ご覧いただきありがとうございます。この記事では、ニコニコ動画で1000万再生を突破したボカロオリジナル曲「神話入り曲」についてご紹介いたします。
この曲は、ボーカロイドソフトウェアを使って制作された楽曲であり、その美しいメロディーと感動的な歌詞が多くの人々の心を打ち、人気を集めました。
また、この曲が1000万再生を突破したことは、ボカロ文化の一つの象徴ともいえるでしょう。是非、この素晴らしい曲について一緒に紐解いていきましょう。
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ボカロオリジナル曲「神話入り」
ニコニコ動画において、1000万再生という偉大な記録を達成したボーカロイド楽曲に贈られる「VOCALOID神話入り」というタグからくる最上級の言葉を「神話入り」と呼びます。
2019年11月現在でニコニコ動画において「神話入り」を達成した楽曲は以下の11曲です。
- 「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」(ika_mo)
- 「メルト」ryo(supercell)
- 「千本桜 」黒うさP
- 「マトリョシカ」ハチ
- 「モザイクロール」DECO*27
- 「ワールドエンド・ダンスホール」wowaka
- 「初音ミクの消失」cosMo@暴走P
- 「アスノヨゾラ哨戒班」Orangestar
- 「ゴーストルール」DECO*27
- 「六兆年と一夜物語」kumu
- .「砂の惑星 」ハチ
1.「 みくみくにしてあげる♪【してやんよ】 」ika_mo(鶴田加茂)
ika_moが2007年9月20日に発表した、初音ミクを題材にしたキャラクターソング「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」は、エレクトロミュージックと印象的なサビ「みっくみくにしてあげる♪」が特徴的で、初音ミクブームの最中に発表され、多くのミクファンから支持を受けました。特に、初音ミク誕生祭のお祝いコメントや弾幕が多く寄せられ、祭り状態となるほど人気が高いと評価されている。
2008年に行われた調査によると、初音ミクの楽曲を聴いたことがある人の中で、この曲を聴いたことがあると答えた人は69.2%もいたそうです。
一番初めに神話入りしたボカロ曲
動画は2008年8月31日に500万再生を達成し、2012年8月30日には1000万再生を達成した。1000万再生した動画としてはニコニコ動画史上4番目(削除された動画を除く)、音声合成分野においては初の動画となり、「みくみくにしてあげる」が最初に神話入りを達成したボカロ曲です。
元々はショートバージョンだった!?フルバージョンを発表!
2009年に鶴田加茂とMOSAIC.WAVの共作アルバム「Heartsnative」に収録された、「みんなみくみくにしてあげる♪」のフルバージョンでは、MOSAIC.WAVのボーカルみ〜こさんと初音ミクがデュエットして歌っています。初音ミクの進化した歌声とみ〜こさんのボーカルが絡み合って、より華やかな楽曲に仕上がっています。
2012年には動画を手掛けたのは「もったいないP」
MikuMikuDance (MMD) コミュニティーの有名なもったいないPが、235名のファンが描いたミクのイラストをアニメーションのように繋ぎ合わせたプロモーションビデオ風の動画が2012年に発表した。
動画を手掛けたのはMikuMikuDance (MMD) コミュニティーで知られる3DCGアーティストの一人である、もったいないP。彼の呼びかけで集まった235名のイラストを使用した。
このプロモーションビデオ風の動画では、多くのファンが描いた様々なミクのイラストをアニメーションのように繋ぎ合わせ、幻想的で美しい映像を作り出しています。また、MMDを使ったダンスシーンも収録されており、ミクを中心に広がったボーカロイドの歴史や技術を垣間見ることができます。
