機など/BBCニュース.2020

つまり、このリストはあらゆる意味で間違っている。そもそも州が違うし、投票率もすべて違う(言われているようなミシガン州ではなく、該当するミネソタ州の選挙区について)。

【米大統領選2020】 検証:投票について色々なうわさ 投票の数や投票機など/BBCニュース.2020

保守系ニュースのFOXも「登録有権者数よりも多くの票が投じられたという人がいるが真実ではない。この州は360万人の有権者がいて、330万の投票があった。ウィスコンシンは当日の有権者登録も認めている」と説明している。

「ウィスコンシン州で投票率が100%を超えた」「バイデン氏の不正」はデマ。当日に有権者登録が可能、保守系メディアも否定/HUFFPOST.2020

Qアノン「不正疑惑で州兵が集計に参加している」

NJ Spotlight News/YouTube

「怪しいので州兵が介入」も不正確。FOXは州兵が開票作業に加わったことを伝えているが、不在者投票分の一部に誤植があり、作業が遅れる見通しのため、補助に入っているとのことだ。記事には「怪しい」という記述はなく、後から主観的に付け加えられたものだ。

「ウィスコンシン州で投票率が100%を超えた」「バイデン氏の不正」はデマ。当日に有権者登録が可能、保守系メディアも否定/HUFFPOST.2020
不在者投票用紙の印刷ミスで人員が必要だった

CNNやFOXニュースによると、不在者投票用紙の印刷ミスがあり、機械で読み取ることができる正しい用紙に転記する作業を手伝うため、20人の州兵が動員された。ミスがあった用紙は13500人分と推測されているという

米大統領選「バイデン氏の不正疑惑で州兵投入」「ウィスコンシン州で投票率200%」は誤り。日本だけで拡散?/BuzzFeed.2020

激戦州の1つ、ウィスコンシン州では約400人の州兵が投票所係員として任務に従事している。ケンタッキー州でも州兵約280人が同じような任務についている

米大統領選、多くの州が州兵を派遣――暴動に備えて厳戒態勢/Yahoo!ニュース – Yahoo! JAPAN.2020

ニュージャージー州では、370人の州兵が19の郡に派遣され、郵送票の開票処理を支援している。

米大統領選、多くの州が州兵を派遣――暴動に備えて厳戒態勢/Yahoo!ニュース – Yahoo! JAPAN.2020

星条旗新聞によると、過去一週間で10州以上が州兵の派遣を表明した。その多くが投票に関連する任務だという。

米大統領選、多くの州が州兵を派遣――暴動に備えて厳戒態勢/Yahoo!ニュース – Yahoo! JAPAN.2020

Qアノン「死人が投票してる!?」

WOOD TV8/YouTube

接戦となったミシガン州で死人が投票していた、というツイッターの投稿が拡散。トランプ支持者が唱える「投票不正」の主張に油を注いだ。

【米大統領選2020】 投票について拡散されたうわさを検証/BBCニュース.2020

典型的な例は、氏名と生年月日、郵便番号をミシガン州が運営する有権者検索サイトで検索してみせる動画だ。動画には110歳を超えているにもかかわらず投票用紙を請求し、その返送に成功しているという投票者の検索結果が示されている。

米選挙で死者が投票したとの情報拡散、実際に調査した結果/CNN.co.jp.2020

この他にも、「死人投票」の主張はいくつか見つかる。ただほとんどのケースは、同じ名前の家族だったり、オンラインの有権者登録で自分のデータが見当たらない場合はダミーの生年月日を入力するよう指示されていたりしたことが、原因となっている。

【米大統領選2020】 投票について拡散されたうわさを検証/BBCニュース.2020
「投票できる可能性はほとんどない」

米ファクトチェックサイト「Politi Fact」は、有権者名簿に死者が残っていたとしても、選挙委員会が情報を精査するため、実際に投票できる可能性はほとんどない、とする専門家の見方を伝えている。

「バイデン氏に1823年生まれの197歳が投票」は誤り。大統領選の「不正疑惑」として拡散したが…/BuzzFeed.2020

米紙「USAトゥデイ」もファクトチェックで、「郵便投票で死人が投票できる」ことには根拠がないと指摘。仮に投票されたとしても選挙委員会で破棄されるとの見方を報じている。

