「戦艦大和」は、第二次世界大戦中に日本が建造した巨大軍艦で、その圧倒的なサイズと強力な火力は当時の技術の粋を集めたもので、日本海軍の誇りとなりました。
現在は「大和ミュージアム」として、大和の歴史や建造過程、戦争中の活躍を学べる場となっています。展示物は大和の偉業と時代背景を理解するための貴重な情報源で、戦史や歴史愛好家にとって重要です。この記事では、戦艦大和と大和ミュージアムの歴史的背景とポイントについて詳しく紹介します。
【戦艦大和(5)】今どこに?元乗組員と研究者が挑む探索の物語
Yamato Museum
「大和ミュージアム」日本の海事史をたどる
日本は古来より海に囲まれた島国として、多様な海事文化を育んできました。その歴史と技術の進化を一堂に展示しているのが「大和ミュージアム」です。
「呉市」日本の海事史の中心としての変遷
呉市は、日本の近代化や産業革命とともに、その歴史を紡いできました。
呉市は、明治時代に急速に発展を遂げました。明治22(1889)年には呉鎮守府が、明治36(1903)年には呉海軍工廠が設置されました。戦艦「大和」の建造地としても知られる呉は、この時代に東洋一の軍港、日本最大の海軍工廠の街として名を馳せました。
太平洋戦争と空襲
日本が太平洋戦争に突入すると、呉市はアメリカ軍の空襲の主要な標的となりました。14回もの空襲を受けた中、特に6回は大規模で激しいものでした。この空襲により、市は大きな打撃を受けました。
戦後の復興と造船業
戦後、呉市は戦前の技術を活かし、平和産業港湾都市としての復興を目指しました。戦前から培われてきた技術と新しい技術を組み合わせて、世界最大のタンカーを数多く建造し、日本を世界一の造船国へと押し上げる役割を果たしました。
「大和ミュージアム」の誕生
造船業不況の1980年代、呉市は新しい方向性を求め、広島県とともに「海に関する県立博物館」の構想を練りました。1990年代初め、核となるテーマとして戦艦大和を持ち込む構想が固まり、呉市が主体となって博物館の建設を進めました。資金の調達や場所の選定など、多くの課題を乗り越え、2005年4月23日、「呉市海事歴史科学館」、通称「大和ミュージアム」が開館しました。
「大和ミュージアム」の概要
「大和ミュージアム」として知られる呉市海軍歴史科学館は、日本の海事史や技術の発展を深く学ぶことができる場所です。2005年の開館以来、多くの訪問者がこの博物館を訪れ、日本の海事技術や歴史に触れる経験をしています。
施設情報
- 所在地:広島県呉市宝町5番20号
- 展示内容:日本海軍の歴史、造船、海洋技術など
- 営業時間:9:00から18:00(最終入館は17:30まで)
- 休館日:火曜日(祝日の場合は翌日休館)
- 駐車場:有料駐車場あり(普通車65台、思いやり駐車場2台、マイクロバス5台)
展示内容
館内では、10分の1サイズの戦艦大和の模型をはじめ、戦闘機などの実物資料や歴史的な資料が展示されています。また、操船シミュレーターや最新の科学技術に関する展示もあります。
アクセス方法
- 所在地:JR呉駅から徒歩5分。目印としては「てつのくじら館」を参照してください。
- 駐車場:285台収容。1時間100円。
入館料
- 一般(大学生以上):500円
- 高校生:300円
- 小・中学生:200円
- 団体割引や障害者割引があります。また、特定の条件を満たす者には料金が免除される場合があります。
大和ミュージアムは、海事史に関心を持つすべての人々に、日本の豊かな歴史と技術を体験する機会を提供しています。一度、この博物館を訪れて、日本の海の歴史と文化を深く感じてみてください。
大和ミュージアムの見どころ
大和ミュージアムは、4階建ての建物で、主な展示は1階から3階にあります
今回は、大和ミュージアムの楽しみ方や見どころをご紹介します。
【大和ひろば】迫力の「10分の1スケール大和模型」を見よう!