ika_moは動画の説明欄で「VOCALOIDを愛する皆様のお陰で、『みくみくにしてあげる♪』はとても幸せな曲になりました」と述べています。また、「沢山の人がそれぞれ違ったイメージを抱きながら同じもの好きでいるって、当たり前のことですがなんか素敵ですね」とも述べている。
ボカロP「ika_mo a.k.a 鶴田加茂」
鶴田加茂は小学生時代から音楽に興味を持ち、MOSAIC.WAVに大きな影響を受けてアニメソングを作り始めました。しかし、自分で歌えず、日本語の女声合成ソフト「MEIKO」から求める声質を得られなかったため、そんな時に、日本語の女声歌声合成ソフトを探していたところ、初音ミクと出会いました。
そして2007年9月20日にニコニコ動画に投稿しました。この曲は初音ミクを使った楽曲の中でも大きな人気を呼び、商業ベースに乗せられることになりました。
音楽ユニット「MOSAIC.WAV」
MOSAIC.WAVは、ボーカルのみ~こさんこと、キーボードの柏森進さんによる音楽ユニットで、2006年にランティスよりメジャーデビュー。コンセプトは“AKIBA-POP”で、美少女ゲームの楽曲を中心に制作を行なっている。2009年には、ボーカロイドアルバム「Heartsnative」をリリースし、オリコンデイリー第7位を記録。また、鶴田さんとのコラボレーションも行っている。
ちなみに、彼らがボーカロイドを用いるときのユニット名は“MOSAIC.TUNE”だ。
ビジネスになることで著作権問題が浮上
楽曲が商業利用されることになった際に、鶴田さんが楽曲の著作権を持っているかどうかが問題になりました。初音ミクを用いた楽曲はユーザーが自由に作成し公開することができるため、著作権に関しては曖昧な部分がありました。
この問題は、初音ミクを利用して制作された楽曲「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」が、ドワンゴの着うたサイトでの配信に伴ってJASRACに登録された際に、クリプトンの意向に反してアーティスト名が「初音ミク」として登録されてしまったことに端を発している。
みくみく」JASRAC登録問題で、クリプトンとドワンゴの双方がコメント/INTERNET Watch.2007
この問題について、クリプトン側は「初音ミクが作曲したわけではなく、作曲者はikaさんであり、登録するアーティスト名はika_moとするように」と求めていたとされています。また、JASRAC側は登録が正当であるとの立場をとり、その後もJASRAC登録に関するトラブルは続きました。この問題をきっかけに、初音ミクを利用した楽曲の著作権処理について、さまざまな議論が起こることとなりす。
自由な2次創作ができくなる!?
JASRAC登録により、MAD制作にも著作権が発生、楽曲の二次創作が難しくなったという批判がネット上で起こり、作者のikaも同じく批判にさらされてしまう。
ニコニコ動画では、商業的な目的での動画投稿は禁止されていますが、二次創作や個人的な使用は認められています。登録によって管理が行われることは重要ですが、その影響で楽曲の二次創作が制限されたことが、この人気曲を失速させた。
ニコニコ動画を運営するドワンゴンが謝罪
ドワンゴ・ミュージック・パブリッシングは、自社で管理している初音ミクの楽曲「みくみくにしてあげる♪」がJASRAC管理楽曲と誤って登録されたことに関して、「ニコニコニュース」のブログで謝罪コメントを掲載し、クリプトンおよび関係者に謝罪した。今後は内部体制を見直し、同様の問題が起こらないよう、管理・運用に関する楽曲を行っていくとしている。
その上で、著作権管理団体の規約上、多くの才能が開花している音楽分野において私的使用と商業目的の区別が明確でないことを認識し、作者に対して商業化された場合には当然の対価が支払われるべきだと論じている。しかし、ユーザー間での交流目的でも使用料が発生する場合があるとも述べている。
