ボカロシーンの流れを汲んだ大ヒット曲!「うっせわ」 ── 初音ミクとめぐるJ-POPとボーカロイドの歴史⑨

日本の音楽シーンに突如現れた新星、Ado。彼女が17歳の誕生日である2020年10月23日に発表したメジャーデビュー曲「うっせぇわ」は、独特の歌詞やサウンドで多くのリスナーの心を捉え、社会現象とも言える大ヒットを記録しました。

しかし、Adoは自信の欠如やコンプレックスを抱えており、顔出しをしない匿名性の高い歌い手というスタイルを選びました。彼女の音楽活動に多くの注目が集まり、その名前は一気に広まりました。この記事では、Adoの音楽活動やその背景について詳しく紹介していきます。

メインストリームを席巻!!新時代の歌い手「Ado」 ── 初音ミクとめぐるJ-POPとボーカロイドの歴史⑧
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Ado、待望のファーストアルバム発売決定!!『オリコン上半期ランキング 2021』にて、アーティスト別セールス部門<新人ランキング>1位(ソロアーティスト史上初の受賞)に輝き、アルバムの発売が待望視されていた。初のCDにはこれまで配信している社会現象にもなったデビュー曲「うっせぇわ」、ストリーミング1億回超えのロングヒット中の「ギラギラ」と「踊」、「レディメイド」と「夜のピエロ」、さらには映画『かぐや様は告らせたい ファイナル』の挿入歌「会いたくて」、テレビ朝日系ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』の主題歌「阿修羅ちゃん」など全シングル曲と、 さらに新曲を収録。最新ヒットを多数収録した“一家に一枚”の強力盤! (C)RS

Usseewa

メジャーデビュー曲「うっせぇわ」が大ヒット!!

Ado/YouTube

2020年10月23日、Adoは17歳の最後の日にメジャーデビュー曲「うっせぇわ」を発表しました。

この楽曲はその独特の歌詞やサウンドで多くのリスナーの心を捉え、2021年を通じて大きな話題を呼びました。Adoの圧倒的な歌唱力と表現力が詰まった「うっせぇわ」は、若者を中心に社会現象とも言える大ヒットを記録しました。

「うっせぇわ」は、怒りや不満をストレートに表現した歌詞と、エネルギッシュなビートが特徴的で、リスナーに強烈な印象を与えました。この楽曲のヒットにより、Adoの名前は一気に広まり、彼女の音楽活動に多くの注目が集まりました

強烈な歌詞!

「うっせぇわ」のサビ部分は、強烈なインパクトと中毒性があり、一度聴いたら忘れられない印象を持っています。リズムに乗ったキャッチーなメロディーラインと共に、繰り返される「うっせぇ うっせぇ うっせぇわ」が、耳に残りやすく、つい口ずさんでしまいます。

歌詞は、社会の矛盾や不条理を切り裂くような痛快さがあります。例えば、「酒が空いたグラスあれば 直ぐに注ぎなさい」「皆がつまみ易いように 串外しなさい」といったフレーズは、年齢や役職が下の者が上の者に無条件で従わなければならないという、横暴な社会の常識を糾弾しています。

また、「くせぇ口塞げや 限界です」というフレーズは、耐え難い状況に対して自分の感情をストレートに表現し、リスナーに共感を呼びます。

「うっせわ」は小学生にも人気に!強烈な歌詞を問題視する声も…。

「うっせぇわ」のような痛烈な歌詞と強烈なインパクトのある楽曲は、若い世代を中心に話題を呼び、社会現象となるほどの人気を集めています。しかし、その流行は小学生以下の子どもたちにも広がっており、親からは「教育によくない」と懸念する声も上がっています。

例えば、小学生の子どもを持つ30代の男性は、「子どもの学校ですごく流行っているらしいです。何かにつけて、みんな歌っているようですよ。ひとりが『は〜』と言えば、周囲が『うっせー! うっせー!』という感じで合唱になるそうです。家でもYouTubeでMVを流して1人が歌い出すと3人の大声合唱になるので、『うっせぇわ!』と思いながら聞いています」と語っています。

親としては、小さな子どもが『うっせぇわ』にハマるのは少々困りもののようです。また、30代女性は、「内容がけしからんというよりは、曲調がやかましいので、仕事で疲れた上で家事してるときに歌われるとイラッとする」とコメントしています。

