牧師ROCKSという、牧師が全員メンバーのユニークなロックバンドが存在します。彼らは、牧師になる前から音楽を愛し、プロのバンドマンを目指していた3人も在籍しています。彼らの音楽は、キリスト教のメッセージをロックのエッセンスで表現しており、多くの人々から支持を集めています。
しかし、彼らの活動には批判や攻撃も多く、世界にも広がりを見せています。この記事では、彼らの素晴らしい活動と共に、その存在に注目したいと思います。
Japanese Pastors’ Rock band-
「牧師ROCKS」―ロックと共に歩む牧師たちのメッセージ―
牧師ROCKSは、全員が牧師であるというユニークなロックバンドです。
メンバーは以下の通りです。
- 笠原 光見 (Gt. and Vo.) – 日本ルーテル教団浦和教会の牧師
- 関 満能 (Vo. and Gt.) – 日本福音ルーテル水俣教会・八代教会の牧師
- 関野 和寛 (Bass. and Vo.) – 日本福音ルーテル東京教会の牧師
- 市原 悠史 (Dr. and Vo.) – 日本福音ルーテル甲府・諏訪教会の牧師
ロックバンドとして元々プロを目指して活動していた
4人のメンバーは、ロックを愛し、牧師になる前からバンドをやっていました。その内3人はプロのバンドマンを目指していたが、牧師になることで音楽を辞めてしまいました。
牧師の道に進むため音楽をやめてたバンドマンが再結成!
牧師ROCKSは、教会内の記念行事でバンド演奏を打診されたことをきっかけに結成されたバンドです。
市原悠史牧師は当時をこう振り返る。
自身が牧師ROCKSのメンバーになったきっかけは、2007年にルーテル神学校に入学した初日でした。入寮しようとしていた時に、げた箱に関野和寛氏から「一緒にバンドをやろう。連絡をくれ」と書かれたメッセージと名刺が入れられていました。
それまでは、関西の大学で軽音楽部に所属していたり、音楽の道を志していたこともあったものの、牧師になるため音楽活動を辞める決意をしました。それからわずか3日後のことでした。
悩んだ結果この誘いを受け入れ、再び音楽活動の道、牧師ROCKSのメンバーとして活躍することになりました。
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宗教と音楽の深い繋がり
宗教と音楽は深い関わりがあります。仏教でもキリスト教でも、音楽は信仰の一部として重要な役割を果たしています。特に、ルーテル教会(ルター派)は有名な音楽家とのつながりが深い教会で知られています。ルター派の創立者マルティン・ルター自身も音楽家であり、宗教改革の中で賛美歌や教会音楽の重要性を強調しました。さらに、バロック時代の著名な作曲家であるヨハン・ゼバスティアン・バッハもルター派の信者でした。
宗教勧誘はなし!
牧師ROCKSのライブが宗教勧誘をしないと銘打たれている。
溢れでる“ロック魂”
「メッセージが伝わって共感を得て、相手にエネルギーを与えたい」牧師ROCKSの音楽は、ロックのエッセンスを取り入れながら、キリスト教のメッセージを正統派に表現していることが特徴的です。
サビで「アーメン!」
歌詞には、神やキリストへの賛美や感謝の気持ちが込められており、サビには「アーメン」という言葉が使われています。その声が小さいと「それじゃ救われないだろ!」と煽る。
曲のテーマはキリスト教なのだが、そのメッセージをロックの本質として表現しています。
さらに、牧師ROCKSが提供する美声の賛美歌具合も、ライブでの聴衆の感情を高めるために重要な役割を果たしています。
リーダー「牧師・関野和寛」
リーダーの関野和寛牧師は、ルーテル東京教会の牧師として、日々多くの人々に接しています。
彼は、牧師としての使命感を持ちながら、日本のキリスト教会の壁を越え、学校や施設で多くのトーク&ライブを展開し、キリスト教のメッセージを広く伝えることに取り組んでいます。彼は、牧師としての使命感と音楽的な才能を結集して、人々に希望や勇気を与えることを目指しています。
最近では、札幌路面電車貸し切りライブや岩下の新生姜ミュージアムでのライブを行うなど、様々な場所でライブ活動を展開しています。これらのライブは、牧師ROCKSの音楽を通じて、キリスト教のメッセージを伝えるだけでなく、人々に新しいエンターテインメントの形を提供することもできます。
また、関野和寛牧師は、2018年に香港ルーテル神学校で牧会宣教博士号を取得し、その活動領域を世界へと拡げていっています。彼は、日本だけでなく海外でも活動を展開し、世界中の人々にキリスト教のメッセージを伝えることに熱心に取り組んでいます
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すべての壁をぶっ壊せ!-Rock’n牧師の丸ごと世界一周
牧師ROCKSのベーシストでもある著者が、世界教会会議や福祉団体の研修などで訪れた約30カ国での出来事を綴った人気エッセイが、雑誌『こころの友』(日本キリスト教団出版局)で2015年から連載され、単行本化されました。
このエッセイでは、著者が世界各地で出会った人々や、そこで体験した出来事を軽妙な語り口で描写しています。彼は、世界各地で出会った人々の信仰や文化、生活に触れることで、自分自身の信仰や人生について深く考えるようになりました。また、彼が出会った人々から、キリスト教のメッセージを伝える上でのヒントや示唆を得ることができたといいます。
