「“曜変天目茶碗”を作りたい!」挑戦し続ける日本の陶芸家たち【国宝】

「“曜変天目茶碗”を作りたい!」挑戦し続ける日本の陶芸家たち【国宝】

「“曜変天目茶碗”を作りたい!」挑戦し続ける日本の陶芸家たち【国宝】

Japanese Ceramic Artists

挑戦し続ける日本の陶芸家たち

奈良 三五夜/YouTube

「長江惣吉」作

「曜変天目」に魅せられ、日本でその再現に挑んでいるのが、愛知県瀬戸市の陶芸家、長江惣吉さんだ。

現存3点がすべて国宝「曜変天目」瑠璃色のミステリー【ニッポンの国宝ファイル8】/サライ.jp.2017

 長江さんは、明治初期から続く窯元の9代目。曜変天目の研究は先代の父が始めたが、22年前に亡くなった。生前は「歴史ある窯元として地道に焼き物を作る方が大切」と研究に反対していたが、父の死をきっかけに研究を引き継ぐことを決めた。

【愛知】国宝「曜変天目」の宇宙を再現 瀬戸で長江さん個展/中日新聞.2017

「林恭助」作

メモリーズギャラリー 雅/YouTube

林恭助は昭和38年に岐阜県土岐市に生まれました。

陶芸家・林恭助の挑戦/八光堂.2016

(前略)23歳のときに地元の土岐市立陶磁器試験場に研修生として入所。

“星”をよみがえらせる「陶芸家 林恭助」/にほんもの.2019

人間国宝の加藤孝造氏に師事し、黄瀬戸を中心に作品を発表してきた。

曜変/茨城県陶芸美術館デジタルアーカイブ

その翌年には第30回陶磁器デザインコンペに入選するなど、早くからその才能が認められた林恭助さん。

“星”をよみがえらせる「陶芸家 林恭助」/にほんもの.2019

その入選により自らの才能に溺れることはなく、常に新たな技術を磨く為に、人間国宝・加藤孝造らに師事して伝統的な技法も学びました。

茶道具買取 林恭助/古美術八光堂

独立後、当初は黄瀬戸を中心に作品を生み出していましたが、陶芸家として何か違うことをしなければと考えた時に曜変天目茶碗に出会いました。

陶芸家・林恭助の挑戦/八光堂.2016

2001年に曜変天目茶碗の焼成に成功。

曜変/茨城県陶芸美術館デジタルアーカイブ

作品の評はたちまち広がり、日本を飛び出しイギリスの大英博物館、中国北京の故宮博物院に収蔵されるまでとなりました。その功績が評価され、2016年には芸術推奨文部科学大臣賞も受賞しています。また、林は黄瀬戸の制作者としても有名で、岐阜県土岐市の市指定無形文化財「黄瀬戸」の保持者にも認定されています。

林 恭介の作品買取・査定/骨董品買取 緑和堂

「水野守山 」作

メモリーズギャラリー 雅/YouTube

「土渕善亜貴」作

作者や技法は謎とされ、多くの陶芸作家が再現に心血を注いできました。そして2018年、創業100年の京焼・清水焼窯元、陶あんの四代目当主である土渕善亜貴氏が、様々な試行錯誤と数え切れぬ試作を経て、鉛などの重金属を使わない独自の技術でその再現に成功。

世界にたった三碗、国宝・曜変天目の再現に京都の陶芸作家・土渕善亜貴氏が成功!/Drive! NIPPON.2020

土渕さん「曜変天目の再現は、陶芸家なら誰もが憧れるものです。私は、“この素材で曜変天目がきっと再現できる!”という考えがなんとなくあって、実験を繰り返すごとに確信に変わりました。その自信をただ信じ続けました」

【よみもの】“曜変天目茶碗”の再現に挑む! 京都の窯元「陶あん」を訪ねて/そうだ 京都、行こう。.2019
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陶葊窯四代目当主 土渕 善亜貴(@touan1980117)がシェアした投稿

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曜変天目ついに出た! 光彩もその広がり方も理想通り! 次は本番の品物にかけて焼く。今週中には完成品が出来るかも! #曜変天目茶碗 #曜変天目 #曜変天目再現 #天目 #天目茶碗 #曜変天目に挑戦 #陶あん #陶葊 #とうあん #京焼 #清水焼 #陶芸家 #pottery #potterybarn #ceramics #ceramicartist #art #artist

陶葊窯四代目当主 土渕 善亜貴(@touan1980117)がシェアした投稿 –

2019年 経済産業大臣賞

2019年にはその技術の高さと圧倒的な美しさ、完成度の高さに第41回京焼・清水焼展において経済産業大臣賞が送られました。

世界にたった三碗、国宝・曜変天目の再現に 京都の陶芸作家・土渕善亜貴氏が成功!/株式会社陶あん.プレスリリース.2020

現在は100の碗を焼いて、曜変は1、2個。土渕さんは「さらに完成度を上げて国宝に近づけたい。誰も見たことのない美しいオリジナルの天目茶碗を作りたい」と話している。

「茶碗の中に小宇宙」曜変天目の再現に挑む 京都の陶芸家、3千~4千通り試作/京都新聞.2020
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陶葊窯四代目当主 土渕 善亜貴(@touan1980117)がシェアした投稿 –

