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この世界のルール『資本主義(7)』──資本主義が生み出した?大衆消費社会の始まり!【学校では教えてくれない】

Mass consumer society

大衆消費社会って?

大衆消費社会とは一握りの金持ちの好みによりモノが作られ、消費されるのではなく、「豊かな社会」に生きる大衆が大きな購買力を持ち、「大衆の好み」によりモノが大量生産され、そして大量消費される社会である。

現代社会と人間B〔消費社会と欲望〕/授業概要(シラバス)2005/白梅学園大学

豊かな国では、人々は生活必需品を買っても余るお金を、必要な物より欲しい物に使っています。喜びをもたらす物を買うだけでなく、人々はサービスにもお金を払います。たとえば洗濯や掃除、理髪やトリートメントなど、かつては自分たちでやっていたことを、お金を払ってやってもらっているのです。その結果、余暇はますますふえ趣味を楽しんだり、レジャーにお金を使ったりできるようになりました。

大量消費社会/三省堂WORD-WISE WEB

History of mass consumer society

大衆消費社会の始まり

転載:Denis Shiryaev/YouTube

第1次産業革命は、18世紀後半に英国を中心に起こり、蒸気機関などの新技術の発明により生産性の劇的な向上をもたらした。

産業革命とは/日本の製造業がDXで目指すべきコト.日刊工業新聞

イギリスの産業革命はやがてアメリカへ…。

転載:Denis Shiryaev/YouTube

その影響は、欧州を通じて19世紀には米国に伝わり、製造部品の規格化・標準化、生産設備の専用化などに代表される米国式製造方式を生み出し、大量生産を可能とする第2次産業革命へとつながった。

産業革命とは/日本の製造業がDXで目指すべきコト.日刊工業新聞

大量生産=大量消費

生産の拡大が需要を呼び起こし、需要に応えるために企業が成長する。労働者には適正な賃金が支払われ、消費者として巨大な存在となっていく。

第3回:ヘンリー・フォード 大量生産で世界を変えた資本主義の申し子/webCG
アメリカが世界の中心に!
転載:Flying Dutchman/YouTube

第一次世界大戦が終結し、西欧諸国が疲弊するなかで、「世界の工場」「世界の銀行」を受けついだのはアメリカであった。

大量消費社会の影にみる、黄金期のアメリカ合衆国/吉村 唯.関東第一高等学校.帝国書院(p.15)

「大量消費社会」と「大衆消費社会」

転載:lying Dutchman/YouTube

 第一次世界大戦後に債権国となったアメリカ合衆国は、未曾有の急成長をとげ「永遠の繁栄」を謳歌する大量消費社会を実現した。

1920 年代のアメリカ-大量消費社会を学ぶ/京都府立加悦谷高等学校 堀江 嘉明

景気の回復とマスメディアの発達は、人々の購買意欲をかき立て、大量生産、大衆消費社会が到来した。国際金融の中心地となったニューヨーク、マンハッタン地区には高層ビルがそびえ立ち、街中に響くジャズの音色と、ひざたけスカートで街頭を練り歩くフラッパーたちが、1920年代のアメリカを象徴している。

大量消費社会の影にみる、黄金期のアメリカ合衆国/吉村 唯.関東第一高等学校.帝国書院(p.15)
今に繋がる生活スタイル

第二次世界大戦後の復興をリードしたのもアメリカだった。大都市の郊外が開発され,道路が整備されて,住宅街が作られ,ショッピングセンターやレジャー施設が置かれた。そこに住む人たちの多くは,都心の企業で働くためにマイカーで通勤するようになった。家にはさまざまな家電製品が備えられ,ラジオに変わってテレビが外の世を伝える重要なメディアになった。そのテレビからはひっきりなしに,消費を煽る CM が流された。男は外で働き,女は家を守って家事や子育てに専念する。そんな性別分業は,実はこの時期に定着した,比較的新い「ライフスタイル」だったのである(後略)

レジャーとライフスタイル/渡辺 潤(p.60)

Japanese consumer Society

日本の大衆消費社会の始まり

第一次世帯大戦の頃の日本

転載:Denis Shiryaev/YouTube

1914~18(大正3~7)年の第一次世界大戦は、日本経済のあり方を大きく変えた。最大の変化は、第一次大戦前後から都市化と電化が急速に進展し、日本人の生活水準が向上して大衆消費社会の萌芽がみられるようになったことである。

【日本M&A史】「五大電力」の成立 大衆消費社会への道を開いた電化の進展(3)/M&A Online.2020

第二次世界大戦 敗戦後…

転載:Pearbook/YouTube

敗戦の瓦礫のなか、日本は生活文化の全面的な西洋化・アメリカ化を「さしあたって」決意した。

歴史としての大衆消費社会.寺西重郎 <電子版>/紀伊國屋書店ウェブストア
アメリカ的になるように教育
転載:Pearbook/YouTube

敗戦後、日本はアメリカの占領下になり、アメリカはその勢力下において平和主義国家と民主主義と経済国家の3つの戦略を政治的・経済的・社会的な面で推進した。
特に、戦後のアメリカ流のライフスタイルを浸透させるためのプロパガンダ 政治的宣伝 は異常なほどに積極的に行われてきた。

消費意識の新潮流に対する考察と中小企業への展開/中井 徹(p.104)
アメリカはカッコい!

