ボカロシーンの流れを汲んだ大ヒット曲!「うっせわ」 ── 初音ミクと辿るJ-POPとボーカロイドの歴史⑨
Usseewa
メジャーデビュー曲「うっせぇわ」が大ヒット!!
17歳最後の日である2020年10月23日、メジャーデビュー曲“うっせぇわ”を発表。
Adoの恩返し。初アルバム『狂言』全曲解説から見えたボカロ文化への感謝/Kompass.2022
楽曲は2021年を通じて話題となり、社会現象と言える大ヒットを体験した。
自分のことを好きになったら引退しよう――「うっせぇわ」が社会現象に、顔出ししないAdoの原動力は「劣等感」/Yahoo!ニュース.2022
17歳最後の日である本日、皆さんのおかげでユニバーサルミュージックからメジャーデビューする事が出来ました。
— Ado (@ado1024imokenp) October 23, 2020
「うっせぇわ」https://t.co/3nzzyuFKVY
詞曲・編曲:syudou(@tikandame )
映像:WOOMA(@tomapocpo )
イメージディレクター:ORIHARA(@ewkkyorhr )
これからも叫びます……
こんな未熟者な私に関わってくださる皆様には、いつか必ず、大きな形にしてお礼をしたいです。素敵な誕生日になりました。Ado という人を愛してくれて本当にありがとうございます。
— Ado (@ado1024imokenp) October 24, 2019
あぁ………!100万回再生…ありがとうございます……!https://t.co/rIjfymM3zq
— Ado (@ado1024imokenp) October 25, 2019
強烈な歌詞!
「うっせぇ うっせぇ うっせぇわ」と繰り返すサビは、一度聴いたら忘れられない強烈なインパクトを持っている。
Ado「うっせぇわ」 強烈なサビに中毒性/日本経済新聞.2021
つい口ずさんでしまう、中毒性のあるメロディーライン。そして、痛快な歌詞は、社会をこうぶった切る。
クソだりぃな
酒が空いたグラスあれば 直ぐに注ぎなさい
皆がつまみ易いように 串外しなさい年齢や役職が下の者は、上の者にかしずき従え。そういわんばかりな謎の常識を、「くせぇ口塞げや 限界です」と糾弾する。
「『うっせぇわ』は子どもに歌わせない」という親たちに伝えたいこと/現代ビジネス | 講談社.2021
顔を見せずに活動し18歳の現役女子高生ということ以外は謎多きシンガーとして知られるAdoは、刺激的な歌詞が並ぶ同曲について「社会人の思いを歌った曲で皆さんのストレス発散にしてもらいたい」「私が皆さんの怒りを代わりに歌うので、皆さんは明るく生きて欲しいと思います」と、歌詞に込めた思いを伝えた。
話題沸騰中!Ado「『うっせぇわ』をストレス発散にして」歌詞に込めた思い語る/ABEMA TIMES.2021
「うっせわ」は小学生にも人気に!強烈な歌詞を問題視する声も…。
現実社会への切実な叫び、そして自分の信念を歌詞に込めた同曲は、若い世代を中心に話題を呼び、社会現象を巻き起こすほどの人気に。
「合コンしたい女性歌手」ランキング! 3位「Ado」、2位「LiSA」を抑えた1位は?/All About NEWS.2022
その流行は小学生以下の子どもにも広がっている一方、親からは「教育によくない」と懸念する声も出ている。
「うっせぇわ」は教育上よくない? 懸念の声に松丸亮吾が反論「全ての善悪を親が判断したら…」/J-CAST.2021
小学生5年生と小学3年生、4歳の子どもを持つ30代男性はこういう。
小学生以下にも流行のAdo『うっせぇわ』 連呼される親は困惑/NEWSポストセブン.2021
「子どもの学校ですごく流行っているらしいです。何かにつけて、みんな歌っているようですよ。ひとりが『は〜』と言えば、周囲が『うっせー! うっせー!』という感じで合唱になるそうです。家でもYouTubeでMVを流して1人が歌い出すと3人の大声合唱になるので、『うっせぇわ!』と思いながら聞いています」
小学生以下にも流行のAdo『うっせぇわ』 連呼される親は困惑/NEWSポストセブン.2021
親としては、小さな子どもが『うっせぇわ』にハマるのは少々困りものらしい。他にも、以下のような本音が大人から寄せられた。
小学生以下にも流行のAdo『うっせぇわ』 連呼される親は困惑/NEWSポストセブン.2021
「内容がけしからんというよりは、曲調がやかましいので、仕事で疲れた上で家事してるときに歌われるとイラッとする」(30代女性)
小学生以下にも流行のAdo『うっせぇわ』 連呼される親は困惑/NEWSポストセブン.2021
「子どもたちがうっせーうっせー歌ってるから曲は知ってるけど嫌い。言葉が乱暴すぎるから」(40代女性)