「鈴木禎三」作

potaro67/YouTube

 母方の祖父が、愛知県瀬戸市の陶工、鈴木青々という鈴木さんは、幼稚園のころから図録を見るなどして、曜変天目の美しさに魅せられていた。。

神秘の茶碗「曜変天目」 岡山の陶芸家が再現に挑戦/産経ニュース.2019

 大阪の公立高に進学したが「陶芸に夢中の自分は、変わり者とみられていました」。周りと合わず悩んでいた高校2年の夏、祖父が病没し祖母に収集品の整理を頼まれた。

人ひと/小宇宙の謎、追い続けて/朝日新聞デジタル.2020

 「量も質もすごかった。室町時代の天目茶碗やペルシャの焼き物など博物館級のものもあり、衝撃を受けました」

人ひと/小宇宙の謎、追い続けて/朝日新聞デジタル.2020

1997~2000年には青年海外協力隊・陶磁器隊員としてフィリピン共和国で窯業プロジェクトに従事する。

鈴木禎三展/PORT Art & Design

帰国後、修行の地、備前に近い岡山県津山市に工房を構えた。協力隊員時代に経験した試行錯誤のおかげで多くの技術が身につき、窯を築き、工房も独力で作りあげた。

【岡山県】フィリピンで学んだ陶芸の原点~鈴木禎三さん(平成9年度1次隊/フィリピン/陶磁器)[2014年7月1日掲載]/公益社団法人 青年海外協力協会

国宝3点の所蔵施設に何度も足を運んで観察しながら手探りで進め、5年ほど前から光彩が現れるように。 さらに土や釉薬の改良、焼成方法の研究を重ね18年7月、1碗の中に銀色の斑文が出現。昨年5月の新作1碗(直径12・5センチ、高さ7・5センチ)には銀色の斑文がより鮮やかに浮かび、瑠璃色の光彩の輝きも増していた。

納得の「曜変天目茶碗」焼き上げ 津山の陶芸家鈴木さん 初披露へ/山陽新聞デジタル.2019

碗には、細かな斑点が黒い器肌のなかでまるで流れ星のように散り、瑠璃色の輝きを見せる。ただし、釉薬や土や窯の種類など制作過程については「どなたにも話さず墓場まで持っていくつもりです」と鈴木さん。「技の完全な再現は無理だと思います。国宝3碗に近づけるものを作れるかが勝負」と語る。

神秘の茶碗「曜変天目」 岡山の陶芸家が再現に挑戦/産経ニュース.2019

「石黒宗麿」作

石黒宗麿(いしぐろ・むねまろ) 富山県生まれ。25歳ごろに見た曜変天目の美に引かれ、ほとんど独学で陶芸家を目指した。1927年に京都・東山に移り住み、作陶に取り組んだ。

壺の中はナニ?陶片に触れて感じる「人間国宝」の人間味/THE KYOTO

かくして曜変天目の再現の為に陶芸に打ち込むようになった石黒でしたが、その壁は思った以上に高く長い道のりを辿る事になりました。初めて曜変天目を見てから25年の月日が過ぎた頃、試行錯誤を繰り返した末にに椋(むく)の葉を使った「木葉天目」の再現に成功しました

「窯変天目を生涯追い求めた孤高な作家 石黒宗麿」/古美術ますけん.2017

石黒宗麿は「鉄釉陶器」の技術保持者として人間国宝に認定されたものの、石黒本人にとっては鉄釉陶器は曜変天目の技法を極める為のほんの一つの事にすぎませでした。

「窯変天目を生涯追い求めた孤高な作家 石黒宗麿」/古美術ますけん.2017
木葉天目

日本を代表する陶芸家として知られ、人間国宝に認定された石黒宗麿(むねまろ、1893~1968年)が制作したとみられる抹茶を飲むための陶器「木葉天目(このはてんもく)茶碗」(直径14・5センチ、高さ8センチ)が、京都精華大の研究チームによって発見された。チームによると、石黒の死後に作品が見つかるのは珍しく、作陶の様子を知る新たな手がかりになるという。

人間国宝・石黒宗麿作とみられる天目茶碗を発見/産経ニュース.2018

「岡部嶺男」作

(前略)窯変米色瓷を完成させた岡部嶺男先生も、四十四歳の頃から天目に挑み、「耀窯天目盌」や「窯変嶺燦盌」を完成させるも道半ばで倒れられてしまった。

曜変天目 瀬戸毅己展 Exhibition of SETO Takemi/黒田草臣.しぶや黒田陶苑.2019

「瀬戸毅己」作

メモリーズギャラリー 雅/YouTube

瀬戸毅己さんは、その再現に成功された一人ですが、瀬戸毅己さんの場合、茶碗の再現に留まらず、酒器でも曜変天目の再現に成功されるという非常に素晴らしい技術を有されています。

瀬戸毅己 (Takemi Seto)/ギャラリーふしきの

「桶谷寧」作

転載:GinzaKurodaTouen/YouTube

曜変天目の第一人者として高名な桶谷 寧は、1968年に京都の陶家に生まれました。大学を出て、その後に陶工訓練校などで陶芸技術を学んだあと、家業に従事するようになり、その傍らで陶芸家の夢を持ちつつ、毎晩、図録に載っている曜変天目の再現を目指すようになりました。

桶谷 寧 曜変天目茶碗のこと/銀座 黒田陶苑

 桶谷寧は曜変天目を再現するためにある仮説を導き出しました。それは焼成方法や燃料によって模様を浮かび上がらせることができるというものです。この仮説に基いて桶屋寧は実験を繰り返しました。結果、数千個に一個ほどの割合で曜変天目を生み出すことに成功しています。 

桶谷寧の陶芸作品、陶磁器を高価買取ます/陶芸品買取、陶磁器・骨董品・工芸品買取りの専門店|宮筥
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