【新刊】牧師で博士でロックンローラー・関野和寛先生初のエッセイ集『すべての壁をぶっ壊せ! Rock’n牧師の丸ごと世界一周』本日入荷しました。壁のように聳り立ってます。全国のキリスト教書店ほか一般書店、牧師ROCKSライブ会場などでぜひお手に取ってお求めください。https://t.co/qBP34q6Ey9 pic.twitter.com/A5Qz24jzmX
— 日本キリスト教団出版局 (@bp_uccj) June 25, 2018
「中外日報」https://t.co/US74yYMkSQ 8月3日号「中外図書室」欄に、『すべての壁をぶっ壊せ! Rock’n牧師の丸ごと世界一周』著者・関野和寛先生のインタビュー記事が掲載されました。ありがとうございます! pic.twitter.com/rGYzAkbhkp
— 日本キリスト教団出版局 (@bp_uccj) August 30, 2018
フォトメッセージブック「ROCKERS OF THE HOLY LAND」
2018年のクリスマス、写真家の緒方秀美が関野和寛牧師との出会いに触発され、自身の写真家としての使命感に目覚め、満を持して挑む集大成として、『ROCKERS OF THE HOLY LAND』というフォトメッセージブックを発表しました。
この本では、世界のセレブを撮り尽くしてきた緒方秀美が、牧師ROCKSのメンバーを撮影し、その魂を写真に刻み込みました。緒方秀美は、既存の枠にとらわれない独自の視点で、牧師ROCKSの音楽性やパフォーマンスを表現しています。また、関野和寛牧師の言葉やメッセージも合わせて掲載されており、音楽と宗教が融合した世界観を表現しています。
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明日7.23日とうとうイスラエルフォトメッセージブック『ROCKERS OF THE HOLY LAND』発売。そして発売記念イベントルーテル東京教会にて14時から。久保木オカリナ牧師、緒方カメラマン、関野によるトーク&ライブ。フォトパネル展も開催。全てがリアルタイム、皆直接受け取りに来ておくれ! pic.twitter.com/Fq5SMof9tO
— ロック牧師関野和寛@アメリカ??コロナ病棟&精神科担当牧師 (@kazuhiro_sekino) July 22, 2019
世界各地での聖地で撮影!
写真家の緒方秀美は、『ROCKERS OF THE HOLY LAND』の中で、イエスの生涯をたどりつつ、世界各地のルーテル教会や、聖地とされる場所を撮影しています。彼女は、名もなき荒野、ナザレ、ガリラヤ湖、エルサレム旧市街、聖墳墓教会など、イエスが歩んだ場所を訪れ、そこで感じた思いを写真に表現しています。
また、彼女は、現地のルーテル教会や、嘆きの壁、香港、歌舞伎町でも撮影を行いました。
年に数回だけ!見れたらラッキー!超貴重なライブ
牧師ROCKSのメンバーは、牧会の仕事で多忙なため、4人がそろってライブをすることは難しく、練習することさえままならない状況です。そのため、熊本からギターボーカルの関満能牧師も加わって、フルメンバーでの演奏が見られるのは年に数回程度です。
この事について関野和寛牧師は、「実は今バンドのメンバーの住んでいるところが、山梨県、九州、埼玉、東京とバラバラなんですね。なので、練習はライブ前に集まって、集中的にやります。ライブ当日にお葬式が入ってしまい、急きょメンバーが来れなくなってしまった事もあります」と語っています。
賛否両論!?心ない批判と攻撃に対する対応と信念
牧師ROCKSは、目立つ活動をしているため、直接批判されたり、時にはSNSやインターネットで攻撃されることも多い。これについて関野和寛牧師は以下のように語っています。
「最初はありましたね。でも、1回ライブに来てくださると皆さん次から楽しみにしてまた来てくださるんです。例えば、教会に行って『今から悩みを打ち明けて下さい』と言われてもほとんどの方は緊張してしまうと思います。でもロックを奏でこっちからライブハウスやバーにでかけていけば、沢山の人が心を開いてくれます。」
この発言からも分かるように、関野牧師は音楽を通じて人々と触れ合い、信仰の枠を越えて心を開く場を提供することに価値を見出しています。彼らは、批判や攻撃にもめげず、信念を持って活動を続けています。
正慶を越え!あの“坊主バンド”と対バン!!
「牧師ROCKS」と「坊主バンド」によるツーマンライブが、四谷のライブハウス「四谷OUTBREAK」で開催されました。これは、現役の牧師による「牧師ROCKS」と、現役の僧侶による「坊主バンド」が、お互いの音楽を披露するというものでした。
海外でも注目中!
「牧師ROCKS」と「坊主バンド」は、共通項がありながらも、両極端な2組のバンドとして知られています。彼らは、キリスト教や仏教のメッセージを音楽に乗せて表現することを共通の目的としており、その独自のスタイルで多くのファンを魅了しています。
2013年に初の対決ライブを行って以来、彼らの活動は国内外のメディアでも取り上げられ、注目を集めています。特に、イギリスBBCが彼らの活動を取材したことで、その存在が世界にも広く知られることになりました。両バンドのパフォーマンスは、宗教を超えた音楽の力を感じさせ、多くの人々から支持を集めています。
音楽を通じた心のつながり
牧師ROCKSの活動は、音楽を通じて人々と心をつなげる素晴らしい例です。彼らのライブでは、教会での礼拝とは異なる形で信仰や悩みを共有し、お互いに助け合うことができます。このようなアプローチは、多くの人々にとって新鮮であり、また教会に足を運ぶきっかけとなっています。
牧師ROCKSは、これからも音楽を通じて人々の心に寄り添い、信仰のメッセージを伝え続けることでしょう。