「バイデン氏に1823年生まれの197歳が投票」は誤り。大統領選の「不正疑惑」として拡散したが…/BuzzFeed.2020

ただし、今回の大統領選をめぐっては、トランプ氏側はネバダ州で「死人が有権者にカウントされていたと信じている」などと主張し、訴訟を起こす考えを示した。そのほかの州でも不正があったとして、相次いで同様の訴訟を起こしている。

「バイデン氏に1823年生まれの197歳が投票」は誤り。大統領選の「不正疑惑」として拡散したが…/BuzzFeed.2020
陰謀論は本当だった!?証拠を掴んだ!!?それも勘違いから拡散

「証拠をつかんだ。祖父は2014年12月31日に亡くなったのに、今日、祖父宛ての投票用紙を受け取った」。このようなコメントが、ニューメキシコ州ドニャアナ(Dona Ana)郡の選挙管理局から送られてきた封筒の写真と一緒にフェイスブック(Facebook)に投稿された。

【検証】郵便投票での「不正」疑惑 米大統領選への信頼性の脅威に/AFPBB News.2020

 しかし、同郡のアマンダ・ロペス・アスキン(Amanda Lopez Askin)氏は、この封筒は郵便投票用紙の申請書であって、投票用紙そのものではないと指摘する。「有権者の利便性を考え送付された無害の申請書に関する誤った情報がまん延し、不正投票だとの主張に使われるのは本当に残念だ」と述べた。

【検証】郵便投票での「不正」疑惑 米大統領選への信頼性の脅威に/AFPBB News.2020

 ウィスコンシン州オーククリーク(Oak Creek)に住むある女性は、11月3日の大統領選の投票用紙を2通受け取ったとフェイスブックに投稿した。女性は「この選挙は詐欺選挙になる!」とし、「直接投票」に行くよう勧めている。

【検証】郵便投票での「不正」疑惑 米大統領選への信頼性の脅威に/AFPBB News.2020

 しかし、このうち1通は実際に11月の大統領選の投票用紙だったが、もう1通は8月の予備選のものだったと、オーククリーク市職員キャサリン・ロースケ(Catherine Roeske)氏は指摘する。

【検証】郵便投票での「不正」疑惑 米大統領選への信頼性の脅威に/AFPBB News.2020

トランプ「リードしていた……だが、票がなくなってしまった」

 トランプ氏はツイッターで「昨晩は重要州で確実にリードしていたのに、魔法のようになくなっていった。とてもおかしなことだ」と不正があったと主張した。また、トランプ氏のリードが徐々に縮まっているペンシルベニア州の開票作業についても、「彼らはペンシルベニア州での(自分がリードしている)50万票をなくそうとしている。同じことがミシガン州やほかの州でも起きている」と主張した。

激戦州のミシガンとウィスコンシン、バイデン氏が勝利/朝日新聞デジタル.2020

 一方、ツイッター社は、トランプ氏のこうした投稿について「誤解を招いている可能性がある」と警告を表示した。

激戦州のミシガンとウィスコンシン、バイデン氏が勝利/朝日新聞デジタル.2020

トランプ票がトラックで運ばれ山に埋められた

 米大統領選に絡み、トランプ大統領の票が「トラックで運ばれ山に埋められた」とする動画がツイッターで拡散しているが、誤りだ。

ファクトチェック:「大量のトランプ票を埋めた」動画は誤り 実際はサウジの冷凍チキンか/毎日新聞.2020

 この動画は漫画家の孫向文氏が中国語のツイートを引用して「大量のトランプの票をトラックで運ばれ山に埋められた(原文のまま)」とのコメントをつけて5日に投稿。6日正午現在、約2800件リツイートされ、約4500の「いいね」が付いている。

ファクトチェック:「大量のトランプ票を埋めた」動画は誤り 実際はサウジの冷凍チキンか/毎日新聞.2020

   この動画と同じ内容の動画は、ドバイの衛星放送局「アルアラビヤ」のニュースサイトが、「サウジアラビアが8万箱の腐った鶏肉を廃棄」の見出しで16年11月に報じている。トラックが捨てているのはトランプ氏の票ではないことは明らかだ。

米大統領選の「誤情報」には1年前の画像も… 「拡散主」の素性は?/J-CASニュース.2020

   事例の調査にあたっては、ファクトチェックを支援する国内団体「ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)」が運営する、真偽不明の情報を収集するシステム「クレーム・モニター」の情報を利用した。