2.「メルト feat.初音ミク」ryo(supercell)
2007年にryo(supercell)が投稿した楽曲「メルト」は、初音ミクの楽曲の中でも特に有名な楽曲の1つです。再生回数が急速に伸び、ミリオン再生を突破するなど、初音ミクブームを牽引する楽曲となりました。その後、2015年にはボカロカテゴリ全体で2つ目となる1000万回再生を突破する快挙を達成。初音ミクの人気を不動のものとした代表的な楽曲の一つとして知られています。
ガゼル(やなぎなぎ)ver
なぎなぎは、歌い手「ガゼル」名義でニコニコ動画に投稿した「メルト」のカバーをきっかけに注目を集め、その後、アニメ『化物語』の主題歌や『Angel Beats!』の劇中歌を担当するなどしてメジャーアーティストとしてのキャリアを重ねてきました。
「メルト 10th ANNIVERSARY MIX」
supercellのryoが自身の楽曲「メルト」をリアレンジし、ヴォーカルにやなぎなぎを迎えた「メルト 10th ANNIVERSARY MIX」が2017年12月24日に配信開始。
投稿から10周年を迎えるにあたり、新たなアレンジが施され、やなぎなぎと再びタッグを組んだ渾身の楽曲に仕上がっています。また、ryo自身がニコニコ動画に投稿し、三輪士郎が描き下ろしたイラストも公開されました。
ボカロP「ryo(supercell)」
supercellは2007年に音声合成ソフト「初音ミク」を用いてメルト、ブラック★ロックシューターなどの楽曲をニコニコ動画に投稿し、歌詞・曲の世界観が多くのユーザーに支持され大きなムーブメントを起こした。
2010年には『第24 回日本ゴールドディスク大賞』の「ザ・ベスト5 ニュー・アーティスト」受賞を受け、2011年に2ndアルバム『Today Is A Beautiful Day』を発売しオリコンウィークリーチャート3位を獲得した。
2009年以降はSonyMusicやANIPLEX関連で中川翔子やKOTOKO、ClariSへ楽曲提供やアニメの主題歌の担当などを行っており、1クールにつき3作のアニメとタイアップすることもある。2007年以降ニコニコ動画にアップした楽曲の総再生回数は2, 000万を超えている。
3.「千本桜 feat.初音ミク」黒うさP
「千本桜 feat.初音ミク」は、黒うさPによるボーカロイド楽曲で、2011年にニコニコ動画に投稿されました。歌詞には、平安時代の日本を舞台にした民話「桜の木の下には」に登場する「八百比丘尼」という女性の話が取り入れられており、華やかな旋律と重厚な歌詞が融合した楽曲となっています。
投稿からわずか2年、「みっくみくにしてやんよ」「メルト」に次いで3曲目1000万再生を達成し、神話入りを果たした代表的なボカロ曲の一つです。
初音ミクを代表する曲の1つ!
千本桜は、初音ミクを代表する楽曲の1つとして一般的に知られています。2012年8月にレコチョクが発表した「好きなボカロ曲ランキング」では1位を獲得しました。この楽曲には、歌ってみた、踊ってみた、演奏してみた、描いてみた等の二次創作が盛んに行われ、自治体や企業とのコラボも展開されました。
その枠を超え様々なコラボが展開!!
千本桜はその人気が高く、様々な場面で使用されています。特に、上田城千本桜まつりや、信州・松本城で行われた「千本桜ライトアップ」など、日本全国で行われる桜の名所としても知られています。また、トヨタ・アクアのCMで使用されたピアノバージョンは、ボカロ曲としてのアレンジを排し、広く聴きやすい楽曲として多くの人々に受け入れられました。千本桜の人気は、日本国内だけでなく海外でも高く、中国や韓国、アメリカなどでも人気があります。
【CM】No.379
— 自動車CM図鑑 (@car_cm_2015) April 2, 2019
トヨタ アクア(前期型) 千本桜ver pic.twitter.com/FolW1sPetW
多数の有名アーティスがカバー!