1階の「大和ひろば」では、この巨大戦艦の魅力を余すことなく伝えるためのものとなっています。実物大の設計図や、当時の写真などを元に、10分の1のスケールで再現された大和の模型がここに展示されています。その大きさは、全長26.3メートルにも及ぶ圧巻のもの。この模型を前にすれば、大和の壮大さやその詳細な設計がいかに特別だったのかを実感することができるでしょう。
そして、この模型は1階だけでなく、2階の展示デッキからもその全容を眺めることができます。展示デッキから見下ろすと、大和の上部構造や艦橋、砲塔などの詳細が一望でき、さらに深い理解を得ることができます。
模型の詳細と背景
この模型はただの展示品ではありません。実際の船を造る造船所で製作され、その再現度は驚異的です。実際の戦艦大和の設計図や潜水調査、生存者の証言を元にして新たに図面が引き直され、玉野市の造船所での建造と、山本造船の艤装(ぎそう)によって、その姿が忠実に再現されました。
模型作成の背後には、歴史の保存と誇りの感じ取り方の二つの側面があります。当初、戦艦の模型を作るというアイディアは、模型が世界でどんどんと追い越される可能性があるため、疑問視されました。しかし、戦艦大和の模型を作成することによって、その歴史と誇りを世界一として長く保持できるという見方が浮上しました。
詳細へのこだわり
この模型作成の過程は簡単ではありませんでした。例えば、戦艦の甲板の材質に関して、実際の戦艦大和は台湾ヒノキで作られていましたが、模型ではその木目も10分の1スケールに合わせなければなりませんでした。そのため、模型作成者は北海道のタモ材を用いることに決めました。そのような細部へのこだわりが、この模型を世界一とする要因となりました。
この展示は、訪れる者すべてに戦艦「大和」の偉大さとその歴史的背景を伝えることを目的としています。歴史愛好者はもちろん、子供たちや一般の方々も、この模型を通して日本の海軍史や技術の進化について学ぶことができるでしょう。
「呉の歴史 THE HISTORY OF KURE」
1階の1/10戦艦大和に隣接する「呉の歴史 THE HISTORY OF KURE」展示室は、戦艦大和の建造を中心に、呉市の歴史やその近代化の過程を学ぶことができるスペースです。展示室は、戦艦大和の「建造」「技術」「生涯」「乗っていた人々」の4つの主要なパートに分かれており、パネルや模型、写真、実物資料を使用してわかりやすく情報がまとめられています。
展示内容
- 呉市の歴史: 呉市の地図や写真を使って、その歴史や産業、文化の変遷が展示されています。
- 軍港や海軍工廠の歴史: 呉市に存在した軍港や海軍工廠の歴史とその影響について詳しく知ることができます。
- 戦艦「大和」の歴史:
- 建造: 「大和」型戦艦の建造過程や、それに伴う厳格な機密保持に関する展示。
- 技術: 当時の最新技術の結晶である「大和」の技術面に関する展示。これらの技術が日本の復興や高度成長にどのように貢献したかも紹介されています。
- 生涯: 「大和」の竣工から、沖縄特攻作戦における最期までの経緯についての展示。
- 乗っていた人々: 乗組員たちの遺書や手紙など、彼らの生き様や心境を知ることができる展示。
- 「大和」の遺品: 潜水調査で引き上げられた遺品や、戦艦大和の最期の瞬間を物語る資料が展示されています。
この展示室は、呉市の歴史や大和の建造に関する詳細な情報を得るための貴重なスペースとなっており、来場者は日本の歴史や技術的背景を深く知ることができます。
「大型資料展示室」
大型資料展示室では、戦時中の日本の軍艦、潜水艦、航空機、特攻兵器といった重要な装備や技術の実物や模型が紹介されています。これらの資料を通して、戦争の厳しさや平和への願いを訪問者に伝えています。
展示内容
この展示室では、第二次世界大戦中の日本の軍艦、潜水艦、航空機、特攻兵器などの実物と模型を通じて、戦争の悲惨さと平和の大切さを伝える目的で展示されています。
主要展示物
- 九三式魚雷・二式魚雷:
- 九三式魚雷: 純酸素を燃料酸化剤とする、日本独自の技術で開発された魚雷。呉海軍工廠魚雷実験部と水雷部の努力がこの開発に貢献しています。
- 二式魚雷: 魚雷艇や特殊潜航艇「蚊龍」の使用を目的とした魚雷。
