
偶然?それとも必然?世界一有名なクリスマスキャロル「Silent Night」誕生の歴史
きよしこの夜
Silent Night
元はドイツ語の「クリスマスキャロル」
『きよしこの夜』は、ドイツ語の讃美歌『Stille Nacht(シュティーレ・ナハト)』を原曲とするクリスマスキャロル。英語訳の『Silent Night(サイレントナイト)』として世界的に有名。
きよしこの夜 歌詞の意味・和訳 サイレントナイト Silent Night/世界の民謡・童謡
原題はドイツ語で「シュティレ・ナハト」と読み、「静かな夜」の意味です。
「きよしこの夜(聖夜)」の楽譜/Art Studio まほろば
クリスマスキャロルって?
クリスマス・イブの夜、キリストの生誕をお祝いするときに歌うキャロル(歌)は、クリスマス聖歌とも呼ばれフランス語やラテン語が語源になっており讃美歌の一種とされています。
きよしこの夜とクリスマスの歴史!英語を通じて振り返る/NativeCamp.Blog
初めて演奏された場所「聖ニコラウス教会」
ザルツブルク市から北に30分ほど行ったところに、オーベルンドルフという小さな村があります。この村はずれの緩やかな丘に、現在小さな「きよしこの夜」礼拝堂が建っています。ここは、1818年、聖ニコラス教会でクリスマスキャロル「きよしこの夜」が初めて歌われた歴史的な場所です。
クリスマスキャロル「きよしこの夜」/Austria Info
現在はこの記念堂で毎年12月24日17時からのミサで 「きよしこの夜」が歌われ、世界中から人々が参加しています。
オーストリア・オーベルンドルフ『“きよしこの夜”記念礼拝堂』でのミサ。/ヨーロッパ旅行情報 @euro_tour – Typepad.2018
「サンタクロース」のモデルにして伝説の人物「聖ニコラウス」って?
作詞はオルガン奏者「ヨーゼフ・フランツ・モール」
「きよしこの夜」の歌詞は、ヨーゼフ・フランツ・モールというオーストリア人のカトリック司祭の作品で、モールが助任司祭だった1816年に、6節からなる詩をドイツ語で書いたものだとされている。
今年200歳を迎えた「きよしこの夜」 知っておきたい5つのストーリー/CHRISTIAN TODAY.2018
作曲をしたフランツ・クサーバー・グルーバーは貧しい農家の生まれの中、小学校の教師として、教会の管理人・オルガン奏者であった。
平和と希望を祈る「きよしこの夜」が作曲されて200年/Risvel.2018
Joseph Mohr, autor de la letra, era un sacerdote. De nuestro archivo: https://t.co/71NMlVin8m pic.twitter.com/dDm7V9NvIZ
— BBC News Mundo (@bbcmundo) December 24, 2018
過酷な時代……「皆に希望を」
当時、ナポレオン戦争により、ヨーロッパは徹底的に破壊され、国境線が引き直されました。この時期、オーベルンドルフも他国の支配下にありました。オーベルンドルフの人々は、何年もの間厳しい時代を過ごしていました。社会全体を取り巻くこの圧制の暗い空気に対して、モールとグルーバーはこのクリスマスキャロルによって少しでも人々に希望を与えたいと願ったのです。
クリスマスキャロル「きよしこの夜」を訪ねて/オーストリアの休日
作曲:フランツ・クサヴィー・グルーバー
副牧師ヨーゼフ・モーアはクリスマスにふさわしい”ミサ”にしたいと詩を作り、隣村の彼の友人の詩人で教師のフランツ・クサヴィー・グルーバーに作曲を依頼しました。
平和と希望を祈る「きよしこの夜」が作曲されて200年/Risvel.2018
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【トラブル発生】演奏直前に“オルガン”が壊れた
モール神父がグル―バーに会うやいなや、モール神父は大変なことを聞きました。その日の朝、グル―バーがオルガンを弾こうとすると音が出なかったというのです。調べてみると、ネズミがオルガンの中に入って、ふいごを噛み切ったらしいと言うのです。オルガンを直すには、2週間はかかります。教会のオルガンが壊れているので、クリスマスイブの深夜のミサには使えないだろうと言うのです。
牧師日記|教会だより/AMC時の森教会
急遽“ギター”で演奏
彼は頭を抱えながら2年前(1816年)に、いつか子供達に唄わせようと自作していた歌詞(原詞はドイツ語)があったことを思い出す。
Silent Night(きよしこの夜)〜ネズミにかじられて壊れたオルガンのおかげで!?誕生したメロディー/佐々木 モトアキ.TAP the DAY.2017
そこで、教会の助祭ヨゼフ・モールは“Stille Nacht”の詞を書き上げ、村の音楽教師をしていたオルガン奏者のフランツ・グルーバーに、この詞にギターで伴奏できる讃美歌を作曲するよう依頼し、急遽完成させました。
「きよしこの夜」が生まれた街、オーベルンドルフ/オーストリア・エクスプレス.2016
クリスマスの日、聖ニコラス教会に集った村の人たちは、生まれてはじめて、ギターの伴奏で礼拝を守りました。そして、ギターとともに聖歌隊が歌うこの讃美歌に、みんな深く感動したと言われております。
