史上初!!武道館に立った「バーチャル・シンガー」 ── 初音ミクとめぐるJ-POPとボーカロイドの歴史③

初音ミクの魅力とグローバルな人気が詰まった記事をお届けします。初音ミクは、日本発のバーチャル・シンガーとして、オンライン動画共有サイト「ニコニコ動画」を起点に、ニコニコ超会議やマジカルミライなどの大型イベントで展開されてきました。

彼女の人気は海外にも飛び火し、世界ツアー「MIKU EXPO」や「HATSUNE MIKU Digital Stars」など、国内外での公演活動が精力的に行われています。さらに、初音ミクの音楽業界への影響力は計り知れず、ボカロ曲を投稿する「ボカロP」たちの活躍も注目されています。ユニークなコンテンツと技術の融合が生み出す彼女の魅力に触れ、初音ミクの世界を存分に楽しんでください。

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新しい文化が生まれる場所の真ん中には、インターネットと音楽があった。2007年、初音ミクの誕生と共に始まった三度目の「サマー・オブ・ラブ」とは。(「BOOK」データベースより)

Virtual Singer

バーチャルシンガー「初音ミク」

HatsuneMiku/YouTube

初音ミクは「VOCALOID」の一人であり、現在では電子の歌姫として幅広い活躍をしています。彼女は創作活動のサポートをしたり、単独ライブを行ったりすることで知られています。初音ミクの魅力は多岐にわたり、彼女のファンは彼女が持つ深い世界観に魅了されています。


発売当初はキャラクターボイスやシンガーソフトウェア、バーチャルアイドルといった表記が混在していたが、2013年以降、KAITOや鏡音リン・レンと共に、バーチャルアイドルの表記が統一。

その名前がサブカルチャーの範疇から徐々に広がり始め、2011年にはGoogleのCMに、2013年には地上波音楽番組にも出演し、そして2018年末にはNHK紅白歌合戦のオープニング映像に登場するなど、バーチャルシンガー代表になった。

初音ミクは、現在までに50万曲以上の関連楽曲が制作され、200万以上のYouTube関連動画が投稿されています。また、世界各国でのコンサートも開催され、日本をはじめとするアジア、北米、ヨーロッパ、オセアニアなどでファンを獲得しています。さらに、BUMP OF CHICKENやLady Gaga、クリスタル・ケイ、山下智久、コブクロなど、様々なアーティストとのコラボレーションも実施しています。

初音ミクの楽曲がはじめてカラオケとして配信!

初音ミクの楽曲がJOYSOUNDに初めてカラオケとして配信されたのは、2007年12月でした。そのときに配信された楽曲は、「みくみくにしてあげる」(作曲者: みくお) と「恋スルVOC@LOID」(作曲者: OSTER project) の2曲でした。これらの楽曲は、初音ミクの人気を更に広めるきっかけとなりました。

ボーカロイドの曲が続々とカラオケに登場していく!

2010年には、VOCALOID楽曲が年間カラオケランキングTOP10の半数を占めるなど、新しい音楽ジャンルとして確立され、「magnet」「裏表ラバーズ」「炉心融解」などの楽曲が人気を博しました。

現在では、初音ミクをはじめとする約5,250曲もの膨大なVOCALOID楽曲がカラオケで配信されています。

2014年のJOYSOUNDカラオケ年代別ランキングでは、10代のトップ20のうち11曲がボカロ曲であり、40代でもボカロ曲の「千本桜」が第5位にランクインするなど、ボカロは幅広い世代に受け入れられるようになっています。

iroha(sasaki)/YouTube
googoo888/YouTube
KazearashiP/YouTube

ボラロP出身のクリエイターが続々とメジャーデビュー!

