『障害を超えた合唱団』スラムから世界に羽ばたいた“オーケストラ”④

『障害を超えた合唱団』スラムから世界に羽ばたいた“オーケストラ”④

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『日本のエル・システマ』スラムから世界に羽ばたいた“オーケストラ”③
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White Hand Chorus

障害を超えた合唱団「ホワイトハンドコーラス

El Sistema Connect/YouTube

「エル・システマ」から派生!

SalzburgerFestspiele/YouTube

南米ベネズエラで始まり世界各地に広がりをみせている音楽教育プログラム「エル・システマ」。その一環として、1995年に、やはりベネズエラで生まれたのが「ホワイトハンドコーラス」です。

「エル・システマ・フェスティバル2018 ガラコンサート」(12/1開催)直前レポート① 東京ホワイトハンドコーラスの練習に密着!〈東京芸術劇場〉/公益財団法人東京都歴史文化財団.2018

手話と歌の融合

手話を基に歌詞の世界を表現する「サイン隊」と、発声によって歌う「声隊」が共に舞台で表現するコーラス活動です。ホワイトハンドコーラスという呼び方は、サイン隊がつける白い手袋に由来しています。サイン隊は聴覚障害の子どもを中心に、声隊は視覚障害の子どもを中心に構成され、共生音楽の実現を目指しつつ、音楽性を高め、美しい表現を追求しながら、新しい芸術活動を確立していきます。

ホワイトハンドコーラス:聴覚障害・視覚障害の子どもたちを中心とした音楽活動で社会共生を目指す事業/文化庁

2つが一体化した彼らの躍動感あふれるパフォーマンスは、ザルツブルク音楽祭で称賛を浴びた。プロとして活躍するボーカルアンサンブル「ララ・ソモス」も輩出している。

聴こえなくても音楽を共に創り、表現し、みんなで楽しむ/T JAPAN

Lara Somos

ボーカルアンサンブル「ララ・ソモス」

El Sistema Connect/YouTube

「ララ・ソモス」はベネズエラのエル・システマの特別教育プログラムに所属する楽団で、メンバーそれぞれが困難を抱えつつ、卓越した音楽性をもつブループだ。

皆でつくる、世界とつながる。エル・システマ ガラ・コンサート/T JAPAN.2018

 視覚障害者を中心としたララ・ソモスは、障がいのある子ども向けのプログラムから生まれた。演奏は合唱と白い手袋をはめて手歌(サインマイム)で歌詞を表現する合唱の二つが一組となる「ホワイトハンドコーラス」に民族楽器の演奏が加わる。

京都でベネズエラ発「ララ・ソモス」公演 合唱とハンドマイムの組み合わせ/烏丸経済新聞.2018

由来はベネズエラの州

「Lara Somos」を英語に直すと「We are Lara」。

“音”と”手歌”が響きあう。ホワイトハンドコーラス、日本初公演へ/Readyfor

ララとはベズエラのララ州のことで、つい先日亡くなったエル・システマの創設者であるホセ・アントニオ・アブレウ博士と、世界的に活躍する指揮者のグスターボ・ドゥダメルの出身地であり、「エル・システマ」の活動はこの地よりスタートした。

ララ・ソモス 京都公演/コジマ・コンサートマネジメント

幅広い音楽を演奏!

彼らのレパートリーは、クラシックやラテンアメリカの音楽から、ベネズエラの民衆音楽・民謡・伝統音楽まで幅広く演奏します。

“音”と”手歌”が響きあう。ホワイトハンドコーラス、日本初公演へ/Readyfor

レパートリーは、クラッシックからジャズ、民族音楽までと幅広く、優れたアレンジによる高度なアンサンブルを有しています。

視覚障害者を中心としたベネズエラの「ララ・ソモス」11月26日京都コンサートホールでコンサート開催/PR TIMES.2018

ザルツブルク音楽祭

El Sistema/YouTube

視覚障害者を中心に構成される「ララ・ソモス」の演奏には、さらにマラカス、クワトロ等の民族楽器も加わり演奏される。2013 年にはザルツブルク音楽祭に招聘され、その美しいハーモニーはTV収録され全国で放映された。

ララ・ソモス 京都公演/コジマ・コンサートマネジメント

日本でも公演!