米大統領選の「誤情報」には1年前の画像も… 「拡散主」の素性は?/J-CASニュース.2020

トランプの息子がリツイート「トランプ票が燃やされている」

トランプ大統領の息子であるエリック・トランプ氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏は、父親が大統領職を失った場合、その結果を受け入れないための運動に支持者たちを呼び込むための役割を担っている。選挙日以来、2人は虚偽情報の発信を続けてきた。デマの多くは、アリゾナ 、ミシガン、ペンシルベニアなどの「スウィングステート」(激戦州)を標的にしている。

トランプ大統領の息子たち、選挙のデマ情報や動画を拡散。「トランプ票が燃やされた」/HUFFPOST.2020

例えば、エリック・トランプ氏は、大統領への暴言を吐きながら80枚のトランプ票を燃やしている男性の動画をTwitterで共有。

トランプ大統領の息子たち、選挙のデマ情報や動画を拡散。「トランプ票が燃やされた」/HUFFPOST.2020
偽の投票用紙を燃やしていた

(CNN) 米バージニア州バージニアビーチの当局者は6日までに、大統領選の投票用紙を燃やす様子を映したとみられる動画がネット上で拡散している問題について、映像の内容が偽物だとの見方を示した。同市内で撮影されたという当該の動画では、トランプ氏に投じられた約80枚の「投票用紙」が燃やされているように見えるという。

「投票用紙」燃やす動画は偽物、現地当局が発表 トランプ氏息子も共有/CNN.co.jp.2020

動画は3日にネット上で公開されていた。その中では男性が1人、投票用紙らしき紙片でいっぱいになったビニール袋に可燃性の液体をしみこませて火をつけている。男性は顔を映さず、燃えた80枚の「投票用紙」はすべてトランプ氏に投じられたものだと主張する。撮影場所への言及はないが、用紙の種別はバージニアビーチに属するものだ。

「投票用紙」燃やす動画は偽物、現地当局が発表 トランプ氏息子も共有/CNN.co.jp.2020

ビデオはデマで、票は本物ではなかった。バージニア州当局はこの偽情報の調査をしている。動画を投稿したアカウントは停止されたが、削除前に少なくとも120万回、閲覧されていた。

トランプ大統領の息子たち、選挙のデマ情報や動画を拡散。「トランプ票が燃やされた」/HUFFPOST.2020

投票装置メーカー「ドミニオン」が投票を削除した!?陰謀論が拡散

米大統領選で投票装置メーカーの「ドミニオン・ボーティング・システムズ」が「トランプ米大統領への投票を削除した」との情報が拡散し、さらに「バイデン氏の政権移行チームの一員が社長をしている企業が(ドミニオンに)ソフトウエアを提供していた」とのツイートをトランプ氏が引用リツイートし、日本のまとめサイトが翻訳して掲載した。

ファクトチェック:「投票機企業がトランプ票削除」 「バイデンチーム一員が社長の企業がソフト提供」は誤り/毎日新聞.2020
トランプがツイッターでドミニオンに言及

 トランプ氏は12日、選挙関連のテクノロジー企業、ドミニオン投票システムズ(Dominion Voting Systems)による投票システムについてツイッターで言及し、「報告:ドミニオンが全国で270万のトランプ票を削除した。データ解析によると、ペンシルベニア州で22万1000のトランプ票がバイデンに移し変えられた。94万1000のトランプ票も取り消された。ドミニオンの投票システムを使っている州では、43万5000票がトランプからバイデンに移し変えられた」と投稿した。

【検証】トランプ氏の「多数の票が削除された」という主張は誤り/AFPBB News.2020
トランプの個人弁護士ジュリアーニも追従「ベネズエラ大統領だったチャベスの指示で製造された」

 ジュリアーニ氏は「バイデン前副大統領は選挙前、世界で最も優秀な投票の不正チームがいる、と言っていた」「投票システム“ドミニオン”はベネズエラの故チャベス大統領の指示で製造された」「トランプ大統領は民主党の陰謀の犠牲者。国民から選挙が盗まれることは許さない」などと証拠のないトランプ勝利論をぶち続けた。

「共産主義者の資金が不正に加担」トランプ陣営、選挙陰謀論に拍車/WEDGE Infinity.2020

 しかも、ワシントン・ポストによると、同氏は(トランプ氏が勝っていた事実を記録した)サーバーがドイツで押収されたのかという質問に対し「その通りだ。このシステムの不正に何か関連している」とまで言明した。極右のケーブルテレビ「ワン・アメリカ・ニュース」は選挙後、フランクフルト駐留の米軍がコンピューターのサーバーを押収したところ、トランプ氏が大統領選挙人410人(バイデン氏128人)を獲得して圧勝していた“真実”が記録されていたと伝えている。