2008年には、ryo(supercell)がメジャーデビューを果たし、09年から10年にかけて、多くのクリエーターがニコニコ動画で注目を集め、頭角を現していきました。

代表的な例として、後に米津玄師としてデビューするハチ、後にロックバンドのヒトリエを率いて活躍するwowaka(ヲワカ)が挙げられます。2009年には、ナノウ名義でボカロPとして活動を始めたコヤマヒデカズは、現在はバンド・CIVILIANのフロントマンとして活動しています。同様に、2010年に石風呂名義でボカロPとしてキャリアをスタートした朝日は、現在はバンド・ネクライトーキーのギタリストとして活動しています。

また、Eveの初投稿は2009年で、まふまふの初投稿は2010年でした。両者とも当初は歌い手としてニコニコ動画上で音楽活動を始め、その後にボーカロイドを用いたオリジナル楽曲を発表し、現在はシンガーソングライターとして活躍している人気アーティストです。このようなタイプのミュージシャンが登場する動きの端緒も、2009年から2010年にあったと言えます。

Himitsumiable/YouTube

初音ミクを使用した初のメジャーアルバムが発売!

2008年8月に発売された「Re:Package」は、初音ミクを使用して作られた初のメジャーアルバムで、livetuneが制作した作品です。このアルバムには、70万回以上も視聴された人気曲「Packaged」や「ファインダー」「ストロボナイツ」「虹色」をはじめ、未発表の新曲まで全15曲が収録されています。音楽ジャンルは、ハウス/テクノ/エレクトロ系ナンバーです。

「初音ミク」の音声を担当した声優の藤田咲は、このCDデビューについて「より多くの方が初音さんの歌声に共感していることを一人のファンとして嬉しく思います。私もこのCDを聞いてミクからパワーをもらいたいと思います」とコメントしています。

kz-livetune/YouTube
初のオリコンTOP10入り!

このアルバムは、2008年に発売され、1週目で2.0万枚を売り上げ、9/8付けの週間アルバムランキングで5位に初登場しました。初音ミクを使用した楽曲が、音楽市場でも注目される存在となっていることを示す一例となりました。

初音ミクが初ライブ!!場所はさいたまスーパーアリーナ!!

2009年8月22日にさいたまスーパーアリーナで開催されたイベント『アニメロサマーライブ2009-RE:BRIGE‐』では、初音ミクのライブが初めて披露されました。初音ミクの楽曲は、VOCALOID音声合成ソフトを用いて作られたものですが、このイベントでは初音ミクを視覚化したアニメーションがスクリーンに登場し、ライブを披露しました。

初音ミクは、「みなさん、はじめまして。初音ミクです!」とあいさつをし、代表曲「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」を生演奏バックに歌い、ダンスを披露しました。2万5000人の観客が初音ミクの登場に興奮し、熱狂的な歓声を上げたことが報じられています。

世界最大規模のアニソンイベント「Animelo Summer Live」

『アニメロサマーライブ』は、ドワンゴ・文化放送・文化放送開発センター・日本BS放送(BS11)が主催する、世界最大級のアニメソングのライブイベントです。2005年より毎年夏に開催されており、アニメファンにとっては注目のイベントとなっています。初音ミクのライブが初めて披露されたのも、このイベントでした。

AnimeloSummerLive/YouTube
kawausohiroshi/YouTube

「Google Chromeグローバルキャンペーン」に初音ミクが登場

2010年代に入って、初音ミクをはじめとするVOCALOID楽曲がますますマスに広がっていきました。そのきっかけとなったのが、初期から活躍するクリエーターであるkz(livetune=kzによる音楽ユニット)による『Tell Your World』です。この曲は、「Google Chromeグローバルキャンペーン」CMソングとして書き下ろされ、2012年3月に『livetune feat.初音ミク』名義でリリースされました。この曲は、電子テクノロジーが生み出す創作活動の新たな可能性を歌い上げており、初音ミクがもたらした「音楽の革命」をテーマにしています。

このCMに添えられた解説文には、「初音ミク」がもたらした爆発的なN次創作ムーブメントが紹介されており、ウェブを通じて初音ミクを使った無数の作品が発表され続けていることが伝えられています。初音ミクをはじめとするVOCALOID楽曲は、クリエーターの表現力を広げ、多くの人々に楽しまれる音楽ジャンルとなっています。

GoogleChromeJapan/YouTube

「ミクの日感謝祭」3月9日のミクの日の大イベント!