El Sistema Japan/YouTube

日本にも昨年10月に初来日公演を行ない大いに話題となった。
その後、ザルツブルク音楽祭に再度へ招聘されるなど、世界中で活躍の場を広げている。

ララ・ソモス 京都公演/コジマ・コンサートマネジメント

Tokyo White Hand Chorus

日本でも結成!?

El Sistema Japan/YouTube

「東京ホワイハトハンドコーラス」

そして、2017年6月、日本のろうの子どもたちを対象に結成されたのが「東京ホワイトハンドコーラス」です。その活動は、障害の有無にかかわらず、子どもたちが自分らしさを大切にしながら、互いに思いやりを持って共生できる社会を目指す芸術活動として行われています。「東京ホワイトハンドコーラス」は同年10月に東京芸術劇場で開催された「エル・システマ・フェスティバル2017  ガラコンサート」でデビューを飾りました。

「エル・システマ・フェスティバル2018 ガラコンサート」(12/1開催)直前レポート① 東京ホワイトハンドコーラスの練習に密着!〈東京芸術劇場〉/公益財団法人東京都歴史文化財団.2018

さらに2018年6月には、「手歌」を行う“サイン隊”に加え、盲の子どもたちを中心とするコーラス隊=“声隊”も結成。2018年12月1日(土)に東京芸術劇場で開催される「エル・システマ・フェスティバル2018 ガラコンサート」で、“サイン隊”と“声隊”が初共演します。今回はその公演に向けた練習風景を取材しました。

「エル・システマ・フェスティバル2018 ガラコンサート」(12/1開催)直前レポート① 東京ホワイトハンドコーラスの練習に密着!〈東京芸術劇場〉/公益財団法人東京都歴史文化財団.2018
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ホワイトハンドコーラスNIPPON
El Sistema Japan/YouTube

東京ホワイトハンドコーラスを母体に、2020年4月よりホワイトハンドコーラスNIPPONが設立されました。現在40名ほどの子どもが東京および京都で距離を超え、オンラインで練習を続けています。

ホワイトハンドコーラスNIPPON応援隊/CAMPFIREコミュニテ

これまでの京都での活動を背景に、2020年より京都支部も本格的にスタートしました。今後も、応援をどうぞよろしくお願い致します。

EL SISTEMA CONNECTとは/​一般社団法人 EL SISTEMA CONNECT

ベネズエラと日本の「ホワイトハンドコーラス」の共演!!

El Sistema Japan/YouTube

2017年10月に東京芸術劇場で開催した『エル・システマ・フェスティバル2017』では、「東京ホワイトハンドコーラス」、福島県の「相馬子どもコーラス」、ベネズエラから来日した「ララ・ソモス」とホワイトハンドコーラス、被災地支援から生まれた大人の「フェローオーケストラ」という国籍も年齢もコミュニケーションの方法も異なるグループがひとつのステージで共演しました。それぞれの個性が音楽によってつながり、一層の輝きを放った音楽に、ステージも客席も共創の力を実感しました。

東京ホワイトハンドコーラス/エル・システマジャパン

白い手袋をはめ、手話に基づく手の演技によって「合唱」する。そんなベネズエラ発の「ホワイト・ハンド・コーラス」のワークショップ(研修会)が11月21日、東京芸術劇場(東京・池袋)のリハーサルルームで開かれた。聴覚障害や自閉症などのために声を出して歌えない子供たちが、健常者と一緒に合唱を楽しめる環境作りが目的だ。当日は健常者を中心に22人が出席し、19人の合唱団とともにピアノ伴奏で手話ならぬ「手歌」を体験学習した。

ベネズエラ発ハンドコーラス、日本に上陸/NIKKEI STYLE.2015

白い手袋をはめた出席者は指揮者の指示に従って手を動かして合唱を演じる。ベネズエラから来日したシモン・ボリバル音楽財団のナショナルコーディネーター、レオナルド・メンデス氏は「手話そのものとは異なる。歌える人も手を使って演じる。コーラスの中で手を使って演技する発想が生まれる」と語る。

ベネズエラ発ハンドコーラス、日本に上陸/NIKKEI STYLE.2015
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この映像は、そのベネズエラから招待された約1200人のメンバーが、世界一の音楽祭で活躍する場面が収録されています。ベネズエラ国立児童交響楽団の指揮を務めたのは、ベルリン・フィルの首席指揮者サー・サイモン・ラトル。ラトルもまた、子供たちへの音楽指導に力を注いでおり、この「エル・システマ」の活動にも賛同しています。(「HMB&BOOKS」データベースより)

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