2036年から来た男「ジョン・タイター」の大予言を解説

「ジョン・タイター」という名前は、2000年代初頭にインターネット上で話題を呼んだ、自称2036年から来たタイムトラベラーの名前です。

タイターはオンライン・フォーラム(ネット掲示板)にて、未来からの知識と称する多くの予言を残しました。タイターの主張には、未来に起こるはずの出来事や科学的概念が含まれていて、多くの議論を呼んだことがあります。

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 2000年11月から4ケ月の間、2036年からタイムトラベルしてきた と名乗る男(ジョン・タイター)がアメリカのインターネット掲示板に近未来 の出来事を掲示しました。のちにその予言(狂牛病やイラク戦争)が的中する と全米のネット上は騒然。その予言にはまだ先があり、現在もなお掲示板やブロ グなどで物議を醸しています。

John Titor and (TimeTravel_0)

驚愕の未来予測!ジョン・タイターが語る2036年の世界

Dread Central/YouTube

2000年、アメリカの有名なインターネット掲示板に突然現れた人物が、その後の世界的な出来事を次々に予言、その正確性は世界を驚かせました。

この人物こそ、自称2036年から来たタイムトラベラー、未来人のジョン・タイターです。

タイターという名前は科学アドベンチャーゲーム『シュタインズ・ゲート』にも登場しており、どこかでその名を聞いたことがあるかも知れません。

最初の書き込みは「TimeTravel_0 」

2000年11月、「TimeTravel_0」という名前の男性が、ネット掲示板にタイムトラベルについて書き込み始めました。

この時の書き込みは「タイムマシンを作るために何が必要か」というトピックに関してで、比較的短いものでした。

ジョン・タイターと名乗り自身をタイムトラベラーと主張

2001年1月、TimeTravel_0は「ジョン・タイター」と名乗り、「自分はアメリカの兵士で、2036年からこの時代にタイムトラベルしてやってきた」とアメリカの超常現象や陰謀論を扱うラジオ番組Coast to Coast AMのフォーラムに、書き込み始めました。

名前を明かした理由については、このラジオ番組の掲示板に投稿するには、ユーザー登録が必要だったためと説明しました。

実は1998年には姿を見せていた!?

実は、ジョン・タイターの出現は2000年ではなく、1998年の4月27日だとされています。

これはタイターの母親とされる人物の証言から明らかになったものでせう。母親によると、ある日突然タイターから電話をがあり、その後、タイターは両親である自分たちに会いに実際に訪ねてきたといいます。

母親はこの時の出来事について、非常に驚いたと証言しています。

これがもし真実なら、現在2歳の息子(ジョン・タイター)が未来から36歳になって戻ってきたことになり、彼女が驚くのも無理はありません。

タイターの目的は「IBM5100」

ジョン・タイターの目的は、1975年にタイムトラベルし「IBM 5100」というPCを入手し、それを未来に持ち帰ることでした。

無事にIBM 5100を手にすることができたタイターは、2036年に帰還する途中に、両親に会うために1998年に立ち寄ったといいます。

ではなぜIBM 5100が必要だったのでしょうか?