「ミクの日大感謝祭」は、初音ミクファンにとって特別な日となっている、年に一度のイベントです。2010年より、「ミク」の名前にちなんで3月9日に開催されており、初音ミク関連の音楽やグッズ、企画が展開されます。会場では、初音ミクのライブや新作ソフトの発表、グッズ販売やコスプレイヤーの集いなどが行われ、多くのファンが参加しています。また、オンラインでもイベントが開催され、初音ミクを使った楽曲や動画の投稿企画などが行われます。初音ミクを愛するファンたちにとって、この日は特別な日であり、多くの人々が楽しみにしています。

HatsuneMiku/YouTube
HatsuneMiku/YouTube
HatsuneMiku/YouTube
HatsuneMiku/YouTube

「彼女は、地球上で最大のポップスターの一人」初音ミクが世界に認められる!

2010年10月21日に、イギリスで最も有名なタブロイドフリーペーパー「METRO」は「ミク」について大々的に報じ、彼女を「地球上で最大のポップスターの一人」と評価した。

彼女の人気が「ニコニコ動画」や「ユーチューブ」を通じて広がったと分析し、想像上の存在であるはずの彼女が、3Dホログラム技術を使用して実際にコンサートを開催するまでになったことも報じられた。また、バーチャルな彼女の方が本物のミュージシャンよりも人気があると書かれた。

この記事は、エクアドルやチリでも大きな記事になり、エクアドルの「EL UNIVERSO」は10年9月8日付の電子版で「骨も肉もない有名な芸術家」との見出しを掲げ、何千人も収容できるアリーナを満員にできる人物としてミクを紹介した。

オリコン週間アルバムチャートで 1 位を獲得!!

2010年5月には、動画サイトで人気の楽曲を集めたコンピレーション・アルバム『EXIT TUNES PRESENTS Vocalogenesis feat.初音ミク』が、2011年1月にはム『EXIT TUNES PRESENTS Vocalonexus feat.初音ミク』がリリースされ。それぞれ、オリコン週間アルバムチャートで1位を獲得した。

「MIKUNOPOLIS」初の海外コンサートが開催!!

MIKUNOPOLISは、2011年7月2日(現地時間)に米ロサンゼルスのNOKIAシアターで行われた「初音ミク」の初の海外コンサートです。この公演は、北米最大のアニメコンベンション「ANIME EXPO 2011」の一環として開催され、当日は予定チケットのすべてがSOLD OUTとなり、約5,000人の観客が熱狂しました。初めて海外でのライブを行った初音ミクは、現地のファンから大きな反響を呼び、歴史に残る記念碑的なコンサートとなりました。

SEGA/YouTube

「ニコニコ超パーティー」に登場!

2012年4月28日と29日、ニコニコ動画の一大イベントである「ニコニコ超会議」に合わせて、ライブの「ニコニコ超パーティー」が開催されました。

会場は幕張メッセのイベントホール特設ステージで、初音ミクをはじめとするバーチャルアイドルが、会場の6000人とネットで視聴する数十万人を熱狂の渦に巻き込んでいました。

このイベントでは、初音ミクをはじめとするバーチャルアイドルたちが、豪華な衣装を身にまとい、様々な楽曲を披露し、ファンを魅了しました。初音ミクが歌う「Tell Your World」や「ODDS&ENDS」などの人気曲に合わせて、多くのファンが歌い踊る光景も見られました。

juan c70/YouTube
「ニコニコ超パーティー」とは

「ニコニコ超パーティー」は、ニコニコ動画内で活躍するユーザーが集結する「niconico」最大の大規模ステージイベントで、VOCALOID、歌ってみた、踊ってみた、ニコニコ技術部、ゲーム実況、ユーザー生放送などの各カテゴリで圧倒的な技術の競演をライブ形式で行うパフォーマンス・フェスティバルです

前身は「ニコニコ大会議」のライブイベント

「ニコニコ超パーティー」は、かつてニコニコ動画が開催していたイベント「ニコニコ大会議」が前身となっており、現在は「ニコニコ超会議」として毎年開催される大規模なイベントの一部として行われています。

ニコ動でのライブ配信は、超パーティーの前身となる「ニコニコ大会議」で’08年から始められ、’10年には有料化がされました。また、ライブ配信にはバーチャル演出が加わり、カメラの映像にCGをリアルタイムで重ねることができるのもユニークな特徴の一つです。

「ニコニコ超会議」に移行

「ニコニコ超会議」とは、日本のオンライン動画共有サイト「ニコニコ動画」が主催する大型イベントです。ニコニコ動画内で人気のある企画やコンテンツを元にした展示やライブ、トークイベントなどが開催され、痛車の展示や企業ブースもあります。初回の開催は2012年で、以後、不定期で開催されています。また、イベントの模様はニコニコ生放送で生中継され、リアルタイムに視聴することができます。

2015年からは独立!!