困ってしまう理由の一つは、子どもたちが曲や歌詞の良さや込められた意味を理解できないまま、その語感だけで歌っていることでしょう。

作詞・作曲を手掛けたのはボカロP「syudou」

Adoのデビュー作「うっせぇわ」の作詞・作曲と編曲を手掛けたのは、個性派ボーカロイドPのsyudouです。

2012年からインターネット上での活動を開始し、syudouは「邪魔」、「ビターチョコデコレーション」、「コールボーイ」、「キュートなカノジョ」など多くのヒット作を発表してきました。

歌い手やVTuberなど様々なアーティストに楽曲提供を手掛け、2020年10月にAdoに提供した「うっせぇわ」は、さまざまなチャートで1位を獲得し、YouTube再生回数は2億回を超えました。さらに、Billboard Chartの作曲家・作詞家ランキングでも常にランクインし、最高位6位となっています。

ボカロPとして大きな支持を集めるだけでなく、syudouは自らの声で歌うシンガーソングライターでもあります。抑えきれない衝動と高度な戦略性を併せ持ち、人と社会の暗部を抉る孤独な視点とは裏腹に、陽気で憎めないバイタリティ溢れる人柄を備えています。

その個性を定義しているのは、ある意味で人間のもっともらしい、人間らしい二面性であると言えるでしょう。

顔出しなし!

syudouもAdoと同様に、素顔を公開しておらず、ミュージックビデオではアニメーションだけを使用しています。

実はAdoとは一度も会ったことがなかった!

Adoとsyudouは、実際に会ったことがなかったが、彼らは共同で大ヒット曲「うっせぇわ」を作成することができました。これは、インターネットを通じたコラボレーションの力を示しています。

「うっせぇわ」を制作するきっかけについて、syudouは「いろんな方がうっせぇわと思っている中。みんなが思っているなら曲にしよう」と語っています。彼は、多くの人が共感できる感情や状況を表現するために曲を作りたいと考えていたようです。また、syudouはAdoの「いい意味で攻撃的な歌声」を評価し、その歌声を生かす曲を制作したと述べています。

Adoがイメージするsyudouのボカロ曲

Adoは、「うっせぇわ」のデモを初めて聴いたとき、メジャーデビューにふさわしい曲だと感じ、その曲でデビューしたいと強く思ったと語っていました。また、syudouの作るボカロ曲にはダークな世界観やネガティブな部分をかっこよく描いたイメージを持っており、それが面白いと感じてるようです。

「うっせぇわ」を受け取った際の第一印象について、Adoは、書き下ろしてもらった喜びと、メジャーデビューの曲として「うっせぇわ」というタイトルが斬新だと感じており、syudouの包み隠さない作風が好きで、それがそのまま持ってこられたことに感謝していました。

自分の思いを包み隠さない感情に重ねられるからこそ、歌にパワーが乗るという実感があるとAdoは語っています。具体的な部分は言えないものの、彼女自身が嫌だと思うことがあったので、それを思い出しながら歌詞と重ねて歌っていたと述べています。

このように、Adoは自分の感情とsyudouの曲の世界観を重ね合わせることで、独自の表現力を発揮しています。

「うっせぇわ」制作秘話

『うっせぇわ』の依頼が来る前に、Adoは既にsyudouのボーカロイド曲をカバーしていたことから、syudouは自分らしいものを出すことが正解だと考えました。彼の曲は上品で聴き心地の良いものではなく、言いたいことを言っているタイプの曲であるため、そういった曲に共鳴してくれるAdoを信頼して、普段通りの作風で楽曲を提供しました。

社会現象的なヒットとなった「うっせぇわ」に対する反響について、syudouは「とにかく『ありがたい』に尽きる」と振り返ります。彼は、もともと音楽で生活できるとは思っておらず、カルト的な人気になることが面白いと考えていました。しかし、自分なりに「ヒットするためには何が必要か」ということを考え、それが形になったことに喜びを感じていました。

初音ミクの仮歌付きの曲をAdoに送りあとはお任せ!