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「コンピューターの2000年問題」

20世紀の終わりに、「コンピューターの2000年問題(Year 2000 problem・Y2K)」が世界中で話題になりました。

コンピューターの日付表記の問題

この問題は、当時のコンピューターシステムの日付処理方法に根本的な欠陥があることから生じました。

コンピューターの多くは、西暦年を下2桁だけで表記するシステムを採用していました。

例えば、1999年は単に「99」と表されていました。

この表記方法のため、2000年が訪れるとコンピューターシステムは年を「00」と認識し、これを1900年と誤解する恐れがありました。

このような日付の誤読は、データ処理や時間に基づく機能に深刻な問題を引き起こす可能性がありました。

閏年の誤認識

更に問題を複雑させたのは、2000年が閏年(うるう)であることでした。

一般的に、100の倍数の年は閏年ではないとされていますが、400の倍数の年は例外的に閏年となります。

2000年は、この400年に1度の「2月29日がある閏年」でした。

しかし、多くのコンピューターシステムはこのルールを認識していなかったため、2月28日以降の日付処理が不正確になる恐れがありました。

世界的な懸念

これらの日付処理の問題は、コンピューター依存度の高い社会において大規模な混乱を引き起こす可能性がありました。

銀行システム、飛行制御システム、電力供給など、あらゆる分野で日付に依存する重要なシステムが影響を受ける恐れがあったのです。

そのため、世界中で2000年問題への対策が急ピッチで進められました。

無事に解決

この問題は、幸いにも事前の進めていたプログラム修正が成功し、私たちの世界では混乱はほとんど起こりませんでした。

しかし、ジョン・タイター住んでいた別の世界線ではこれによって大きな混乱があったと言われています。

「2038年問題」

しかし、安心はできません。コンピューターの世界では次の問題、「2038年問題」が待ち受けています。

Unix時間システムの限界

この問題は、Unix時間のシステムにあります。Unix時間は、1970年1月1日からの秒数を数える方式で、多くのコンピューターシステムで広く使用されています。

しかし、このシステムで使われる32ビット符号付き整数は、2038年1月19日にその最大値に達し、オーバーフローを起こします。

これにより、システムは1970年より前の日付を示すようになり、多くの古いコンピューターが正常に動作しなくなる可能性があります。。

問題の影響範囲

この問題は、特にUnix時間システムを採用している古いコンピューターや組込みシステムに影響を及ぼす恐れがあります。これには、重要なインフラストラクチャーや産業用システム、通信ネットワークなどが含まれます。

そのため、2038年問題は単に日付の誤りを超え、実際の世界での混乱や危険を引き起こす可能性があります。

現在の取り組み

幸いなことに、私たちの世界では現在、問題を回避する方法が着実に開発されています。

ridiculeando/YouTube

タイターの世界では「2038年問題」の対応が間に合わず

タイターが住んでいる2036年の世界でも、2年後の2038年にUNIX(プログラム言語)に問題が発生することが予想されていましたが、対策が間に合っていませんでした。

そのため、プログラムをデバッグ(修復)する必要があり、IBM5100が必要だったのです。

しかし、2036年にはIBM5100が1台も残っていなかったため、軍の命令でタイターは過去へタイムトラベルし、IBM5100を回収する目的で現れたとされています。

IBM 5100とその隠された機能

IBM5100は、現行のプログラムと古い世代のプログラムの両方を理解できる特殊な機能を持ったマシンでした。

IBM 5100は、内部でSystem/370のエミュレーションを行い、メインフレーム上のプログラムのデバッグに使用できる特別な機能を持っていたのです。

タイターの指摘

2001年2月2日に、「IBM5100は、APLやBASICが普及する前に書かれたIBMのプログラミング言語を解読できる能力を持っている」とタイターは断言しました。

しかし、この事はマニュアルにも記載されておらず、タイターが指摘するまで公には知られていませんでしたが、タイターはこのIBM 5100の隠された機能について詳細に説明して見せました。

タイターの知識とその影響

このタイターの正確な説明にも、初めは半信半疑でしたが、後に米IBM社の元エンジニアがタイターの説明が真実であると認めたため、大きな話題となりました。

この元エンジニアによると、IBM 5100の古いプログラム言語を読み取る機能は「偶然の産物」であり、その後の機種ではこの機能が排除されたと述べています。

しかし、ここで一つの疑問が浮かびました。

タイターがこの情報をどこで知ったのでしょうか?

この質問について、タイターは「自分の祖父がIBM5100の開発に関わっていたため」と述べ、この事を背景に今回の任務を受けたと答えました。

一度1975年に行って「IBM5100」を入手

実際に、タイターはタイムトラベルで1975年に行き、父方の祖父に会ってIBM5100型を入手したといいます。

その後、タイターは1998年に進み、若い頃の両親と赤ん坊の頃の自分と会いにいきました。そして、タイターは2001年まで、この奇妙な4人家族と暮らしたといいます。

ブラックホールを利用!?タイムマシンを少しだけ公開!