「共産主義者の資金が不正に加担」トランプ陣営、選挙陰謀論に拍車/WEDGE Infinity.2020
全てはビジネス

負け戦の訴訟を指揮するトランプ陣営顧問弁護士・元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏は1日200万円の費用をトランプ陣営に請求しているという(米紙ニューヨーク・タイムズ20年11月17日)。腕利きの弁護士の相場でも1日150万円だそうだから、トランプ氏に忠誠を誓う価値はある。

米大統領選に見る民主主義を守るために必要なこと/WEDGE Infinity.2021
トランプの個人弁護士パウエルも追従

ドミニオンの投票装置にソフトを提供していた」などとツイッターで批判されたのが、「スマートマチック」社(本社・ロンドン)で、こちらも投票装置など選挙システムを提供する企業だ。

ファクトチェック:「投票機企業がトランプ票削除」 「バイデンチーム一員が社長の企業がソフト提供」は誤り/毎日新聞.2020

 ジュリアーニ氏とともに会見した訴訟団の1人で、トランプ氏の弁護士でもあるシドニー・パウエル氏も、各州で導入された投票システムとチャベス氏が設立したとされる会社を関連付け、システムはバイデン票が増えるよう仕組まれていたと一方的に主張。「毎日明らかになるのはベネズエラやキューバ、恐らくは中国からの共産主義者の資金が選挙に多大な影響を与えたということだ」と指摘した。

「共産主義者の資金が不正に加担」トランプ陣営、選挙陰謀論に拍車/WEDGE Infinity.2020

ベネズエラの不正選挙に関与した企業がドミニオンに関与しているため、アメリカの選挙も不正があったというのだ。だがスマートマチックとドミニオンの間に、そのような関係性は一切ない。それどころか、ドミニオンとスマートマチックは過去に訴訟で争ったほど仲がよくないのである。

なおも勝利信じるトランプ陣営がすがる「陰謀論」/JBpress.2020
無根拠のメディア報道は名誉毀損!ドミニオン社がキレてメディアを提訴
MSNBC/YouTube

 【ワシントン】北米の投票機器大手ドミニオン・ボーティング・システムズは10日、2020年の米大統領選でジョー・バイデン候補が有利になるように同社が不正操作をしたという情報を拡散され、名誉を毀損(きそん)されたとして、保守系メディアのニュースマックス・メディアとヘリング・ネットワークス傘下のワン・アメリカ・ニュース・ネットワークのほか、ネット通販会社オーバーストック・ドット・コムの前最高経営責任者(CEO)のパトリック・バーン氏を提訴した。

投票集計機のドミニオン、保守系メディアなど提訴 米大統領選巡り/ウォール・ストリート・ジャーナル日本版.2021

 ドミニオンはバーン氏について、同社がバイデン氏に有利となるよう得票数を操作したという誤った主張を繰り返したと訴えた。ドミニオンは利益が失われたことなどを理由に、この3件の訴訟でそれぞれ16億ドル(約1800億円)超の損害賠償を求めている。

投票集計機のドミニオン、保守系メディアなど提訴 米大統領選巡り/ウォール・ストリート・ジャーナル日本版.2021
ドミニオンはトランプの個人弁護士も提訴
11Alive/YouTube

 【ワシントン=黒瀬悦成】米投票集計機メーカー「ドミニオン・ボーティング・システムズ」は25日、昨年11月の大統領選で敗北したトランプ前米大統領の個人弁護士であるジュリアーニ元ニューヨーク市長が、大統領選に関する嘘を拡散して同社の名誉を毀損(きそん)したとして、13億ドル(約1350億円)の損害賠償を求める訴訟を首都ワシントンの連邦地裁に起こした。

米集計機メーカーのドミニオン社がジュリアーニ氏提訴 選挙「不正」批判に反発/SankeiBiz.2021

 訴状によると、ドミニオン社は「ジュリアーニ氏が同社の集計機のせいで得票が操作され、『選挙が盗まれた』とする『大嘘』の主張を同調勢力と一緒に拡散させ、数百万人をだました」と主張した。

