「懐かしのファミコンの音?……否!」独自の進化を続ける音楽ジャンル“チップチューン”
Chiptune
チップチューンって?
昔のゲームで使われていた音源
レトロゲーマーの方は元祖ファミコンの音楽、現役ゲーマーの方も、レトロテイストのゲームBGMで聞き覚えがあるかもしれません。
「ピコピコサウンド」が音楽シーンを変える!? けもフレカバーからカルヴィン・ハリスまで名曲を聴きまくってみた/鈴木 妄想.Medery. Character’s.2017
アーケードゲームやファミコン、ゲームボーイなど、現在ではレトロゲームと呼ばれるゲーム機の内蔵音源チップから誕生した音楽ジャンル「チップチューン(Chiptune)」。
チップチューンのすべて All About Chiptuneーーゲーム機から生まれた新しい音楽/田中 治久.idea
「ファミコンやゲームボーイの音楽。あるいは、それら風の音楽」 誰にでも分かるように「チップチューンとは何か」を説明するとしたら、まずはこんな表現になるだろう。
チップチューンのすべて ゲーム機から生まれた新しい音楽/オンライ書店 e-hon
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ゲーム愛が止まらない(笑)正体不明のファミコンラッパー 「MC 8bit」
つまりピコピコサウンドをつかった音楽!
「ピコピコサウンドを、メインどころに据えた音楽」とも表現できるでしょう。
KORG Gadgetが「最高のモバイル・チップチューン制作アプリ」である理由。/Gadget-Junkies.net.2017
でもゲーム音楽……ではない?
懐かしいレトロなゲーム音楽からそのテイストをそのまま持ってきたような音楽なのに、ゲーム音楽ではないという不思議なものを指す際に、チップチューンという言葉が使われています。
【ボーカロイド曲を紹介していく連載】第2回~チップチューン/ピアプロch
2006年末には、シーンを追ったドキュメンタリー映画「8-bit」がニューヨーク近代美術館(MoMA)で上映され、チケットが即Sold Out。同時期には、世界的なチップチューンの祭典「Blip Festival 2006」が開催(後略)
ゲーム機で音楽制作?チップチューン日本上陸/clubberia
Pico Pico
ピコピコ音って?
由来は、コンピューターゲームの効果音やBGMを表す擬声語からと思われる。(古くはインベーダーゲームなど。)またはコントローラーのボタンをピコピコ押す様から、とも考えられる。
ピコピコとは (ピコピコとは) [単語記事]/ニコニコ大百科
また、レトロゲームのBGMや、それ風味の音楽を指してピコピコサウンドと呼ぶ場合がある。
ピコピコとは (ピコピコとは) [単語記事]/ニコニコ大百科
8bitサウンド=ピコピコ音
(前略)俗に言う「ピコピコ音」のことを「『8bit風』サウンド」と称したプレスリリースや紹介記事も何度か目にしたことがある。
「8bit風」「16bit風」ゲームって何? 不可思議なジャンル表記が招く危うさとは/鴫原盛之.Yahoo!ニュース.2020
昔のファミコンとかのCPUが8bitだったから?
そのファミリーコンピューターや当時のパソコンのCPUが8bitだったことからそう呼ばれるようになったのだと思います。
魅惑の8bitサウンド /DTMers .イシバシ楽器.2017
基本はパルス波が2音、三角波が1音、そしてノイズ発生装置が1音の同時発音4音の音源システムです。
魅惑の8bitサウンド /DTMers .イシバシ楽器.2017
パソコンやゲームマシンのCPUが、まだ8bitだった80年代。音源チップも、やっぱりそれなりの性能だった。音はチープだし、同時発音数も足りず、満足に和音も出なければビートも刻めない。そこを工夫でどうにか乗り切りっていたのが、80年代のゲーム音楽だった。
「勢いだけで作った」チップチューンなiPhoneアプリ/ASCII.jp
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え?16bitでもピコピコ音?
(前略)80年代に登場した、16ビットCPUを積んだパソコンのPC-9801シリーズであっても、初期の機種では「ピコピコ音」しか鳴らすことができなかった。
「8bit風」「16bit風」ゲームって何? 不可思議なジャンル表記が招く危うさとは/鴫原盛之.Yahoo!ニュース.2020
(前略)「8bit風」か「16bit風」なのかを明確に切り分けてジャンル名を決定するのは、実は非常に難しいことなのだ。
「8bit風」「16bit風」ゲームって何? 不可思議なジャンル表記が招く危うさとは/鴫原盛之.Yahoo!ニュース.2020
Sound source chip
サウンドの核 8bit音源チップ
音源チップって?