- 特攻兵器「回天」十型(試作型): 若き日本海軍士官たちの提案に基づき、呉海軍工廠で開発された特攻兵器。多くの青年がこの兵器のために命を捧げました。
- 零式艦上戦闘機六二型: 日本の航空技術の頂点である零戦。広海軍工廠の研究開発により、その製造技術は進化していった。
- 特殊潜航艇「海龍」(後期量産型): 飛行機のような動きを目的として開発され、呉海軍工廠での研究開発が行われました。
- 各種砲弾: 戦艦「大和」の46センチ主砲弾や「陸奥」の41センチ主砲弾など、さまざまな砲弾や火薬缶が展示されています。
大型資料展示室は、日本の軍艦と兵器の技術的進化と、その背後にある人々の努力や犠牲を伝える場所となっています。それらの技術的な成功と、それに関わった人々の努力や犠牲を通じて、戦争の厳しさと平和の価値を訪れる人々に強く伝えています。
「ミュージアムショップやまと」
1階エントランスに位置する「ミュージアムショップやまと」は、やまとミュージアムの公式ショップとして、様々な商品を取り扱っています。展示の入口より手前に店舗があるため、ミュージアムの観覧をせずともお土産の購入が可能です。
主な取扱商品
- 大和・ミュージアム関連グッズ: 大和のミニチュア、模型、ポスター、書籍など。
- 地域特産品: 呉市や広島県の特産品を幅広く取り扱っています。
- 焼き菓子「バターケーキ呉大和」: 瀬戸内特産の伊予柑を使用した香り高い焼き菓子。
- 映画コラボ商品: 例として「この世界の片隅に」とのコラボ日本酒など。
- 地域のお菓子: サービスエリアなどで見かける地元のお菓子。
- その他グッズ: 海軍関連のカレー、珈琲、帽子、文房具など。
おすすめポイント
- 入場料が不要なため、手軽にお土産選びができます。
- 多彩な商品ラインナップで、大和やミュージアム関連の商品から地域の特産品まで、全ての年齢層の方に喜ばれる品々を取り揃えています。
- オリジナル商品も豊富で、ミュージアムならではの特別なアイテムを手に入れることができます。
- 訪れた方だけでなく、遠方の方や再度商品を購入したい方のために、インターネット販売も実施しています。
「ミュージアムショップやまと」は、やまとミュージアムの特色を持った商品から地域の特産品まで多彩な品揃えが自慢のショップです。観覧後の思い出の品や呉・広島のお土産として、是非ともお立ち寄りください。
3階展示「船をつくる技術」と「未来へ」
やまとミュージアムの3階は、科学と技術の魅力を存分に体験できるスペースとなっています。こちらでは「船をつくる技術」に焦点を当てた体験型展示と、科学技術の未来や宇宙探査の展望を伝える「未来へ」のセクションをご紹介します。
「船をつくる技術」
こちらのコーナーでは、船造りの基本から最新の技術まで、多角的に学び、体験することができます。
- ウキウキドラムカン: 重たいものでも水に浮く原理、浮力を実感。
- ブロックゲーム: 昔と今、船造りの技術の進化を実感。
- モノクジラ: 船の素材の違いと特徴を直接手に取って学びます。
- スクリューバイク: プロペラの形状と動き、その影響を体験。
- チャレンジナビ: フェリーや高速船の操縦体験。
- パワーカッシャー: 滑車の力を体感して、重いものを持ち上げる仕組みを理解。
- フワフワバスケット: 揚力の原理を体験し、ボールを空中で浮かせます。
加えて、実験工作室では週末を中心にサイエンスショーや工作教室を開催。学校活動でのご利用や特別プログラムのご相談も承っております。
「未来へ」
- 科学技術のこれから: 地球深部や宇宙の未解明な部分への探査やその成果を紹介。
- 地球深部探査船「ちきゅう」や小惑星探査機「はやぶさ」の成果を中心に紹介します。
- 未来へのメッセージ: 名誉館長たちが未来へ託す思いやビジョンを伝えるセクション。
- 的川泰宣、石坂浩二、阿川弘之、半藤一利など、様々な分野の名誉館長からのメッセージを収録。
- 大和シアター: JAXAの映像資料や戦艦「大和」の建造プロセスをCG映像で魅せるシアター空間。
- 81席の座席を備え、最新のサラウンドシステムで迫力の上映を楽しむことができます。
大和ミュージアムの3階は、科学と技術の魅力を体験しながら、未来への展望やビジョンを共有することができる空間となっています。船造りの技術や科学の奥深さを、多彩な展示を通じて感じ取ることができるでしょう。