米集計機メーカーのドミニオン社がジュリアーニ氏提訴 選挙「不正」批判に反発/SankeiBiz.2021
無罪を主張「……信じるのは頭のおかしい人間だけだから」

米国ではシドニー・パウエル弁護士が選挙システム会社であるドミニオン社から約1300億円の名誉棄損訴訟を起こされている。

大統領選は不正選挙と主張──第二・第三のシドニー・パウエルが民主主義を滅ぼす/Newsweek.2021

だが投票集計機がトランプ票をバイデン票に置き換えた、とQアノン的主張を繰り返したトランプの女性弁護士は、集計機の会社から千四百億円の損害賠償を請求されたとき、「私のいったようなたわごとを信じるのは頭のおかしい人間だけだから、自分は無罪」と強弁した。

【書評】フェイクを拡散する「Qアノン」の本質はネット広告と同じ/NEWSポストセブン.2021

被告側は、「分別のある人ならそうした内容の声明を事実とは受け入れず、あくまでも法廷での対審手続きによる検証が必要な主張としかみなさないだろう」と述べている。

米大統領選の不正疑惑、分別ある人は鵜吞みにしない 提訴されたトランプ氏の元弁護士が主張/CNN.co.jp.2021

選挙当局とドミニオンは、トランプ氏の大統領選での敗北について正確な結果だと明言。どれほど重大なセキュリティー上のリスクが起こっていたとしても覆るものではないと強調している。トランプ氏の弁護団と同調者は、選挙後60件近い訴訟を起こしたが、些細(ささい)な内容の1件を除いてすべて短期間で敗訴または取り下げた。

米大統領選の不正疑惑、分別ある人は鵜吞みにしない 提訴されたトランプ氏の元弁護士が主張/CNN.co.jp.2021

トランプ「違法な投票用紙をシュレッダーにかけて証拠隠滅している」

トランプ大統領は、「違法」な投票用紙を「何千も」シュレッダーにかけて廃棄していると主張した。不正投票の証拠隠滅が行われているという意味だ。

【米大統領選2020】 検証:トランプ米大統領がジョージア州高官に電話で主張した内容/BBCニュース.2021
たしかに廃棄はされていた……でも投票用紙ではなかった

ジョージア州コブ郡でそうやって投票用紙が廃棄されたという指摘について、同郡が調査したところ「通常の清掃作業」のもので、廃棄された書類は「選挙や再集計に関する」実際の投票用紙ではなかったと結論した。

【米大統領選2020】 検証:トランプ米大統領がジョージア州高官に電話で主張した内容/BBCニュース.2021

廃棄されたのは、古い宛名シールや、有権者情報の記載された書類、古いメールや不在者投票用紙の写しなどだったという。

【米大統領選2020】 検証:トランプ米大統領がジョージア州高官に電話で主張した内容/BBCニュース.2021

全てはバノン (米大統領首席戦略官)の奇策!?テレビのインタビューで語ったのは……。

 大統領選が間近に迫った同年9月下旬。バノンは、テレビのドキュメンタリー番組のインタビューに応じた。政治アナリストのジョン・ハイルマンのインタビューで、劣勢のトランプが勝利するためのある「奇策」を口にした。

「そして嵐が始まる」 トランプ勝利へ大混乱という奇策/朝日新聞デジタル.2021

 「彼ら(バイデン陣営)は、不正な票を使って今回の選挙を覆そうとするだろう。さまざまなところで大規模な訴訟が起こされるだろう。集計所では刃物沙汰の騒ぎが起きるだろう。こうした状況の中、1月を迎える。そして嵐が始まるだろう」

「そして嵐が始まる」 トランプ勝利へ大混乱という奇策/朝日新聞デジタル.2021

 バノンの言う「不正な票」とは、郵便投票を指す。今回の大統領選では、予備選でも見られたように、コロナ禍の影響で郵便投票の急増が予想された。バノンが主張したのは、バイデン陣営が郵便投票を「悪用」するため、トランプ陣営は大規模訴訟で対抗することになるだろう、ということだ。

「そして嵐が始まる」 トランプ勝利へ大混乱という奇策/朝日新聞デジタル.2021
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史上最も騒然とした政権移行は、核兵器を使った米中戦争という国家存亡の危機に瀕していた。 重い影を背負ったバイデン政権の実態。 復讐を誓うトランプ復活の未来。 著名記者が放つ全米大ベストセラー。(「紀伊國屋書店」データベースより)

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