小学生以下にも流行のAdo『うっせぇわ』 連呼される親は困惑/NEWSポストセブン.2021
困ってしまうのは、曲や歌詞の良さや込められた意味が理解できないのに、その語感だけで歌っているからだろう。
小学生以下にも流行のAdo『うっせぇわ』 連呼される親は困惑/NEWSポストセブン.2021
作詞・作曲を手掛けたのはボカロP「syudou」
10月23日に配信リリースされる処女作「うっせぇわ」の作詞・作曲と編曲を手掛けるのは唯一無二の個性派ボカロPのsyudou。
サブスク界に現れた、驚異の17才シンガー Ado、ユニバーサルミュージックからメジャーデビュー/Universal Music Japan
2012年からインターネット上での活動をはじめ、「邪魔」、「ビターチョコデコレーション」、「コールボーイ」、「キュートなカノジョ」など多くのヒット作を発表。歌い手や、VTuberなど様々なアーティストに楽曲提供を手掛け、2020年10月にAdoに提供した「うっせぇわ」はさまざまなチャートで1位を獲得し、YouTube再生回数は2億回を超える。Billboard Chartの作曲家・作詞家ランキングでも常にランクインし、最高位6位となる。
ボカロPとVOCALOID syudouさん編 〜初音ミクとVOCALOIDがすべてを変えた〜/VOCALOID.2022
独自のダークな世界観で支持を拡大しているsyudou初の有観客ライブのステージは、これまでに何度も憧れを口にしていた中野サンプラザホール。同公演の開催を発表後には、「たりねぇ」MVを手がけたイラストレーター・sakiyamaによる『syudou Live 2022「加速」』のキービジュアルとティザー映像も公開となった。チケットは、syudou公式アプリ「syudou商店」で有料会員先行受付がスタートしている。
「うっせぇわ」作詞作曲syudou、初の有観客ライブ開催決定 8・8中野サンプラザ/ORICON MUSIC.2022
ボカロPとして大きな支持を集めるだけにはとどまらず、今のsyudouは自らの声で歌うシンガーソングライターでもある。抑えきれない衝動と高度な戦略性を併せ持ち、また人と社会の暗部を抉る孤独な視点とは裏腹に思えるような、陽気で憎めないバイタリティ溢れる人柄を備えたsyudou。その個性を定義しているのは、ある意味で人間のもっともらしい、人間らしい二面性である。
【JAPAN最新号】負の感情をエネルギーに変換して「時代の叫び」を突きつける――“うっせぇわ”を生み出したsyudouのすべてに迫る!/rockinon.com.2021
公開されました、よろしくお願いします!【Ado】うっせぇわ https://t.co/2b9AFixOhD @YouTubeより
— syudou【2023.4.8幕張メッセ】 (@tikandame) October 23, 2020
顔出しなし!
素顔は公開しておらず、MV(ミュージックビデオ)もアニメーションだけ。
「うっせぇわ」作者syudou、井岡一翔をイメージした新曲「たりねぇ」書き下ろし/ORICON MUSIC.2021
実はAdoとは一度も会ったことがなかった!
Adoとは、一度も会ったことがないことを告白。うっせぇわをつくった理由については「いろんな方がうっせぇわと思っている中。みんなが思っているなら曲にしよう」と説明した。Adoの「いい意味で攻撃的な歌声」ありきでつくったという。
“ホワイト企業”を辞め…「うっせぇわ」作詞作曲syudouがMステで明かす…ジャニーズに楽曲提供意向も/中日新聞Web.2021
Adoがイメージするsyudouのボカロ曲
Ado:はじめてsyudouさんの「うっせぇわ」のデモを聴いた時、「うわ、これでデビューしたら面白いな。すごい曲がsyudouさんから送られてきた」って思いました。この曲でメジャーデビューしたいって。絶対やるぞ、って気持ちがありましたね。
Adoが語る、syudouから受けた「衝撃」とボカロ愛/Rolling Stone Japan.2022
ーいろいろなボカロPの曲を歌っていますが、syudouさんが作るボカロ曲にはどんなイメージを持っていますか?
Ado:希望に満ち溢れた明るいものってよりは、皮肉とか、ディープなところを突いたダークな世界観だったり、人の悪いところとか、触れていいのかわからないようなネガティブな部分をかっこよく描いていて。ありのまま、包み隠さずストレートに表現している楽曲も多くて、面白いなって思います。やっぱりどの曲もはじめて聴いた時は衝撃を受けますね。
Adoが語る、syudouから受けた「衝撃」とボカロ愛/Rolling Stone Japan.2022
——「うっせぇわ」という曲を受け取っての第一印象はどんな感じでしたか?