「ニコニコ超会議」は年々規模を拡大し、2015年からは超パーティーとは別に開催されるようになり、いよいよ幕張メッセ全体が超会議会場となった。

過去3回の「ニコニコ超パーティー」は、幕張メッセで「ニコニコ超会議」と同じ日に開催されていたが、今回からは別の日程に分かれ、ライブステージエリアとゲーム実況エリアの2つに分かれて8時間にわたって開催された。

来場者は2つのエリアを自由に行き来でき、思い思いに楽しむことができた。ライブステージでは歌やダンスなどのパフォーマンスが行われ、ゲーム実況エリアでは実況者が様々なゲームを実際にプレイ。

また、2019年には、ニコニコ超会議としては初めて東京ビッグサイトで開催され、さらに規模が拡大しました。

ニコニコ公式チャンネル / niconico/YouTube

「夏の終わりの39祭り」横浜の赤レンガ倉庫で水上ライブ

2012年8月29日に、神奈川県横浜市の赤レンガ倉庫イベント広場と象の鼻パーク内特設会場で、「夏の終わりの39祭り」というイベントが開催されました。このイベントは、8月30日に発売される予定だったPS Vita用ゲームソフト「初音ミク -Project DIVA- f」と初音ミクの生誕5周年を記念して行われました。夏祭りエリアとウォーターステージエリアの2つで構成され、夕方からはウォーターステージエリアで水上ライブが行われました。

海上の噴水をスクリーンに、ミクが水上で歌って踊る幻想的なライブも繰り広げられた。

PlayStation Japan/YouTube
「初音ミク -Project DIVA- f」

『初音ミク -Project DIVA- f』は、人気リズムアクションゲーム『初音ミク -Project DIVA-』シリーズの最新作で、2012年8月30日に発売された。キャラクターたちのモデルが一新され、モジュールも新作デザインになっている。また、楽曲のPV映像も美しく進化している。

このゲームは、パッケージ版のほか、本体同梱版も用意されたが、予約分のみで一般販売分は確認できなかった。

発売日には、秋葉原のゲームショップが大勢のファンで賑わい、多くの人がPS Vita本体とともにソフトを購入したという。また、クラブセガ新館では、発売を記念した抽選会が開催され、多くの人が訪れた。

SEGA feat. HATSUNE MIKU Project/YouTube

初音ミクの楽曲が映画の主題歌に!!

2013年4月26日に公開されたアーティスト・村上隆の初監督の実写映画「めめめのくらげ」の主題歌に初音ミクが起用され、「Last Night, Good Night」が使われた。なお、予告編でも既に曲が使用されていました。

ギャガ公式チャンネル/YouTube

「イーハトーヴ交響曲」に初音ミクが出演!!

「イーハトーヴ交響曲」は、冨田勲が宮沢賢治の世界を音で表現した交響曲、このオーケストラはなんと初音ミクをソリストとして起用しました。

これまでのオーケストラ演奏では、ミクの歌声に合わせて演奏することが多かったが、この作品では、指揮者に合わせてリアルタイムにミクの歌声とCGモーションを演奏する画期的なシステムを導入している。

2012年11月23日に東京オペラシティで行われた世界初演演奏会は話題となったが、開発の過程で多くの苦悩があったとクリプトン社の伊藤博之氏が語っている。

冨田氏からのオファーを受けた時、初音ミクをご存知でなかった伊藤氏は驚き、「これは史上最年長Pになるだろう、絶対になんとしても成功させなくては」と思ったという。しかし、リアルタイムに演奏するシステムを構築することは難しいと判断され、クリプトン社スタッフが試行錯誤を重ねる苦闘の日々が続いた。

日本コロムビア 公式YouTubeチャンネル/YouTube
翌年に再演!!