様々なアーティストにかばーされ、小林幸子さんは「千本桜」をカバーする際に、従来のバージョンとは異なるアレンジで、和太鼓や三味線などの和楽器をフィーチャーした壮大な演奏を披露しました。その演出は視聴者から高い評価を受け、話題になりました。和楽器バンドによるカバー版も、和楽器の演奏による独特の世界観が評価され、多くの人々から支持されています。
4.「マトリョシカ feat.初音ミク.GUMI」ハチ
「マトリョシカ」は、ハチが2010年8月19日に発表した作品で、初音ミク、GUMIを起用。歌詞や映像の中には、ロシアの民芸品である人形が入れ子構造になっている「マトリョーシカ」が登場することから、曲のタイトルになりました。ボーカロイド楽曲・総合2位の再生数の記録を保持し続けるなど、ボーカロイドの代表曲として、国内外で大人気を誇っています。2017年12月15日(には、ボカロオリジナル曲で4曲目となる1000万再生達成を達成しました。
ボカロP「ハチ a.k.a 米津玄師」
いまや音楽界の圧倒的存在である彼は、VOCALOIDを中心に楽曲制作に挑戦した歴史を持っている。 米津玄師は、VOCALOIDを使った音楽クリエイター「ハチ」としてニコニコ動画から有名になり、ソロデビューを経て現在の音楽界の圧倒的存在となった
5.「モザイクロール feat.GUMI」DECO*27
『モザイクロール』は、DECO27の通算19作目となるオリジナルのVOCALOID楽曲で、2011年に発表されました。使用された歌声ソフトは、Megpoid(メグッポイド)のGUMIというキャラクターです。DECO27がGUMIを使った楽曲はこの『モザイクロール』が初めてではなく、以前にも『ラブグロウ』という曲でGUMIを使用しています。
『モザイクロール』は、その勢いのあるバンドサウンドで圧倒的な人気を集め、GUMIオリジナル曲で1番に100万回再生~1000万回再生を達成しました。そして、2018年12月25日10時30分にVOCALOIDオリジナル曲史上で5曲目となる、1000万再生(テンミリオン)を達成しました。
ギターが特徴的なバンドサウンドをバックに、真っ直ぐな力強さを感じるGUMIの声で歌われる、愛の不安定さや複雑さを描いた歌詞が印象的です。また、MVも同様にクオリティが高く、累計再生回数も1,000万回を超えています。
リバイバルでは初音ミクが歌唱を担当!
「モザイクロール」ではGUMIが歌唱していたが、2017年に行われたリバイバル音源では初音ミクが歌唱を担当し、アレンジはDECO*27が手がけています。また、歌い手によるカバーも多く、2014年にはコミカライズもされています。
ボカロP「DECO*27」
DECO27さんは、思春期の恋や男女の微妙な距離感を絶妙な音楽と歌詞で表現し、ポップミュージックからロックサウンド、ミクスチャーまで幅広く扱う音楽家であり、中川翔子さん、柴咲コウさん、KOTOKOさんなどの楽曲提供やプロデュースワークも多い。YouTubeやニコニコ動画などで発表しているDECO27さんの楽曲は、ボーカロイドシーンを中心に多くのファンを魅了している。
6.「ワールドエンド・ダンスホールfeat.初音ミク&巡音ルカ」wowaka
ボカロ楽曲『ワールズエンド・ダンスホール』は、著名なボカロPのwowakaによって2010年5月に投稿された曲です。投稿からわずか34時間で10万回再生、1ヶ月で100万回再生を突破し、当時のボカロ楽曲の中でも歴代3位の速さでミリオン再生を達成しました。曲の特徴としては、激しいロックサウンドに歌詞がマッチしており、wowakaの音楽的才能が光る作品となっています。また、楽曲には初音ミクと巡音ルカの2人のボーカロイドが起用され、そのコンビネーションも話題を呼びました。
ボカロp「wowoka」
wowakaは、2009年に初音ミクを使ったボカロP(ボーカロイド作曲家)としてニコニコ動画で人気を博し、その後は「ヒトリエ」というバンドを結成し、ベースのイガラシさん、ドラムのゆーまおさん、ギター・コーラスのシノダさんと活動を共にしました。2014年にはメジャーデビューを果たし、リリースしたシングルがアニメの主題歌に採用されるなど人気を博しました。
2019年4月8日 突然の訃報
しかし、2019年4月に31歳で急逝し、多くのファンに衝撃を与えました。死因については「急性心不全」としている。
追悼に多くのファンが楽曲を視聴!神話入りを達成
wowakaさんの突然の訃報は多くのファンや関係者に衝撃を与え、彼が手がけた楽曲が再び注目を集めることとなりました。特に、代表曲である「裏表ラバーズ」「ワールズエンド・ダンスホール」「ローリンガール」などが、彼の死を悼むファンによって再び視聴され、トレンドにランクインするなど話題となりました。