Ado syudouさんから書き下ろしていただいたという喜びと、こういう言い方はアレですけど、「メジャーデビューの曲を書いてください」というお願いをして、それで「うっせぇわ」というタイトルはすごいなと(笑)。本当に包み隠さないんだと思って、そこが好きで。私の中で感じてきたsyudouさんをそのまま持ってきてくださって嬉しかったです。
「根暗で自信がなくて、そういう自分が嫌だった」 18歳のシンガーAdoが渋谷のビジョンで「うっせぇわ」を見た日/文春オンライン.2021
——Adoさん自身、そういう包み隠さない感情に自分の思いを重ねられるからこそ歌にパワーが乗るという実感もありますか?
Ado そうですね。どこの部分とは言えないんですが、自分の中で嫌だと思うことがあったので、それを思い出して歌詞と重ねながら歌ってました。
「根暗で自信がなくて、そういう自分が嫌だった」 18歳のシンガーAdoが渋谷のビジョンで「うっせぇわ」を見た日/文春オンライン.2021
「うっせぇわ」制作秘話
「『うっせぇわ』の依頼が来る前に、Adoさんは僕が作ったボーカロイド曲をすでに『歌ってみた』として上げてくださっていて。僕の曲は上品なものではないし、聴き心地がいいというよりは言いたいことを言ってるタイプの曲なので、そんな曲に共鳴してくださってるという時点で、自分らしいものを出すのが正解だろうと思いました。信頼しているがゆえに普段通りやろうと考えました」
「うっせぇわ」生みの親・syudou ヒットの秘訣は「アトラクション性の高さ」/ananweb.2021
社会現象的なヒットとなった「うっせぇわ」の反響をsyudouさんはこう振り返る。
「うっせぇわ」生みの親・syudou ヒットの秘訣は「アトラクション性の高さ」/ananweb.2021
「感想としては、とにかく『ありがたい』に尽きます。そもそも音楽で生活できると思ってなかったし、カルト的な人気になったら面白いなくらいに思っていたので。ただ、自分なりに、“ヒットするためには何が必要か”みたいなことを考えたりもしたので、それが形になったのも嬉しかったです」
「うっせぇわ」生みの親・syudou ヒットの秘訣は「アトラクション性の高さ」/ananweb.2021
初音ミクの仮歌付きの曲をAdoに送りあとはお任せ!
実は歌唱法について、syudouは全くディレクションしていないそうだ。初音ミクで作った仮歌をAdoに送り、後は全てを彼女に委ねたという。
『関ジャム』ボカロP特集なのに再認識する人間の声の素晴らしさ。「うっせぇわ」大ヒットはAdoの表現力ありきだった?/日刊サイゾー.2021
「『Adoさんがいいと思うようにやっていただければ最高のものになると思います』と信頼して投げて、返ってきたのを聴いたら予想の遥か上を行っていて。こりゃ、凄い! と」(syudou)
『関ジャム』ボカロP特集なのに再認識する人間の声の素晴らしさ。「うっせぇわ」大ヒットはAdoの表現力ありきだった?/日刊サイゾー.2021
「調教」(ボーカロイドの歌声に細かいニュアンスを付けて生声に近付ける作業)が不得手なsyudou制作の仮歌を聴いて、とても驚いた。「うっせぇわ」の完成版とあまりにも印象が違うのだ。初音ミクのヴォーカルは棒読みに近いし、このニュアンスのままなら「うっせぇわ」は絶対に売れなかったと思う。「うっせぇわ」はAdoの解釈と表現力のおかげでバズることができたのだ。
『関ジャム』ボカロP特集なのに再認識する人間の声の素晴らしさ。「うっせぇわ」大ヒットはAdoの表現力ありきだった?/日刊サイゾー.2021
例えば、サビ(「うっせぇうっせぇうっせぇわ」)直前の「はぁ?」に注目したい。仮歌だとこの箇所は至って機械的だが、Adoに委ねるとヒステリックな女性の怒声に見事に仕上がった。さらに、「うっせぇうっせぇうっせぇわ」を裏声にして歌うAdoの機転に感嘆する。この箇所こそプロデューサーのディレクションありきと思っていたのだ。ただ、彼女の裏声は少しパワーに欠ける。だから、直後の「あなたが思うより健康です」を地声でがなりぶちカマしてみせたのだ。それら全て、Adoは自分で計算していたということ。
『関ジャム』ボカロP特集なのに再認識する人間の声の素晴らしさ。「うっせぇわ」大ヒットはAdoの表現力ありきだった?/日刊サイゾー.2021
「正直とっても難しい」Adoが振り返る
高音、早口のパッセージが続く「うっせぇわ」は、Ado自身も「正直とっても難しい」という超難曲。歌う時に気を付けていることを林先生に問われると、Adoは「フレーズごとに声色を変えています」と明かした。
話題の18歳シンガー・Ado、大ヒット曲「うっせぇわ」は「フレーズごとに声色を変えています」<初耳学>/モデルプレス.2021
一人でレコーディング!