テレビで観るアメリカ人の住宅 芝生のある庭や冷蔵庫のある台所やテレビのある居間、清潔なトイレ や食卓の料理の豊富さ、自家用車で家族揃ってのドライブやショッピング、仲の良い対等な夫婦、自主主義の子供達等は日本人を驚かせ、夢のような生活に映った。アメリカに憧れる当時の日本人に対し、雑誌、教科書、さらにはパン・ミルクの給食等を通じ、アメリカナイズ化した思想教育といえるほどの文化的な浸透策となったのである。

消費意識の新潮流に対する考察と中小企業への展開/中井 徹(p.104)

大衆消費社会と高度経済成長

転載:東京都 Tokyo Metropolitan Government/YouTube

1950年代後半に高度経済成長がはじまると、日本も大衆消費社会に突入しました。あらゆる企業が、新聞やTVなどのマスメディアを活用したパブリシティをさかんに行なうようになります。

大衆消費社会とパブリシティの発展期—— パブリック・リレーションズの歴史をたどってみる【vol.4】/Yu Oshima.PR3.0.2018
転載:MichaelRogge/YouTube

1960 年代は、技術革新と大量生産により市場には様々な新しい商品が出回るようになりました。これまでの天然の素材の物に加え、プラスチック等の合成樹脂製品や合成繊維(ナイロン、ポリエステル、アクリル等)の衣類が店頭に並び、また、便利なインスタント食品や家電製品などが次々に発売され、消費者が積極的に新商品を購入する、本格的な消費社会が到来しました

入門!消費者問題の歴史 /消費者庁(p.6)

「産業化」が大いに進み、もはや物は巷間に十二分に満ちあふれ、ほしい物は概ねいつでも容易に手に入る状況となっていたのです。物を手に入れるためにあくせく働くより、それを消費して楽しむことに価値が見いだされる時代がやってきていました。

戦後における子どもたちの育ちの変化とその背景/NPO東京少年少女センタ
さらに世界中の物を消費できるようになった

経済社会のグローバル化の進展に伴い、消費生活においてもグローバル化が進んでいます。我が国の消費者は、世界中の国や地域から輸入された多くの商品に囲まれて日常生活を送っているといえます。

第1部 第1章 第1節 消費生活におけるグローバル化の進展/消費者庁

家族・一軒家・ファッション・ハイテク家電

「自由恋愛による核家族形成」「庭付き一戸建ての自宅」「生活家電」「マス・ファッション」が〈豊かさ〉と〈幸福〉の指標として緩やかにイメージされていた。

第3回「消費と〈わたし〉の物語―消費社会論の系譜学」/ジャパン・マーケティング・エージェンシー

“三種の神器”

白黒テレビ・冷蔵庫・洗濯機が家庭の「三種の神器」として紹介され、焼け野原の荒野から一転して未曾有の経済発展を見せ始めるころに、消費社会と呼ばれうるような文化が形成されていく。

第3回「消費と〈わたし〉の物語―消費社会論の系譜学」/ジャパン・マーケティング・エージェンシー

 1960年代、時代は高度成長期に突入します。この頃は、「カラーテレビ」 「クーラー」 「自家用車(カー)」
が新三種の神器と呼ばれるようになります。当時を知る人ならば、それぞれの頭文字を取って「3C」と
言っていたことが懐かしいのではないでしょうか。この中でカラーテレビは、1964年の前回東京オリン
ピック開催を契機に普及が進みました。

「三種の神器」/とうほう地域総合研究所

得にTVが急速に普及したことによって、TVCMを通して企業メッセージが一般家庭へと伝えられ、さまざまな企業イメージが作られていくことになりました。

大衆消費社会とパブリシティの発展期—— パブリック・リレーションズの歴史をたどってみる【vol.4】/Yu Oshima.PR3.0.2018

マスメディアの影響力は絶対的だった!

shibuya

インターネットが登場する以前に消費者の購買行動を方向付けていたのは、マスメディア広告。当初は新聞や雑誌の広告、街頭のポスター、やがて登場したラジオやテレビのCMが消費者の主な情報源でした。

大衆消費社会とパブリシティの発展期—— パブリック・リレーションズの歴史をたどってみる【vol.4】/Yu Oshima.PR3.0.2018

みんなで同じ〝月9(月曜夜9時台)のトレンディドラマ〟と呼ばれたドラマを見て、同じファッション誌を読んでいました。『東京ラブストーリー』で鈴木保奈美が着ていた〝紺ブレ〟(紺のブレザー)を、『JJ』に載っていたシャネルのバッグを、みんなが憧れて欲しがりました。