多くのファンが楽曲を視聴し、デイリー再生数246,992再生を記録。そして、週間VOCALOIDとUTAUランキング#602では堂々の1位にランクインした。また、集計期間で初めて100万再生を超えたのは史上初の快挙である。動画のコメントでは、追悼の声が寄せられており、2019年4月17日23時59分、wowakaさんはVOCALOID神話入りを達成した。900万再生を達成してからわずか8日後の快挙である。
動画のコメントでは、「ご冥福をお祈りします」「あなたの曲が好きでした」「僕らの心の中に残り続けます」「ボカロ界をけん引してきた偉大なあなたに心からの感謝と敬意を」「青春をありがとうございます」「初めて聞いたボカロ曲でした。ありがとうございました」など、追悼の声が寄せられています。
wowaka曲が多数ニコ動ランキング上位に浮上 米津玄師も話題に触れる/ねとらぼエンタ.2019
7.「初音ミクの消失」cosMo@暴走P
cosMo@暴走Pの『初音ミクの消失』は、高速ボーカルで有名なボカロPの一人として、多くのファンに愛されています。
この楽曲は、小説家・金田一蓮十郎さんによる小説『初音ミクの消失』の主題歌として作られ、2010年にニコニコ動画に投稿されました。その後、歌詞の深さやコスモ@暴走Pさんの独特のサウンドが話題となり、現在ではボカロ曲の名曲として知られています。2021年11月19日には、史上7曲目となるVOCALOID神話入り(ニコニコ動画1000万回再生)を達成しました。
歌うにはあまりにも早すぎる(笑)
『初音ミクの消失』は、240BPMを超える高速のテンポと早口の歌詞の組み合わせが特徴的なボカロ楽曲で、一気に注目を集めました。
ロングバージョンを発表!
『初音ミクの消失』は2007年にSHORTバージョンが投稿され、続いて2008年にLONGバージョンが投稿された楽曲となります。
ボカロP「cosMo@暴走P」
cosMo(暴走P)は2007年頃からインターネット上で人気を博し、フリーランスサウンドクリエイターとして各種コンテンツへの楽曲制作を中心に作詞・作曲家として活動を行っている。ボカロ文化を牽引するヒット曲を多く手がけ、楽曲の書籍化やドラマCD化などのメディアミックスにも取り組んでいる。
キーボード演奏やDJ出演、イラストや動画制作も手がけ、アーケードゲーム「SOUND VOLTEX」のゲームエフェクターとしても活躍している。同人音楽サークル「CHEMICAL SYSTEM LE」の代表でもあり、 syuri22との音楽ユニット「うさぎ愛好会」などとしても活動している。
8.「アスノヨゾラ哨戒班」Orangestar
「アスノヨゾラ哨戒班」はOrangestar作詞・作曲、ボーカロイドIAによって2014年にニコニコ動画で公開され、その後多数の歌い手によるカバーが投稿されていたが、2015年9月13日にゆあるによるカバーが高い評価を得ていた。
「アスノヨゾラ哨戒班」が2021年11月23日に、史上8曲目となるVOCALOID神話入りを果たし、同時にボカロオリジナル曲としては史上8曲目のテンミリオン再生を達成しました。また、VOCALOID IAが歌うオリジナル曲としては史上初めての神話入りとなりました。
Orangestarさんの”アスノヨゾラ哨戒班”が #ニコニコ動画 で1千万回再生!
— IA 公式🍀12月31日ライブ! (@IA_Official_) November 23, 2021
「神話入り」されたそうです。
おめでとうございます!
【IA】アスノヨゾラ哨戒班【オリジナル】https://t.co/OdE2eaFQXo
Staff#Orangestar #アスノヨゾラ哨戒班 #IA #VOCALOID #ボカロ
アスノヨゾラ哨戒班1000万回再生!!!ありがとう!!!
— M.B (@yo_draw) October 23, 2018
(教えてくれた方ありがとう👍)
【IA】アスノヨゾラ哨戒班【オリジナル】 https://t.co/VEjuPuzlQ6 @YouTubeさんから
ボーカロイド「IA(イア)
2012年にVOCALOIDの音声合成ソフト「IA -ARIA ON THE PLANETES-」が登場し、ニコニコ動画をはじめとする動画投稿サイトやYouTube、さまざまなソーシャルメディア上で多数の楽曲が発表され、ボカロ文化の最盛期となった。それから10年経ち、IAの歌声が使用された楽曲数は10万曲以上に達し、ネットミュージックシーンの発展に大きな役割を果たしてきた。
「歌ってみた」で爆発的な人気!!