レコーディングは一人で行い「特にディレクションはありません」と、驚きの舞台裏も打ち明けた。
話題の18歳シンガー・Ado、大ヒット曲「うっせぇわ」は「フレーズごとに声色を変えています」<初耳学>/モデルプレス.2021
「もうタイトルも『うっせえわ』というのと、パンチのきいた歌詞だったり、激しいメロディだったり、もともとsyudouさんのファンだったのでものすごく嬉しかったのですが、それ以前にすごいインパクトの曲だなと思いました。メジャーデビューの楽曲に『うっせえわ』というタイトルはすごいなと思いました。メジャーデビューしてから出したAdo名義の楽曲は全てスタジオでレコーディングされているのですが、一般的というか、みなさんが想像されるスタジオって、スタジオに入って、マイクがセットされていて、エンジニアさんやいろんな人に見守られながら、あとはエンジニアさんの指示を受けながら歌うというのが想像されると思います。でも、私はスタジオに入って、自分が持ってきたパソコンとスタジオの機材をセットして、扉を閉めて一人の空間で歌うスタイルで基本録っています。」
「うっせぇわ」が大ヒット!Adoさんが語る音楽ルーツ/J-WAVE.2021
主人公は社会人
「うっせぇわ」は尊敬するsyudouさんに書き下ろしていただいた歌で、すごくうれしかった。この歌の主人公は私ではありません。私は録音当時高校3年生でしたが、主人公は社会人。まだ社会のことはよく分かりませんでしたが、大人への怒りについては、私にも思うところがありました。私なりに感じていた大人に対する反発、怒りを通して、この歌のことを理解し、歌わせていただきました。
【俺はググらない】子どもと大人の境目はどこにあるの Adoさんの回答「『うっせぇわ』の頃よりも」/読売新聞オンライン.2022
歌い手として活動し始めていた高校1年、2年の頃は、今よりも歌い方に癖が強くて、なかなか歌声がコントロールできませんでした。そんなとき、ある大人から「その歌い方ってどうなの?」と言われることがあって。好きなように歌っているだけなのに「あなたは間違っている」と言われた気がしました。そうした大人の物言いに対する反発や怒りは、歌の主人公と共通して持っていたのだと思います。
【俺はググらない】子どもと大人の境目はどこにあるの Adoさんの回答「『うっせぇわ』の頃よりも」/読売新聞オンライン.2022
歌い方にディズニー作品の影響
提供された歌をいかに感情を込めて歌えるか。「うっせぇわ」のサビの歌い出し「はぁぁぁぁ?」という怒りの表現も作者の指示ではなく、全て自分自身で考えた。感受性の豊かさが表現力に生きている。
Adoインタビュー 音楽シーン席巻に「ふわふわ」、おちゃめな19歳歌姫 ディズニーに学んだ感情表現/Sponichi Annex.2021
「大好きなディズニー作品の影響も大きいと思います。悲しいところは悲しく、怒る時は怒っているように歌う。歌詞が言いたいことをそのまま歌声に合わせています」
Adoインタビュー 音楽シーン席巻に「ふわふわ」、おちゃめな19歳歌姫 ディズニーに学んだ感情表現/Sponichi
Annex.2021
ーsyudouさんがAdoさんの歌を聴いて120点の完成度だったと語っていたのですが、Adoさん自身も「これはすごいものができたぞ」という感覚はありました?