4階 「ライブラリー」と「展望テラス」
大和ミュージアムの4階は、情報と風景の楽しみを両立させた空間としてお客様をお迎えしています。こちらでは、資料の海を探索できる「ライブラリー」と、呉港の息を感じることができる「展望テラス」をご紹介します。
ライブラリー
- 情報の宝庫: 船や歴史に関する豊富な資料を手にとって閲覧可能。初心者から専門家まで、様々な方の疑問や調査をサポートします。
- デジタルアーカイブ: 大和ミュージアム収蔵の貴重な写真や図面に、データベース検索を用いてアクセス。昔の風景や技術の変遷をデジタルで感じることができます。
展望テラス
- 呉港の全景: かつての栄光、戦艦「大和」が生まれたドック跡を眺めながら、呉港の現在を感じる。巨大なタンカーから小さな船まで、活気ある港の日常が目の前に広がります。
- 潜水艦のサプライズ: 運がよければ、静かに航行する潜水艦の姿を目撃することも。その圧倒的な存在感は、見る者を引き込む魅力があります。
4階は、情報と風景、両方の魅力を楽しむことができるスペースとなっています。歴史の中の技術や情報を学びつつ、眼前に広がる呉港の景色を楽しむ。それが大和ミュージアム4階の特長です。
大和ミュージアムの貸室サービス
大和ミュージアムは、博物館としての役割を果たしながら、さまざまなイベントや活動のためのレンタルスペースを提供しています。以下、ご利用に際しての詳細をご案内いたします。
基本情報
- ご利用について: 各種会議、展示会、講演会などにご利用いただけます。料金は内容によって異なるため、具体的な詳細や質問は、お問合せフォームやTEL.0823-25-3017までお気軽にご連絡ください。
- 申込期間: ご利用希望日の当月を含む半年前から受付開始。
- 貸室利用の方針: 当館の主要な活動(展示、主催事業、教育旅行など)を優先し、それに基づいて貸室の提供を行っています。したがって、一般公開日であっても、必ずしもご希望通りの利用ができないことがあります。
- 下見について: 貸室の下見を希望される場合、事前にご予約をお願いします。
利用可能なスペース
- 4F 会議室・研修室:
- 有料貸室。
- 中央で仕切ることで、2部屋として使用可能。
- 飲食不可。制限がある場合もございます。
- 4F 市民ギャラリー:
- 有料貸室。
- 絵や写真の展覧会向け。
- 飲食不可。音響機器利用にも制限があることをご留意ください。
- 「大和ホール」:
- 10分の1のスケールで再現された戦艦「大和」の艦首側に位置。
- 企画展示室として利用が中心だが、講演会などのイベント開催にも適しています。
- 収容人数: 約300人。
- 昇降式ステージあり。料金や予約方法については公式ウェブサイトで確認をお願いします。
各施設は、その特性を活かしたさまざまなイベントや機能を持っております。特に「大和ホール」は、その位置とデザインにより、来館者に特別な体験を提供します。詳しい情報や予約に関しては、公式ウェブサイトや受付窓口をご利用ください。
野外展示
大和ミュージアムは、屋内だけでなく、屋外にもさまざまな展示が行われています。美しい呉港の景色と潮の香りに包まれながら、歴史的な展示を楽しむことができます。
レンガパーク
駐車場からエントランスへの道の間に位置するこのエリアでは、戦艦「陸奥」の主砲身やスクリュー、主舵などの引き揚げ品を見ることができます。その中でも特に注目すべきは、戦艦「陸奥」に搭載されていた41センチ主砲身。これは大正時代に製造された世界最大の艦載砲で、見る者を圧倒します。
芝生広場
こちらのエリアでは、海を背景に潜水調査船「しんかい」や水中翼船「金星」などの展示を楽しむことができます。芝生広場自体は、戦艦大和の甲板をイメージしたデザインとなっており、訪問者は大和ミュージアムの外でも歴史的な雰囲気を楽しむことができます。
大和波止場
大和ミュージアムの隣に広がるこのエリアは、戦艦「大和」をイメージした公園として整備されています。公園からはかつて大和を建造した造船所や、行き交う船々の風景を眺めることができ、特に「恋人の聖地」としても認定されているため、カップルにも人気のスポットとなっています。
大型旋盤展示施設