一般に「音源」と呼ばれ、電子チップにまとめられ、コンピュータやゲーム機、電子楽器などの内部にある電子基盤上に設置されます。
音源チップ.つもりTech
すご〜く小さいシンセ
「音源チップ」──それは1970年代に、いわゆる半導体革命の中で誕生した発明品だった。ありとあらゆる電子回路がICやLSIといった豆粒大~親指サイズの部品に集積されていくなかで、コンピュータの中枢部が「CPUチップ」になったのと同じように、シンセサイザの主要機能もまた「音源チップ」になった。音源チップとは、つまり超小型シンセサイザのことなのである。
チップチューンとはなにか?/よみもの.com.誠文堂新光社
代表的な音源チップの種類として、PSG音源、FM音源、PCM音源などがあります。
音源チップ.つもりTech
ファミコンの音!「PSG音源チップ」
集積によって大幅な低コスト化を実現した代わりに、性能面では市販のシンセサイザに比べて格段に非力だったが、そもそも最初に需要を見込んでいたのはビデオゲームの効果音であって、音楽は「やってできなくもない」程度の、いわば付随的な要素でしかなかった。(中略)同時発音数も二つか三つあれば十分だったし、音色も剥き出しの電子音(矩形波)だけでよかった。そうした状況下に生まれた最初の音源チップのひとつがAY-3-8910、通称PSG (Programmable Sound Generator) だった。
チップチューンとはなにか?/よみもの.com.誠文堂新光社
(前略)PSG音源、というかいわゆるファミコン音源ですね。
「トレジャー発掘!Diggers」サウンド製作ウラばなし ファミコン編 その3/伊佐信彦.ラディアスリー株式会社.2018
PC-6001mkII(NEC)やFM-7(富士通)といったホビーパソコンにも搭載されていた。
オーケストラとチップチューン――記憶を呼び覚ますゲームミュージック/Takuya Kudo.AUTOMATON
「1ch、2chはパルス波と呼ばれる音であるのに対し、ベースの3chは三角波。ですがこれは当時の技術の関係で完全な三角波とはなっておらず、“疑似三角波”という特殊な音になっています。(後略)」
ファミコンを“楽器”にして名曲を再現 制約あるからこそ分かる強固なメロディ/ORICON NEWS
基本はパルス波が2音、三角波が1音、そしてノイズ発生装置が1音の同時発音4音の音源システムです
FM音源は1980年代の音楽やゲームサウンドに取り入れられ、当時を象徴するサウンドと評されました。/「記憶をくすぐる」大人のメディア Middle Edge
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人気記事:“パピコン”に続くNECの自信作「PC-6001mkII」 https://t.co/x7gZySnUWl pic.twitter.com/FaKCaGxQcS
— AKIBA PC Hotline! (@watch_akiba) August 20, 2017
今日は「#パソコン記念日」。1979年の今日、NECがPC-8001を発売。弊社はその2年後の1981年にFM-8を発売し、シャープとNECに加えてもらい当時は「パソコン御三家」とも呼ばれました。FM-8はFM-7、FM-77などを経て、FM TOWNSへと引き継がれました。 pic.twitter.com/0oueZ8odXd
— 富士通(株)FUJITSU Japan (@FujitsuOfficial) September 27, 2017
パルス波
メインの音などに使われることが多い音です。いわゆる「ピコピコした音」はこれのことを指します。
電子遊戯協奏曲~The music of two retro games~/東京工業大学デジタル創作同好会traP
duty比を12.5%/25%/50%/75%の4つから選ぶことができます。
「duty比ってなんだよ」とツッコミが入りそうですが、要は4種類の音色を出すことが可能、ということです。
矩形波&三角波
ファミコンの場合は矩形波と三角波、ノイズを組み合わせた音に、エンベロープが1つ掛けられるものですね。出力はステレオとかじゃなく、全部一緒のところに出てくるので、音色とかはあんまり付けられない。ドラクエのテーマ曲だったり、階段を下りていく音だったりが分かりやすいですかね。
”ゲーム音楽”はゲームをプレイしていなくても楽しめるのか? 日本ファルコムにズバリ訊いた/押野由宇.PHILE WEB
工夫次第でスネアドラムも!?