Ado:すごいのができたと同時に私はすごくネガティブなので、本当にあの歌い方でよかったのかなって落ち込む時期もあったり。結局どっちだったのかはわからないですね(笑)。でももちろん、メジャーデビューでこういった歌詞の楽曲歌ってる人なかなかいないぞって思いはありましたかね。
Adoが語る、syudouから受けた「衝撃」とボカロ愛/Rolling Stone Japan.2022
AdoとSyudouがついに対談!
syudou「社会人目線みたいなのも、僕の主観でいっぱいねじ込んじゃったんですけど、そういった経験はAdoさんには現実的にはないじゃないですか。自分に経験がないものを歌うっていうことに関しては、どういった思いがあったのかなっていうのを伺いたいんですけど」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
Ado:当時は高校3年生で社会に出ていない身だったので、社会人の世界ってやっぱり想像とかドラマとか映画のシーンで考えるっていう。経験じゃなくて自分の考えるものがあっただけなので、そこを忠実に歌うっていうのは難しかったんですけど。簡単に言えば怒りの感情は学生にも共通している部分があるので、そこをいかに歌詞を強く出せるかっていうのしかなかったですね。
Ado『うっせぇわ』提供のsyudouと初対談「未成年に書いていい歌詞だったのか」/Tokyo FM.Excite エキサイト.2021
syudou:自分の中で感情の共通点を見つけて……っていうことですよね。でもそのジャッジが、結果的にいろんな年齢の人に聴いていただく曲になったのかなと思うんですね。実際に社会人経験のある方が主観だけで歌ったら、それはそれでかっこいいと思うんですけど、あくまでひとつの表現にしかならないのかなと思って。僕もそこまで考えてたわけじゃなかったんですけど、自分の主観で作った曲にAdoさんの表現のセンスをうまくぶつけてもらうことで、結果それがポップスとしての耐久性につながったのかな、というのがあって。めちゃめちゃ感謝といいますか、改めてありがたいな、と。
Ado『うっせぇわ』提供のsyudouと初対談「未成年に書いていい歌詞だったのか」/Tokyo FM.Excite エキサイト.2021
Ado:いやもう、こちらこそです……!
Ado『うっせぇわ』提供のsyudouと初対談「未成年に書いていい歌詞だったのか」/Tokyo FM.Excite エキサイト.2021
syudou「で、しかも最初、デモをつくってAdoさんに投げた時に、一回”こうしてください”って戻りがあったときに、キーを4~5個くらい上げてくれって言われたんですよね、たしか!(”キーをあげる”というのは、カラオケでピッチをあげるマシンのレベルをあげる、というようなこと)俺は最初から女性が歌うキーに設定してたのに、そんな高くあげて歌えるわけないじゃん!と思ったんですよ。でも帰ってきたら、まさかのああいうサビで裏声使ってもってく、っていうのをやってて、うわーーしてやられた!これはおれの中にもなかったわ!みたいな。笑 曲つくったのは自分ですけど、お互いでいっしょになってつくっていけたなっていうのはありましたね…!」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
Ado「でも、正直なことを言うと、サビの部分は自分的は地声で張りたかったんですよ。」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
syudou「あ!!!そうだったんですか!!!」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
Ado「張りたかったんですけど…実際に歌ってみたら微妙だなーって思ったのと、”あなたが思うより健康です”とかの歌詞のほうが、具体的なことを言ってるからこっちを強調したいって思って、即席で裏声にして。」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
syudou「へー…!!!あと、僕が歌のディレクションしたって思われることが多いんですけど、マジでなんもしてないんすよ!データを送って、Adoさんに”好き勝手やってくれ”って言って、歌っていただいたじゃないですか。だから本当にAdoさんのセルフ・ディレクション能力とか、表現とか、内容の考察力とか、勉強させていただいたなという感じで…」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
Ado「いやいや…そんな恐縮です…!自分の中でも、自分でディレクションした!というより、普段の”歌ってみた”の感じで録っていたので。そんな自分のディレクション力がsyudouさん含めいろんな方に言っていただけるとは思っていなかったので、自分で言うのもあれですけど、これってすごいのかなぁって…」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
syudou「間違いなく新しかったのかなって思います!常識で言ったらそっちにはいかないみたいなのもたぶん本能的にしてて。でもそれが感覚的にかっこいいから成立しちゃってて。で、もう聴いた人もかっこいいから認めざるを得ないみたいな。発声的におかしいとか、がなってるとか言われても、でも、かっこいいじゃんっていう。それを嗅覚で感じ取っているのはやっぱり才覚だな、最強の武器だなと、改めて思いました!」
syudou先生登場!はじめての対談/Tokyo FM.2021
Ado史上初!Youtubeで1億回再生突破!