戦艦「大和」の主砲を削り出すために使用された大型旋盤が展示されています。この旋盤は、1938年にドイツから輸入され、その後神戸製鋼所を経て、機械部品製造会社「きしろ」で使用されていました。その後、大和ミュージアムに寄付され、現在は展示されています。その展示を実現するための資金は、クラウドファンディングで集められ、多くの人々の支援を受けています。
訪問者は、これらの展示を通じて、大和ミュージアムが持つ歴史や技術、そして人々の想いを感じ取ることができます。
海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」
大和ミュージアムの隣にある「海上自衛隊 呉資料博物館 (別名:てつのくじら館)」は、日本の海上自衛隊と呉市の歴史的な関わりを紹介する史料館です。
施設の特徴
- 本物の潜水艦:館内には全長76.2mの実際に使用されていた潜水艦「あきしお」が展示されており、中に入って艦内を体験できます。
- 多角的な展示:1階では「海上自衛隊の歴史」、2階では「掃海艇の活躍」、3階では「潜水艦の活躍」をわかりやすく紹介しています。
- 実際の艦内体験:艦内の艦長室や士官室などの一部が再現されており、潜水中の環境や生活を疑似体験することができます。
設備・サービス
- お土産コーナー
- カフェ
- 映像やパネルを利用した情報提供
アクセス情報
- 住所:広島県呉市宝町5-32
- 電話番号:0823-21-6111
- 営業時間:10:00~18:00(最終入館は17:30)
- 休館日:火曜日(火曜日が祝日の場合は翌日休館)、12/29~1/3
- アクセス:
- JR呉駅から徒歩約5分
- 「大和ミュージアム・ゆめタウン前」バス停から徒歩約1分
- 呉中央桟橋から徒歩約3分
- 広島呉道路(クレアライン)呉ICから約5分、山陽自動車道 高屋JCTから約40分。
注意: 掲載されている情報や写真は常に最新ではないことがありますので、訪問前に公式ホームページ等で詳細を確認することをおすすめします。
大和ミュージアムの隣に位置しているため、訪問の際はセットでの観光がおすすめです。歴史や技術に興味がある方、また家族連れでの訪問にも適しています。海上自衛隊と呉市の歴史を学び、実際の潜水艦を目の前にする感動を体験してみてください。
「旧呉海軍工廠の造船船渠記念碑」呉の歴史的遺産
呉市、特に大和ミュージアムの近くには、戦艦大和の歴史やそれに関連する多くの記念碑が建立されています。この中でも、特に注目されるのが「旧呉海軍工廠の造船船渠記念碑」です。
造船船渠記念碑の詳細
- 旧呉海軍工廠の造船船渠が埋め立てられた際に、その壁石を使用してドックの底へ下る階段を再現。
- 1969年、第30回大和進水日を記念して呉大和会により建立。
- 大和の艦橋を模倣した塔と、主砲徹甲弾が展示。
- 1982年、旧呉海軍工廠の残存礎石を用いて構築。
- 縁石は、堺川の二重橋使用石を活用。銘板の取り付けられたレンガは、旧海軍呉鎮守府の庁舎建材。
建立背景
この記念碑は、複数の事情や背景から建立されました。
- 造船船渠の埋め立てを記念して、当時の雰囲気を再現。
- 大和の進水日を記念。
- 工廠の残存した礎石を保存・利用。
- 旧海軍呉鎮守府の建材を保存・利用。
記念碑の意義
- 呉海軍工廠の歴史保存と、後世への伝承。
- 旧呉海軍工廠の役割の称賛と記念。
- 船渠の存在感とその歴史的価値の紹介。
- 再現された階段部分は、建造の当時の現場の雰囲気を訪問者に体験させる。
この記念碑は、呉の歴史的遺産として大切に保存されているだけでなく、戦艦大和を建造した人々の努力と犠牲を称える場所としても機能しています。これは、日本の歴史や文化の一部として、訪問者たちに多くの意味を伝える存在です。
大和ミュージアムが伝える戦争の教訓と平和への願い
戦艦大和はその威容と技術の粋から海軍の誇りとなり、大和ミュージアムはその歴史と偉業を後世に伝える貴重な場として存在しています。戦争の痛みと教訓を胸に、大和の存在は平和への願いを託し、未来への道標となるでしょう。大和ミュージアムは、私たちに歴史への敬意と平和への願いを思い起こさせてくれます。大和の誇りと尊さを次世代へ繋ぐ使命は重要であり、この価値ある遺産を守り、伝え続けていくことが大切です。
【戦艦大和(7)】伝説としての生き続ける大和…日本のカルチャーと記憶に刻まれた戦艦の影響