コナミが独自開発!「SCC音源チップ」
SCC (Sound Creative Chip) は、コナミのMSXのゲームに使われていた外部音源で、ゲームのカートリッジに内蔵されていました。同時発声数(チャンネル数)は5音で、内部音源のPSGと互換性があり、PSGの3音と合わせると8音同時発声が可能です。32バイトの波形メモリで任意の波形が作れ、その独特のスペイシーな音色には、今も根強いファンがいます。
PSG&SCC音楽館/Korva’s Note
(前略)SCCはコナミ(当時)が開発した音源チップで、MSX用ゲームソフト「グラディウス2」のカートリッジなどに搭載されていた。
“コナミのSCC音源っぽいサウンド”を再現するMSX向けカートリッジが登場/AKIBA PC Hotline!.2017
8bitパソコン「MSX」PC
規格を統一するため
80年代、圧倒的なファミコンブームの陰に埋もれがちだったものの、静かにブームとなっていた8bitパソコン。
【MSX】ホビーパソコン?ゲームパソコン?多くの人がいまだ愛して止まない、一時代を築いたパソコン規格「MSX」とは。/Middle Edge.2016
当時乱立状態だった、パソコンの規格を定め、家庭でも導入出来るように、テレビに映す事を前提に、ホームコンピューターとして登場したMSX規格パソコン。
MSX・パソコン買取り/BEEP
マイクロソフトとアスキーが定めたパソコンの規格ということで、様々なメーカーからMSXパソコンが発売されていました。
【MSX】私にとってコンピュータミュージックの原点。あの頃コナミは憧れだった。/ひよ風呂
かつては高価なPCの代わりに!これでゲームをやっていた
PC-88やX-1、FM7などの高価なパソコンに手が届かなかった子供たちが少なからず、MSXユーザーとして存在していたのでした。
【MSX】ホビーパソコン?ゲームパソコン?多くの人がいまだ愛して止まない、一時代を築いたパソコン規格「MSX」とは。/Middle Edge.2016
特に、ROMカセットによるゲームも豊富で、KONAMI社等の名作も多く、大勢の子供のハートをつかみました。
MSX・パソコン買取り/BEEP
8ビットパソコンの「世界標準統一規格」として1983年に登場した「MSX」は、世界に向けて500万台近くが出荷され、それなりに普及したがのちに衰退し、ついに世界標準=デファクトスタンダードとなることはなかった。
ビル・ゲイツ大激怒!? マイクロソフト側から見たMSXの物語:MSX31周年/週刊アスキー.2015
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ドキュメンタリー「Diggin’ In The Carts」
当ドキュメンタリーシリーズは、8ビット・16ビットゲームの時代を中心に、当時のゲームミュージックが世界の音楽シーンにどれだけの影響を与えてきたかを、日本のゲームミュージックコンポーザーおよび、世界中の音楽プロデューサーやアーティストたちのインタビューを絡めながら”Dig”っていきます。
ゲームミュージックの黎明期のゲームミュージックの制作方法を解説した貴重な映像も収録/Red Bull.2014
カセットをDig
その名の通り、タイトルには「Carts(ゲームカセット)をDigる(掘り探す)」という意味が込められています。
ゲーム音楽の新時代「Diggin in the carts」/Yuki Kawasaki.ミーティア.2017
全6エピソードを通じてテレビゲーム音楽の進化に新しい焦点を当てていくこのシリーズでは、「テトリス」や「メトロイド」を手がけた田中宏和、90 年代初期の東京のクラブミュージックカルチャーに影響を受け「ベア・ナックル 怒りの鉄拳」のサウンドトラックを制作した古代祐三、そして世界を代表するオーケストラによって演奏される機会も多い「ファイナルファンタジー」シリーズ の音楽を手がけた植松伸夫など、テレビゲーム音楽界を代表する作曲家たちの独占インタビューが盛り込まれる。
「Diggin’ In The Carts」ドキュメンタリー・シリーズ/STRATEGY
コンピアルバム発売!
80年代後期から90年代中期にかけて、日本のゲーム・ミュージックが生んだ貴重かつ革命的な楽曲ばかりを集めたコンピレーション・アルバム『Diggin’ In The Carts』が、イギリスのエレクトロニック・ミュージック・レーベル、〈Hyperdub〉からリリースされることが発表された。
世界に影響を与えた日本のゲーム・ミュージックの歴史を紐解くコンピが〈Hyperdub〉よりリリース/Spincoaster.2017
『Diggin In The Carts』のねらいは、歴史に埋もれた過去のゲーム音楽を現代的な視点から掘り返し、その新たな魅力を露わにしようとすることにある。
『Diggin In The Carts』リリース記念! 中潟憲雄 × Quarta 330 × hally(田中治久)が語り合った、ゲーム音楽とチップチューンのこれから/MIkiki.天野龍太郎.2017
選曲・監修を務めたのはドキュメンタリーの監修者であるニック・デュワイヤーと、ロンドンの先鋭的なエレクトロニック・ミュージックのレーベルであるハイパーダブを主催するコード9の2人。
世界に影響を与えた日本のゲーム音楽を収録した『Diggin’ In The Carts』がリリース! コード9ら出演の特別イヴェントも開催/天野龍太郎.Mikki.2017
34曲もの楽曲を収録した本作は、レッドブル・ミュージック・アカデミーによるドキュメンタリー映像シリーズ『ディギン・イン・ザ・カーツ』が発端となり、エレクトロニック・ミュージックの発展を語る上で欠かすことのできない日本のゲーム・ミュージックが、いかに世界に影響を与えたかを紐解き、その歴史を探る内容となっている。
Diggin’ In The Carts ──〈Hyperdub〉が日本のゲーム・ミュージックの歴史を紐解くコンピをリリース/ele-king