歌唱法について、実はsyudouは全くディレクションしていなかったということです。初音ミクで作った仮歌をAdoに送り、後は全て彼女に委ねました。「Adoさんがいいと思うようにやっていただければ最高のものになると思います」と信頼して投げ、返ってきたものを聴いたら予想の遥か上を行っていて、syudouは感嘆しました。

sudouは「調教」(ボーカロイドの歌声に細かいニュアンスを付けて生声に近付ける作業)が得意ではなかったが、返ってきたAdoの仮歌を聴いて、とても驚いたと言っています。完成版の「うっせぇわ」とは印象が違い、初音ミクのヴォーカルは棒読みに近いものでした。しかし、Adoの解釈と表現力のおかげで「うっせぇわ」はバズることができました。

例えば、サビの直前の「はぁ?」は仮歌では機械的でしたが、Adoが歌うことでヒステリックな女性の怒声に見事に仕上がりました。さらに、「うっせぇうっせぇうっせぇわ」を裏声で歌うAdんの機転に感嘆する人もいます。

その部分はプロデューサーのディレクションがあったと思われがちですが、実際にはAdo自身が計算して歌っていたのです。彼女の裏声は少しパワーに欠けるため、直後の「あなたが思うより健康です」を地声でがなりぶちカマしてみせました。それら全て、Adoは自分で計算していたということです。

「正直とっても難しい」Adoが振り返る

「うっせぇわ」は高音や早口のパッセージが続く難易度の高い曲であり、Ado自身も「正直とっても難しい」と認めています。とあるインタビューで歌う時に気を付けていることを聞かれたAdoは「フレーズごとに声色を変えています」と明かしました。

一人でレコーディング!

Adoは、レコーディングについて「一人で行い、特にディレクションはありません」と驚きの舞台裏を明かしました。彼女は、曲「うっせぇわ」について「タイトルも『うっせえわ』というのと、パンチのきいた歌詞だったり、激しいメロディだったり、もともとsyudouのファンだったのでものすごく嬉しかったのですが、それ以前にすごいインパクトの曲だなと思いました。メジャーデビューの楽曲に『うっせえわ』というタイトルはすごいなと思いました」と語っています。

また、彼女は通常のレコーディングスタジオのイメージとは異なり、自分でパソコンとスタジオの機材をセットし、扉を閉めて一人の空間で歌うスタイルで録音していることを説明しています。この独自のレコーディングスタイルは、Adoが自分の感覚や感情に集中し、より自然な表現を追求することを可能にしていると言えるでしょう。

主人公は社会人

Adoは「うっせぇわ」が尊敬するsyudouに書き下ろしてもらった曲で、非常に喜んでいたことを語っています。

彼女はこの曲の主人公と自分を同一視していないものの、大人への怒りという部分については共感を持っていました。彼女は、大人に対する反発や怒りを自分自身の経験を通して理解し、歌に表現しています。

高校1年生や2年生の頃に歌い手として活動していた際、Adoは歌い方に癖が強く、コントロールが難しかったと振り返っています。

その頃、ある大人から歌い方に対する批判的な意見を言われた経験があり、そのような大人の態度に対する反発や怒りが、歌の主人公と共通していると感じています。これが、Adoが「うっせぇわ」を歌う際に、感情をこめて歌える理由のひとつとなっているでしょう。

歌い方にディズニー作品の影響

Adoは、提供された歌を感情を込めて歌うことが大切だと考えています。「うっせぇわ」のサビの歌い出し「はぁぁぁぁ?」という怒りの表現も作者の指示ではなく、全て自分自身で考えました。

彼女はディズニー作品から影響を受けており、悲しい部分は悲しく、怒る部分は怒っているように歌い、歌詞の意味をそのまま歌声に合わせています。

syudouがAdoの歌を聴いて120点の完成度だと語っていたことについて、Ado自身は「すごいものができた」と感じる一方で、彼女が非常にネガティブな性格であるため、「あの歌い方でよかったのかな」と落ち込む時期もあったと言います。

しかし、メジャーデビューであのような歌詞の楽曲を歌っている人はなかなかいないと感じていたことを明かしています。

AdoとSyudouがついに対談!