メジャーデビュー曲「うっせぇわ」が、公開から148日でYouTubeでの再生回数1億回を突破。自身の楽曲で再生回数が1億回を突破したミュージックビデオは初となる。
Ado「うっせぇわ」MV再生数&ストリーミング累計再生数が1億回突破 ソロアーティストでは歴代最年少記録/Real Sound.2021
また、Billboard JAPANストリーミング・ソング・チャート「Streaming Songs」でも、累計再生回数が1億回を突破。楽曲の公開から5カ月というスピード記録で、ダブル1億回再生を達成しました。
“昔の自分に伝えたらその場で倒れそう” Ado、『うっせぇわ』MVのYouTube再生回数&ストリーミング累計再生回数が1億回を突破/Real Sound.2021
「うっせぇわ」のダブル1億突破を記念し、昨日3月24日に自身のYouTubeチャンネルから急遽「アドのドキドキラジオ」と称した生配信を行った。生放送内でAdoは「1億回ってなんですか……体験するとは思いもしなかったし、昔の自分にそれ伝えたら大丈夫かな?倒れたりしそう……全然実感が湧かなかったのに、平常心の極みというか、平常心です。皆さまのお陰です。本当にありがとうございます」と喜びのコメントとともに17,000人もの同時視聴者に感謝を伝えた。放送内では「うっせぇわ」のLINEスタンプの販売もサプライズで発表され、その場でスタンプの配信もスタートした。
Ado「うっせぇわ」MV再生数&ストリーミング累計再生数が1億回突破 ソロアーティストでは歴代最年少記録/Real Sound.2021
「うっせぇわ」1億再生ありがとうございます!!!!!!パンパパパパンパン!!!!!!!!!!!!🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕🥖🍞🥐🥞🍔🌭🍕https://t.co/gHlKsWp3wT
— Ado (@ado1024imokenp) March 20, 2021
「ちょっとこれは大変なことになった」デビューから半年後のAdo
——「うっせぇわ」でのメジャーデビューから半年経った今の状況について、Adoさんはどう感じていますか?
Ado 活動を始めた時から自分の歌を多くの人に聴いてもらいたいという思いはあったんですが、まさかこんなに多くの人に知ってもらえるとは思わなかったです。夢が叶ったというか、嬉しいですね。
18歳のシンガーAdoインタビュー渋谷で「うっせぇわ」を見た日/CREA.2021
——どのタイミングで驚きの実感がありました?
Ado ところどころあるんですけど、渋谷のビジョンで「うっせぇわ」の映像が流れてるのを見たとき、「ちょっとこれは大変なことになった」と思いました。たしか、私の18歳の誕生日の次の日のことですね。渋谷って、広告のトラックだったり、スクランブル交差点のビジョンだったり、街中にいろんな音楽が流れていますよね。その一部に自分の歌声が流れているというのが、とても不思議で。街に自分の歌が響いているというのを実感したときに、感慨深い気持ちになりました。
18歳のシンガーAdoインタビュー渋谷で「うっせぇわ」を見た日/CREA.2021
デビュー曲!とか言っていますがただのオタクなので曲聴く度にキャーキャーしていますしMVはたくさんスクリーンショットしました
— Ado (@ado1024imokenp) October 23, 2020
たまに『えっ?!これ私の曲?!えっ!歌ってるの私じゃん!』ということが起きます 3回ぐらい ナンデ??
「2021 ユーキャン新語・流行語大賞」
Adoのメジャーデビュー曲「うっせぇわ」が、「2021 ユーキャン新語・流行語大賞」に選ばれた。
「うっせぇわ」が流行語大賞を受賞/音楽ナタリー.2021
その年話題となった新語、流行語を決定する年末恒例の「「現代用語の基礎知識」選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」が本日12月1日に発表され、「新語・流行語大賞」に「うっせぇわ」が輝いた。現代用語の基礎知識編集部調査をもとに、ノミネート語30語を選出し、その中から選考委員会が選出した10語に選ばれた。
Ado、「うっせぇわ」が「2021 ユーキャン新語・流行語大賞」受賞/タワーレコードオンライン.2021
Adoは「まさか流行語大賞に選ばれるなんて…びっくりです…これも楽曲を提供してくださったsyudouさん、MV・ジャケットを手掛けてくださったWOOMAさん、そして楽曲を聴いてくださった皆様のお陰です」とコメントしている。
「うっせぇわ」が流行語大賞を受賞/音楽ナタリー.2021
「うっせぇわ」が
— Ado Staff (@ado_staff) December 1, 2021
「2021 ユーキャン新語・流行語大賞」
トップテン入りで受賞となりました。
Vo:Ado @ado1024imokenp
Music:syudou @tikandame
Movie:WOOMA @tomapocpo
皆様のお陰で光栄な限りです。
引き続き楽曲をよろしくお願いします。#Ado #うっせぇわ #流行語大賞 pic.twitter.com/2AyWYNfQB1
Adoが音楽シーンを席巻した理由は!?