驚くべきことにジョン・タイターは、自分が使ってきたタイムマシンや操縦マニュアルの写真、タイムマシンの原理図などを部分的に公開し、人工的に作ったカー・ブラックホール(回転するブラックホール)を使用していると説明しました。

タイターは、カー・ブラックホールは、通常のブラックホールとは異なりドーナツ状をしており、このドーナツ状の特異点を通過することで別の世界線に移動できると説明しました。

そして、この小型のタイムマシンを自動車に積み込んで、ここまでタイムトラベルをしてきたといいました。

ただし、さかのぼる年数が多いほど歴史線の誤差が生じるため、1回で数十年単位でしか移動できないと、問題点も指摘しました。

CERN(欧州原子核研究機構)がタイムマシンを作る

タイターはタイムマシンが完成の時期について、「約一年後の2000年11月2日からCERN(欧州原子核研究機構)でタイムトラベルの基礎研究が始まり、2034年には初の『タイムマシン』が完成し、研究が完了する」と予言しました。

実際に、私たちの世界でCERNは2007年から陽子ビームの加速実験を開始。この研究の延長線上には、タイムトラベルの可能性が秘められていると言われています。

「タイムトラベルとは別の世界線の移動」パラレルワールドについて言及

タイターはパラレルワールドについても以下のように詳しく説明しました。

「タイムトラベルは異なる世界線を移動することで行われています。

例えば、過去に来たタイムトラベラーが自分の親に影響を与えても、それは別の世界線の親に影響を与えるため、自分が消滅することはありません。

同様に、他の世界線の自分がいなくなっても、世界線が分岐するだけで問題はありません。

しかし、タイムトラベルによって世界線の分岐が起こるのか、それともタイムトラベルをする前からその世界線が存在しているのかについては、私たちの世界でも議論がされています」

誤差がほんの少しなら問題はない

タイターは、この世界線と自分の住んでいた元の世界線の時間的誤差は1~2%だと説明しました。その一方で、自分がこの時代に長く滞在すればするほど、そのズレはどんどん大きくなるとも指摘しました。

その上で、タイターは元の世界線と全く同じ世界線に戻ることはでききないが、誰も違いに気づかないほど非常に近い世界線に戻ることができるといいました。

このように、誤差のない完全な元の世界線にIBM5100を持って帰ることができないとしても、タイターはそれをあまり気にはしていませんでした。

事実、タイターは、「似ていればそれでいい」と答えており、このように割り切れることもタイムトラベラーには必要な資質だと述べました。

世界線をなるべく移動しないように慎重に移動

それでもタイターはなるべく世界線を変動させないように慎重に行動していました。

タイターのタイムマシンは、重力制御装置を使用しており、車などに搭載して動かしています。

移動先の年月日や時刻を入力し、装置を稼働させることで、時間を移動できます。10年の時を移動するのに約1時間かかり、周囲が明るくなるとタイムトラベルの終了です。

ただし、地球や太陽系はつねに動いているため、タイムトラベルにおいてはその場所が問題になります。

この問題を解決するために、タイターのタイムマシンには、地球上の空間座標を特定する機能を持っており、現在地の重力を正確に測定し、過去の世界でも同じ場所に移動できるようにしています。

現状のマシンでのタイムトラベルは限度が60年

しかしタイターのタイムマシンをもってしても、過去や未来への移動先に60年以上を設定すると、世界線のズレが大きくなり過ぎてしまい、全く異なる別の世界線へ到着してしまいます、

そのためタイムトラベル可能な範囲は60年と設定されていました。

移動した時間を逆にさかのぼり、元の世界へ

時間移動をするたびに世界線がズレていくため、元の未来の世界線へ戻る際も全く同一の世界へは帰れませんが、できるだけ少ない誤差で元の世界線に帰還するために、一度自分が来た時間と場所に戻る必要があります。

タイターの場合は、ここまで移動した時間を逆にさかのぼるため

2000年〜2001年(現代)

1998年(両親と再会)

1975年(IBM1500入手)