アスノヨゾラ哨戒班は、現在でもYouTubeやニコニコ動画で多くの再生回数を誇り、カバー動画も投稿され続けている代表的なボカロ曲と言えます。
ボカロP「Orangesta」
男性のボカロPで、2013年に「ノラボク」を投稿して以降、アメリカ在住の高校生ボカロPとして活躍を開始。代表曲に「イヤホンと蝉時雨」「アスノヨゾラ哨戒班」があり、2015年には1stアルバム「未完成エイトビーツ」を発表。活動休止期間を経て、2020年に再開し、2021年にはウォルピスカーターの「Overseas Highway」収録曲「オーバーシーズ・ハイウェイ」の作曲・作詞を手がけた。
9.「ゴーストルール feat.初音ミク」DECO*27
ボカロPのDECO*27が2016年1月に公開した楽曲「ゴーストルール」は、ニコニコ動画で短期間でミリオン再生を達成し、7月時点でニコニコ動画とYouTubeの合計再生回数が380万回を超える人気曲となりました。
DECO27氏が制作した「エゴロック」は、初音ミクを使用した楽曲で、現在ニコニコ動画とYouTubeで公開されている動画の再生回数を合わせると2000万再生以上を記録している。2021年12月13日には、楽曲実装が発表され、翌日にはニコニコ動画で1000万回再生を達成し、これによってDECO27氏は「モザイクロール」と合わせて史上初の2曲の神話入り楽曲持ちボカロPとなった。
モザイルロール1000万再生ありがとうございます!!!!!!クリスマスプレゼント🎁だ!
— DECO*27 (@DECO27) December 25, 2018
DECO*27 – モザイクロール feat. GUMI #sm11398357 #ニコニコ動画 https://t.co/YLZKKPQmUC
お誕生日おめでとうございます! 加えてゴーストルール神話入りおめでとうございます!
— 黒蜜パンダ (@kuromitupanda) December 15, 2021
10.「六兆年と一夜物語 feat.IA」kumu
「六兆年と一夜物語」は、kemuによるIAオリジナル曲で、初のIAオリジナル曲です。2021年12月27日にVOCALOIDオリジナル曲史上10曲目のテンミリオンを達成しました。
歌詞は指を6本持つ「大罪の忌み子」と「アイ」のストーリーであり、そのストーリー性から小説も作られたほどです。「君は何でやめない みつかれば殺されちゃうくせに」の部分を泣かずに歌うのは至難の技。
ボカロP「kemu a.k.a 堀江晶太」
ボカロP「kemu」の正体は、自身のTwitterにより、その正体が作編曲家の『堀江晶太』であることが判明しています。
PENGUIN RESEARCHのベーシスト!
堀江晶太は、大人気ロックバンド『PENGUIN RESEARCH』のベーシストであると同時に、様々なアーティストへの楽曲提供、または楽曲編集などを担当する作編曲家です。代表的な作品としては、TVアニメ『ワンピース』のエンディング曲「GLORY -君がいるから-」や、映画『ちはやふる』の主題歌「FLASH」などがあります。また、自身が所属するバンド『PENGUIN RESEARCH』の楽曲も、堀江晶太自身が手がけています。
フィクションの世界を楽曲にするKEMU VOXXに対し、PENGUIN RESEARCHでは現実世界をテーマにしています。「両者で全く違うものを書きたい」という堀江のこだわりから生まれた線引きです。
堀江晶太 – ボカロP・kemu、ロックバンド・PENGUINRESEARCHとしても活躍!鬼才コンポーザーを徹底解説/Cal-cha.2022
「KEMU VOXX」
2011年11月にKemuがニコニコ動画に投稿した「人生リセットボタン」をきっかけに、2012年1月にKEMU VOXXとしてサークルを結成。投稿した楽曲すべてが100万回以上の再生回数を達成したが、2013年5月からVocaloidシーンから姿を消していた。2017年5月31日にKemuが4年ぶりに投稿した新曲「拝啓ドッペルゲンガー」は大きな反響を呼び、1週間で50万回以上の再生回数を達成した。
一つの世界観から生み出されるストーリー
