
「知らず知らずセットされた“労働者マインド」この世界のルール資本主義(4)
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Proletariat
労働者マインド

日本では、「労働者マインド」を植え付けるように教育されています。政府や企業家が求めるのは、従順で勤勉な労働者ですが、経営者と労働者の間には、決して浅い溝はなく、マインドの違いも大きいため、本当の意味で分かりあえることはまず無いと考えるべきでしょう。
文句を言わず黙って仕事をする!
教育のルールを徹底したり、はみ出させないように仕事に取り組ませることで、自己肯定感を低下させながら、日本の労働者の質を高め、低賃金のなかでも担保していた面があります。
会社のシステムの中で、自分自身に優れた能力がなくてもそれなりの賃金が与えられることは、安定的な賃金をすぐに手に入れられる大きなメリットです。
労働者の質と日本人の意識
日本の労働者に対する評価は賃金だけでなく、仕事の質や成果、責任感なども含まれます。また、働くこと自体が社会的義務であるという意識が根強く、労働を通じて社会に貢献することが大きな価値観として浸透しています。ただし、その一方で、過剰な労働時間やストレスによる健康被害、ワークライフバランスの悪化など、労働環境の問題も指摘されています。
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指示待ち人間
労働者は受動的で指示待ちのマインドを持ちやすく、自分で考え、主体的に行動することができません。上司の指示に従うことが第一義となり、自ら積極的に動くことはあまり求められません。
周りが我慢してるんだから!!

有給休暇をとると同僚に迷惑がかかると思い込み、罪悪感を覚える日本人は少なくない。
例えば、年休を取得すると「みんなが我慢している中で、一人だけ休むのは悪い」と感じてしまうことがある。
自分だけ早く帰ろうとするもんなら、皆が苦労している中で、「あいつは協調性がない」なんて言われかねません。
日本では、長時間労働や働き方改革が進んでいなかったため、有給休暇を取得することが難しく、また周囲から「休むことは悪」という風潮があることが影響していました。そのため、自分が有給休暇を取得した際には、周囲から「迷惑をかけている」と思われることを恐れる傾向があります。
日本の文化が「我慢が美徳」が悪い方に影響?
日本人は昔から「我慢すること・耐え忍ぶこと・苦労すること」を美徳としてきました。そのような価値観が長時間労働や過剰な労働につながることがあります。
労働した時間のぶんだけお金をもらう
労働者は、時間と労働力を提供して、その対価としてお金をもらおうと考えます。そして、拘束時間に対して給料をもらうと考えているので、毎日8時間働けば成果を出しても出さなくても、8時間分の給料をもらう権利があると考えています。時給を計算して自分の生活をやりくりしようとするため、お金と時間のどちらかを天秤にかけるようになります。
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利益を上げなくてもお金がもらえる安定的
労働者は、成績に関係なく決まった金額が毎月必ず振り込まれるため、会社に対して責任や義務、危機感などは、経営者と比べると少ないと言えます。
もっとお金は欲しい!
たとえ、どんなに優れた環境や給料が与えられても、常にもっと良い状況や報酬を求める傾向があります。不平不満を並べたり、他人の成功や豊かさに羨望を抱くことがあります。
今の生活が手一杯!無駄にリスクは取りたくない!
日雇い労働者の多くは、経済的な不安定さや、就労条件の劣悪さから、愚痴や不満を言うことが多いです。彼らには安定した職場がないため、現在の状況にとどまり、生活費を稼ぐことが最優先だからです。
しかも、職場に不満があっても転職や退職することは簡単ではありません。特に、日雇い労働者の場合は、選択肢が限られているため、より一層、脱出することが難しくなります。
仕事探しに多くの時間を費やさなければならない場合もあり、自己啓発やスキルアップのために時間を割く余裕がないことも課題となっています。
楽してお金を稼ぐのはずるい事だ!
働かなくてもお金を稼ぐことが悪いことで、必死に汗水を流して働いたお金こそが、尊く貴重だと思っていませんか?
時間をかけて苦労や我慢をしたものの方が、短い時間で手に入れるものより価値があるという考えは、根拠の無い思い込みです。
楽に稼げるに事にこしたことはない
過酷な状況を楽しむ人もいるかもしれませんが、大抵の人は労力を最小限に抑えたいと考えているでしょう。つまり、楽にお金を稼げるとしたらそちらの方がいいに決まっています。
例えば、楽するために効率的なシステムや技術を開発することで、社会全体の生産性や福祉が向上することがあります。
楽に稼ぐ手段が悪い事であるなら問題
ただし、その方法によっては問題があることもあります。たとえば、不法行為や詐欺によってお金を稼ぐことは社会的に非難されますし、法的にも問題があります。また、親や配偶者からの援助に頼り過ぎることが、自立心や人間関係に悪影響を与える場合もあります。一方で、収入源がなくて生活が困窮することもありますので、バランスのとれた生活を送るためには適切な収入を得ることが重要です。
自分にはそれが出来ないから「ずるい」
余裕の無い自分が楽しく稼げていないため、他人をうらやみ「ずるい」と思ってしまう。さらにひどくなると「自分は我慢しているのに!許さない」と攻撃的な発言をしてしまう。
“今” 目の前の仕事をこなすことがすべて!
労働者がいるのはビルの1階。一方、経営者がいるのはビルの10階にあるため、高い位置から辺りを見渡し、雷雲が迫ってきているのが分かります。そのため、経営者は全体を俯瞰しての判断ができるようになります。一方、労働者がいる1階は低いため、雷雲を見ることはできず、目の前の状況しか認識できないのです。
先の未来を予測することが大切
経営者であれば、場合によっては10年先、短くても1年先は 見通して仕事をしているでしょう。しかし、スタッフは 優秀な人材でも数カ月先、短い場合はその日の仕事、悪くすれば 目の前の仕事しか見ていません。
労働者から抜け出すには意識の変革が必須
給料が出ないと働かない、というのは給料制で働く労働者の考え方です。すなわち労働者から抜け出すには「自分で稼ぐ」という意識が必要です。
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