Adoとsyudouは対談を行い、互いの作品に対する思いや歌唱に関する考え方を語り合いました。

syudouはAdoが自分には経験のない社会人の世界を歌っていることについて興味を持ちました。Adoは高校3年生の時に歌を録音しており、社会人の世界については想像やドラマ、映画のシーンで考えるしかありませんでした。しかし、怒りの感情は学生にも共通している部分があるため、歌詞を強く出すことに集中しました。

Adoがデモを受け取ったとき、彼女はキーを4~5個上げるように求めました。syudouは女性が歌うキーに設定していたため、驚きましたが、結果としてAdoがサビで裏声を使う表現が生まれました。Adoは、最初は地声でサビを歌いたかったと言いますが、実際に歌ってみたら微妙だと感じ、裏声に変更しました。

ディレクションに関して、syudouはAdoに好き勝手に歌ってほしいと伝え、データを送りました。Adoは、自分のディレクション力が多くの人に評価されるとは思っていなかったと言います。

syudouは、Adoの表現力や考察力を称賛し、彼女が新しい発声や表現を才覚で感じ取っていると感じました。

SCHOOL OF LOCK!/YouTube

Ado史上初!Youtubeで1億回再生突破!

メジャーデビュー曲「うっせぇわ」が公開から148日で、YouTubeの再生回数が1億回を突破しました。これはAdoにとって初めての1億回再生を突破したミュージックビデオです。

さらに、Billboard JAPANストリーミング・ソング・チャート「Streaming Songs」でも累計再生回数が1億回を突破し、5ヶ月という短期間でダブル1億回再生を達成しました。

この記録を祝うために、Adoは自身のYouTubeチャンネルで「アドのドキドキラジオ」という生配信を行いました。

配信中にAdoは喜びのコメントを述べ、17,000人の同時視聴者に感謝の言葉を贈りました。「うっせぇわ」のLINEスタンプの販売もサプライズで発表され、放送内でスタンプの配信が始まりました。

「ちょっとこれは大変なことになった」デビューから半年後のAdo

Adoは、デビューシングル「うっせぇわ」でメジャーデビューしてから半年が経った今、その成功に驚きと喜びを感じています。彼女は当初から多くの人に自分の歌を聴いてもらいたいと考えていましたが、ここまで多くの人に知られるとは想像していませんでした。

Adoんがこの驚きを実感した瞬間は、渋谷のビジョンで「うっせぇわ」の映像が流れているのを見たときで、それが彼女の18歳の誕生日の翌日でした。

渋谷には広告トラックやスクランブル交差点のビジョンなど、街中でさまざまな音楽が流れており、そんな中で自分の歌声が流れるのは不思議で感慨深いものでした。それが、彼女にとって成功を実感する瞬間となりました。

「2021 ユーキャン新語・流行語大賞」

Adoのメジャーデビュー曲「うっせぇわ」が、2021年の「ユーキャン新語・流行語大賞」に選ばれました。

この年末恒例のイベントは、「現代用語の基礎知識」選 2021ユーキャン新語・流行語大賞として、12月1日に発表されました。「うっせぇわ」が最も話題となった新語・流行語として輝きました。

現代用語の基礎知識編集部の調査に基づいて、30語のノミネート語が選出され、選考委員会によってその中から10語が選ばれました。

Adoは、自身の楽曲が流行語大賞に選ばれたことについて、「まさか流行語大賞に選ばれるなんて…びっくりです」と驚きのコメントを寄せました。

彼女はこの栄誉を、楽曲を提供してくれたsyudouさん、MV・ジャケットを手がけたWOOMAさん、そして楽曲を聴いてくれた皆さんのおかげだと感謝の言葉を述べています。

ニコニコニュース/YouTube

Adoが音楽シーンを席巻した理由は!?

Adoは、間違いなく今最も注目を集めるシンガーの一人であり、2020年10月に「うっせぇわ」でメジャーデビューして以降も、オリジナル曲のプロモーションにのみ集中するのではなく、人気VOCALOID楽曲の「歌ってみた」動画を公開する活動を続けています。

メジャーアーティストが「歌ってみた」動画制作を活動の中心に置くことは、新曲のプロモーションに集中したい業界従来の常識を覆しています。

UGCチャートの誕生!

2020年の音楽シーンは、クリエーターやファンが作ったUGC動画がYouTubeやTikTokで話題となり、再生回数が増え、チャートに登場するという流れが多く見られました。このチャートポリシーの変更により、UGCチャートが誕生し、HOT 100の上位へのアプローチが変化しました。

UGCコンテンツ

UGCコンテンツは、アーティストにとって新たなファンを継続的に生み出す仕組みであり、オリジナル楽曲の視聴時間や再生数を加速させる重要な取り組みです。

多様なクリエイターの楽曲を自由に表現するUGCコンテンツは、変幻自在の歌唱力を持つAdoの魅力と音楽性をより広く多くの人に伝える大きな武器となっています。

Billboardのチャートの指標が変更!