再演は、8月29日から始まり、宮沢賢治の故郷・岩手県花巻市市民会館での公演を皮切りに、9月1日には愛知県芸術劇場大ホール、15日と16日には東京Bunkamuraオーチャードホール、そして21日には大阪オリックス劇場で行われた。

再演では、より高速かつ高機能なシステムが新たに開発され、CGも新しくなっていて。初音ミクは、指揮者に合わせて歌とCGモーションをリアルタイムに演奏しました。

日本コロムビア 公式YouTubeチャンネル/YouTube
冨田勲 追悼コンサート「ドクター・コッペリウス」

2016年5月8日、冨田勲氏の訃報は、音楽界に大きな衝撃を与えました。彼は、シンセサイザーを用いたクラシック音楽の先駆者の一人であり、多くの作品でその才能を発揮しました。特に、『月の光~ドビュッシーによるメルヘンの世界』は、彼の代表作の一つであり、国内外で高い評価を受けました。追悼特別公演『ドクター・コッペリウス』は、彼の遺志により開催され、彼の功績を讃える場となりました。

日本コロムビア 公式YouTubeチャンネル/YouTube
初音ミクがバレエを踊る

初音ミクがバレエを踊る姿や、宇宙をテーマにしたストーリーが話題となった『ドクター・コッペリウス』の公演は、冨田勲氏の偉大な功績を称える追悼公演として行われました。初音ミクの存在が、彼が描き出した未来や宇宙のイメージを表現するのにぴったりであったことが、この公演が生まれた背景となっています。放送後は、世界中から多くのファンから賞賛の声が届き、冨田勲氏の音楽が再び注目を集めることとなりました。

和楽器バンドが楽曲「千本桜」をカバーして大ヒット!!

avex/YouTube

和楽器バンドの「千本桜」は、初音ミクをボーカルにフィーチャーしたクリアイター・黒うさのボカロ曲をカバーしたもので、和楽器とロックを融合した独特のサウンドが特徴的です。

また、ミュージックビデオでは、福島県いわき市の勿来関跡でのパフォーマンスが印象的で、世界中から絶賛されています。この曲は、2014年1月にYouTubeで公開され、わずか2ヶ月後には200万再生を突破するなど、大きな話題となりました。以降、和楽器バンドは多くの楽曲を発表し、国内外で精力的に活動しています。

BUMP OF CHICKENが初音ミクがコラボ曲を発表!

BUMP OF CHICKEN feat. HATSUNE MIKU「ray」は、2014年7月9日にシングルとしてリリースされました。この曲は、バンドと初音ミクとのコラボレーションという異色の試みが高く評価され、オリコンデイリーチャートで初登場2位を獲得し、その後もロングセールスを続けました。また、MVも話題となり、YouTubeで公開された「ray」のMVは、公開からわずか1ヶ月で再生回数が100万回を突破し、大きな反響を呼びました。

BUMP OF CHICKEN feat. HATSUNE MIKU「ray」のMVでは、初音ミクがリアルタイムでバンドと共演するために、新たな3DCGモデル「14(イチヨン)モデル」が制作され、コレオグラファーのYumiko氏が実際に踊ったダンスをモーションキャプチャで取り込まれました。

さらに、スクリーン素材、センサー制御、トラッキング設計、同期システム、リアルタイムアニメーション技術などを組み合わせた革新的なシステムが用いられ、CG合成ではなく世界初の“リアルタイム共演”が実現されました。このMVは、バンドと初音ミクが互いに作品を作り上げる様子が表現されており、革新的な技術を駆使したビジュアルが話題となりました。

BUMP OF CHICKEN/YouTube

ユーザー参加型文化祭「マジカルミライ 」開催!

初音ミク「マジカルミライ」は、初音ミクを中心としたクリエイターたちの創作活動を紹介する展示や、初音ミクを使用した楽曲のライブ演奏、関連グッズの販売などが行われるイベントで、毎年日本国内の複数の都市で開催されています。初音ミクを愛するファンたちが集い、初音ミクの魅力を再確認し、新しい才能や文化を発見する場となっています。

ま海外からも多くのファンが訪れ、初音ミクが世界中に広がるきっかけとなっています。近年では、新曲の発表や、初音ミクを使用した作品のコンテスト、初音ミクとVR技術を組み合わせた演出など、多彩な企画が行われています。

TOKYO MX/YouTube
HatsuneMiku/YouTube
HatsuneMiku/YouTube

「MIKU EXPO」世界ツアーを開始!