いま、最も注目を集めるシンガーの一人、と言っても過言ではないAdoは、2020年10月に「うっせぇわ」でメジャーデビューして以降、オリジナル曲のプロモーションのみに集中するのではなく、人気VOCALOID楽曲の「歌ってみた」動画を公開する活動を続けています。メジャーアーティストが「歌ってみた」動画制作を活動の中心に置くことは、新曲のプロモーションに集中したい業界従来の常識を覆していると言えます。
Ado、まふまふ、はるまきごはん、他に見る動画戦略。UGC動画、プラットフォームの使い分け方/Music Ally Japa
n.2022
「UGCコンテンツ」
UGCコンテンツ(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)は、アーティストにとって新たなファンを継続的に生み出す装置です。そして、オリジナル楽曲の視聴時間や再生数を加速させる重要な取り組みです。多様なクリエイターの楽曲を自由に表現するUGCコンテンツは、変幻自在の歌唱力を持つAdoの魅力と音楽性をより広く多くの人に伝える大きな武器になっています。
Ado、まふまふ、はるまきごはん、他に見る動画戦略。UGC動画、プラットフォームの使い分け方/Music Ally Japan.2022
2020年末Billboardのチャートの指標に関して、日米ともに大きなポリシーの変更があり音楽業界に衝撃が走った。それは動画再生回数の指標において、一般ユーザーやファンによって投稿される二次創作的なユーザー作成コンテンツ(UGC)で音が使われていても、その分の再生回数を除外するという決定だ。
クリエーターと共に挑むAdoの新しいBillboardチャートへの挑戦/Billboard JAPAN.2021
Top User Generated Songs(UGCチャート)の誕生
2020年の音楽ヒットはUGCと共に歩んだ1年だった。クリエーター(ファン)が自分の熱量で作り上げたUGC動画が、YouTubeやTikTokに公開されることで認知が広がり、再生数が伸び、チャートインしていった。そのため、この変更はUGCだけの独自チャートが生まれ、可視化できるようになる新たな指標が生まれた瞬間であり、HOT 100上位に食い込むための戦い方が変わった瞬間でもあった。
Ado、まふまふ、はるまきごはん、他に見る動画戦略。UGC動画、プラットフォームの使い分け方/Music Ally Japan.2022
「歌ってみた・踊ってみた」などのユーザーが生成したコンテンツの再生回数
Top User Generated Songsチャートは、踊ってみたや歌ってみた動画に代表されるユーザー生成コンテンツ(User Generated Contents。以下UGC)を集計したもので、2021年度初週に動画再生指標のカウントから除外されたタイミングで別途設けられています。現在のビルボードジャパンソングスチャートにおける動画再生指標は、公式動画のみがカウントの対象となっています。
“歌ってみた”や”踊ってみた”等ユーザー生成コンテンツの人気と総合ソングスチャートの乖離をあらためて考える/イマオト - 今の音楽を追うブログ -.2021
UGCチャート1位の曲がついにJAPAN HOT 100にランクイン!それが「うっせぇわ」
チャートポリシーの変更に伴い「夜に駆ける」や「廻廻奇譚」のようなUGCでの強さを持つ曲のランクは、大きな影響を受けた。そして12月初週から生まれたUGCチャートで連続堂々1位に君臨したのはKanariaの「KING」だった。 ただ、この曲はそれ以降、毎週UGCチャートで1位を獲得しつつも、JAPAN HOT 100では苦戦を強いられ(中略)「UGCが多いからといってBillboardでは勝てないのか」と諦めかけていた。 しかし後続から破竹の勢いで、この新しいポリシーに打ち勝つパワーのある一曲が登場した。それがAdoの「うっせぇわ」だ。
クリエーターと共に挑むAdoの新しいBillboardチャートへの挑戦/Billboard JAPAN.2021
本楽曲は、2020年12月頭のチャートポリシー変更を経て、ついに1月18日付にてUGCチャート1位、そして1月25日付にてJAPAN HOT 100でも10位となった。
クリエーターと共に挑むAdoの新しいBillboardチャートへの挑戦/Billboard JAPAN.2021
Adoは配信者としても活動中!