2036年(タイターの世界)

という手順を踏んで元の世界である2036年に戻るこになります。

現状のマシンでのタイムトラベルは限度が60年

また、タイターのタイムマシンは重力制御装置であり、潮汐力が地球の重力に影響を与えているため、帰還するタイミングは1年に2回しかないとされています。

未来を知る者としての予言

タイターは、IBM5100の確保を目的として現れましたが、インターネット上から姿を消すまでの間に、未来の出来事をいくつか予言しました。

その中には、第二次湾岸戦争の勃発、中国の宇宙進出、新ローマ教皇誕生、狂牛病の出現などがあります

これらの予言の多くが的中したことで、人々は驚きました。

一方で、外れた予言も多く存在し、これはタイターが住む未来と私たちが住む現代との間に微妙な時間軸のズレが生じたためだという説もあります。

また、タイターは日本の未来についても言及しており、「2020年までには、日本はいくつかの共和国で構成された連邦国家になっている」と述べたことは、インターネット上で話題になりました。

恐すぎ…。第三次世界大戦を予言!

タイターは第三次世界大戦についても以下のように予言をしています。

「2004年からアメリカで内戦が起こり国内は混乱しました。やがて混乱は世界中に波及し、それを抑えるためロシアが2015年に核兵器をアメリカに投下。

それに怒ったアメリカが反撃し、第三次世界大戦へと発展しました。

この戦争で、2017年30億人の死亡、世界の人口が半減してロシアが勝利する」

実際に、タイターが生きている2036年の未来世界は第三次世界大戦が起こった後であり、荒廃した状態です。タイターはそのような世界を救うべく、さまざまな物資や情報を集めていたとされています。

幸いなことにこの恐ろしい終末予言は、現実には起こっていません。

登場から4ヶ月後の2001年3月に未来に帰還

2001年3月24日に、インターネットの世界で大きくな話題になった未来人、ジョンタイターは掲示板の中で「予定の任務は終了したので2036年の世界に帰還する」と書き込み、突然姿を消しました。

タイター帰還から2年後!タイターの母親なる人物が衝撃の告白

そして、タイターが掲示板から消えた2年後の2003年に、ケイ・タイターという女性がフロリダの弁護士事務所を訪れ、自分の子供がジョン・タイターであることを明かしました。

これが、前述の1998年にタイターが会いにいったと言われる母親の証言でした。

彼女は、ジョン・タイターが1998年に生まれてから現代に姿を現しており、自分と夫と、赤ん坊のジョン・タイター、そして未来から来たジョン・タイターとび4人で奇妙な共同生活を送っていたと告白しました。

さらに、彼女はジョン・タイターが未来に戻る前に残した写真や書類、ビデオテープなどを提出しました。そのビデオテープには、タイターがタイムトラベルする様子が収められていたとされています。

このビデオテープが本物かどうかは別として、ジョン・タイターの母親とされるケイ・タイターの訪問や彼女が提出した資料は、ジョン・タイターの謎をさらに深めるものとなりました。

qkfi38dv/YouTube

読者の皆様へ

ジョン・タイターの予言は、科学とファンタジーの境界にあるような話題を提供しました。

タイムトラベルの可能性、未来における社会的・政治的な出来事についての彼の主張は、多くの人々の想像力を刺激し、様々な議論を生み出しました。

実際に2036年から来たタイムトラベラーであるかどうかは証明されていませんが、ジョン・タイターの物語は、未来に対する私たちの好奇心や、未知への探求心を反映しています。

科学的根拠に乏しいとはいえ、彼の話は現代の都市伝説として興味深く、タイムトラベルの概念に新たな次元を加えたと言えるでしょう。

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 2000年11月から4ケ月の間、2036年からタイムトラベルしてきた と名乗る男(ジョン・タイター)がアメリカのインターネット掲示板に近未来 の出来事を掲示しました。のちにその予言(狂牛病やイラク戦争)が的中する と全米のネット上は騒然。その予言にはまだ先があり、現在もなお掲示板やブロ グなどで物議を醸しています。

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