KEMU VOXXの楽曲は、一つの世界観を基に制作された物語調の楽曲が多く、音楽だけでなくイラストや動画なども含めてストーリー性が強く表現されています。
『六兆年と一夜物語』はその四つめにあたるもので、ファン達から「リクくん」と呼ばれている「僕」と、「君」という一人の少女を主体に物語が展開されています。
伝説の名曲「六兆年と一夜物語」が語る、緻密な物語を徹底解剖!/UtaTen.2019
あまりの緻密な物語性を含んだ歌詞展開故に、ファンの間ではIAを使用した事にも何か意味があるのではないか、と推察までされています。
伝説の名曲「六兆年と一夜物語」が語る、緻密な物語を徹底解剖!/UtaTen.2019
11.「砂の惑星 feat.初音ミク 」ハチ
「砂の惑星」は、2017年に公開された楽曲です。VOCALOIDの初音ミクが歌唱を担当しており、米津玄師(当時は「ハチ」という名義)が作詞・作曲を手がけました。イベント「マジカルミライ 2017」のテーマソングとして使用され、その後も大きな人気を集め、多数のカバーが投稿されています。
2022年7月21日に「砂の惑星」がボカロオリジナル曲として史上11曲目のテンミリオン再生を達成しました。
そして、MVは5年ぶりのタッグとなる制作集団・南方研究所が担当。鋭い目つきの「ミク」が不思議な集団を引き連れ歩いたり、瓦礫の山が登場するミステリアスな映像に仕上がっている。
米津玄師、ハチ名義新曲「砂の惑星」MV公開 南方研究所と約5年ぶりタッグ/Real Sound.2017
公開5周年目で神話入り!
ファンの一致団結によって、『砂の惑星』MVは5周年の日に神話入りを達成しました。再生回数が4万回足りなかったところから始まり、神話入り達成に向けてファンが再生回数を積極的に増やしていった様子が印象的でした。
動画やTwitterでは「おめでとう!!」「888888(拍手)」というコメントも多数よせられています。また、なかには「あと少し!」「いけー!」など、今回の1000万再生を目指し、支援するファンも多くいたことが伺えるコメントも。
コメントが多すぎて画面が見えない!?──ボカロP・ハチさん(米津玄師さん)の「砂の惑星」が、投稿から5年で再生数1000万回を突破!【注目ワード】/アニメイトタイムズ.2022
ファンの団結力がネット上で注目を集めるなど、話題になった。
「炉心融解」事実上の神話入り!?
「炉心融解」は、irohaさん作曲、kumaさん作詞のボーカロイド曲で、2008年に音声合成ソフト「鏡音リン」を用いてニコニコ動画に投稿されました。この曲は、原発事故のリスクや人間の無力さをテーマにした社会派の歌詞が印象的で、リンの透き通った歌声と相まって多くの人々から支持を受けました。
PVの完成度が高く、内容がやや難解なテーマであったため、掲示板やブログなどで様々な解釈がされ、ファンの間で話題になりました。特にPVのラストシーンにおいて、歌詞と照らし合わせて「炉心融解=自殺」と解釈する声が多かったようです。また、PVのリアル調のイラストはフィギュア化もされ、人気を博しています。
一度削除され再アップロード!それを含めると神話入り
iroha氏の楽曲「炉心融解」は、元々の投稿動画が削除された後に再投稿され、現在900万回再生されている。削除された動画と今投稿された動画の合計で理論上は神話入りを達成しているが、まだ900万回再生なのでタグは付けられていないが、稀に神話入りとして捉えられるケースがある。
ボカロP「iroha(sasaki)」
irohaさんは2007年9月27日に「moon(FullVer.)」を投稿してデビュー。また、作者名は当初から「iroha」であったようですが、アイマス動画作者「いろはP」と混同されることがあったため、「iroha(sasaki)」に変更した。その後、2009年には「アウターサイエンス」の歌い手としても知られることとなる歌手・初音ミクが歌う楽曲「ブラック★ロックシューター」を制作し、VOCALOID曲以外でも注目を集めるようになりました。
米津玄師のルーツとは?ニコ動から日本のトップアーティストへの道のり ── 初音ミクとめぐるJ-POPとボーカロイドの歴史⑤