初現在では、国内外でグッズ展開や単独コンサートを行うなど、多角的な活躍を見せています。そんな初音ミクの創作文化を世界に向けて発信するイベントが「HATSUNE MIKU EXPO」であり、コンサートと企画展示を併催したイベントとして、2014年5月に第1弾がインドネシア・ジャカルタで開催され、同年10月にはアメリカ・ロサンゼルスとニューヨークで第2弾が開催されました。

その後、2016年には日本で初めての「HATSUNE MIKU EXPO」が東京・大阪で開催され、世界中からファンが集まり話題となった。2018年には「MIKU EXPO」がメキシコ・キューバ・イタリア・台湾・香港で開催され、2019年には台湾・香港で再び開催された。初音ミクの人気は日本国内にとどまらず、世界中で拡大し続けている。

HatsuneMiku/YouTube
HatsuneMiku/YouTube
HatsuneMiku/YouTube
世界中で精力的に公演活動中!!

バーチャル・シンガー『初音ミク』の世界ツアーシリーズは、2019年には5周年を迎え、これまでに世界30都市にて計68公演を実施し、のべ19万人以上を動員しています。

HatsuneMiku/YouTube
コロナ禍でツアー中止もオンラインで!

新型コロナパンデミックの中では、オンラインライブやオンラインイベントなどが行われた。

HatsuneMiku/YouTube
無料のオンライイベントを実施!

2020年と2021年には、オンラインで「HATSUNE MIKU Digital Stars 2020 Online」と「HATSUNE MIKU Digital Stars 2021 Online」というイベントが開催され、2021年には「Digital Stars feat. MIKU & GUMI」というオンラインイベントも実施されました。

HatsuneMiku/YouTube
「HATSUNE MIKU EXPO Rewind」特別総集編の無料配信イベントを開催

2021年にはシリーズ初のオンラインコンサート「初音ミクライブ ストリームスペシャル2021」が、2022年6月には「初音ミク オンラインコンサート ザ・クロニクル」と題したオンラインコンサートが開催されました。加えて、2022年6月には「HATSUNE MIKU EXPO Rewind」と題した、過去のコンサート映像を編集した特別総集編の無料配信イベントも開催されました。

「Digital Stars」世界の都市での不定期クラブベントを開催!!

「Digital Stars」とは、初音ミクをはじめとしたインターネットの創作文化に影響を受けて活躍する現地のDJやクリエイターを中心にブッキングするクラブイベントで、「MIKU EXPO」のサブイベントとしてイベント開催地で不定期に開催しています。

初音ミクの海外ツアーシリーズ「MIKU EXPO」のサブイベントとして誕生し、シアトル(2016年)、サンフランシスコ(2016年)、ロサンゼルス(2016年、2018年)、ニューヨーク(2016年、2018年)、台北(2019年)、香港(2019年)、ベルリン(2020年)で開催されました。

jpegzilla/YouTube

アメリカの超有名番組に初音ミクが出演!!

アメリカのテレビ番組『Late Show with David Letterman』に登場しパフォーマンスを披露したのは2014年10月8日のことです。曲は「Sharing the World」でした。当時、初音ミクのアメリカ進出にとって大きな一歩となり、Twitterでも話題になりました。

moonchild897/YouTube

世界的スーパースター「Lady Gaga」と同じステージに登場!

初音ミクがレディ・ガガのツアーに参加したのは、2014年5月から6月にかけての北米ツアーで、16カ所のステージに登場しました。初音ミクはオープニングアクトを務め、レディ・ガガさんは彼女を「私のお気に入りのデジタルポップスター」と紹介していました。