今どきのトレンドの読み解き方-エスノグラフィーの方法論/藤田 結子.JBグループ.2019
流行(ブーム)が大量消費に直結

これらの特徴は、企業側からの発信という点にあります。すなわち、消費者が自ら情報を取捨選択することは困難で、企業側から一方通行のように宣伝広告が行われるという、いわゆる「マス広告」が主流でした。

小売事業者が知っておきたい消費行動の変化とデジタル化への対応策/デジタルトランスフォーメーション チャンネル

特定の商品やサービスがメディアミックスによって大量に露出し、意図的か否かを問わずメディアを主導に流行が生み出される。メディアは消費者に認知され定着するまで、過剰にそのサービスや商品を取り上げ、時間の経過とともに消費者が流行として捉え、影響の中心が口コミに移行すると共に、メディア露出が逓減していく。

Z世代の情報処理と消費行動(9)-若者の消費行動からみる流行についての試論/廣瀨 涼.ニッセイ基礎研究所.2020

大量生産=大量消費の時代を迎えて規格化された商品を一挙に市場で消費させるには,人々に現状の生活を脱却する新たな「夢」を必要とする。広告はその「夢」を積極的に提示した。

広告と消費社会/須藤 春夫.社会志林.法政大学社会学部学会.2012 (p.16)

広告はあたかも社会を操縦する手段であるがごとく,消費者大衆を広告主の意向のままに
導くとされたのである(後略)

広告と消費社会/須藤 春夫.社会志林.法政大学社会学部学会.2012 (p.16)
ネット時代で影響力は低下

ところが1990年代後半からインターネットが普及しはじめ、2000年代になってSNSが若者を中心に浸透しだすと、テレビや雑誌の影響力は格段に低下します。いま都内の大学で学生に聞くと、テレビドラマはまだ少し見ていますが、紙媒体の雑誌は、ほとんど買わないし読んでいません。

今どきのトレンドの読み解き方-エスノグラフィーの方法論/藤田 結子.JBグループ.2019

インターネット時代の消費

しかしインターネット時代に入り、大量生産、大量消費時代に有効だったマスマーケティングに陰りが見え始め、消費者の行動も多様化が進んでいる。

消費者行動モデル/日経クロステック(xTECH)

24時間いつでも買い物でき、時間的制限がないうえに、即時にワンクリックで購入できるため「突発型」の購入、つまり衝動買いが増えます。インターネットやECサイトが普及する前は、実店舗での購入が主だったので、24時間いつでも買い物できる状況ではありませんでした。

Google提唱のパルス型消費行動から見る、購買意欲が刺激されるポイント/ferret.2020

最初に顕在化したのは、「広告」だ。デジタル技術を背景に、広告の配信は個々のユーザーに最適化された。次にその波に飲み込まれたのが「コンテンツ」だ。キュレーションメディア、SNSが普及。消費者は、自らに最適化された情報から世界を見るようになった。

さらば大量消費・大量生産の時代。消費の多様化時代を勝ち抜くカギは「パーソナライズ」「モノを介した体験」/通販新聞.株式会社インプレス

今日の消費者購買行動は、かつてないほどネットに依存したものとなっている。

現代の「消費者像」にみる7つの特徴/SAS

暮らしは豊になったけど色んな問題が浮上

しかし,その一方で,誇大広告・欠陥商品・有害食品・薬害など,消費者の生活をおびやかす問題も起こってきました。そのため1968(昭和43)年,消費者保護基本法が定められました。

大量消費社会の到来/山口県文書館

これは事業者を規制することで消費者を保護しようとするものでしたが、その後、規制緩和や企業の不祥事の続出、消費者トラブルの急増と内容の多様化・複雑化など、消費者を取り巻く経済社会情勢が大きく変化したため、消費者の保護だけでなく自立支援が求められるようになりました。

消費者基本法/大阪市消費者センター.大阪市
消費者基本法

消費者保護基本法(1968年制定)を大幅に改正し、2004年に新設された、消費者政策・行政の指針を規定する法律。新たに理念規定(第2条)を置き、消費者の権利の尊重と自立の支援を消費者政策の柱に据えた。

消費者基本法とは/知るぽると
人との繋がりが弱くなった

これまでの時代は、大量生産大量消費で経済を回してきました。1家に1台だったテレビは、各部屋に1台になり、貴重だったゲーム端末も子供1人1台持つのがあたり前になりました。しかし、その功罪として、人と人とのつながりが希薄になり、引きこもりや孤独死といった新たな社会問題が生まれます

大量生産大量消費時代のその先へ。シェアリングエコノミーの社会とは?/丸茂 健一.未来想像WEBマガジン.2020