2020年12月、Billboardのチャート指標に関して日米ともに大きなポリシー変更があり、音楽業界に衝撃が走りました。

これはBillboard Japanの総合チャートであるJAPAN HOT 100は、アーティストのオフィシャル動画のみを対象とし、一般ユーザーやファンによって投稿される二次創作的なユーザー作成コンテンツ(UGC)で音が使われていても、その分の再生回数を除外するというものでした。

そしてユーザー生成コンテンツ(UGC)は別のチャートであるTop User Generated Songs(UGCチャート)で発表されることになりました。

この変更により、アーティストたちはUGCコンテンツの重要性をさらに認識し、その取り組みを活用していくことが求められるようになりました。

UGCチャート1位の曲がついにJAPAN HOT 100にランクイン!

この変更により、「夜に駆ける」や「廻廻奇譚」のようなUGCで人気の曲のランキングに大きな影響が出ました。そして、12月初週から始まったUGCチャートで1位になったのはKanariaの「KING」でした。しかし、「KING」はその後もUGCチャートで1位を続けながら、JAPAN HOT 100では苦戦しました。

しかし、新しいチャートポリシーにも関わらず成功した曲がありました。それがAdoの「うっせぇわ」で、2020年12月のポリシー変更後、1月18日付のUGCチャートで1位を獲得し、1月25日付のJAPAN HOT 100でも10位になりました。

アカネキカク/YouTube
Adoは配信者としても活動中!

Adoの動画戦略では、生配信が重要な活動の一つとなっています。顔出しをせず、謎のパーソナリティを演出しながら、生配信を通じてエンゲージメントを高めています。彼女の1stアルバム『狂言』のリリースプロモーションでは、人気お笑いコンビ・すゑひろがりずを司会に迎えた特番も配信し、話題になりました。

Channel to support Ado in Japan/YouTube
「Adoのドキドキ実況」

Adoは、ゲーム実況などコアな配信をニコニコ動画内の有料チャンネル「Adoのドキドキ実況」で行い、一般向けの配信はYouTubeで実施しています。彼女はプラットフォームを使い分けることで、異なるコンテンツを提供しています。

コロナ禍でライブやイベントが制限される中、Adoはプラットフォームやコンテンツ、配信フォーマットを組み合わせることで、視聴者やファンとのエンゲージメントを高めることに成功しました。これにより、直接会えない現状でもファンとのつながりを維持し、さらなる人気を獲得しているのです。

「Adoのドキドキ秘密基地」

「Adoのドキドキ秘密基地」は、Adoの出演情報や未公開情報が集約された彼女の初の公式サービスです。有料登録をすることで、サイト内の全ての情報や限定コンテンツにアクセスできるほか、今後開催されるライブチケットの最速先行予約も行われる予定です。

限定コンテンツとしては、不定期に配信される生放送番組や動画企画など、さまざまなデジタル企画が予定されています。また、毎日0時にAdoの隠れたプロフィールが徐々に明らかになる「Ado profile」も提供される予定です。

全ては必然だった!?ボカロシーンの流れを汲んだヒット曲「うっせぇわ」

「うっせぇわ」のヒットは、確かに2017年〜2018年のボカロカルチャーの流れを受け継いでいると言えます。バルーンの「シャルル」やカンザキイオリの「命に嫌われている。」、ぬゆりの「フィクサー」など、皮肉めいた言葉遣いや内心を吐露する楽曲が広く親しまれるようになったのは、この時期からです。

また、ヨルシカやずっと真夜中でいいのに。の活動開始は、ボカロ系カルチャーの転機となりました。コンポーザーと女性ボーカルが共に活動する形態は、後に大ヒットするYOASOBIにも引き継がれています。

「うっせぇわ」のヒットは、ボカロシーンに新たな段階を迎えさせています。ボカロを使うことで鋭い表現が可能でありながら、歌い手を起用することで感情を発露できる点が魅力的です。

これからのボカロシーンは、さらなる進化が期待されます。新たなアーティストや音楽スタイルの登場、技術の進化による更なる表現力の向上など、多様な要素が絡み合い、未来のボカロカルチャーはさらに魅力的なものになるでしょう。どのような道筋を描くのか、今後の展開が楽しみです。

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