初音ミクは、ツアーに参加する前に、レディ・ガガの「ミクの日感謝祭」で「World is Mine」を歌った動画にリンクを張っていました。

初音ミクを開発・販売するクリプトン・フューチャー・メディア株式会社は、この件について、「常に斬新な試みを続けるレディー・ガガとこのような形で関わることができ、大変嬉しく思っております。弊社そして『初音ミク』にとって、とても刺激的な期間になることでしょう。ファンの方々に楽しんで頂けるオープニング・アクトとなるよう、尽力して参ります」とコメントしていました。

youthnet/YouTube

日本の地上波初登場は音楽番組「MUSIC STATION」

初音ミクが『ミュージックステーション ウルトラFES』に出演したのは、2015年9月23日です。

この番組は、日本の音楽番組「ミュージックステーション」が30周年を迎えたことを記念して、10時間にわたって放送された特別番組でした。初音ミクは、17時すぎに登場し、タモリさんとのトークや「世界に誇るニッポンの歌」の25位にランクインした「千本桜」を披露しました。初音ミクが楽屋まで用意されたことや、合成CGでのトークによって、ネット上でも話題になりました。

VIV – Vocaloid Live Concert/YouTube

NHK紅白歌合戦で小林幸子が初音ミクの楽曲「千本桜」を熱唱!

2014年12月31日のNHK紅白歌合戦で小林幸子さんが「千本桜」を紅白で熱唱した。

初音ミクが学校の教科書に掲載!

初音ミクは、バーチャル・シンガーとしての地位を確立し、2015年頃からは日本史や音楽の教科書にも掲載されるなど、日本の文化・芸術においても一定の位置を占めるようになっています。

2018年の紅白ではオープニング映像に登場!

初音ミクは、2018年末のNHK紅白歌合戦のオープニング映像に登場しました。初音ミクは、これまでもテレビ番組やCMに出演してきましたが、紅白歌合戦に登場するのは初めてのことでした。初音ミクの出演には、世代や国籍を超えて多くの人々が注目し、話題となりました。

「マジカルミライ2015」でついに初音ミクが日本武道館に立つ!

初音ミクが日本武道館での公演を行った「マジカルミライ2015」は、初音ミクが音楽シーンの殿堂と呼ばれる日本武道館で初めて単独ライブを行ったことが話題となったイベントである。2015年9月4日と5日の2日間に渡って日本武道館で開催され、初音ミクや鏡音リン、鏡音レン、MEIKO、KAITO、巡音ルカなどがステージに登場して27曲を披露した。また、同時に科学技術館で開催された企画展では、初音ミクのイラストやフィギュアなどが展示され、多彩なイベントが催された。

HatsuneMiku/YouTube

初のジャパンツアー!!

初音ミクの日本ライブ・ツアー「MIKU EXPO 2016 Japan Tour」は、2016年4月に全国5都市で行われた。このツアーは初めての日本公演であり、世界各地を回ってきた初音ミクにとって凱旋公演となった。

福岡、大阪、名古屋、札幌、東京で行われ、各地のファンから熱い声援を受けた。最終日の模様はWOWOWの生放送で同時中継され、大きな話題となった。ライブの模様は64chデジタルマルチトラックレコーダーDA-6400で録音され、クロックジェネレーターとしてCG-2000も併用された。

HatsuneMiku/YouTube

単独フルオーケストラコンサート「初音ミクシンフォニー」開催!

初音ミクシンフォニーは、初音ミクの楽曲をフルオーケストラによる演奏で披露するコンサートシリーズで、2016年には初めての単独フルオーケストラコンサートが開催されました。その後、2017年からは東京公演に加えて大阪公演も実施され、2019年と2021年には映像演出やミクの歌唱がないオーケストラ演奏のみの公演も開催されています。サントリーホールでのオーケストラ演奏のみの公演は、初音ミクシンフォニーの5周年を迎えた2020年に予定されていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、オンラインでの開催となりました。

Mitchie M/YouTybe

初音ミクが音楽業界の流れを変えた!

初音ミクが登場したことで、ボーカロイドの文化は一気に浸透し、音楽業界の流れを変えました。当初は、ボカロ曲を作り投稿する「ボカロP」たちは「趣味の延長」という感覚で見られていましたが、ハチ(米津玄師さん)をはじめ、実力派アーティストとして次々に世に羽ばたいていく人材を生み出したことから、ボカロPが立派な職業、アーティスト、ミュージシャンとして注目されるようになりました。

彼らがネット上で既に知名度を上げていることから、スポンサーや芸能プロダクションが注目し、ネットで既に知名度が上がっている状態でのメジャーデビューは、「確実に売れる」という金の卵として期待されています。

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