Adoの動画戦略においてもう一つ重要な活動は、度々開催される「生配信」です。顔出し一切無し。謎に包まれたパーソナリティの側面を伝える方法として、生配信はエンゲージメントを高める形式です。1stアルバム『狂言』のリリースプロモーションでは、タイトルに合わせて人気お笑いコンビ・すゑひろがりずを司会に招いた特番も配信し、大きな話題になりました。
Ado、まふまふ、はるまきごはん、他に見る動画戦略。UGC動画、プラットフォームの使い分け方/Music Ally Japan.2022
「Adoのドキドキ実況」
Adoはゲーム実況などコアな配信は、ニコニコ動画内のクローズドな有料チャンネル「Adoのドキドキ実況」で配信。広く一般に訴える配信はYouTubeで配信。動画によってプラットフォームを使い分けます。長引くコロナ禍での生活によって、ライブやイベントなどファンと直接触れ合う機会が失われた現状でも、プラットフォームとコンテンツ、配信フォーマットを組み合わせ併用することで、複数のレイヤーから視聴者やファンとのエンゲージメントを高めることに成功してきました。
Ado、まふまふ、はるまきごはん、他に見る動画戦略。UGC動画、プラットフォームの使い分け方/Music Ally Japan.2022
なぜ機械に弱い・・・なぜいつも実況配信する度に・・・ゲームがカクカクになってしまうんだ・・・こんなにも無知なせいで・・・こんなにも・・・こんなにも・・・
— Ado (@ado1024imokenp) May 16, 2022
初実況生放送「Minecraft」ありがとうございました〜〜終始グダグダ(特に初めの方)で申し訳ありません……すごく楽しかったです。次回もお楽しみに…
— Ado (@ado1024imokenp) June 1, 2021
「Adoのドキドキ秘密基地」
「Adoのドキドキ秘密基地」はAdoのすべての出演情報や、未公開情報などが集約されていく、自身初の公式サービス。有料登録をいただくことで、サイト内のすべての情報へのアクセスや、限定コンテンツがお楽しみいただける他、今後開催予定のライブチケットの最速先行予約なども実施予定されている。
自身初の公式ファンサイト「Adoのドキドキ秘密基地」開設!/UNIVERSAL MUSIC JAPAN.2022
なお、限定コンテンツでは、不定期で配信される生放送番組や、動画企画、また、毎日0時には Adoの隠れたプロフィールが徐々に明らかとなる「Ado profile」など、様々なデジタル企画を配信予定となっている。
自身初の公式ファンサイト「Adoのドキドキ秘密基地」開設!/UNIVERSAL MUSIC JAPAN.2022
【ドキドキ実況会員の皆さんへ】
— Ado (@ado1024imokenp) April 4, 2022
チャンネル内で更新していた動画は、
本日開設の「#Adoのドキドキ秘密基地」
で引き継ぎ今後お届けして参ります。アップグレードです……!
チャンネルから移行という形にはなってしまいますが、よろしくお願いいたします🙇♂️ https://t.co/Z2bNYp5qjt
/
— Ado Staff (@ado_staff) April 4, 2022
自身初の公式ファンサイト#Adoのドキドキ秘密基地
🎊本日4/4サイト開設🎊
\#Ado のすべての出演情報や、
未公開情報などが集約されていく、
Ado初の公式サービスです‼️
有料会員特典
・サイト内全情報へのアクセス
・限定コンテンツ
etc…
今すぐ登録🔽https://t.co/Nrz8H2eRbW pic.twitter.com/5quXsX6jJV
全ては必然だった!?ボカロシーンの流れを汲んだヒット曲「うっせぇわ」
一見唐突に姿を現したように見える「うっせぇわ」。しかしこれは、ここ数年のボカロの流行の流れを汲んだ上でのヒット曲だと言える。
Ado「うっせぇわ」ヒットは必然だった? ボカロシーン流行の変遷を整理/Real Sound.2021
「うっせぇわ」に繋がるボカロカルチャーの源流は2017年〜2018年にみることができる。2017年にバルーンの「シャルル」がヒット(発表は2016年)し、カラオケなど二次的な楽しみ方でも人気を呼ぶようになった。カンザキイオリの「命に嫌われている。」や、ぬゆり「フィクサー」など、ときに皮肉めいた言葉遣いがされたり内心を吐露するような楽曲が広く親しまれるようになっている年だと言えるだろう。
Ado「うっせぇわ」ヒットは必然だった? ボカロシーン流行の変遷を整理/Real Sound.2021
この時期には、もう一つ、ボカロ系カルチャーの転機となる動きがあった。ヨルシカやずっと真夜中でいいのに。の活動開始である。ボカロPとして活動しているコンポーザーと女性ボーカルが共に活動するこの形は、2020年に大ヒットしたYOASOBIにまで引き継がれている。
Ado「うっせぇわ」ヒットは必然だった? ボカロシーン流行の変遷を整理/Real Sound.2021
「うっせぇわ」ヒットも後押しになり、新たな段階に進んでいるボカロシーン。ソフトに歌唱させるゆえ鋭い表現になれる側面も、歌い手を起用するゆえ感情を発露できる面もあるだろう。「うっせぇわ」のような楽曲をうけて、これからどのような道筋を描いていくのだろうか。
Ado「うっせぇわ」ヒットは必然だった? ボカロシーン流行の変遷を整理/Real Sound.2021