きよしこの夜/クリスマスのお話
Desember 1816, 200 tahun lalu, warga Austria Joseph Mohr menulis sajak “Stille Nacht” (Malam Kudus). Bagaimana ceritanya sajak itu bisa menjadi lagu natal yang paling populer di dunia? https://t.co/EPrzU4OtkS
— DW Indonesia (@dw_indonesia) December 24, 2018
その曲は“オルガン修理職人”によって広がっていく
歌はたちまち評判になったが、長い間村の外に伝わることはなかった。
「きよしこの夜」誕生190年、オーストリアの村から世界へ/AFP BB News.2008
年が明け、オーベルンドルフを訪れたオルガン修理職人カール・マウラッヒャーが偶然この曲を聴いたところ、「きよしこの夜」のメロディーと歌詞にとても感動し、モール神父より楽譜の写しをもらいうけました。
☆静寂のクリスマスイブ☆ ~ 「きよしこの夜♪」の誕生秘話 オーベルンドルフ ~/オーストリア・エクスプレス
(前略)冬の間出稼ぎであちこちを旅しながら歌っていたチロルの歌手の間ですぐに大流行した。
「きよしこの夜」誕生190年、オーストリアの村から世界へ/AFP BB News.2008
Musical performers from the Tyrol region perform “Silent Night” at a concert in St. Peter’s Square commemorating the 200th anniversary of the classic Christmas carol, which was composed in 1818 by Austrian composer Franz Xaver Gruber. pic.twitter.com/mKIWtAEQtY
— Junno Arocho Esteves (@arochoju) December 18, 2018
そして世界中へ普及!
そんな中、いくつもの都市で手広く革製品の商いをするシュトラッセル家の人々がこの曲に注目します。かねてから新作発表時のアトラクションとしてフォークソングを唄っていた彼らは、1831年のライプツィヒを皮切りに新曲『きよしこの夜』をレパートリーに加えました。
水曜ラベクル★『きよしこの夜♪誕生の村オーベンドルフ』par北山裕子/調布FM.2002
当時は「謎のチロル民謡」として聴かれていた
それをたまたま聞いたアントン・フリーズというドレスデン(ドイツ)の音楽出版社が「これはすばらしい!」と感動し、それを聞き覚えたとおりに書き写して出版した。勿論、チロル民謡として書かれていたので、この歌は長い間、作詞者、作曲者不明のまま全世界に広がって、多くの人に愛される歌となった。
クリスマスに歌われる「きよしこの夜」のルーツ/藤井晴雄.2013
1854年にそのルーツが明らかに!
作者不明のままではと、カトリックの修道会などが調査をしたようです。ザルツブルク大聖堂の聖歌隊員だったグルーバーの息子が1854年に、そのことを音楽教師になっていた父親に伝えて作詞・作曲の当事者と事情が公になりました。
歌めぐり旅(29)きよしこの夜(聖夜)/日本シャンソン館.2018
今や世界中で歌われる「クリスマスキャロル」
元はドイツ語の歌だったが、すぐに英語版が現れた。キリスト教宣教師らにより広められ、19世紀の終わりにはすべての大陸で歌われるようになった。
「きよしこの夜」村の歌から世界のクリスマス・ソングへ/AFP BB News.2015
(前略)現在では世界中300以上の言語で歌われているという。生誕200年を迎えた昨年は記念式典が催され、世界中のファンが祝福した。
【酒呑み鉄子の世界鉄道旅】 “きよしこの夜”と“ドレミの歌”。あの名曲が生まれたオーストリア・ザルツブルク/産経ニュース.2019
ユネスコ 無形文化遺産
歌詞が書かれてから約200年後の2011年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は「きよしこの夜」を無形文化遺産に登録した。
今年200歳を迎えた「きよしこの夜」 知っておきたい5つのストーリー/CHRISTIAN TODAY.2018
あれから200年!誕生の地「オーベルンドルフ」
世界各地で親しまれている聖歌「きよしこの夜」が今年のクリスマスに生誕200年を迎えるのを前に、歌が生まれたオーストリア西部オーベルンドルフで25日、記念式典が開かれた。オーケストラが聖歌を奏で、曲の200年を振り返る動画などが上映された。
「きよしこの夜」200歳 生誕のオーストリアで式典/日本経済新聞.2018
新聞報道によると、歌が生まれたオーストリア西部のオーベルンドルフという町で11月25日、記念式典が開かれました。オーケストラが聖歌を奏で、曲の200年を振り返る動画などが上映されたそうです。
全校朝礼 校長講話 | 校長講話/日本音楽高等学校